『14th European Congress of Trauma and Emergency Surgery (ECTES) 2013 in Lyon』に参加しました。
皆様、こんばんは。レジデントの小倉崇以です。
先日ブログで広告させていただきましたが、ECTESに参加してきました!
フランス・リヨン。前橋高度救命の看板を背負って、行って参りました!!
演題は……
『Traumatic Bleeding Severity Score (TBSS):
The most Useful predictor of Massive Transfusion for Severe Civilian Trauma
Patients in the Developed Aging Society.』です。
不思議な話ですが、外傷患者における出血の重症度は、今という今まで、どのように表現するのが適切か?決まった言語がありませんでした。血圧で表現するドクターもいれば、乳酸値で表現するドクターもいました。ショックインデックスという値で表現するドクターもいました。しかし、それらでは外傷性出血の重症度は語れないのです。そこで当センターでは、過去に受診された約500人の外傷患者様のデータを解析させていただき、TBSSという出血重症度スコアを開発しました。それを昨年、アメリカで発表してきたわけです。
今回はその研究の続きで、「その外傷性出血重症度スコア(TBSS)が大量輸血療法の適応基準にも使用できるぜ」「しかも高齢者外傷が増えている先進高齢化社会では更に有用でっせ!」という内容を発表してきました。しかも今回は、「トップ30」の演題にノミネートされていました。この学会の最高賞=Best Oral
Presentation Awardをかけての発表となったわけです。
小倉も男ですからね。一人の日本男児としてプライドをかけてBest Oral Presentation Awardに挑戦してきました。男たる者、戦わずして散ることなかれ。トップを目指して英語でのプレゼンテーションを100回練習!発音からフレーズのイントネーションまでチェックし、繰り返し繰り返し喋ってはボイスレコーダーで聞き直し練習しました。そして挑んだ本番!6分間のプレゼンテーションが始まりました。
「Thank you for giving me this opportunity. Today, I will talk about the novel scoring system to predict the Massive Transfusion Protocol, named Traumatic Bleeding Severity Score (TBSS)……」
目の青いお姉さんや、髪の金色のお兄さんが、腕を組んでこちらを見ています。滑り出しは良好で、皆さんふむふむと聞いています。
「Result. The AUC of TBSS for Massive
Transfusion was……..」
こちらも調子に乗って研究結果を話してゆきます。
そしてクライマックス。
「Conclusion. TBSS was the most useful MT
predictor of severe civilian trauma patients !!」
「TBSS application for i pad & i phone
were released. Free download and let’s try it !!」
無我夢中で話しましたが、終えてみれば暖かい拍手をいただいていて、よかった~と安堵のため息を一息つきます。TBSSのアプリケーションまで作ったから、皆さん作ってみてね!……という内容も最後に付け加えたら、なぜかウケまして、笑いまでとれてしまいました。
しかし、しかし。ここからが学会。質問タイムです。会場から右手が挙がったのが目に入ります。
「Thank you for your presentation. I have
some question. I think………….△■○&%????」
言っていることがホントにわかりません(涙)。
「I’m sorry. I can’t understand the point
of your question. Please talk more slowly, please.」
とは言ってみたものの……
「O.K. So, I ask you……………..○&$&#■△?????」
ダメだ。全然わからない。
結局、ジャパニーズスマイルで首をかしげ、座長に向かって目配りでヘルプを要請。座長がゆーっくり丁寧にかみ砕いてくれます。
「The point of the question is ……….」
やっと内容がわかって、なんと答えます。
「I think this scoring system is useful
especially in the……………」
答え終わるとまた次の右手が挙がり、それも乗り切ると、また次の右手が挙がり……。いや、質問があまりこない日本の学会とはわけが違います。文化が違うと言った方が正しいのかもしれません。
悪戦苦闘の質疑応答を乗り切り、終わった頃には背中に汗がびっちょり。わかってはいたものの、あらためて英語力のなさを痛感しました。国際学会に出てゆくためにはやはり更なる語学力が必要です。医学の勉強もさることながら、海外のドクターを議論して更なる良き医療を追求してゆくためには、英語の勉強もしなければなりません。
救急科医になかなか暇はありませんが、それでも泣き言を言わずに努力してゆかねば明るい未来はありません。
Best Oral Presentation Awardの受賞はなりませんでしたが、それでも得られたものは多かった。
以前のアメリカの時も思いましたが……
Learn more and Challenge again.
必ずまたこの地から、あくなき挑戦してゆこうと思います。
お疲れ様です。
返信削除小倉先生の報告待ってました。
ずっと聞きたかった。
日本の代表、ありがとう。
どーしたかな?って思ってた。
頑張ってきたんですね(^-^)
良かったぁ。これからも、応援してますから!!
ボールペンありがとう。
これはこれは…。
返信削除わざわざコメント、ありがとうございます☆
これからもずっと挑戦者として活動してゆきます。
今後とも応援よろしくお願いします!
わかった(^-^)
返信削除ずっと応援してます(*^^)v
ずっと一緒だったらいいのに(^-^)