「日赤こころのケア研修」を受講しました。
増田です. 7 月 31 日に当院で開催された「平成 30 年度日本赤十字社群馬県支部 救護班要員研修(こころのケア研修)」に参加してきました.前橋赤十字病院から 19 名,原町赤十字病院 5 名が参加しました. “こころのケア”は精神保健(精神科医など専門家が行う治療)と心理社会的支援(救護員やボランティアが行う支援)を合わせたものです. 災害において心的障害を生じた被災者に対するケアです.こころのケアは「被災者」だけでなく,救護員や自治体行政職員といった「救援者」や,列車事故や航空機事故を生じさせた乗物を所持する企業などの「加害者」に対しても必要となることがあります. 日本赤十字社は災害救助法において「応急的に,必要な救助を行い,被災者の保護と社会の秩序の保全を図る」ことが義務づけられています.また日本赤十字社救護規則に記載されている災害時の業務内容に,今年から「こころのケア」が明記されました. それほどこころのケアは近年重要性を帯びてきています. 平成30年7月豪雨災害にも当院から 心のケアチームも派遣しました。 ところで当科は,災害の広域・局地を問わず, DMAT 隊員としてもしくは日本赤十字社の職員として,初動から亜急性期以降まで,どのようなフェーズの災害にも関わる可能性があります.また日々の診療で多数・重症傷病者事案にドクターヘリ・ドクターカーなどで第一線として関わる機会が多くあります.我々は「救援者」として心的障害を生じるリスクと隣り合わせの業務を行っていることになります. 我々は常にこのようなリスクを抱えている,ということを改めて実感しました.また心的障害が悪化しないような対処法を身につけておくことが必要と思いました. 下の写真は,昼食時に提供されたもので,非常に印象深かったのでご紹介します.患者・病院職員のために備蓄されている,災害時の常備食です. 5.5 年保存可で,付属の加熱剤を用いて火や電気を用いずあたたかい食事を摂ることができます.味も良く,これが災害時でも食べられるなら,それだけでもこころは軽くなるだろうなと感じました.