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新しい時代が始まります!(群馬県ドクターヘリ&前橋ドクターカー 2020年3月活動実績)

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町田です。 このブログも今回で2222回目の投稿となります。以前のバージョンから数えると約10年・・・皆さまに救急医療について少しでも知っていただきたいと思い続けてきて、多くの方々からたくさん応援をいただいてきたことに心より感謝いたします。 さて、今年度最後の投稿もいつも通りの内容です。 新年度になる1時間前に今年度最終月のドクターヘリ・カーの実績報告です。 スキー場でも春の足音がもう聞こえました。 ☆群馬県ドクターヘリ 2020年2月活動実績☆   上段:活動種別 中段:搬送先病院 下段:疾患分類 年度別要請・出動数 ☆前橋ドクターカー 2020年3月活動実績☆   総要請数 66件、総出動数 62件 ・日赤:要請数 49件、出動数 45件  *時間外出動  0件 ・群大:要請数 17件、出動数 17件  *時間外出動  1件 上段:活動種別 中段:搬送先病院 下段:疾患分類(*日赤のみ) 年度別要請・出動数(*日赤のみ) 前橋市消防局管内 年度別ドクターヘリ・カー出動件数 ところで3月いっぱいで一度当院から離れるスタッフがいます。 永山先生は一度鹿児島に戻り研鑽を積んで再び当院に戻ってくる予定です。 そしてこのブログに管理人である小生も、「オール群馬」での救急体制のさらなる発展のために新たなステージで働くこととなります。 (*詳細はこちら → https://drheli-gunma.blogspot.com/2020/02/blog-post_29.html ) ということでドクターヘリ・カーも広報活動の主担当も世代交代となります。 ドクターヘリ・カーに関しては実績を見てわかる通りここ数年伸びや悩み感があり、広報活動ももっと今の時代に合ったスタイリッシュなものが求められています。明日からさわやかな風とともに新しい時代が始まります。 いままでもご愛読に感謝するとともに、これからも引き続き応援の程よろしくお願いいたします。 

「前橋ドクターカー会議」を開催しました。~前橋ドクターカーのさらなる進化のために…~

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町田です。 未明に石川県能登地方を震源とした最大震度5強の地震がありました。大きな被害が出ていないことにほっとしましたが、この時期に大きな地震があると心がやはり落ち着きません。震源地に 近い地方の方々におかれましては、余震などに十分お気を付けください。 先日前橋市消防局で「前橋ドクターカー会議」が行われました。 この会議は前橋ドクターカーの運用に関わる前橋市消防局(警防課)、群馬大学医学部附属病院、前橋赤十字病院の実務担当者が一堂に会して、ドクターカー運用にかかわる様々な課題を協議する大切な機会になっております。 *このご時世のため、最小限の人数で感染予防の十分な留意を行い実施しております。 前橋ドクターカー1号車&2号車 前橋ドクターカーについては、2012年度に群馬県ドクターヘリの補完事業として最初は日没が早い時期の夕方のみの運用から始まりました。それからドクターヘリ運休時、さらに重複要請時に出動可能となり、そしてドクターヘリ補完事業から独立してドクターヘリと併用して出動できるようになりました。 2017年からは群馬大学に2台目の前橋ドクターカーが導入され(月・水のみ)、前橋市内をドクターヘリおよび2台のドクターカーで守る病院前診療体制が確立されました。 さらに消防、両病院が集まって行う前例検証会を毎月2回のペースで行い、3者で課題を抽出し共通理解をもって活動できるように進めることで、要請の迅速化、キャンセル判断の正確さ、活動内容のレベルアップを図ってきました。 最初の1年目はなんと4件の出動のみでしたが、今では2台のドクターカーで年間900件の出動を担うようになっています。 しかしながら事業が拡大すればするほどまた新たな課題が発生します。 重複要請への対応が真っ先に上がりますが、それ以上に頭を悩ませるのが“働き方改革”という壁です。要請が増えることによる救急スタッフの業務の増加、出動数が増えることによる検証会の時間の延長などが問題として挙げられました。 これらのことを負担と思うかどうかは個人の問題だと思いますが(あくまで町田の私見です)、とはいえ時代がそれを許してはくれません。ドクターカー事業をこれからの時代にさらに進化させていくためには、このような問題にも向き合っていかないといけないようです。 当院もドクターヘ...

“まめな手洗い”と“咳エチケット”で「かからない」「うつらない」!(前橋ドクターカー 2020年2月活動実績)

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街中でかわいいポスターを見つけました。 インフルエンザ予防の啓もうポスターですが、COVID-19対策も全く同じことです。 “まめな手洗い”“咳エチケット”で「かからない」「うつさない」を合言葉に、みんなで予防しましょう! ☆前橋ドクターカー 2020年2月活動実績☆   総要請数 70件、総出動数 65件 ・日赤:要請数 58件、出動数 53件  *時間外出動  1件 ・群大:要請数 12件、出動数 12件  *時間外出動  0件 上段:活動種別 中段:搬送先病院 下段:疾病分類  年度別要請・出動数 前橋市消防局管内ドクターヘリ・カー出動数  

徹底して全例検証を行います!~「前橋ドクターカー事案検証会議(症例検討会)」~

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町田です。 少し間が開いてしまい申し分けありません。今の世の中の状況を勘案してお許しいただけると幸いです。皆様におかれましては引き続き“手洗い、うがいの徹底”をお願いします。確実にインフルエンザによる受診者は減っています! 今年度のドクターカー出動数は昨年度よりさらに伸びています。いまではドクターヘリの出動数を追い越す勢いです。出動数が増えるとともに心配されることはやはり質を維持することと、本当に適した要請数なのかどうか考えなくてはいけません。 そこで「前橋ドクターカー」では、前橋市消防局、群馬大学医学部附属病院、前橋赤十字病院がタッグを組んで、毎月2回(偶数日と奇数日に開催;多くの消防職員が参加できるように)ずっと事案検証会議(症例検討会)を行っています。 以前は町田が司会をすることが多かったのですが、最近は小橋先生、金畑先生、吉野先生を中心にこの会を進めてくれています。また多くの若手スタッフも遅い時間にもかかわらず参加しています。  前橋ドクターカーの基本的考え方としては、 ・要請のハードルは上げないこと(アンダートリアージを避けるため) ・ただし救急隊でドクターカー継続かキャンセルかしっかり判断すること が挙げられます。 出動した事案について、現場救急隊が傷病者と接触して観察を行った結果、ドクターカーを継続する場合は医療スタッフに何を求めたか(早期医療接触が必要な根拠)、キャンセルした場合はその根拠を説明してもらいます。その判断が正しいか間違っているかを問うのではなく、そのような判断をした考え方についてディスカッションします。 また医療スタッフに対しても、現場滞在時間や選定した搬送先医療機関、病院到着までに行った処置について、ドクターカー継続と判断した救急隊のリクエストに応えられていたかを評価しています。 消防の考え方、医療の考え方を様々な症例を通じて意見を交えることで、それぞれが大きな知識の共有をすることができています。 その結果、ドクターカー運用時間のアンダートリアージ症例は激減し、またドクターカー継続・キャンセルの判断の精度もかなり高くなっています。 問題があるとすると出動数が増えていいることで会議時間が延びる傾向にあり、今の時代の働き方改革の流れに逆らっていることです。せっかくの実り多きこの会を継続するた...

前橋ドクターカー 2020年1月活動実績

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前回の群馬県ドクターヘリに続いて前橋ドクターカーの活動実績を報告します。 ドクターカーの要請数が増えており、ドクターヘリと同様に重複要請の対応が迫られています。 月・水曜日は前橋ドクターカーは2台体制(前橋日赤&群馬大学)で、それぞれの優先エリアを超えて重複要請に対応できています。火・木金・土日に関しては、カードクターカーがトリアージしてどちらかを選択するか、院内スタッフがピックアップ方式でもう1件に対応する手段があります。 残念ながらドクターヘリと同様に要請数が増えるとともに未出動数も増えてきています。 院内スタッフはそれなりの人数がいるのですが、なかなかうまく回っていないのでしょうか? でもその壁を越えて初めて一流の病院前診療を担当すべき基地病院であると思います。 100%応需できないかもしれませんが未応需を1件でも減らせるように、最大限の努力を続けていきましょう!    前橋ドクターカー日赤&群大@群馬大学 前橋ドクターカー群大&日赤@前橋日赤 ☆前橋ドクターカー 2020年1月活動実績☆   総要請数 92件、総出動数 83件 ・日赤:要請数 78件、出動数 69件  *時間外出動  0件 ・群大:要請数 14件、出動数 14件  *時間外出動  0件 上段:活動種別 中段:搬送先病院 下段:疾病分類 (データは前橋ドクターカー日赤のみ) 年度別要請・出動数 (データは前橋ドクターカー日赤のみ) 前橋市消防局管内へのドクターヘリ・カー出動数  

前橋ドクターカー 2019年12月活動実績

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前回のドクターヘリに続き今回は前橋ドクターカーの活動実績です。 当院を基地病院としている前橋ドクターカー日赤に関しては、昨年度の1年間の出動/要請数は565/605件でしたが、今年度は12月までで609/649件と9か月経過の時点で昨年度の実績を上回っています。要請件数は増加していますが、要請応需率も昨年度 93.4%、今年度 93.8%と下がることなく対応できています。 しかしながら10月にカードクターが増えたにもかかわらず、4-9月の応需率が95.4%に対して、10月以降は89.7%と9割を切ってしまっています。たしかに10月以降でひと月当たりの要請数が1.5倍に増加しましたが、その増加にまだ対応しきれていない当院の病院前診療体制(スタッフの臨機応変の対応)にまだまだ脆弱性を感じます。 救命医療のスタートは、バイスタンダーから始まる病院前診療です。 その先の救急外来、集中治療室へより良い条件で引き継げるように、あらためて病院前診療体制の強化について、働き方改革を言い訳にせずにスタッフ一同で考えていかなくてはいけませんね。 日中でも足が長く見えるほど太陽が低いところを通っています。 ドクターヘリの出動可能時間が短くなっている分、夕方のカー出動が増えています。 ☆前橋ドクターカー 2019年12月活動実績☆   総要請数 96件、総出動数 82件 ・日赤:要請数 87件、出動数 73件  *時間外出動  3件 ・群大:要請数   9件、出動数   9件  *時間外出動  0件   上段:活動種別、中段:搬送先病院、下段:疾病分類 (前橋ドクターカー日赤) 年度別要請・出動数 (前橋ドクターカー日赤) 年度別群馬県ドクターヘリ・前橋ドクターカー出動数  

前橋ドクターカー 2019年11月活動実績

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町田です。 夜が長くなり街のあらゆるところでイルミネーションが見られるようになりました。 いよいよ年末ムードが高まってきましたね。 群馬音楽センター近くのイルミネーション 昨日の群馬県ドクターヘリに続いて今日は前橋ドクターカーの活動実績報告です。 先月に続いて2台(群馬大学&前橋日赤)のドクターカーで100件を超える出動に対応しています。 出動後のキャンセルも多いのですが、まだ前橋ドクターカーは「アンダートリアージゼロ」を目指すために、通信指令課員のドクターカー要請のハードルを上げていません。大事なことは現場について救急隊が患者を診察してドクターカーの継続・キャンセルを正しく判断することです。 ドクターヘリと違って前橋ドクターカーは月2回の事案検証会議を行い、救急隊の判断について全例でふり返りを行っています。 この効果は目に見える形で表れており、カーを要請すべきであったアンダートリアージ事案がほぼ消失、そして救急隊がしっかりとした根拠に基づいてドクターカー継続・キャンセルの判断を行うようになっています。 このような消防と病院の綿密な連携が最終的に市民に還元されていることを実感しています。ドクターヘリでも同じようなことができればいいのですが・・・(年4回の症例検討会では不十分です。) ☆前橋ドクターカー 2019年11月活動実績☆   総要請数 112件、総出動数 109件 ・日赤:要請数 100件、出動数 97件  *時間外出動 +2件 ・群大:要請数   12件、出動数 12件  *時間外出動 +1件 上段:活動種別 中段:搬送先病院 下段:疾病分類 (前橋ドクターカー日赤) 年度別要請・出動数 (前橋ドクターカー日赤) 前橋市消防局管内のドクターヘリ・カー出動状況  

前橋ドクターカー 2019年10月活動実績

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週末はとても良い天気が続き絶好の行楽日和でした。 とはいえ世間が休みの時は救命センターが忙しくなる時でもあり、この土日だけでドクターヘリもドクターカーも2桁を超す要請をいただいております。北の山々の頂には雪化粧も見られるようになり冬の足跡を感じつつも、もう少しだけスポーツ・食欲の秋を味合わせてほしいと願う今日この頃です。。。 日没が早くなりヘリスタッフは待機終了からドクターカーに乗ることがありますが、カー待機終了時間ギリギリの出動ではすっかり外は真っ暗です。 さらに当直に突入した際にはいつも以上に朝までの時間を長く感じてしまいます。。。        ☆前橋ドクターカー 2019年10月活動実績☆   総要請数 108件、総出動数 101件 ・日赤:要請数 82件、出動数 75件  *時間外出動 +3件 ・群大:要請数 26件、出動数 26件  *時間外出動 +3件   前橋市消防局管内におけるドクターヘリ・ドクターカーの出動状況   (以下は前橋ドクターカー日赤の実績) 上段:活動種別 中段:搬送先病院 下段:疾患分類 年度別要請・出動数

台風19号被害への当院の対応。vol.1(前橋ドクターカー 2019年9月活動実績)

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気象庁が通常よりも早い段階から国民に向けて注意喚起をしていた台風19号ですが、信じられないような大雨をもたらし各地で大きな被害が出ています。残念ながら当県でも死者が発生していました。また全国各地で死者、行方不明者が発生しており、台風が過ぎたあとでも時間経過とともにその人数が増えていることが心苦しい限りです。 亡くなられた方のご冥福を心よりお祈りするとともに、少しでも早く被害が食い止められることを願うばかりです。 当院でも12日の早い段階から情報収集チームを立ち上げ、群馬県に大雨特別警報が出た時点で災害対策本部に格上げし群馬県保健医療調整本部にDMATチームを派遣しました。 主に県内の情報収集活動を行うとともに、隣県からの応援要請に対する県内DMAT派遣調整等を行っています。 今回の台風19号では川の氾濫など広範囲に影響を与える大きな被害が出ており、県内各災害拠点病院と連携しながら当院も長期的な対応を見据えて活動継続していきます。 皆様におかれましては、大雨に伴う河川の増水・氾濫、地盤のゆるみなど二次災害のリスクがまだまだ高い状況であることを忘れずに行動しましょう。 ☆前橋ドクターカー 2019年9月活動実績☆ ・日赤:要請数 61件、出動数 60件 ・群大:要請数 14件、出動数 14件   (以下は前橋ドクターカー日赤の実績) 上段:活動種別 中段:搬送先医療機関 下段:疾病分類 年度別要請・活動数 前橋市消防局管内 ドクターヘリ・カー出動数  

中林先生、髙橋先生、西村先生、丸山先生、カードクター独り立ち認定!

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当科はPre-Hospital、ERからICU、病棟管理まで、各専門科や関係各部署と協力しながら救急患者を“病院前から退院までシームレスに診療する”ことを目標に日々活動しています。 当科スタッフは入職するまでどのような職歴があったとしてもまずはER,ICUの研修から初めて、ER,ICUである程度独りで様々なことをできるようになったからドクターカー・ヘリの研修が始まります。 病院前診療の本格的なトレーニング開始から独り立ちまでは数年単位での研修となりますが、これは‟絶対に病院前診療の質を落とさない”という当院の強い意思表示であります。 このような長い道ではありますが、10月9日に‟中林副部長”,‟髙橋医師”,‟西村医師”,‟丸山医師”の4人がカードクター独り立ち認定となりました。 これにより現時点でカードクター14人(フライトドクター9人)、カーナース10人(フライトナース7人)体制となります。認定早々にドクターカー出動がありました。 ところで当院ではフライトドクター独り立ちより早い段階でカードクター独り立ちの認定が行われています。しかしこれはドクターヘリよりドクターカーの方が難易度が低いことを意味しているわけではありません。実はドクターヘリよりもドクターカーで出動した時の方がより現場そのものに出かける機会が多いことも事実です。 ただし当院が基地病院であるドクターカーは。比較的近距離であること(すぐに当院にもどってこれれる)、救急隊とともに出動するため現場でのマンパワーが豊富、情報のやり取りも同一消防内であったり携帯電話が常に使用可能などの好条件があるため、前橋市消防局や一緒に同乗する看護師の許可をもらったうえでヘリより一歩早い独り立ちとしています。 そのためカーで独り立ちしてもヘリの同乗研修はまだまだ続きます。ある意味、これからが最も厳しい道となります。 今後ドクターカーで新カードクターが医師1人で出動する機会が増え、今までよりさらなる現場での決断力、責任感が問われるようになります。 関係者の皆様におかれましてはこれからもご指導の程よろしくお願いします。

前橋ドクターカー日赤 2019年8月活動実績

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台風15号による影響がまだ続いています。当院DMAT2班目は一昨日夜に帰還しましたが、活動を日赤救護班に引き継いでおります。 これからも千葉県の皆様のご苦労が1日も早く解消されることを毎日願っているとともに、できる範囲で引き続き支援をしていきたいと考えております。 遅くなりましたが8月の前橋ドクターカーの活動実績です。 ドクターヘリは暑くなると要請が増えたりするなど季節により活動実績に大きな変動があるのですが、ドクターカーは基本的に春夏秋冬で要請数はほとんど一定しています。 ドクターヘリのカーも要請基準は大きく変えていませんが、ヘリは外傷、カーは内因性疾患が多いという差も出ています。 今後これらの差を検証していき、さらに良い運用ができるようにしていきたいと思います! 日没時間が早くなりヘリの待機時間が短くなるこれからですが、前橋市内においてはその分をドクターカーでカバーしていきます。 <前橋ドクターカー 2019年8月活動実績> 前橋ドクターカー:要請 76件 出動 72件(+時間外出動 2件) ・日赤:要請 65件 出動 61件(+時間外出動 1件) *高崎ドクターカー事案の応援出動 1件あり ・群大:要請 11件 出動 11件(+時間外出動 1件)   以下は、前橋ドクターカー日赤の実績 (図をクリックすると拡大表示されます。)  

浅間山が噴火しました。(前橋ドクターカー 2019年7月活動実績)

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群馬県と長野県の県境にそびえている浅間山が、昨晩22時過ぎに噴火しました。 (気象庁監視カメラ画像より) 2015年にも小規模の噴火を起こしていますが、今回は夜の噴火であったためなかなか被害状況が読めないところがありました。 当院ではすぐに情報収集チームを立ち上げて活動を開始しましたが、幸いなことに大きな被害報告なく経過しており、ドクターヘリも通常通り運航を行っています(もちろん火口周囲から一定の距離は飛行禁止です)。 しかし観光シーズンでもあることから再噴火のリスクや火山灰による影響が心配です。山の神がこのまま鎮まってくれることを祈っています。 7月は昨年よりも涼しかったせいか救急車搬送数と同様にドクターカー要請数も少なめでした。 しかしながら梅雨明けと同時に月末一気に要請が増え、やはり暑くなると急病が増える傾向は今年も変わらないようです。 「もう少しご自身で注意していただければ・・・」という事案も決して少なくありません。“もうどうしようもないくらいとんでもない暑さの夏になっている”と思っていただき、特にご高齢者やお子様の体調管理にも十分気を付けてください。 <前橋ドクターカー 2019年7月活動実績> 前橋ドクターカー:要請 77件 出動 75件 ・日赤:要請 65件 出動 63件 ・群大:要請 12件 出動 12件   以下は、前橋ドクターカー日赤の実績 (図をクリックすると拡大表示されます。) 上段:活動種別 中段:搬送先病院 下段:疾患分類 年度別要請・出動数 前橋市消防局管内 ドクターヘリ・ドクターカー出動数

消防・大学・日赤が一致団結しています!~「前橋ドクターカー会議」を開催しました。~

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町田です。 戦国時代からしのぎを削るライバル同士が時として一つの国を治めるために、その後の歴史を変えるような大切な話し合い(清須会議、小山評定など・・・)が行われてきました。 救急医療に関して、消防と医療で考え方で異なり意見が対立することがあります。また前橋市内では群馬大学と前橋日赤の2つの救命救急センターがライバル関係として切磋琢磨しています。 このことは決してネガティブな意味ではなく、多くの傷病者の救命・社会復帰、そして地域の救急医療のために、消防と医療が意見交換してより良い方法を模索すること、群馬大学と前橋日赤がともに医療の質を高めることを意味しています。 特に前橋ドクターカーの運用に関しては、前橋市消防局と群馬大学・前橋日赤の2つの基地病院が連携して行っていることであり、この3者が共通の認識で活動しなくては、最終的に医療を提供する先の市民に迷惑をかけてします。 群大と日赤スタッフの協働でもっともっとおおく多くの人を助けたい! そこで前橋市消防局と群馬大学医学部附属病院、前橋赤十字病院で、月2回のドクターカー事後検証会に加えて、定期的に「前橋ドクターカー会議」を開催しています。 先週金曜日にも前橋市消防局からは勝守警防課係長、群馬大学からは大嶋救急医学教授、前橋日赤からは中村センター長をはじめ、たくさんのドクターカー関係者が出席して、「3者が1つのチームとして共通の目標をもって活動ができる」ようにするための話し合いが行われました。 先日の会議の主なテーマは、 ・これからの事後検証会議の進め方について ・カーに同乗する医療スタッフの資格について ・多数傷病者事案へのドクターヘリ&カーの同時要請について ・前橋ドクターカー事業の今後の展望について でした。 会議に参加して感じたことは、3者とも現実を見据えた中でできる限り高いレベルを目指している、医療レベルの質は落とさない、そして“3者の関係性がとても良い!”ということでした。 会議の後に引き続いて意見交換会という名の親睦会が開催され、人材育成や人事交流の話題などさらに連携強化に向けてたくさんのアイデアがグラスのビールの泡のごとく湧き上がっていました! 今後はこのような会議にさらに若手スタッフを参加してもらったり、他地域のドクターカー基地病院や消防を交えた「オ...

前橋ドクターカー 2019年6月活動実績

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町田です。 昨日の投稿(ドクターヘリ6月活動実績)につづいて今日はドクターカー活動実績の報告です。 雨が続きドクターヘリの運休時間が他の月に比べて長くなっていますが、ドクターカーは雨でも対応可能なためその分の活躍の機会が増えます。 緊急出動のため確実にヘルメット&シートベルト装着! 現時点でまだ当院基地病院の前橋ドクターカーは前橋市消防局管内のみの出動だけであるためすべてをカバーできていませんが、高崎ドクターカーや一部地域で始まったドクターカー試行事業を合わせると、4つのドクターカーがフルに動いている時間帯であれば群馬県全人口の約45%はカバーされています。しかしながら、県北西部の医療機関が少ない山間部にはその恩恵を与えることができず、この先その部分をどうするか県を挙げて考えていく必要に迫られています。 6月の前橋ドクターカーの活動実績です。 2012年度から運用開始して最も1か月の要請数が多くなりましたが、1件の未出動なく対応することができました。 <前橋ドクターカー 2019年6月活動実績>    前橋ドクターカー 要請:79件 出動:79件(+時間外 3件) 日赤 要請:68件 出動:68件(+時間外 3件) 群大 要請:11件 出動:11件(*時間外 0件)   上段:活動種別 中段:搬送先病院 下段:疾病分類  年度別要請・出動数 前橋市消防局管内 病院前診療内訳  前橋市病院前診療体制