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第37回日本中毒学会総会・学術集会に参加しました。

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小橋です。 7/17 、 /18 と第 37 回日本中毒学会総会・学術集会に参加してきました。演者は自分一人でしたが当院センター長の中村医師が評議員であり、当科からは 2 名での参加となりました。     台風 11 号の接近による電車の遅延で、群馬から 7 時間かけての長旅で 22 時過ぎに和歌山入り、翌日 10 時からの発表というなかなかのハードスケジュールでした。 私の演題は「 AccuSign® を用いた覚せい剤中毒の診断特性についての検討」 →救急外来で薬物中毒の診断に用いられる TriageDOA® と AccuSign® を組み合わせて検査を行うことで、より診断精度を上げられるのではないか、といった趣旨の口演でした。 『日本中毒学会』→ http://jsct.umin.jp/   当学会は会員数 1000 名ちょっとと、それほど大きい学会ではありませんが、医師だけでなく看護師、薬剤師、検査技師など、非常に多様な職種の方が参加しています。本総会でも様々な職種の方がそれぞれの観点で(時にマニアックな)質問をしている場面が多々あり、とても勉強になりました。    救急医学において中毒診療は非常に重要な分野の一つであり、身の回りにあるあらゆるものが中毒の原因となり得ます。当院にも急性薬物中毒、農薬中毒、一酸化炭素中毒、急性アルコール中毒など、様々な中毒患者が搬送されてきます。中毒診療は医薬品・農薬・自然毒など、その範囲が多岐にわたり膨大な量の知識が必要となるため勉強するのが大変ですが、非常におもしろい学問だと思います。

10月から『たかさき消防共同指令センター』が誕生します!

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町田です。 群馬県は連日夕方から夜間にかけて(朝方も)特に山間部でものすごい夕立が降っています。 今朝出勤中に利根川を渡ったときに、ものすごい濁流で河川敷の一部が水没していました。この時期は急な落雷や川の増水があるので、とくに子供たちは十分天気の急変に気を付けて楽しい夏休みを過ごしてください。 ここ数年で消防本部の共同指令センター化が進んでいます。関東でも平成25年4月から千葉県で共同指令センター化が行われています。 ☆千葉県の共同指令センターについて → http://chb1018.hs.plala.or.jp/profile.html  ・千葉北西部消防共同指令センター → http://chiba-hokusei119.jp/  ・ちば消防共同指令センター → http://chb1018.hs.plala.or.jp/profile.html 共同指令センター化のメリットは、複数の消防本部における消防指令業務(119番通報の受信、消防車や救急車の出動指令、無線通信の統制など)を共同指令センターで共同運用することで、業務の効率化を図り、大規模災害や同時発生の火災などに対しても、複数の消防(局)本部による迅速な応援体制を確保できるようになります。 群馬県でも11消防局・本部のうち県北西部6消防局・本部が、高崎市等広域消防局内に設置される『たかさき消防共同指令センター』で消防指令業務の共同運用を開始します。ちなみに組織名は『高崎市・安中市消防組合および5一部事務組合消防指令事務協議会』というそうです。 指令センターが設置される『高崎市等広域消防局』 いつもオープンな雰囲気で、僕も家族とよく遊びに行きます! 『たかさき消防共同指令センター』 現在急ピッチに共同運用に向けての作業が進んでいます。 今回は共同指令センターが設置される高崎市等広域消防局にドクターヘリCS2名とともにお邪魔して、『高崎消防共同指令センター消防指令業務に係る群馬県ドクターヘリとの意見交換会』に参加しました。 共同指令センターになったからといってドクターヘリ要請に基準や方法が大きく変わるわけではありませんが、無線の呼び出し名称の確認、要請ルートの確認、高崎ドクターカーとの併用運用に関することなど、共同運用開始時に混乱しそうなことについて

群馬大学教養学部で講師をしています!

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町田です。 当科には全国から集中治療医・救急医が集まっていますが、23人のうちやはり出身地では群馬県が5人と一番多く5人と一番多くなっています(自分の中では当科の群馬率はそれでも低いと感じていますが・・・)。また出身地と関係なしで群馬大学出身者が5人います。 そのスタッフが大学時代を過ごした『群馬大学荒牧キャンパス』で大学生に講義を行っています。ちなみに僕自身もこのキャンパスは部活の試合で18年前に来たことがあるかなり懐かしい場所です。 群馬大学荒牧キャンパス 群馬大学教養教育科目「地域社会実践論」という講座を、以前から中野前センター長が3コマ担当していましたが、昨年から『ドクターヘリ』を町田、『救急医療』を藤塚先生が担当するようになり、今年から『災害医療』も町田が担当することとなりました。 僕の大学にはなかったまさかの9時間目(16:00~17:30)という時間帯ですが、100名ほどの学生が授業に出席していました。 医学部生だけではなく全学部の1年生が集まっており、医療の話をどのようにわかりやすく伝えるが準備には苦労しましたが、最近の話題、今までの体験談、そして動画などを加えながら行いました。 少なくても僕の担当した『ドクターヘリ』『災害医療』に関しては、とても興味深く聞いてくれていた印象でした。質問も出たりなにせ寝ている学生さんは数名しかいなかったのはうれしかったです。(僕の学生時代は教室にいなかった・・・講義の準備をしていただいていた先生方に今思うと申し訳ない限りです。)藤塚先生が『救急医療』についてどのような話をしたのかも興味津々です。 今回話したことが少しでも何か将来の役にたってくれればとてもうれしく感じます。 帰りにキャンパスを歩きながら、スポーツに遊びに(ちょっと勉強も)熱く燃えていた青春時代をちょっと思い出してしまいました。

より“ボーダーレス”な要請対応を目指して!

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町田です。 東京の調布で痛ましい航空事故が起きてしまいました。亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りするとともに、これから先の空の安全のために原因がしっかり究明されることを心から願っております。 また多くの皆様から群馬県の猛暑に関してご心配の声を頂いております。特にドクターヘリに関しては機体への暑さ対策やクルーの体調管理など、常にお互い声を掛け合いながらこまめにチェックして活動しております。いつも応援ありがとうございます。 7月は梅雨や台風の影響で天候が不順な日が多く、10日ほどはドクターヘリが運休(一時運休も含む)の日がありました。それでも今日までに107件の要請を頂き75件に出動しています。今回は107とか75という数字ではなく、その中に隠されていることに注目していただこうと思います。 <7月1-27日までのドクターヘリ活動実績>  ・平日(18日間) 要請53件・出動37件  ・休日( 9日間 ) 要請54件・出動38件 なんと休日に要請や出動が倍増しています!悪天候で終日運休を除いた休日7日間の平均要請件数は7.4件/日、出動件数は5.4件/日となっています。 学校が休みに入ったためか、小児の交通事故やお孫さんが帰省した祖父母のケガが増えています。また、平日より休日の方が暑くても外での行事が多いためか、熱中症や脱水からくる血管疾患が増えているのが休日に要請が激増している一因のようです。 この現象はドクターヘリだけではなく、休日の救急外来のものすごい混雑の様子がそれを証明しています。入院患者さんは実はそこまで増えていませんが、やはり暑さによる体調不良者の受診が増えており、今月になって受診者が100名を超える日が週末に立てつづいています。 ところで相変わらずの未出動数の多さと思われる方もいるかもしれません。その事実は否定できません・・・ しかしながらヘリ運航可能であった休日7日間で発生した未出動14件のうち8件には、群馬県ドクターヘリではないヘリコプターで対応しています。要請する消防本部が驚くくらいものすごい速さで出動する群馬県防災ヘリドクターヘリ的運用で2件、ドクターヘリ広域連携のおかげで遅滞なくすぐに要請可能な栃木県ドクターヘリで2件、埼玉県ドクターヘリで4件も群馬県ドクターヘリ要請事案に出動し傷病者に病院前医療を提供

体温より高い日々です!

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町田です。 昨日の37度台に続き、今日は38度台でした・・・僕の体温ではありません、群馬県内の最高気温です。 ヘリ機内の過剰な温度上昇を防ぐために、この時期は群馬ヘリポートの格納庫内でヘリはスタンバイしていますが、今日は運航開始時間前から5件連続要請(うち4件に対応)でずっとヘリは屋外活動でした。 ようやく昼前にひと段落がついて格納庫内に入れましたが、日差しは避けられますが格納庫内もかなりの気温になっており、そして午後の最も暑くなった時間帯にまたまた5件連続要請(うち4件に対応)がありました。 患者さんができるだけ暑く感じないように、エアコンの向きを調整したり、うちわで仰いだりしています。またヘリが炎天下にさらされる時間をできる限り短くするために、いつも以上により現場滞在時間が無駄に長くならないようにしました。それでも今日の機内最高気温は39度でした(>_<) ちなみに本日の前橋の最高気温は38.2度(14:05)、そして暑さですっかり有名になってしまった館林は38.8度まで上がったそうです。     脱水にならないように朝から500mLのペットボトルを常に携帯していましたが、一番暑い時間に約300mダッシュをしたりすることもあり、4本飲み干してようやく夕方に初めてのトイレ・・・明らかに脱水ですね。さらに走ったせいかふくらはぎをつりそうになっています・・・塩分も不足のようです。 これからは患者さんだけでなくヘリクルーが熱中症にならないように、お互い声を掛け合いながら十分注意しないといけません。

灼熱の大地を冷やしてください・・・

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町田です。 正直いって『雷』は泣きたくなるほど怖くて大嫌いです。だから群馬名物の夏の夕立は本当に苦手です。 今日は都内をはじめ関東南部が昼過ぎよりものすごいゲリラ豪雨にみまわれていましたが、めずらしく群馬は穏やかな空模様。夕方の出動もまだ青空が広がっていました。   しかし待機終了時間直前になって急に空に真っ黒な雲がかかり始め、待機終了後に格納庫に機体をしまってでぶりーふんぐを行っていたら雷鳴と豪雨が地面をたたきつけました。 この時期は本当に急に天気が変わります。 運航会社の皆様のこまめな気象チャック(最近のお天気レーダーのレベルもかなり高い)により、安全に飛行を行っていますが、この夏も油断できない日々が続きそうです。 とても怖い夕立ですが、実はとても助かっているところもあります。 夕立があった次の日の朝はちょっとだけ涼しいのです。逆に夕立のなかった翌日は、朝から気温が30度近くになっていることもあります。 前橋の予想最高気温は、「明日が37度」「明後日が38度」になっています。特にヘリ当番にとっては体温より高い中での活動を強いられるため、できれば夜は雨に降って灼熱の大地を冷やしてほしいと思います。

メンターな日々。

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町田です。 今日も36度まで気温が上がった前橋市・・・4日連続でしょうか!? さすがの猛暑に昨夕ヘリから見た空は夕焼けと積乱雲が入り混じっていました。 夕焼けと積乱雲が入り混じった空。 利根川は前日のゲリラ豪雨の影響で濁流でした。 以前の医療業界(特に医師)はかなり『体育会系』の指導が行われており、僕ももう少し若いころは「見て学べ」「先輩から盗め」などの指導を行っていました。僕自身はこのやり方は嫌いではなく、命を預かっている限り必要な要素だと思っています。しかしながらいろいろマイナス面もあったことは確かです。 そのような中でついに僕の周りにも「メンター制度」が導入されるようになり、現在当院で2つの領域でメンターという立場になっています。 ちなみにメンターとは、『仕事上の指導者、助言者の意味。メンター制度とは、企業において新入社員などの精神的なサポートをするために、専任者をもうける制度のこと。メンターはキャリア形成をはじめ生活上のさまざまな悩み相談を受けながら育成にあたる。』とのことです。 僕が担当しているメンターの一つは『初期研修医』です。 昨日は毎週火曜日恒例7時半からの“メンター会議”から始まり、日勤終了後は毎年恒例の“初期研修医暑気払い”(院長&指導医と初期研修医のビアパーティー)に参加しました。 なかなか仕事中では聞けない相談事を聞いたり(ちなみに僕の担当する初期研修医たちはあまり悩みがない模様・・・僕の方が元気をもらっている状態ですが)、将来の進路の相談を受けたりなど確かにとても良い制度だと感じています。 『若い医師が元気があるところほど活気のある病院である』ことは間違いありませんね! いいアドバイスができるかどうかメンターとしての不安はありますが、彼らが生き生きと仕事ができるように考えていこうと思います。もちろん時には厳しさももってですけどね(-_-)/~~ 今日は救急外来の患者さんがいない時間を利用して、後期研修医へJATECの復習とともに当科ローテーション中の初期研修医にJPTECの講習を行いました。薬剤連携研修の救急救命士と消防学校の学生と一緒に交えて、現場活動と病院での診療の両方を学ぶことで、医療における他機関との連携の大切さをしってもらいました。 このような機会を提供することもメンターの大切

ゲリラ豪雨の季節です・・・

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町田です。この3連休はやっぱり大忙しです。 救急外来は年末年始の一番忙しい時期を超える患者さんが受診しています。日当直の先生は休むことなく働き続けていて、脱水症にならないかどうか心配です。そんな休日の病棟回診当番のメンバーも救急外来の応援やセカンドスタッフとして現場出動など、チーム全員でこの状況と戦っています。 本日ドクターヘリは10件の要請がありましたが、実際に出動できたのは6件でした。しかし昨日と同様に各機関との連携を生かして、未出動4件のうち1件は栃木県ドクターヘリ、1件は防災ヘリドクターヘリ的運用で対応しました。2日間で19件の要請に対して12件が群馬県ドクターヘリで出動、3件は広域連携による隣県ドクターヘリで出動、1件は防災ヘリドクターヘリ的運用と、合わせて16件で病院前に医療チームを出すことができました。(残り3件に関して、陸送で対応していただいた救急隊に感謝いたします。)  今日もまたいつもと違う機影が・・・ 群馬県消防防災ヘリ『はるな』です。 (機種:Bell 412EP、機番:JA200G) 梅雨が明けて急に暑くなる夏には夕立に気をつけなくてはいけません。 群馬は関東平野の北の端で、北部にそびえている山々に関東平野の温かい空気がぶつかり、一気に積乱雲が発生します。群馬の名物に夏の雷がありますが、本当に急に雷雨が発生するので本当に細心の注意が必要です。 今日も夕方に水上地方でゲリラ豪雨が発生し、土砂災害が発生しました。 群馬県統合型医療情報システムのアラームが鳴り、当院でもすぐに災害対応のスイッチを入れました。 つい先日に日本DMAT隊員養成研修を受講したばかりの小林先生をリーダーに指名して、情報収集チームの立ち上げから災害対策本部設置、DMAT隊員への情報提供メールと進めていきました。 軽症者1名のみという情報が入り一旦解散となりましたが、まだ群馬県には土砂災害警戒情報が出されています。当直帯のメンバーを中心に引き続き情報に目と耳を傾けながら、救急外来の対応を行っています。 災害モード“スイッチオン”です。 明日も予想最高気温は36度・・・ 日中は熱中症に、夕方からはゲリラ豪雨に要注意です。

梅雨が明けました!

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関東地方も梅雨が明けました! 今日は朝からものすごく蒸し暑く、連休の中日であることも考えて、「今日は絶対に忙しくなる・・・」と思っていましたが、やっぱり朝から病院は忙しくなりERも混雑、ICUもあっという間に満床となっています。 そして今日最も忙しかったのはドクターヘリ・・・ 今月2回目の9件要請があり、うち6件に対応しました。その中には多数傷病者事案もありました。残念ながら3件は群馬県ドクターヘリでは未出動となってしまいましたが、時間外の1件を除いた残り2件は“ドクターヘリ広域連携”で埼玉県ドクターヘリに対応していただきました。 時間ギリギリでしたが埼玉県川越市の基地病院から群馬県に来ていただきました。本当にありがたかったです。そして当院でも日没までに埼玉の基地病院に戻ることができるように、屋上ヘリポートで速やかに傷病者を引き継がせていただきました。 いつもとちょっと違う機影・・・ 埼玉県ドクターヘリは「MD902」です! 運航動態管理システムを見てみると今日は関東のすべてのドクターヘリが何度も出動があったようです。 そして下の図は群馬県と埼玉県のドクターヘリの軌跡です。傷病者への対応を県境で分ける必要は感じませんね!

雨にも負けず・・・~ただいまフライトナース育成中!~

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  町田です。 台風11号は熱帯低気圧に変わりましたが、日本列島に大きな爪痕を残しました。そして関東地方もまだその影響で雨が降ったりやんだりを繰り返しています。昨日に引き続き今日も雨のためヘリ医療スタッフは院内待機でドクターカー対応、そして夕方になって雨が止んでからドクターヘリは運航再開となりました。群馬ヘリポートから病院屋上に戻ってきたヘリの資器材点検を行い、そのまま屋上でブリーフィングを行って待機開始です。 運航開始前に安全の確認、気象状況、日没時間などを スタッフ全員で共有します。   今年度の入り8人目のフライトナースのヘリ同乗による育成が始まりました! でも必ず各基地病院にも存在する『雨男&雨女』(>_<) OJT(on the job trainning)の日はほとんど雨による運休が重なっています。天気とにらめっこしながら1つ1つの出動に集中してがんばっているところです。 先輩ナースだけではなく、ドクター、運航クルーも、1日も早い独り立ちに向けて全面的にサポートしています!でも雨だけにはかなわない・・・(もちろん雨の日はドクターカーでOJTです!) 運航終了後、先輩ナースとの振り返り・・・ ☆『第22回日本航空医療学会』での演題募集のご案内 http://convention.jtbcom.co.jp/22jsas/index.html 11月7,8日に前橋テルサで開催される上記学会での演題募集期間を延長しました。 締め切りは7月23日(木)15時までです。 本学会のテーマは「空の連携-航空医療の飛躍的発展-」です。 皆様のご応募、心よりお待ちしております! 演題登録はこちら → http://convention.jtbcom.co.jp/22jsas/subject.html ☆『富山救急医療学会』でのドクターヘリ特別講演について 8月下旬に富山県ドクターヘリが運航開始予定です。そこで8月29日に富山大学で開催される上記学会でドクターヘリに関する講演をさせていただくことになりました。 すでの富山県では但馬救命救急センターの小林先生より「基地病院がしっかりしていることの大切さ」についてお話があったとのことで、僕からは「県全体で戦う

県を超えた情報交換!~ようこそ、済生会横浜市東部病院スタッフの皆様。~

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町田です。 台風が日本を横切り(正確には南北に縦切り?)、各地で大きな被害をもたらしています。台風の影響で群馬県も昨日から3日間はずっと雨の予報でしたが、なぜか今日は午後から日差しが見える時間もあり、とても予想しにくい天気になっています。いずれにしてもまだまだ予断は許さない日々が続きます。 今日は午後2時半過ぎから運航開始でしたが、 終了時間ギリギリまで立て続けに4件の出動がありました。 群馬県で運用中の『救急医療搬送支援システム(現・群馬県統合型医療情報システム)』についての視察で、今日は群馬県庁に済生会横浜市東部病院の医療連携に係るスタッフの方々が訪ねてきました。 済生会横浜市東部病院といえば、今年2月に救急科副部長の船曳和弘先生に当院でDCIRについて貴重なご講演をいただきました。また同院の先生方とは災害講習で講師としてご一緒させていただいたり、先日の外傷学会や連合外科学会では同じセッションで発表させていただいたりと、ここのところ何かとご一緒して多くのことを学ばせていただいております。 ☆船曳先生のご講演 → http://drheli-gunma.blogspot.jp/2015/02/dcirivr.html 本当は当科スタッフも参加する予定でしたが業務の都合で足を運ぶことができず、丁寧に対応していただいた群馬県庁医務課の皆様に心より感謝しております。 また県庁での視察を終了後に当院までわざわざ足を運んでいただき、実際にそのシステムをどのように活用しているか確かめていただきました。また当院救命センターを案内しながら済生会横浜市東部病院のお話を伺い、それぞれの良いところの情報交換を行うことができました。来ていただいたにもかかわらず僕の方がたくさん刺激を頂きました。 医療連携センター、地域医療連携室、療養福祉相談室の方々が いらっしゃいました。 ご一緒にハイチーズ! 自分からいろいろな病院を見学することももちろん勉強になりますが、当院に来ていただいた方にご案内させていただくことでもっと多くのことの刺激を頂くことがわかりました。 このような交流はこれからもどんどん広げていきたいですね! 最後は皆様に見送っていただけながら、 ドクターヘリは群馬ヘリポートに帰還しました。

過去の経験がきちんと生かされているか?~中越沖地震から8年~

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町田です。 大型の台風11号が四国に上陸しそうです。すでに避難勧告だけではなく避難指示が出ている地域もあります。すでにけが人が発生している情報もあります。決して油断せずに安全な行動を優先するようにお願いします。テレビでみられる暴風雨の中でのリポーターの中継も危険です。 群馬の昨日までの猛暑日が嘘のように今朝からずっと雨が降り続いています。河川の氾濫、土砂災害などの危険も高くなっています。十分に気を付けて活動してください。 このように日本は地震、大雨などによる自然災害が多発しています。 大きな災害と言えば8年前の今日、15人の尊い命が失われた『中越沖地震』が発生しました。僕自身は群馬県にはいましたがまだ災害医療には無縁な状況で仕事をしており、地震が起こって大変なことになっているとずっとニュースを見ていたのを覚えています。その時にすでに群馬からは当院や大学病院のDMATチームが、そしてドクターヘリが千葉から新潟まで出動していました。(ちなみにこのころの僕は、DMATもドクターヘリも全く知りませんでした。) 8年前のこの地震の対応で『災害医療コーディネーター』という概念が生まれたようです。東日本大震災の時に災害医療コーディネートが存在の大切さがクローズアップされましたが、これもこのような過去の経験がきちんと生かされていたからです。 それ以外にもドクターヘリの活用、DMATと日赤との協働など今の災害対応につながる大きな動きがありました。 過去の災害での経験はもっと生かされてよいと考えています。 津波対応に関しては僕が高校生時代に体験した北海道南西沖地震の教訓があまり生かされていなかったように感じました。あの地震では津波警報が出された時にはすでに何十メートルという津波が奥尻島や道南地方の日本海側に押し寄せていました。 また原発対応に関しても、中越沖地震で柏崎原発で火災が発生しました。大惨事にならなかったものの地震に対する本当の対策はできているとはまだまだ言えないと思います。 今日の新聞を見ると8年前の中越沖地震の記事はほんの片隅にちょっと載っているだけでした。風化されてはいけない・・・ 今回の台風による大雨についても、ここ数年であった九州北部の洪水や広島での土砂災害での教訓をきちんと生かせるように十分対策を練って心がけていこうと思

新人看護師へのBLS&AEDコースを開催しています!

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町田です。 新人研修医は2年間かけて様々な科や連携病院での研修を行いますが、新人看護師は3か月のローテーションを終わり7月に入ってそれぞれ専属の部署に配属されました。専属の部署に配属となると、新人とはいえ患者さんからみれば1人の立派な看護師です。プレッシャーもあると思いますが、命を守るスタッフの1人として一生懸命ガンバってください。 もちろん研修医も研修中とはいえ医師免許を持っていて医療行為ができます。そんなに甘やかしはしませんよ~! 当院では『高度救命救急センターBLS&AEDコース』を毎月開催しています。 ☆コース詳細はこちら → http://www.gunma-redcross-icuqq.com/seminar/bls_aed.html 4月だけは2回開催して、そのうち1回は新人研修医向けで行っています。そして新人看護師も何回かに分けて全員本コースを受講していただいていますが、最初の3か月の研修中に実際に心肺停止患者さんに遭遇した人もいるとのことで、看護部と相談してより早い段階で行った方が良いという結論に至りました。 ということで今年度から7~9月の3か月間は“当院新人看護師対象”として開催しています。 先輩看護師のデモンストレーションに熱視線! 明日は我が身!? 第一発見者になっても落ち着いて対応できるように! 一般市民にも行えるBLS&AEDが病院でもやはり最も大切になります。 すでにスタッフの一員としての責任感と不安が混じった難しい時期だと思いますが、患者さんのために自信をもってできることが1つでもできるように我々もサポートしていきたいと考えています。 一緒に頑張っていきましょう! おまけ・・・ 当院初期研修医に対するBLS&AEDコースはこれからも継続しますが、さらにICLS(Immediate Cardiac Life Support)コースとISLS(Immediate Stroke Life Support)コースを2年間の研修中に受講することを義務としました。もちろん受講料などはすべて病院がもちます! ☆ICLS → http://www.icls-web.com/   http://www.gunma-redcross-icuqq.com/seminar/

小学生と“命の平等さ”について考えました。~みどり市立笠懸小学校6年生『人権講和』~

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町田です。 朝方に九州・四国地方を中心に震度5強の地震がありました。けが人が何人か出られたようですが、今のところ大きな被害はないとのことです。 また連日の暑さの影響か、今朝は朝から蒸し暑い状態で日中になり熱中症の患者さんがたくさん発生しているようです。自分の身を守るのは“まずは自分”であることを忘れずに、自分の年齢、体調に合わせた生活を送っていただくようご注意ください。 昨年も同校6年生に特別授業をさせていただき、その時は理科の特別授業を行いながら「命の大切さ」についてのお話もしました。 そして今年も昨年に引き続きまず理科の特別授業を行いました。 『からだのしくみとはたらき』というタイトルで、もともと授業で習った「呼吸」「循環」「消化」について、これらがどのように体の中ではつながって一緒に働いているかをお話ししました。そして生きていくために必要な酸素がどのように体中に運ばれるか話しをしながら、心肺停止の時の人工呼吸、胸骨圧迫の大切さを伝えました。 続けて今年は学校からあらたに頂いた「人権講和」という難しい課題に関して、ハンセン病やエイズという病気を題材に小学生の皆さんと『偏見と差別』について一緒に考えました。 偏見や差別は誤った情報や間違った思い込みから生まれることが多く、“正しい知識を知ること”が大切であり“命は平等である”ことをみんなで考えてほしいと伝えました。 2校時続けての特別授業とそれなりに難しい課題であったため児童のみなさんの反応が心配でしたが、授業の間のうなずきや驚きの声、そしてたくさんの質問をもらい、本当に充実した時間となりました。やはり子供たちの目の輝きに勝るものはありませんね! 子供たちにたった一つのことでも記憶に残って、なにかの機会で命について考えた時にちょっとでもお役にたてればうれしく感じます。 このような貴重な機会を与えていただいた学校関係者に心より感謝いたします。最後は懐かしの学校給食をごちそうになり、エネルギーチャージして次の仕事へ移動しました・・・(次回へ続く)