“血の1滴も無駄にしない”という強い決意をもって!~献血血液の確保が厳しい時だからこそ…~

新型コロナウイルス感染(COVID-19)に関して7日に群馬県知事より「県内で初めて感染が確認された」と発表がありました。当院では毎日朝夕に院内対策本部ミーティングを行っており、その時の状況に合わせて病院の対応に関する調整を遅滞なく行えるようにしていきます。 とはいえやっぱり一番大切なことは、基本的には各個人の感染予防です。“まめな手洗い”&“咳エチケット”を忘れずに! 日本赤十字社ホームページや報道などで取り上げられていますが、COVID-19の影響で献血血液の確保が不足しています。 とはいえ様々の活動が自粛モードの中ではありますので、気軽に献血をする気持ちになりにくことは重々承知ですのでありますので、あくまでお願いベースでの話になります。 ちなみにこの文を書いている筆者はぎりぎり献血ができない血液濃度であり、医療現場で輸血を使用することがある立場としては本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。 そこで自分なりにできるだけ輸血を使用しなくてもいいように、また輸血をするとしてもできるだけ必要最低限で済むように、特に救急で扱う外傷治療においては「迅速な初期対応&確実な止血術実施」を第一優先に考えてきました。 当院はおそらく他の病院に比べると輸血が迅速かつ大量に準備できる環境にあり、また出血を多く伴う外傷患者に対して大量輸血療法が推奨されていることもあり、すぐに大量輸血を開始できることで止血術開始までのスピードが減速してしまうことがあります。輸血をして一時的に血圧が上がったとしても、体内ではまだ出血が続いていること、そしてその出血を止めない限り輸血量がどんどん増えてしまうことを忘れてはいけません。 Hotlineを受けた瞬間から止血戦略を立て始めます。 ERに患者が収容されたら止血術にむけてまっしぐらです! 当院のように大量の輸血がすぐに準備できる病院は珍しいほうです。輸血が届くまで時間がかかる環境では、とにかく早く止血をしないと救命することができません。このような世の中の環境でも皆さんに献血をお願いしている限り、それを利用する医療者はいつも以上に”血の1滴さえ無駄にしない”という強い決意が必要です! 最後にもし献血にご協力していただける方がいらっしゃれば以下のことについてご留意の程よろしくお願いします。 「(以...