投稿

5月, 2013の投稿を表示しています

『TBSS』アプリがリリースされました!

イメージ
当科に来て3年目を迎えた原澤先生、小倉先生のドクターヘリOJTが佳境を迎えています。 先輩フライトドクターのもと現場での経験とマネージメントを積み重ねていくことも大切です。そのようなわけでここのところドクター2名で出動していることが多いのですが、多数傷病者事案、重複・連続要請に対して強い力を発揮してくれています。 頼りになる同期コンビです! 昨日のブログで小倉先生によるECTESの参加報告をしましたが、それにちなんでアプリの宣伝をさせていただきます。 さて、前橋赤十字病院高度救命救急センターから生まれた外傷患者における出血重症度スコア『Traumatic Bleeding Severity Score: TBSS』のアプリが、App Storeからリリースされました。i phone用のアプリからi phoneもしくはi padでダウンロードできます。 i phone & i padともにi phone用のアプリからのダウンロードです。 外傷診療に少しでも携わっていたり興味のある医療関係者の方は、ぜひご検討下さい。もちろん無料です。

『14th European Congress of Trauma and Emergency Surgery (ECTES) 2013 in Lyon』に参加しました。

イメージ
皆様、こんばんは。レジデントの小倉崇以です。   先日ブログで広告させていただきましたが、 ECTES に参加してきました! フランス・リヨン。前橋高度救命の看板を背負って、行って参りました!!       演題は…… 『 Traumatic Bleeding Severity Score (TBSS): The most Useful predictor of Massive Transfusion for Severe Civilian Trauma Patients in the Developed Aging Society.』 です。   昨年、 American Heart Association Resuscitation Science Symposium で新人賞をいただいた続きの研究です。 不思議な話ですが、外傷患者における出血の重症度は、今という今まで、どのように表現するのが適切か?決まった言語がありませんでした。血圧で表現するドクターもいれば、乳酸値で表現するドクターもいました。ショックインデックスという値で表現するドクターもいました。しかし、それらでは外傷性出血の重症度は語れないのです。そこで当センターでは、過去に受診された約 500 人の外傷患者様のデータを解析させていただき、 TBSS という出血重症度スコアを開発しました。それを昨年、アメリカで発表してきたわけです。 今回はその研究の続きで、「その外傷性出血重症度スコア (TBSS) が大量輸血療法の適応基準にも使用できるぜ」「しかも高齢者外傷が増えている先進高齢化社会では更に有用でっせ!」という内容を発表してきました。しかも今回は、「トップ 30 」の演題にノミネートされていました。この学会の最高賞= Best Oral Presentation Award をかけての発表となったわけです。 小倉も男ですからね。一人の日本男児としてプライドをかけて Best Oral Presentation Award に挑戦してきました。男たる者、戦わずして散ることなかれ。トップを目指して英語でのプレゼンテーションを 100 回練習!発音からフレーズのイントネーションまでチェックし、

第27回日本外傷学会に参加しました。

イメージ
藤塚です。 5/23 ~ 24  久留米にて第 27 回日本外傷学会学術集会総会に参加してきました。 小倉 Dr と 2 名で発表です。 一般口演:  藤塚『ドクターヘリを利用した出血性ショック外傷患者搬送における IABO の有効性』 シンポジウム:  小倉『 TBSS の有用性:若年者 vs 高齢者』 シンポジウム:  小倉 『 Aggressive Non Operative Management vs Damage Control Surgery 』 学会にくると刺激を受け、研究をしていい方向性を導かねばと毎々思います。 藤塚の発表は、いろいろ質問いただき課題が見つかりました。 小倉 Dr もシンポジストとして、日ごろからの勉強成果が実り、堂々と発表し TBSS の高評価を得ていました。 病院ごとのハード面によるところもありますが、診断・治療ストラテジーも徐々に学会内でまとまってきています。各論はまだまだですが… ベストな戦略をもって患者救命に尽くしたいですね。 最後に、大変お忙しい中にも関わらずハードスケジュールで私たちの発表を聞きに来ていただき、講評いただいた中野先生に感謝です。今後も明日につながる研究・診療をがんばります!!

第23回日本臨床工学会に参加しました。

イメージ
宮崎です。   5月17,18日と第23回日本臨床工学技士会総会に山形へ行ってまいりました。 今回は学会側からの要望演題ということで、“高気圧酸素治療の将来展望と問題点”というワークショップで発表してまいりました。     当院には長らく高気圧酸素治療室の管理医師がおらず、それに伴う問題点がいくつかみられましたため、“管理医師不在施設での高気圧酸素治療の問題点”という内容です。 セッションでは様々な質疑応答がなされ、各施設での高気圧酸素治療の現状、今後の展望についてのディスカッションがなされました。

吊られています!~防災ヘリ同乗実習~

イメージ
町田です。 群馬県消防防災ヘリと群馬県ドクターヘリの連携がかなり固いことは今までも何度も書いてきましたが、今月もすでに2回コラボレーションの活動がありました。 運航開始から昨日までの防災ヘリ・ドクターヘリのコラボ事案 群馬県ではドクターヘリが運航開始する半年前から『防災ヘリ・ドクターヘリ的運用』が始まっており、防災ヘリに同乗して現場に出動するために事前に群馬ヘリポートで『防災ヘリ同乗実習』を行っていました。 実際にドクターヘリの運用が始まってからも、重複要請に防災ヘリ・ドクターヘリ的運用で出動したり、多数傷病者事案に防災ヘリでセカンドクルーとして現場に応援に駆け付けたり分散搬送で同乗したりすることがあります。 またドクターヘリで現場近くのランデブーポイントまで行ってさらに現場まで支援車や徒歩で駆けつけた際に、傷病者の状態や行った処置によってはドクターヘリまで戻るよりも防災ヘリで吊り上げられた方が早いときがあります。実際にドクターヘリ運航開始から1ヶ月もたたないうちに、ドクターヘリと登山でむかった山奥の現場から傷病者とフライトドクターが防災ヘリで吊り上げられ、そのまま基地病院に搬送されたことがありました。そのような想定は事前にしていませんでしたが、その時点から現場の判断でこのような活動が行われていたのは群馬県の自慢でもあります。 実際にこのようなこともあったことから、防災ヘリ同乗訓練には『吊り上げ研修』を行っていただいております。 先日、星野先生が吊り上げられているところを、群馬ヘリポート待機中の宮崎先生が激写! 尚、群馬県では防災ヘリ同乗したフライトドクターが、防災航空隊とともに現場にロープで降りることはしていません。安全が確保されていない現場に降りる訓練を受けていない、ドクターを降ろすために余計な時間がかかる、医療ヘリと救助ヘリのミッションにおけるリスクの差が大きい等、常に訓練していない僕たち自身が救助活動のリスクになる可能性があるからです。そのかわりに余計なストレスがない環境で迅速に救助していただき、そのすぐ近くのランデブーポイントですぐに医療チームに引き継げるようにドクターヘリでスタンバイしています!

へき地の病院や診療所に学ぶこと・・・

イメージ
町田です。 2つ前のブログで、『群馬県の各医療機関で積極的に受け入れる文化がいままでなかったのをうち破っていく!』ということを書きました。ちょっと乱暴に聞こえるかもしれませんが事実「とりあえず受けて何とかしよう!」という病院は群馬県内に少なく、救急車がなかなか現場を離脱できない実情があります。 でも中にはそうではない病院もあります。特に救命センターや3次対応病院まで遠い地域にある地域医療の中心を担っているへき地の病院や診療所に助けていただくことが多々あります。 先日も夜中に重症患者の救急車を当院で受けることになりましたが、当院までの搬送予定時間は約2時間・・・なんと直近の病院がまず救急外来に受け入れて確実な気道確保と初期輸液療法を行い、しかもその病院の先生が1時間半かかるところを救急車に同乗していただき、患者さんをより安全に搬送してくださいました。この病院はいままでもドクターヘリが着くまでの15分の間に初療を始めてくれたりしていたこともあります。 急にお願いしてもなかなか「うん」と言っていただけることは少ないのですが、普段からこのような体制で診療を望んでいるからこそ、いざというときにも颯爽と行っていただくのですね。 この病院は当院初期研修医の地域医療研修の研修先にもなっていていますが、ここで研修を受けて帰ってきた研修医はいつもふたまわりは大きくなって帰ってくる印象を受けています。「困っている患者さんのためにできること」をいつも考えていれば、きっと病気や怪我の発生からより早期に医療介入ができる群馬県になっていくような気がします。 最終的に根治治療を行える医療機関に早期に運ぶことが大切ですが、初期診療のために早く医療チームが患者さんに接触して手を差し伸べてあげる方法をもっともっと考えていかなくてはいけませんね。 ドクターヘリももっと早期要請していただけるための消防機関への啓もう活動、重複要請にもできるだけ対応できるようにするためのインフラの整理を早急に行うことが必要です。

ストレスのない夜・・・

イメージ
町田です。   救急外来で当直している中でストレスのない夜があります。 それは入院するためのベッドを気にすることなく、救急隊からのホットラインを受けられるときです。 救急隊は搬送先病院が決定するまで原則的に現場から離脱することができません。なかなか受入先が決まらないと時には1時間以上も現場に滞在することもあるようです。 傷病者への早期医療介入をするためにドクターヘリの早期要請をいつも訴えていますが、病院近くの現場であったり夜間・悪天候時などは、早く病院で受け入れてあげることが治療介入の短縮を図ることができます。 重症ベッドの空があり『開放中』の表示が出ているときは、よっぽどの特殊状況でない限りは迷わずに救急車の受入ができるので、ホットラインを持つドクターにとって余計なストレスのない夜になります。もちろん事故やけがが少ない静かな夜を願っていますが・・・

本音から浮かび上がる問題点~群馬県ドクターヘリ症例検討会を終えて~

イメージ
町田です。 昨日は群馬県ドクターヘリ症例検討会が行われました。 出動数の増加に伴い、今年度より年3回⇒4回、1回2時間⇒3時間、症例数4件⇒6件と大幅に増やして行いました。時間が長いにもかかわらず、多くの参加者より様々な意見を聞くことができました。 症例検討会では、まず2012年度の活動実績統計とその数値から見える傾向(良い点も悪い点も)について解説しました。 続いて5症例について消防本部とドクターヘリ側からそれぞれの経過を説明し、その後参加者全員で各症例のテーマについてディスカッションを行いました。 ① 医療介入の遅れで PTD になった可能性がある例。 →一人でもドクターヘリの必要性を感じた時点でスイッチを入れなくて行けない。早期医療介入のカギは消防覚知からドクターヘリ要請までの時間にかかっている。 『群馬の大きさを考えると、覚知から傷病者接触まで30分以内、覚知から病院到着まで60分以内が絶対目標!』 ②高速道路上の事案で傷病者発見に時間がかかった例。 →上空待機中に現場を見ることで様々な情報を入手することができる。多機関ヘリ、隣接消防本部との応援体制の整備が早急に必要。 『空からは県境や消防管轄の境界は見えません! 』 ③搬送先病院を決定せずに現場離脱した例。 →スキー・スノーボード 外傷は緊急処置を要することが多く空路での搬送がより必要になる可能性が高いため、現場離脱を早めるための行動が必要になることがある。 『スキー場パトロールなど医療・消防関係者以外との協力体制をもっと整えていく!』 ④搬送先 RP の安全確保に時間を要した例。 →フライトドクターが決めた搬送方法に問題があれば、根治治療ができる病院到着を最も早くする方法を消防からも提案してほしい。疾患や気象条件によっては搬送先病院が限られたりすることがある。 『基地病院の近くに地上ランデブーポイントがないのがそもそもの大問題!』 ⑤複数傷病者事案で 1 名を一時的に近隣病院に収容した例。 →ドクターヘリでの対応が必要でも時間がかかるときには一時的に直近の病院で収容、初療していただきたい。 『群馬県の各医療機関で積極的に受け入れる文化がいままでなかったのをうち破っていく!』 そして最後の1症例は消防、ドクタ

主治医との意気投合!~ICU専従医の心がけ~

イメージ
町田です。 おおよそ2週間、ICUで重症集中治療管理のリーダーとして感じたことは、集中治療室に入室した患者さんの主治医とICU専従医が同じイメージで意気投合していることが大切であるということです。 患者さんにとってICUにいる期間が短いにこしたことはありません。ICUに入院した瞬間から、どのような状態になったら一般病棟に移れるのか、そのために今どこに重点を置くべきなのかを考えて、1日でも早い回復を目指して常に治療戦略を更新していく必要があります。 大きな手術を受けてICUに入室した患者さんが、2,3日であっという間に元気になって一般病棟に戻るとき、主治医の一番良いイメージを通りにICUでの治療が進んだことを素直にうれしく感じます。また当院でしかできないような合併症が多い患者さんが、長期間の集中治療管理を経て一般病棟に戻れる日は患者さんの回復力に本当に驚くとともに感謝の気持ちでいっぱいです。 主治医はその患者さんの治療におけるすべてのリーダーです。 その主治医の方針とともに患者さんが回復していくイメージを感じて、ICU専従医が確実にそのゴールに向かって進めていく・・・これもまさしくチーム医療です! 一昨日は1日で1000件を超えるアクセスをいただきました。『なんとかしましょう』と大きなことを言いながらも何とも出来なかった事もあったこの2週間・・・ICUベッド稼働率は99%でした。各科、各病棟の皆さん、そして患者さんの協力に心より感謝いたします。 リーダーメモ・・・その内容は患者さんのゴールとベッドコントロール。 (*中身がわからなようにわざとぼかしています。) ICUの治療は24時間365日つづきます・・・ 明日からのリーダーに引継ぎです! 5月21日は今年度第1回目(通算15回目)の『群馬県ドクターヘリ症例検討会』が開催されます。今回から1時間延長し、昨年度までの実績の分析と6症例の検討を行います。今回は搬送先病院の先生から検討事項をいただきました。関係者の皆様の活発なディスカッションを期待しています。

なんとかしましょう!

イメージ
町田です。 今朝出勤すると今日も右画像の看板がER,ICUに掲げられていました。現時点で院内の重症患者用ベッドが1床も空いていないというスタッフへの表示です。 多くの日で朝からこのような看板が出ていると頑張って仕事を使用とする出鼻をくじかれますが、この表示があるからといって患者さんを受けないということではありません。 今日もドクターヘリの要請も救急車の搬送も多くありました。 重症度や緊急度から当院で受けなくてはいけない重症患者さんもいます。そのことがわかっているからこそ、各科の先生やICU・CCUでは患者さんの早期重症ベッドからの卒業のために土日関わらず治療やベッドコントロールを行っています。 ICUもずっと12床のベッドが満床でありながらも、この1週間で14名の新入室患者を受け入れのべ24名の重症患者さんの集中治療管理を行っています。患者さんの状態がよくなってICUから一般病棟に移っていただいて空床ができていても、1時間もたたないうちにもう次の重症患者さんの受入の依頼が来ている状態が今年はずっと続いています。 時にはどうしてもベッドコントロールができず、初期治療ののちにERでオーバーナイトしたり他の3次対応病院に転送させていただくこともありますが、基本的には『なんとかしましょう!』という気持ちで各科、各病棟のご協力をいただきながら一人でも多くの集中治療を必要としている患者さんをICUで受け入れらように努力しています。 ドクターヘリに関しても当院だけではなく、県内の救命救急センター、大学病院、各災害拠点病院に休日にもかかわらず受入にご協力いただきこころより感謝しています。群馬県内が慢性的に重症ベッド不足なのは周知の事実・・・しかし搬送実績モニターなどの導入で受入不可数が少しずつ減ってきているのも事実です。 本当に困っている時に当院スタッフや各病院関係者の『なんとかしましょう!』という心意気でなんとか持ちこたえている群馬県の救急医療です。  今日も当院や他の救命救急センターともに多くの救急車を受け入れています。 工事で一時的に閉鎖していた3次対応病院も、工事終了とともにすぐにドクターヘリ患者を受け入れていただきました。  今日も日没ぎりぎりまで出動していたドクターヘリです。 大切な命を守るためなら、『なんとかしましょう

ICUスタッフにとってうれしかったこと!

イメージ
町田です。 ゴールデンウィークも終わってすでに2週目。今週から再び群馬大学医学部6年生の当科での病院実習や見学も再開し、スタッフとともに学生としてできる範囲ですが日々の診療に積極的に参加していただいています。 当院当科に希望して実習や見学に来ていただけるのは本当にうれしいことです。せっかく来ていただいているので、将来少しでもここでの経験が役に立てるような充実した研修になって欲しいですね! ドクターズバックの重さにびっくり・・・ これを担いで登山することもありますよ! ゴールデンウィーク明けの9日間で、ICUでは30名(うち新入室19名)の患者さんの集中治療を行っています。ベッド稼働率は98%と相変わらずギリギリのところでベッドコントロールを行っている日々です。 世間からの医療に対する厳しい目も影響しているのか、最近は超高齢者や合併症のある患者さんの手術や重症管理を行う病院が減ってきています。そのような患者さんにきちんと治療の手を差し伸べている各科の先生方のサポートをできるように、できるだけICUで受け入れるような努力をしています。しかし超高齢者や合併症が多くなるとICUの滞在期間も当然のことながら長くなってしまいます。 しかしながら治療が難渋する患者さんを救命して社会復帰させることも高度救命救急センターとしての大切な役割であり、そのために毎日スタッフでディスカッションを繰り返しながら『患者さん自信の回復力に任せても大丈夫』な状態に持っていけるよう頑張っています。 今日朝のカンファレンスが終わると『〇〇さんがみんなに会いたいといってますよ~』という声が聞こえました。その方はICUに数ヵ月入院を要した方でしたが、退院するにあたってどうしてもICUにお礼がしたかったとのことでした。 本人のお話では、『まったくICUでの記憶はありません』とのことでした。でもそれでいいと思います。最近僕は風邪を引いていましたが、本当にからだがだるいということがこんないつらいとは思いませんでした。重症患者さんであればなおさら大変であるに違いありません。でも一番つらかった時の記憶がなくて自宅に帰れるということは、患者さんにとっても苦痛の思い出が少なくて良かったことだと思いました。 スタッフ全員が待ち望んでいる、患者さんが元気になって自宅に帰ること! 顔を出

感謝の気持ち!

イメージ
町田です。 昨日は母の日でした。 初期研修医の頃、小児心臓血管外科の上司に『俺は手術後はできるだけ早く家に帰ってもらう。お前が診ているよりもずっとお母さんが家で見ている方が安心だ!』と言われたことを思い出しました。 救急医療の中で、特に子供の事故や急病には本当に心を痛めます。子供の元気と母親の笑顔を取り戻すのも僕たちの大切な仕事です。 いつも子供の安全を第一に考えていただいている世界中の母親に感謝いたします! 今日の勤務が終わり医局に戻ると机の上に一通のはがきが置いてありました。 先日大学の後輩が(14年も下ですが)当科に見学に来てくれましたが、その時の対応への感謝の言葉が連ねられた手紙でした。実は1年前にも見学に来てくれた後輩(こちらは13年下、しかも現在当院初期研修医)から同じように手紙をいただきました。 出身大学から離れて何年もたち母校に何も恩返ししていないのに、後輩からの温かい言葉に心から感謝いたします! 今日をちょっと振り返りました。熱傷患者さんのガーゼ交換に1日中協力していただいた看護師の皆さん、夜中でも透析の機械を組みに来ていただいた臨床工学技士さん、何度も緊急で輸血を準備してくれた検査技師さん・・・そして週末にも、様々な注文に快く応じてくれた放射線技師さん、薬剤師さん、栄養士さん、医療事務の皆さん、世間の休みにも関係なく群馬県中をカバーしていただいた朝日航洋の皆さん、ほかにも多くの皆さんに支えられていることをあらためて実感しました。 僕たち医師はきちんとチームとしてともに働いているスタッフに『ありがとう』の言葉をかけているでしょうか?そんなことをふと感じたICUリーダーとしての今日この頃でした。

一般市民の皆さんに伝えることの大切さ

イメージ
本日は中村先生がある予備校で講演を行っています。勉強に励む学生の皆さんにとって『救急医療』『災害医療』の話がどのように伝わるかなんだかワクワクしますね。その中で将来一緒に働く人が生まれるかもしれませんね! 熱弁する中村先生!(イメージ図:本日の画像ではありません) わたくし町田もここ数年は様々な講演の依頼をいただきます。小学生から大人まで、幼稚園の先生から企業の新人研修まで、対象も幅が広いです。 ご依頼いただいた方々に合わせて、“どのような内容にするか”、“どの程度まで突っ込んだ話をするか”、“どのようなスタイルで話をするか”などいろいろ考えなくてはいけません。何気なく普段使っている言葉が実は業界用語で一般市民に全然伝わらなかったり、自分の周囲では興味を引く話題が全然盛り上がらなかったり・・・ しかし、一般市民の皆さんに僕たちの活動を理解していただくことは、とても重要なことと考えています。 例えば、『ドクターヘリは来たけど、なんだか救急車のなかでモゾモゾやってて、患者をさっさと連れて行かないんだよ~』という声を聴いたことがあります。それに対して、『ドクターヘリは患者さんを運ぶためよりも、僕たちを現場に運んで1秒でも早く治療を始めるためのものです。救急車にで治療を行っているのですよ!』とお答えしたことで、ドクターヘリの本来の役割を理解していただくことができました。 また、『いま日本では救急車が到着するまで平均約8分かかりますよ!』とある講演会でお話ししたところ、その講演を聞いていた方から『私たちが救急蘇生法を学べる機会をぜひ作ってください。まずは周りにいる私たちが頑張らないといけないですね!』と声をかけていただきました。 ママさんに囲まれて緊張気味・・・ 子供の安全にかかわる話に多くの質問をいただきました! どうしてもいけないときはテレビから参加・・・ (次は必ず子供たちに直接語りかけます!) 医療業界に所属していると、どうしても世間一般の流れから外れて視野が狭くなってしまうことがあります。しかしこのような講演の依頼を受けて皆さんと接することで、一般市民の皆さんが僕たちに何を求めていて、そしてどうしたら一緒により安全な世の中にしていこうか考えていることを感じることができます。 さっそく再来週に『私の体験談』というテーマ

『たすきがけ』研修~ようこそ、叢先生!~

イメージ
当科には初期研修医が6週間のローテンションで当科を回っています。また2年目研修医で当科を選択してさらに回ってくることがあり、常に1~3名の初期研修医が一緒に診療にあたっています。 また、群馬県内の他病院の初期研修医の救急科研修を当科で行う『たすきがけ』研修があり、今年度も群馬大学医学部附属病院から4名、利根中央病院から2名の合わせて6名が、3~6か月の比較的長い期間で当科に来てくれることになりました。 今週から利根中央病院2年目研修医の叢 岳(ツォン イエ)先生が研修に来ました。さっそくICUで重症患者の診療に参加していただいています。 他病院との交流は当科にとっても様々な刺激をいただくことができるので本当に楽しみです。当科での3か月間が実りあるものになるよう当科スタッフもしっかりサポートしますので、3か月間どうぞよろしくお願いします。 叢先生です。 初日からすでにテキパキと働いていただいています。

警察・消防・医療の連係プレー!

イメージ
町田です。 GWも終了し病院は通常業務に戻りましたが、救命救急センターはGWの忙しさの余波を引きずっていて、スタッフの院内PHSは鳴りっぱなし、ICUの入室依頼も次々ありました。2013年のICU新入室患者さんは300名を超えており、昨年の約1.3倍のペースです。スタッフが増えた分の重症ベッドも増やしてほしいのですが、そう簡単にはいかないのが悲しいところです。 美しい山の多い群馬県をGW中も多くの行楽客や登山家の皆さんに訪れていただきましたが、残念ながら群馬県でも山の事故が起きています。 中には救助が必要とする事案もあり、消防防災ヘリや県警ヘリが活躍していました。そして救助のプロからドクターヘリ医療スタッフに傷病者は引き継がれ、すぐに初療が開始されて安定した状態で根治治療が行える3次救急対応病院に搬送されました。 群馬県警ヘリ『あかぎ』(JA01GP) 県警ヘリからの引継ぎは久しぶりでしたが、防災ヘリクルーの方々と同様に県警ヘリクルーの方々とも群馬ヘリポートで毎日挨拶を交わしています。図々しいことで有名な僕は、群馬ヘリポート待機中によく防災航空隊の基地に行ってお茶をいただいたり、先日は警察航空隊の基地でコーヒーをいただいてしまいました。まさに顔の見える関係は確立されています。 県警ヘリからドクターヘリに引き継ぐためのルールは実はまだありませんが、消防が間に入りうまく連携を図ってくれています。今後さらにその関係を強化するために、今年も『群馬県ヘリ合同勉強会』を開催する予定です。今までは不定期の開催でしたが、今年度は年3回の定期開催の予定としました。さっそく6月に群馬県警航空隊、群馬県防災航空隊、群馬県ドクターヘリ、そして陸上自衛隊第12旅団があつまり、各機関同士の連絡体制について確認する予定です。 『群馬の空の連携は熱く固いですよ!』

こどもの日!

イメージ
ゴールデンウェークも残るところあと2日になりました。 残念ながら子供のけがや病気による救急外来受診が増えています。休みで子供たちが活発になるのは仕方のないことですが、周囲の大人がいつも以上に注意を払って特に事故を防ぐようによろしくお願いします。 今日はこどもの日です。子供たちの素敵な笑顔があふれる1日になりますように!