子供を守る大人の責任。
集中治療科・救急科スタッフ&フライトドクターの町田です。 前橋市内も高崎市内も ハナミズキがきれいに 咲き誇っています。 ゴールデンウィークに突入しました。桜は終わりましたが、今病院の周りはハナミズキが満開です。 ニュースでは東北新幹線が本日ようやく東京から青森まで全線再開通したと報道していました。僕自身が震災3日目に東北自動車道を走行したときは、まだ道路のいたるところに段差や亀裂が多く徐行を余儀なくされていましたが、いまでは全線一般車あ両の交通も可能になっているとのことです。また先日の仙台空港の復旧といい、震災後の復興に向けての多くの方の働きに頭が下がるばかりです。故郷への道がつながることは、被災した皆様や被災地の復興にとって大きな力になるでしょう。また、あれだけの大きな地震であったにもかかわらず、地震に伴う新幹線や飛行機での死傷者が1名も出なかったとのことで、日本の交通技術のレベルの高さをあらためて再認識しました。 今日の本題です。 老若男女で差をつけるわけではありませんが、やはり子供の重症患者となると我々スタッフの気持ちの入れようもかなりのものになります。“なんとかして助けたい!”と思っても助けられないことがあったときは、本当にやるせない思いにおそわれます。救命できなかった小児の記録を振り返るときも、いくら時間がたってもつらい思いが込み上げてくることもあります。 学会の演題登録やドクターヘリの統計をまとめるために過去のカルテや記録を振り返ることがありますが、とくに子供の症例に関しては気になることがいくつかあります。救急外来で当科が対応する小児の症例で、転落や交通事故などの大けがやタバコや薬品などの誤飲などの不慮の事故が多くありますが、このような症例の中には周囲の大人の不注意が原因になっていることが多く見られることがあります。 “赤ちゃんの手の届く範囲に大人用の薬が置いてある・・・”、“さっきまで子供が飲んでいたジュースの缶に煙草を捨てている・・・”、“チャイルドシートは面倒くさいからしない・・・”など、医療者というよりも一般常識として許せないことが時々あります。先日も子供を膝に乗せて運転しているトラックや、乳児を助手席に寝かせて母親が携帯電話をしながら運転しているシーンを見かけました。信じられないの一言です。 特にチャイルドシー