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令和7年度 政府訓練 金畑先生のレポート

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こんにちは、金畑です。 9月5日から6日にかけて行われた令和7年度 政府訓練に参加してきました。 金畑をリーダーとして、5人のチームで、岩手県庁内に設置された「岩手県保健医療福祉調整本部」内の“搬送調整班”というセクション(機能班)で活動してきました。 今回の訓練では、「北海道および東北地方(青森・岩手・宮城)で大地震が発生した」という想定のもと、被災地への支援を行うという内容でした。 私たち搬送調整班の役割は、県内の医療機関にいる患者さんを、被災地域から被災していない地域への安全な転院・避難を支援することです。 災害支援と聞くと、まずは現地での救助活動や医療支援を思い浮かべる方が多いかもしれません。 もちろんそれが重要な役割ですが、その活動を「後方から支える」仕事も同じくらい大切です。 私たち本部運営をするチームが使うのは、パソコン、プリンター、電話、ホワイトボード、Web会議システムなど。 イメージとしては――ちょっと例えが古いかもしれませんが――映画『シン・ゴジラ』に出てくる作戦会議室のような雰囲気かもしれません(ちょっと違うかも…?)。 最前線でゴジラと戦う隊員(災害現場で活動するDMAT隊員)もいれば、霞ケ浦や立川の巨大不明生物特設災害対策本部(巨災対)で現状を分析し、戦略を練る官僚(本部運営するDMAT隊員)もいるのです。 どちらも災害医療においては欠かせない存在です。 もちろん、災害が起こらないのが一番ですが、万が一に備え、私たちは日々訓練を重ねています。 今回の訓練でも、以前はうまくできなかったことが改善できた一方で、新たな課題も見つかりました。 身体的には少し疲れましたが、たくさんの学びと気づきが得られた2日間でした。 (写真は活動中の班やカンファレンスの様子、Web会議システムを同時に3つ稼働させている様子です)

【おしらせ】ぐんま赤十字フェスタ2025

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ブログ担当永山です。イベントのお知らせです。 場所:けやきウォーク前橋 日時:9月23日(火祝)10:00~16:00 けやきウォーク前橋でイベントがあります。 ドクターヘリについての講演で当科 萩原先生(AM11時頃予定)が参加します。 残念ならがDrヘリは展示できませんが、ECMOカーは会場展示されたり、子供さんが参加できるイベントがありますのでぜひ遊びにてきてください。

令和7年度日赤災害医療コーディネータ研修に参加してきました。

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ブログ担当の永山です。 2025年8月30日〜31日の2日間、 日本赤十字社本社で開催された 「令和7年度 第1回 日赤災害医療コーディネータ研修」 に参加してきました。 この研修は、2011年の東日本大震災の教訓をもとに始まったもので、 赤十字救護班が災害時に円滑に活動するため、 DMATやJMATなどの多機関と連携し、現場での調整ができる人材を育成することを目的としています。 今回、当科からは金畑先生が研修生として、 そして私(永山)はスタッフとして初めて参加させていただきました。 【1日目】座学とグループワークで「調整業務」を学ぶ 初日は、調整業務の基本的な知識に関する座学に加えて、 グループワークを通じて、実際の調整業務を疑似体験しました。 【2日目】県庁・日赤支部・保健所の多層的な総合演習 2日目は、県庁や日赤支部、保健所(二次医療圏)などの異なる階層に分かれ、 日赤CoT(災害医療コーディネータ)として どのように連携・調整を図るべきかを、実践的な総合演習で確認しました。 学びと気づき 実は、私は1年前に受講生としてこの研修に参加していました。 その時と比べても、内容はさらにブラッシュアップされており、 今回は「教える側」の視点からも多くの学びがありました。 災害医療の現場では、「調整できる力」が問われます。 今後も研修で得た学びを、現場で活かしていけるよう努めていきたいと思います。

第47回日本呼吸療法医学会学術集会に参加してきました。

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当院からは、 藤塚「高齢者V-V ECMOの単施設後方視的検討」、 杉浦「アミオダロンの薬剤性肺障害に対し消失半減期を越えて長期V-V ECMO管理をした一例」 を発表してきました。 呼吸療法医学会は、呼吸療法という名のごとく、 酸素療法や非侵襲的陽圧換気(NPPV・NHF)、人工呼吸管理、ECMOまで あらゆる呼吸管理がトピックスです。 当院は呼吸管理に長けている病院でもあり、 さらにECMOセンターからも多くの知見を求められます。 今回も多くの方々と色々なディスカッションできました。 (超専門家がそろっているので、内容もマニアック!) 個人的には、日本航空の機長とキャビンアテンダントのチームの話があり、 勉強になりました。 航空業界と医療業界は通じるものがありますし、 レジリエンスを高める努力をしていきたい! また新たな治療戦略として、活かしながら よりよい医療を届けられるようにがんばりたいです。 ちなみに休日の大阪は 人がすごい! 暑い!

【お知らせ】 Nスタで群馬県ドクターヘリが特集されました!!

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8月18日(月)18:15~ TBS「Nスタ」にて、 『夏のSOS“最後の砦”ドクターヘリに密着』として当科が紹介されました。 日々の医療の現場を取材いただいた内容です。 もしご興味があれば、ご覧いただけると嬉しいです。 8月25日からWEBでも放送内容がみれるようになりました。 #前橋赤十字病院 #ドクターヘリ

DMAT隊員養成研修に参加してきました in 大阪

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ブログ担当永山です。 2025年8月9日~11日、大阪医療センターで開催された DMAT隊員養成研修 に、当院から井上先生が参加されました。 私(永山)も講師として参加させていただき、研修とはいえ慣れない土地ならではの緊張感や雰囲気を改めて感じました。 そんな中、井上先生は 診療部門リーダー(活動指揮) という重要な役割を堂々と務められ、その頼もしさを強く感じました。 さらに、嬉しい再会もあり、以前、当院で短期研修をしてくださった 二瓶先生 が同じ研修に参加されており、近況を伺うことができました。 また、井上先生も現在は外部で短期研修中とのため、お互いの現状や経験を共有し、研修以外でも大変有意義な時間となりました。 研修も交流も実りある3日間。本当にお疲れさまでした! #DMAT #災害医療 #救急医療 #研修 #大阪医療センター Facebookページはこちら Instagramページはこちら X(旧Twitter)はこちら

「人工呼吸器セミナー:中級編を開催しました!」

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人工呼吸器にある程度慣れてきた後期研修医の先生方を対象に、「中級編」としてより臨床的・実践的なテーマを中心に講義を行いました。 1. 呼吸器非同調(PVA:Patient-Ventilator Asynchrony) 非同調とは、患者さんの呼吸タイミングと人工呼吸器のサイクルが合っていない状態のこと。波形の読み取りから、トリガーミスやダブルトリガー、フロー不足などを見抜くコツを解説しました。 2. 呼吸努力の可視化と定量評価 ΔPOcc、P0.1、Δ食道内圧などを用いて、呼吸努力を「見える化」し定量的に評価する方法を紹介。呼吸器波形との組み合わせで、より深く患者状態を把握できる手法を学びました。 3. PEEPの個別化(PVツール+Titration) シミュレーターを用いて、PVツールによる肺コンプライアンスの確認から、PEEP設定の調整までを実践形式で体験。肺保護戦略の一歩進んだ使い方に挑戦しました。 4. VILI(人工呼吸器関連肺障害) 肺の過膨張、開閉損傷(atelectrauma)といったメカニズムを整理し、VILIを予防するために必要な考え方と設定の工夫についてディスカッションしました。 5. 横隔膜の超音波評価(Diaphragm US) 横隔膜厚の変化や動きの評価を通じて、人工呼吸管理中の呼吸筋機能を可視化する技術を紹介。呼吸離脱の評価にも応用できる知識を共有しました。 6. その他:EIT・4DCT・動的レントゲンなど 話題のモニタリング技術についてもご紹介しました: EIT(Electrical Impedance Tomography) :肺内換気分布のリアルタイム評価 4DCT :呼吸相に同期したCTで肺の機能的変化を観察 動的レントゲン(ダイナミックX線) :胸郭や横隔膜の運動を動画で確認 講義する側の学びも大きい 当科では勉強会やレクチャーの機会が多く、日々の業務の合間での資料作成は正直大変ですが、「教える」ことで得られる理解の深さは格別です。 今回の講義を通じて、私自身も改めて呼吸器管理の奥深さを実感しました。 参加者の先生方からは鋭い質問も多く、「早く呼吸器を触りたい!」という声も。とても活気のある時間になりました。 次回への展望 「人工...