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12月, 2011の投稿を表示しています

2011年を振り返って・・・

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2011年もいよいよのころ僅かになりました。 本日は夕方の時点ですでに救急外来受診者(救急車を含む)が100名を超えていて、ICUもいつものように患者さんの出入りがあり、そして昨日はあまりの強風で出動がなかったドクターヘリも4件要請をいただきました。1件は重複要請で対応できませんでしたが、広域連携のおかげで心強い栃木県ドクターヘリに応援していただきました。今年度は659件の要請をいただきうち499件に出動しました(未出動のうち8件は隣県ドクターヘリにて対応していただきました)。新年1件目の出動が今年度500件目の出動となります。強風のためしばらく群馬ヘリポートで待機していたドクターヘリも夕方に屋上ヘリポートに帰還し、新年は病院からの運航開始となります。 2011年も大活躍したドクターヘリ『ひとまるちゃん(JA6910)』 今年は屋上ヘリポートで新年を迎えます。 2011年は本当にいろいろなことがありました。 ERもICUも例年を超える患者数の受入があり、ドクターヘリの要請・出動数も予想以上に伸びています。そして当院当科で入院となった患者数も増えましたが、それ以上に多くの病院にドクターヘリの患者さんの受入をしていただきました。本当にありがとうございました。当院は高度救命救急センターでありますが、ようやく移転問題も決着がついたようなのでさらにもっと多くの患者さんを受け入れられる環境が早く整うことを願っています。 そして3月11日におこった東日本大震災では、当院からも多くのDMATや日赤救護班が活動を行いました。当院は群馬県基幹災害医療センターであり、群馬県で大きな被害がないことを確認した後は、病院をあげてできるだけ多くの力を被災地に向けて活動しました。 DMATは、発災当日から15日までの間に5チーム22名を福島・宮城・岩手県に派遣し、花巻空港や福島県立医大でドクターヘリ運航調整活動や石巻市立病院での患者救出活動、ドクターヘリによる患者搬送活動を行いました。また7月には福島第一原発傷病者発生時対応で1チーム8名が福島県広野町で活動しました。 日赤救護班は、3月15日から6月19日まで13班が被災地での救護活動を行いました。また7月23日から7月26日まで福島原発関連一時帰宅住民対応で1班が福島県南相馬市で活動を行いました。 また福島県の病院の

年末でも熱いディスカッション!

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一般外来は年末年始で休診中です。 ERは大混雑中です! 昨日から年末モードの入った当院ですが、今日の夕方まで1日半ですでに救急外来受診者は150名を超えていて、緊急入院患者さんも30人を超えています。年末ですが普段の休日体制と同じように、ERでは頭部系、胸部系、腹部系、内科系、外科系、産婦人科、小児科の7名の医師(うち1名が救急科スタッフでホットライン担当)と数名の初期研修医で24時間対応しています。そして今年も例年通り看護師、放射線技師、検査技師、薬剤師のみなさんも休みなく走り回っています。 ICUでも救急科スタッフ4名、麻酔科1名、初期研修医1名の計6名で相変わらず12床いっぱいの患者さんの全身管理を行っています。夜中の入室があり今日も朝から12床満床でしたが、幸い2名の患者さんが一般病棟に上がることができました。しかしERの様子を考えれば空いたベッドが埋まるのも時間の問題のようです・・・ 休日のICUでは、朝9時に当直の医師よりこの日のICU専従医に引継ぎがあります。そして夕方には全患者さんの経過報告や今後の治療方針の確認、当直の医師への申し送りのためのカンファレンスを行っています。夕方のカンファレンスは毎日行われていて、平日であれば主治医を交えて行いますが、休日の場合は昼間のうちに各担当医が主治医と方針の確認をしておいて、夕方のカンファレンスで全員で共有する形になっています。年末とはいえICUに入院中の患者さんにとって休日も何も関係ありません。僕たちも休日とはいえ平日と同じ体制で勤務を行い、かつカンファレンスでのディスカッションも熱いものになります。 ちなみに今日は16時からカンファレンスが始まり、『他疾患で紹介された意識障害患者の頭部CTをとるタイミング』『抗真菌剤の始めるタイミングとやめる基準』『ARDSの原因によるAPRVの始めるタイミング』『熱傷患者に対するアルブミン製剤の投与』『除水とPEEPのかねあい』・・・などなど熱い議論が続き終わったのは18時40分でした。目的はただ一つ、『早くICUから出られるくらい回復してほしい』ことです。そしてそのディスカッションの中から生まれた答えで今日できることは今日のうちに行い終了となりました。当直の先生、あとは引き続きよろしくお願いします。(ちなみに準夜帯といわれる夕方から日付が変わるまでの時間

仕事納め・・・?

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町田です。 いよいよ2011年も残りわずかになってきました。今年は3月の東日本大震災で多くの尊い命が失われ、また津波で自宅を失ったり原発事故に伴い今でも避難生活を送られている方が多くいらっしゃいます。また台風などによる多くの水害や、交通事故や事件により多くの小さな命が失われることもあり、とても悲しい1年になってしまいました。あらためて心からお見舞い申し上げるとともに、被害にあわれた地域の早期の復興を心よりお祈り申し上げます。また、大きな被害にあわれた地域でいまも地域住民のために奮闘し続けている医療関係者の皆様をこれからも応援し続けようと思います。 毎年元日には群馬県を舞台に『ニューイヤー駅伝(全日本実業団対抗駅伝競走大会)』が開催されます。今年で第56回を迎える本大会ですが、“上州の空っ風”で有名な冬の強い北風吹き付ける上州路を走るようになって今年で25年目とのことです。昨日は中継車がコースを下見で走っていたり、今日は上空を中継ヘリが飛んでいるのを目撃しました。前橋赤十字病院の前も最終7区で通ります。ゴール前数キロのところで、いつも最後のデッドヒートが繰り広げられています。万が一の時に備えて日赤救護班も派遣され、ドクターヘリもスタンバイしています。いよいよ2012年が近づいてきました。 昨日は病院の仕事納めでした。とはいっても救命センターはいつもと変わりなく、ER,ICUともに大忙しで、ドクターヘリも強風で群馬ヘリポートに待機でしたが3件出動しました。今日から年末年始体制ですが、例年いつも以上にERは大混雑することが予想されます。仕事納めの後の方が実は大変・・・ということで普段と同じ診療レベルを維持できるよう当科のスタッフを配備して年末年始にのぞんでいます! 先月から今月半ばまでドクターヘリの出動数が伸び悩み、今月は昨年よりも件数が減ることが予想されましたが、今月後半になり再び要請が増えそれに伴い出動数も増えてきました。この1週間では19件出動(うち施設間搬送1件)のうち救急隊現着前の要請が10件もありました。早期要請はそのまま早期医療介入に直結するので、これからも引き続きよろしくお願いいたします。2011年度は今日までで496件の出動があります。気がつくとあと4件で500件ですね。昨年の同時期は400件の出動であったため1.25倍とい

献血にご協力ください!

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町田です。 クリスマスもすぎて、街は今度は新年を迎えるモードに入っています。師走は漢字の示す通り、忙しくあっという間に過ぎていきました。 クリスマスの日は群馬県ドクターヘリが始まって初めて要請を1日10件いただきました。しかし午後2時過ぎから1時間47分の間に立て続けに8件の要請があり、しかもヘリは長距離搬送からの帰還中・・・時間や燃料の問題ですべてに対応できませんでした。対応できなかった症例については2件は広域連携を結んでいる栃木県ドクターヘリに出動していただき、それ以外については現場救急隊の皆さんに頑張っていただきました。本当にありがとうございました。 日本海側は大雪が続いているようです。群馬は山の方は雪雲がかかっていますが平野部は青空が広がっています。しかし、冬型の気圧配置の時は空っ風が吹き付けています。 当院ER,ICUでは重症患者に対して輸血が使用されることが比較的多いです。それだけ多くの重症患者が搬送されてきています。すでにこの3連休も多くの重症患者が搬送されてきて、緊急手術も何件も行われていました。ICUでは全身状態の維持のために特に大量の輸血を要することもありました。 今年のお正月や3連休のことを考えれば、年末年始も多くの患者さんが当院を受診したり搬送されることが予想できます。そのため輸血が必要になる機会も増えることが考えられます。 輸血は皆さんの善意の献血からいただいたものですが、平時より輸血が慢性的に不足している中で、特に年末年始は輸血の確保が困難になります。 出血によるショック状態には最終的には止血術が必要ですが、その手術までに大量の輸血でなんとか命を保っていることが救命センターではよくあることです。 自分を含めて体力に余力がある方は、ぜひ献血にご協力をお願いいたします。皆さんの善意の献血で多くの命を救うことができます。よろしくお願いいたします。 ☆群馬県血液センターのホームページ http://www.gunma-bc.org/index.htm <献血ルーム> 前橋出張所:前橋ハートランド  http://www.gunma-bc.org/room/maebashi.htm 高崎出張所:高崎駅出張所Harmony  http://www.gunma-bc.org/room/takasakieki.

Merry Christmas!

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3連休の中日の昨日も救急外来、手術室、ICUともにやはり大忙しでした。 救急外来は相変わらず朝から忙しく、特に夕方から緊急手術になる重症例が続き、手術室も緊急で同時に手術開始となりました。当科のスタッフも麻酔科のお手伝いで夜遅くまで頑張っていました。集中治療室では全身状態の改善した患者さんの一般病棟への移動がありましたが、いつものようにベッドが空けばすぐに次の重症患者さんが入室してきました。日中は2名の緊急入室があり、そして夜中に手術後の2名が入室となりました。 夜中はずっと落ち着かない状態が続きましたが、ようやく5時頃に一休み。当直室には靴下を準備していたのですがやはり寝ない人のもとにはサンタさんは来ませんでした・・・でも日勤帯のスタッフが差し入れをたくさん置いていってくれて、また準夜帯、深夜帯勤務の看護師さんたちからのケーキの差し入れもいただきました。何よりも朝までほぼ休みなく働き続けたスタッフのみなさんの『おはようございます。患者さん落ち着きましたね!』の一言が何よりのクリスマスプレゼントです。 病院で特別クリスマスを祝うことはありませんが、大忙しで働いているスタッフの皆さんに何か素敵なことがありますように。そして患者さんの1日でも早い回復を願っています。 Merry Christmas! 今年も小児科病棟にお目見えしたアンパンマンサンタ! 子供たちに夢と希望、そして1日でも早い回復を!! (写真は1年前のものと同じです・・・すいません。)

一足早いクリスマスプレゼント!

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一昨晩の夜、一足早いクリスマスプレゼントが医局の机の上に届いていました。しかし昨日は病院に出勤しておらず、3連休の初日の今日はドクターヘリ、ER、ICU、病棟ともに当科スタッフはご飯を食べる時間がないほど大忙し・・・ようやく今日の夜にそのプレゼントの袋の封を開けました。 袋の中から素敵なメッセージカードとプラスチックビースのドクターヘリが出てきました。 サンタクロースはいつもドクターヘリを応援してくれている栃木県の小学生。今年の夏休みは、ドクターヘリの自由研究のために栃木、兵庫(但馬)、高知のドクターヘリについて一生懸命研究していました。いまは災害時のドクターヘリのことについて勉強しているとのことです。僕もいろいろな質問をいただきます。『救命』のことを純粋に考えている姿勢に、いろいろ余計なことを考えている大人が恥ずかしくなってしまいます。 これは常に僕たちにこう言ってくれています。『ドクターヘリは笑顔を運んでいます。命をつなぐことは周りにいる人に笑顔をもたらしてくれるんです!』 クリスマスツリーには救急車、ドクターヘリと笑顔があります。 救急車とドクターヘリのリレーで笑顔を守ります! 明日からCS室にずっと飾っておきますね。空の日フェスタの時に玉村町の中学生から頂いたドクターヘリのキーホルダーとともに大切な宝物です! サンタクロースからのプレゼントはリンクしていただいているブログでも見ることができますよ! ☆12/21 TECCMC's BLOG(但馬救命救急センターのブログ) http://teccmc.blogspot.com/ ☆12/22 それいけ!ドクターヘリ(高知医療センターのブログ) http://drheli.blog55.fc2.com/blog-entry-258.html

ドクターヘリOJTの1日・・・

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町田です。 昨日のドクターヘリ当番では岡森先生がOJTで同乗研修を行いました。すでに当科に来て2年目、そして数回のOJTの経験があり、昨日は付き添い席ではなくドクター席に座ってメインドクターとして活動してもらいました。 岡森先生の活動を振り返りながらOJTの1日を見てみましょう! 朝8時には着替えが終了し救急外来に集合。前日の強風のためドクターヘリは群馬ヘリポート待機のため、病院の車(いつも総務課の方に送迎です。ありがとうございます。)で群馬ヘリポートに向かいます。やや緊張気味の岡森先生に車内で無線のやり取りのポイントを説明。現場診療についてはいつも通りすれば大丈夫! 8時半、群馬ヘリポートに駐機中(機長、整備士はすでに準備済み)のヘリ内で資器材チェック。そして運行前ブリーフィングを行い、続いてストレッチャーの出し入れの安全確認を行います。 機長が病院屋上ヘリポートの風を確認し、朝一番で病院に帰還しました。  氷点下まで冷え込んだ朝であったため、谷川岳の真っ白い頂がよく見え、また平野部も放射冷却で白くもやがかかっていました。群馬ヘリポートから病院までの約3分の間に無線チェックを行います。 『前橋日赤CSからの感度良好です!』 要請が入るまで院内待機です。機長や整備士からドクターヘリのエンジンを見せてもらったり、CS室で運航調整の話を聞いたり、実際に活動するに向けての研究に余念がありませんでした。 昼過ぎに施設間搬送の調整をしているところで現場から要請です。消防覚知同時要請でした。 出動のPHSが鳴り響き、フライトナース、ドクターとともに屋上ヘリポートへ向かいます。 ERから9階まではエレベーターを専用運転にしてあがり、9階から一度外に出てさらにもう1台エレベーターを乗り継いで屋上ヘリポートに到着。整備士の『OK』合図でヘリに乗り込みます。エレベーター2台を使うので、どうしても出動まで4分ほどかかってしまいます。   今回の要請は消防覚知同時要請!患者情報よりもまずは離陸で現場に向かうことが優先、いざ離陸というところでキャンセルの一報が入りました。救急隊現着時に軽傷を確認できたとのことです。スタッフ全員安どの色でした。もし重症であったらこの早期要請は本当に傷病者のためになったでしょう。消防の早期要請の姿勢を本当にうれし

数字から見た今年のICU。

町田です。 この1年間、ICUは常にベッドコントロールとの戦いでした。救急外来からの重症患者の受入だけではなく、大手術後や重い合併症を抱えた方の手術後の患者さんの全身管理、そして入院中の患者さんの急変への対応など、ベッドが空いていることがほとんどありませんでした。 ICUに入室している患者さんは、各科主治医の先生の方針のもとで当科と麻酔科のその日のICU専従医で患者さんを診させていただいていますが、今年も各科や各病棟のご協力のおかげでなんとか多くの緊急入室に対応できました。 12/16に病院忘年会、12/19には医局忘年会がありました。多くの病院スタッフが集まり、また練習に練習を重ねた見事な芸の発表もあり大いに盛り上がったようです。2日ともICUの重症患者への対応のため当科スタッフはあまり参加できませんでしたが、この場をかりて多くの病院スタッフの皆さん、各科の先生方に御礼申し上げます。そしてこれからもよろしくお願いいたします。 ちなみにここで2つの数値を紹介します。 『715』 2011年の今日までのICUに新しく入室した患者さんの数です。 4年前の約1.5倍です。(ベッド数が増えたのもありますが・・・) そして今年度上半期のICUベッド稼働率は9割を超えているようです。 一人でも多くの重症患者を受け入れるために、365日24時間患者さんの早期回復のため頑張ります。 『1000』 2011年のICU内で行われたグラム染色と顕鏡の数です。 感染症治療において、各種培養検査の結果が出る前にある程度の治療戦略をたてられます。 今は耐性菌等の問題があり、ICUにおける抗生剤治療も自分たちから相手(ばい菌たち)との戦いに挑まなくてはいけません。 なんでも数が多ければよいわけではありませんが、頑張っている結果が数値として表れるとうれしいですね!これからも多くの人の救命・社会復帰のために、ICUを土台として救命センター一丸となって頑張っていこうと思います。 おまけ・・・ 『5,6』 当院ICUの日勤帯の専従医の数です。 12床のベッドを6人体制(休日は時々5人)で濃厚に診療に当たります!

最強の研修軍団!

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現在当科には半年のローテーションで、板橋中央総合病院から麻酔科の先生が研修に来られています。当科のスタッフと同様に救急外来、集中治療室、そして入院患者の主治医業務も研修期間中に行っています。 もともと板橋中央総合病院の麻酔科部長が当科で研修を受けていたことがあり、また実際に週末の救急外来を麻酔科で担当しているとのことで、2008年4月から当科での研修が始まりました。 2008年度は大野先生、松井先生、2009年度は赤嶺先生、半年の空白があり2010年度になって宮澤先生・・・なんと1年間!今年3月には東日本大震災の災害救護活動で多くのスタッフが被災地で活動していた時に、当院に残って当科の勤務を少ない人数で支えてくれました。そして今年度は内海先生、そして現在は加藤先生が研修中です。皆さん数ヵ月もたつと、救急外来や集中治療室の診療、当直などを当科のスタッフとまったく同じ仕事を一人でも行ってくれるとても大切なスタッフの一員になっています。 ドクターヘリに関しては大野先生のみ導入以前のためOJTができませんでしたが、松井先生以降は全員OJTとして一緒に現場で活動しました。ちなみに大野先生とは防災ヘリの訓練で一緒に群馬ヘリポートでつり上げ訓練を行った思い出があります。 松井先生、赤嶺先生、宮澤先生、内海先生の勇姿です! 先陣を切って研修に来た大野先生。 僕と仲村先生は同じときに入職し部屋も同じでした。 みなさんとても社交的で他科のスタッフの皆さんともよく飲みに行っていたようです!基本的にお酒が強かった印象があります。 重症外傷や広範囲熱傷など重症患者さんを、病院前、救急外来から集中治療室、そして主治医として救急医療の全体像を学んでいただき、僕たちは麻酔科の手技や知識を教えていただいています。 知識、情熱そして社交性、すべて最強の研修軍団とともに当科では日々の診療が行われています! 残念ながら松井先生はいませんが、最近のみなさんの勇姿(?)です。 今は加藤先生が研修中です。一緒にがんばっていきましょう!

秋田県ドクターヘリフライトナースの同乗研修。

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町田です。 今週は秋田赤十字病院の看護師の鳥海さんが、フライトナースの同乗実習で群馬県ドクターヘリで5日間の研修を受けました。 秋田県でもドクターヘリの導入が決まり、平成24年1月の運航開始を目指してすでにシミュレーションも始まっているとのことです。しかしいきなりドクターヘリで活動しようとしても、安全面、資器材面、そして実際の現場活動などいろいろ普段とは違うことが多くあります。群馬県でもドクターヘリを運航開始する前にフライトドクター、フライトナースともに全国の基地病院に約1週間ずつ(看護師は2施設を1週間ずつ)研修を受けに行きました。全国の高いレベルのドクターヘリ活動を群馬県に持ち帰って、群馬県にあったスタイルを作ってきました。(ちなみに現在はHEM-Netからの助成金でフライトドクター、フライトナースの研修を受けられるシステムがあります。) 秋田ではなかなか同乗研修を受ける機会が取れず、先日当院に見学に来られた際も実際に現場で最も忙しくなるフライトナースからも心配の声が聞こえていました。そこで当院で今はまだ1名だけとなっていますが同乗研修を行うこととなりました。 12/12~12/16の5日間の研修期間で実際にフライトがあった日は4日、合計11要請8出動でした。現場出動のほかに施設間搬送、出動後キャンセルも1件ずつ経験することができました。 僕は12/15にご一緒させていただきましたが、覚知要請での出動での情報収集とその情報からフライトナース(この日は滝沢看護師)がどんどん準備を進めていく様子を見たり、現場直近の着陸地点から傷病者までフライトドクターの超ダッシュ&現場での救命処置を一緒に行うことができました。 また内因性疾患での出動で、現場から治療を開始して、また急変に対応して搬送先病院まで安全に搬送、そして安定した状態で根治治療を行う病院のスタッフにリレーする、まさにドクターヘリならではの活動を見ていただくことができました。 この日は滝沢看護師が指導係です。 ここから200m(もっと?)先の現場まで一緒にダッシュしました。 この日は日没ぎりぎりに群馬ヘリポートに帰還して活動終了しました。 秋田は雪が多く特に冬の気象条件は厳しいと思いますが、秋田県ドクターヘリが安全をまず第一に秋田県民にとって希望の救急医療の一つのツ

『絆』~石巻赤十字病院スタッフのDMAT研修受講~

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12/11~14の4日間、東京都立川市にある災害医療センターで『日本DMAT隊員養成研修』が行われました。当院からも個人枠でロジ1名が参加し、無事DMAT隊員の認定をいただきました。当科からはインストラクターとして、1,2日目を中村医師、3,4日目は町田が参加しました。 今回は東日本大震災で大きな被害を受けた石巻地域で、発災直後から休むこともなく地域の中心となって活躍されている石巻市立病院からチームで参加がありました。 ☆【日本赤十字社】石巻赤十字病院~東日本大震災 初動の記録~ →http://www.youtube.com/watch?v=Pc1ZO7YwcWc&context=C2f029ADOEgsToPDskKlTQmHgaHyjxxceP0ZTV1X 3/11から9か月を過ぎ「少しは落ち着いてきましたよ。」とおっしゃっていましたが、やはり忙しい日々は今も続いているようです。そのような状況にもかかわらず、「皆さんにお世話になった分、今度は私たちが恩返しできるように頑張ります!」という思いで研修を受けていたとのことです。その気持ちにとても感動しました。 僕が2年前に神戸でDMAT研修を受講した時に実は石巻赤十字病院チームも参加していて、「同じ日赤ユニフォームですね!」と励ましあいながら4日間を過ごした記憶があります。これからも強い『絆』をもって石巻赤十字病院スタッフの温かい心にお応えしていこうと思います。 石巻赤十字病院のスタッフと・・・ 毎年この時期恒例の今年の漢字は『絆』でした。本当にいろいろなことがあり心が打ちひしがれる時期もありましたが、その中でやはり家族、友人、そして日本から世界中に広がった『絆』がこころの大きな支えになりました。 DMAT研修はチームで参加しますが、研修中はいろいろな病院の人が集まってグループを作ってディスカッションをしたり、現場救護所、SCUなどの訓練ではそれぞれのチームが一つに集まってチームビルディングを行ってから訓練を行いました。 集まったチームのメンバーで協力して同じ目的に向かって活動することができるのがDMATの特徴です!日中の研修そして夜の懇親会で交流が深まることが、今後の活動において必ず役立つときが来るはずです。 立川からの帰りは東京駅まで岩手県立中央病院チームの皆様とご一

第4回群馬クリティカルケア研究会に参加しました!

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町田です。 12/10(土)は高崎市内にあるニューサンピアにおいて、『第4回群馬クリティカルケア研究会』が開催されました。今年は群馬県立がんセンター副院長の猿木信裕先生が当番幹事で、最近のトピックスなどを中心に7つの講演がありました。 <講演内容> 1.集中ケア認定看護師の現状~集中ケア認定看護師取得を目指す方のために 宇佐美知里先生(群馬大学医学部付属病院集中治療部看護師) 花田奈美枝先生(群馬県立心臓血管センターICU看護師) 2.鏡視下食道がん手術と早期離床 尾嶋仁先生(群馬県立がんセンター消化器外科部長) 青木敏之先生(群馬県立がんセンターICU看護師) 3.脳血管障害の診断と治療 朝倉健先生(前橋赤十字病院脳神経外科部長・地域医療支援連携センター長) 4.フライトナースを目指して 小池伸享先生(前橋赤十字病院高度救命救急センター看護係長) 5.東日本大震災と災害医療 大嶋清宏先生(群馬大学大学院医学系研究科臓器病態救急学教授) 6.重症心不全と植え込み型補助人工心臓 江連雅彦先生(群馬県立心臓血管センター心臓血管外科第一部長) 7.新型インフルエンザの治療戦略~NPPVからECMOまで~ 竹田晋浩先生(日本医科大学附属病院集中治療室准教授) 朝倉先生の講演には循環器専門の先生方から多くの質問が出ていました。 同じ血管病変を扱う分野として切っても切れない関係ですね! 僕は当院フライトナースの小池さんの講演の座長として参加しました。いつも一緒に仕事をしていながらも、あらためてフライトナースになるために必要なことや仕事内容の大変さに驚きながら聞いていました。フライトナースにいつも助けられていることをつくづく感じました。 また朝倉先生での講演では、ドクターヘリを用いることによって脳梗塞に対して有効な血栓溶解療法が可能であった症例の発表があり、さらにドクターヘリの解説までしていただきました。当院の各専門家はもちろんのこと、各病院関係者の強力なバックアップのもとでドクターヘリ活動ができていることを再認識しました。 そして災害医療に関しては当院でいろいろ講演する機会が多いのですが、群馬大学の大嶋教授の講演で群馬における今後の災害医療活動における提言もあり、『なるほど』っと思わせる内容にあらためて群馬県の医療機関が