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‟ECMOと多職種連携” ~「関東ECMOネットワーク懇話会2019・冬」参加報告~

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藤塚です。 もう年末となり、あっという間の1年ですね。 さて、12 / 7 横浜市立大学付属市民総合医療センターにおいて、『関東 ECMO ネットワーク懇話会2019・冬』が開催されました。 ECMO 管理のマニアックな話、検討、最近は Transport について深く話し合われます。 今回は、横浜市大による開催であり、新しい会の一歩となりました。またテーマも、《多職種連携》ということで、医師だけでなく、看護師、臨床工学士といった多くの参加があり、かつ遠方からの参加もあり、盛り上がりを見せた会となりました。   今回は、当院からは   藤塚【安全な ECMO transport を目指して】   栗原【 ECMO transport チーム構築に向けた看護師教育の取り組み】   の2演題を発表しました。   * ECMO transport とは・・・ 次回お答えします 当番幹事の横浜市立大学救急医学教室 竹内教授   今回の会でも、 ECMO transport のメンバーについてや診療報酬・責任問題などが討論にあがりました。 当院からも ECMO 看護師の存在意義をはなさせていただき、必要性を訴えました。看護師いるからこそ、円滑に動かせることがあります。 今後も‟安全”な活動をするために、チームや体制作りをしていきたいと思います。

「関東呼吸ECMOネットシンポジウム 2019・夏」に参加しました。

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集中治療科・救急科の丸山です。 令和元年 6 月 9 日に開催されました「関東呼吸 ECMO ネットシンポジウム 2019 ・夏」にさんかしました。 本シンポジウムは「関東」の名を関しておりますが京都や岡山の施設の先生方も交え全国から有志が集まり開催され、 50 人に満たない程度の比較的小規模な研究会ではありますが、逆に少数精鋭で顔の見える関係の中、学会では語り合えないディープでより実臨床的な議論がなされ大変興味深い会となりました。 また、ゲティンゲグループ・ジャパン株式会社が主催され、同会社のエクスペリエンスセンターが会場であり、会の最後は最新の ECMO 機器のシミュレーションも行われ、学術的な点でも実臨床の点でも今後につながる会でした。 本会の第 1 部は「 ICU における呼吸 ECMO 管理」がテーマで、私自身も一般演題枠で 「ECMO 管理中のピットフォールとなりうる薬剤性好酸球増多症候群 /DRESS について」 1 例報告を口演発表させていただきました。 この部では他院での ECMO 管理や珍しい症例報告を聞くことができ当院との違いを感じさせられました。それ以上に勉強になったことは、質疑応答で「自施設ならこうやる」や「こんな検討はされたのか」など大きな学会ではなかなかできないようなエビデンスとエクスペリエンスを交えた議論で、会場も大変盛り上がりました。   第 2 部は「 ECMO transport 」、特に「 primary transport 」つまり「呼吸不全患者がいる紹介元の病院へ ECMO specialist が赴き、その場で ECMO を導入して ECMO 施行下で自施設に搬送し集中治療管理を行う」ことが主なテーマとなりました。 当院には ECMO Car が導入されており、今後この「 primary transport 」を積極的に行うべく ECMO プロジェクトメンバーで話し合いを行っている最中であるため、大変参考になりました。 ECMO transport の難しさは「搬送」という過程における医学的な問題に留まらず、他院との共同作業となるため保険を含めた経済的・社会的な解決すべき問題も多く存在することを知りました。また、演題の一つに「群馬県内で発症した呼吸不全に対し、ドクターヘ...

「DIRECTセミナー」に参加しました!

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山田です。 12 月 16 日日曜日に東京で開催された、第 80 回 DIRECT セミナーに参加させていただきました。 DIRECT 研究会の“ DIRECT ”とは、“ Diagnostic and Interventional Radiology in Emergency, Critical care, and Trauma ”の頭文字です。 DIRECT 研究会は、救急診療における、画像診断と IVR の普及と質の向上により、救命率の改善に寄与することを目的としており、定期的に様々な勉強会が開催されています。 今回は内因性画像診断コースを受講させていただきました。テーマは、『絶対に見逃さない!重要病態の読み方』です。念願の DIRECT セミナー初受講となり、とても楽しみに当日を迎えました。   場所は大崎駅からすぐ、クリスマスムード漂うショッピングセンターを素通りし、直前まで事前読影画像を予習です。 内容としては、くも膜下出血、肺血栓塞栓症、急性大動脈解離、イレウス等の急性腹症など、普段救急外来でよく遭遇する疾患ばかりでした。 私たちも救急医として、毎日たくさんの CT で画像を読みますが、読影のプロの先生方に実際に CT を見ながら細かく解説していただく、というのは非常に貴重な機会で、大変勉強になりました。単純 CT だけでも、見方を変えればここまで分かる、というのがとても大きな収穫です。 今後も、より一層のブラッシュアップを目指したいと思います。 外因性、 IABO 等のコースも開催されているので、是非また参加させて頂きたいと思っています。

「北関東内部障害系理学療法学術研修大会」で講演を行いました。

皆さんこんにちは。劉です。 春ですね。群馬は 26 度まで気温があがっているそうです。でも自分はまだ長袖じゃないと寒いです。 今回は「北関東内部障害系理学療法学術研修大会」という理学療法士が中心となって行っている研究会に、 ICU での早期離床を教えてほしいという依頼を受け講演をしてまいりました。 内容は、早期離床にまつわる歴史から現在に至るまで、何を克服しなければいけないのか、どうやったらいいのかを中心に講演をさせていただきました。 4月の診療報酬改定で特定集中治療加算算定の ICU で早期離床・リハビリテーションに新たに加算がつくことになりました。そのためどの施設でもこの早期離床の取り組みを検討している段階です。しかし、この早期離床、いざやる!と言っても中々大変です。 前橋赤十字病院で始めたのが 2015 年、ようやく少し軌道にのってきたなと思っているのが最近になってです。2-3年かかりました…。失敗したこと、成功したことのノウハウはやはり共有する必要があります。そうやって、離床の輪が広がって、重症患者の予後を良くしていくことが願いです。 今回の会場は高崎健康福祉大学で、この講演をきっかけに群馬県内の他施設からまたお声をかけていただきました。まずは自身がお世話になった群馬の離床に少しでも貢献したいと思います。 また、全国どこでも伺いますので離床にお困りの際はぜひ前橋赤十字病院集中治療科・ 救急科にお声をかけてください。

「第1回日本臨床中毒分析研究会」に参加しました。

小橋です。 12/9 に第 1 回 日本臨床中毒分析研究会に参加してきたので報告いたします。 本研究会は、 「薬毒物分析のネットワークを構築し、勉強会を通して知識の共有、情報交換を行い、どんどん学術集会で発表し、論文を書いて世界に発信していきましょう!」 といった主旨の研究会です。 第 1 回ということで、本研究会の設立までの経緯や会則案の提示・承認などのプレゼンテーションの後に 3 例の症例提示があり、参加者全員でディスカッションを行いました。 今回参加したのは 19 人と少なめでしたが、医師のみならず薬学、臨床検査分野からも薬毒物研究のトップリーダーの先生も多く参加しており、刺激になると同時にとても勉強になりました。 群馬県はいまだに農薬中毒で搬送される方が多くいます。当院の性質上、急性薬物中毒の患者も毎日のように搬送されてきます。、このような機会を通して得た知識を科に還元し、中毒診療のレベルアップを図っていければと思います。

「Sepsisを考える会」に参加しました。

集中治療科、救急科、劉です。 4月22日に品川プリンスホテルで行われた「第1回 Sepsis を考える会」に参加してきました。 会場には320名ほどの医師が全国から参加しており、また Web 動画も同時配信しており Web 上では350名程度の参加だったとのことです。 内容としては、 ・ Sepsis の新定義( Sepsis 3)と診断 ・ Sepsis における鎮静の選択 ・ ABCDE bundle とは ・侵襲性カンジダ血症に対する Actions bundle ・ MRSA 感染症をどう治療するか といった内容でした。 DEX が非常に浸透してきている様子がわかった一方、まだまだミダゾラムの使用も多いと言わざるをえないといったところで非常に興味深かったです。 また、当院では LZD はやはり最後の砦的に残しておくことが多いですが、やはりガイドラインに乗っ取って第一選択、第二選択としている施設が多いことも非常に面白かったです。 集中治療の分野も地域性がでるのでしょうか? 自分 の専門分野の PICS や ABCDE バンドルの話もありましたがこちらはディスカッションというよりはおさらいといった感じでした。もっとディスカッションしたかった・・・ 会が終わった後は懇親会がありました。来年も行う予定とのことですので興味がある人は是非参加してみてください。

『第20回エンドトキシン血症救命治療研究会』に参加しました。

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日の入りが少しづつ遅くなり、ドクターヘリの活動時間も少しづつ伸びてきた2月となりました。 前橋赤十字病院 集中治療科救急科の劉です。 今回は第 20 回エンドトキシン血症救命治療研究会に出席してきたのでご報告です。   エンドトキシン研究会は、毎年年始に開催しているエンドトキシンをどう制御するかに焦点をあてた学会です。 演題の多くは PMX-DHP に関するものであり、その適応症例の検討から、施行条件、新しい知見などの発表を数多く拝見することができました。   PMX-DHP はご存知の通りエンドトキシンの吸着を目的とした吸着膜でした。しかし、現在はその適応は少し拡大しており、グラム陽性球菌菌血症を含めた重症の敗血症性ショックが良い適応と考えられております。 エンドトキシンだけではなくサイトカイン吸着作用がその理屈らしいです。 そしてこの重症なことがみそのようで、あまり軽症だと予後の改善に有意差はでないようです。 ではどのような症例が重症かはまだ明確に定義されておりません。 JSEPTIC DIC study 、 Sepsis Registry からの報告がかなり大きな Study ではありますが、その論文化が待ち遠しいです。記憶が定かではないですが…確かカテコラミンインデックスが 10 を超えるような重症敗血症性ショック症例に使用していたと思います。 また現在では敗血症に対してではなく今は肺線維症の急性増悪期、敗血症性 ARDS 、敗血症性 AKI などにもその有用性が報告されつつあります。 まだまだ強いエビデンスと言えるものは少ないようですが、今後の研究結果を期待したいと思います。   エンドトキシン血症、サイトカインストームは我々集中治療科医と切っても切り離せない関係にあります。どこをどうしたらより患者をよく治すことができるのだろう。一生そんなことを考えていくのでしょう。

“霞が関”に行ってきました!~「救急・災害等の課題に対する研究会」参加報告~

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町田です。 若手スタッフが病院や現場で頑張っていただいており、年齢的、立場的にも年々外交業務が増えてきています。いろいろなところに出張することがありますが、やはり『霞が関』という言葉には今でも緊張してしまいます。いくつになっても“おのぼりさん”気分が抜けません。   霞が関の官庁街。 3月24日、中央合同庁舎第4号館12階「共用1214特別会議室」で開催された『救急・災害等の課題に対する研究会』に構成員としてお招きいただきました。  <構成員のメンバー> 有賀徹先生(昭和大学病院 病院長、昭和大学医学部 教授) 織田順先生(東京医科大学救急・災害医学分野 准教授) 梶野健太郎先生(国立病院機構大阪医療センター救命救急センター、DMAT事務局 次長) 田邊晴山先生(救急救命東京研究所 教授) 菩提寺浩先生(札幌市消防局警防部 救急課長) 安田康晴先生(広島国際大学保健医療学部医療技術学科 教授) 横田英己先生(朝日航洋株式会社航空事業本部 営業統括部長) 水野浩利先生(札幌医科大学医学部救急医学講座 助教) 町田浩志(前橋赤十字病院高度救命救急センター集中治療科・救急科 副部長) 本研究会を主催する厚生労働省医政局地域医療計画課より以下の2点について議題を挙げられており、それに対してディスカッションを行いました。 ①今後の救急救命処置のあり方と運用について ②災害時のドクターヘリ参集方法について *研究会の資料は厚生労働省のホームページより開示されています。  ⇒ http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000078947.html  (議事録も後日更新される予定です。) 今回は特に“現場の若手の意見も聞きたい”ということで、積極的に発言する機会をいただきました。(病院ではすっかり年上の方になってしまいましたが、久しぶりに若手と言われてちょっとうれしかったです。) ここではディスカッションの詳細な内容には触れませんが、現場での率直な思いを挙げることの重要さや逆に構想を立てるための仕組みを知る良い機会になりました。何事もしくみを作る側と現場側の距離が近いにこしたことがありませんね。 また著名な先生方と顔を合わせながらお話を聞かせていただき、とて...