投稿

ラベル(院内カンファレンス)が付いた投稿を表示しています

脳神経救急医療カンファレンスを行っています。

イメージ
町田です。 群馬県には『脳卒中連携パス』がありますが、すごいことに全県統一で運用されています。その統一に向けてリーダーシップをとられていた脳神経外科朝倉部長の司会のもと、当院では年2回『脳神経救急医療カンファレンス』が開催されています。 このカンファレンスではピックアップした症例に対して、プレホスピタルから根治治療までそれに関わったスタッフによるプレゼンテーションを行います。つまり現場に救急出動した救急救命士から、ドクターヘリや救急外来で初療にあたった救急科医師、そして根治治療を行った神経内科、脳神経外科の先生方の話を聞くことで、発症から退院までの全体像をそれぞれのスタッフが理解することができる貴重な勉強会です。毎回100人を超す参加者があり、昨日も126名の参加者があったとのことです。 昨日は3例の脳血管疾患症例が取り上げられていましたが、脳血管疾患については2つの時間が大切であることを改めて確認することができました。 1つは、初期治療の介入時間です。もちろん脳血管障害による脳のダメージがありますが、意識障害に伴う気道や呼吸状態の悪化、循環動態の不安定が2次的に脳にダメージを与えてしまいます。それを回避するために早期のドクターヘリ要請を含めた医療介入時間の短縮を意識した活動が必要です。 2つ目は、根治治療の開始時間です。当然のことながら根治治療が早いほど後遺症を軽減する可能性が高くなります。そのために適切な搬送先病院の選定、そして早く手術開始ができることを考慮しながらの初療室での対応が必要です。 意識レベルの評価やドクターヘリを要請する判断など救急救命士から貴重な現場でのお話があり、また当科よりドクターヘリの有効性の説明を行いました。 そして神経内科より『このような症状でも脳梗塞を疑わなくてはいけない!』といった貴重な情報をいただいたり、脳神経外科の最新の低侵襲な手術法や血管内治療法について驚くようなお話をいただきました。 このカンファランスで感じたことは、脳卒中に関してはプレホスピタルから病院スタッフまでみんなが『迅速に!』という同じ目的で活動できていることでした。そして当院は24時間365日、脳梗塞に対する血栓溶解療法、カテーテル治療、脳出血に対するカテーテル治療、外科的手術が行える体制が整っています! ドクターヘリの出動...

形成・美容外科との勉強会

イメージ
当科は様々な専門科の協力のもとで診療を行うことができています。過去に外科、整形外科と勉強会を行っていますが、今日熱傷の治療戦略について形成・美容外科との勉強会が開催されました。(ちなみに今月はさらに術後の呼吸管理について心臓血管外科と勉強会を開催する予定です。) 当院は北関東唯一の熱傷センターです。 ・認可:厚生労働省広範囲熱傷特定集中治療室管理料認定施設 ・学会認定:日本熱傷学会専門医認定研修施設 ドクターヘリの導入後はますます県内全域また近隣県の重症熱傷患者が当院に搬送され治療を行っています。 重症熱傷の治療は、積極的な病院前からの初期治療、集中治療、手術治療(焼痂切除、植皮)、リハビリテーションなど、初期から慢性期まで気の抜けない治療がずっと続きます。熱傷管理の初期の水分管理や感染症との戦い、術後の創処置の仕方など、様々な難題が待ち受けております。 当院では主に手術と長期フォローを主に形成・美容外科が、初療から集中治療を主に集中治療科・救急科でタッグを組んで行っております。 一緒に行っていくからこそ共通の認識が必要なため今までも話し合いは行われてきましたが、昨年から正式に形成・美容外科と集中治療科・救急科で「熱傷勉強会」を開催しています。 特に最近は『培養表皮』を移植する治療を積極的に行っており、それに向けての手術のタイミングや培養植皮後の創の管理など、過去の経験や最近の知見を織り交ぜながら共通のプロトコール作りに向けて動いています。 ちなみに当院は県内唯一の日本形成外科学会認定施設で、熱傷以外にも顔面骨折、口唇口蓋裂、再建手術など全国でもトップレベルの手術数と成績を残しており、当科にとっても最強のパートナーと働くことができてうれしいかぎりです。 ☆当院ホームページより⇒ http://www.maebashi.jrc.or.jp/gairai/details.php?eid=00022

他科との連携 -整形外科-

イメージ
原澤です。 早いもので今年もあと2ヶ月を切ってしまいました。 寒くなってきたためかER受診患者さんの内訳も冬めいた疾患が増えてきました。 皆様、気候の変化も激しいので、ご自愛ください。 ... 以前記事でもご紹介させていただいた、他科との連携をより円滑に行うための取り組みの一環として、今週は「整形外科・救急科合同カンファレンス」と題し、テーマを「脊椎・脊髄損傷」として会議を行いました。 救急科からはJATEC外傷初期診療ガイドラインに基づいた初療のアプローチについて、整形外科からは症例提示をベースとして頸椎・頸髄損傷の損傷評価から治療方針の構築について、それぞれプレゼンテーションを行いました。改めて、双方の科で異なる視点からアプローチしていることがよくわかりました。 その後のディスカッションでは、日頃疑問に思っている部分や議論のテーマとなっていたことについて検討することができました。 それぞれの視点が、決して優劣の関係ではなく、相補的な関係となって患者さんの救命、そして機能回復へ向けての支えとなる、ということが改めて認識できる会議となりました。 業務終了後に行われました。 双方の科のメンバーの大部分が参加できました。 会議終了後は、有志による懇親会が行われました。そちらでもざっくばらんな議論が展開され、お互いの日常診療での労苦を分かち合うことができたと思います。 多忙な日常業務の合間に参加していただいた皆様、ありがとうございました。 今後もテーマをかえて第2回、第3回、と会議を重ねて行けるようにしようと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ... ICUも連日満床体制となっていますが、それでもICU適応の患者さんが来院されるため、日々めまぐるしくベッドが入れ替わっており、てんてこ舞いです。 各科の先生方にはご迷惑をおかけしておりますが、ご協力のおかげでなんとか回っている状態ですので、今後ともよろしくお願い申し上げます。