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徹底的に“多数傷病者事案”の検討!~「平成30年度第2回群馬県ドクターヘリ症例検討会」~

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町田です。 11月 27 日に当院で開催した「平成 30 年度第 3 回群馬県ドクターヘリ症例検討会」の報告です。 3 か月ごとに開催している本会には毎回 100 名を超える県内の消防・医療関係者の方々に参加していただいていますが、今回も警察や県外の消防の方々にも来ていただきました。本当にありがとうございます。 毎回恒例の実績報告に続いて、 今回も 5 事案について活発なディスカッションをいただきました。 2 例は救急隊による病院前活動に関する事案、 3 例は多数傷病者事案についてです。 ☆事案 1 「気道緊急への対応ついて考えさせられた事案~救急隊ができることはたくさんあります!~」 ☆事案 2 「救命の連鎖がうまくつながった事案~市民への啓蒙活動も我々の仕事です!~」 ☆事案 3 「多数傷病者事案で消防の戦力が整うまでに時間を要する地域での早期医療接触を実行するための工夫~直近のランデブーポイントがすべてではありません!~」 ☆事案 4 「重症多数傷病者発生でドクターヘリ 1 機でしか対応できない地域での有効なドクターヘリの運用法~トリアージ判定は緊急度?重症度?~」 ☆事案5 「 8 名の多数傷病者事案を群馬県統合型医療情報システムによる早期情報共有によりドクターヘリ 1 チームで速やかに対応できた事案~群馬県の局地災害対応は確実にレベルアップしています!~ 」     医療と消防の作戦がしっかり共有できているとやはり活動はスムーズに行われていて、逆に底の部分がうまくいかず活動中に積極的に調整を図っていない時はいろいろ齟齬が発生している印象があります。 実際に活動後でも何か疑問点などが生じたらできる限りその日のうちに医療と消防の方としっかり 意見交換をすることが大切です。 まもなくドクターヘリ運航開始から 10 年たつ群馬県ですが、症例検討会のたびにまた多くのことを学び成長しています!もっと高みを目指してさらに努力を続けていきたいと思います。

「HEM-Netシンポジウム」に参加しました。

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町田です。 今日の昼間は汗ばむような陽気でしたが、当直に入り一気に冷え込んでいます。温度差に体がついていくかどうか心配ですが、明日は長野にお邪魔して講演を行う予定です。のどを傷めないように気を付けながら朝まで頑張って働きたいと思います。ちなみに12月1日は愛知で3時間の講演があり、一生懸命講演資料を作成中です。 11月26日に都内で開催された「HEM-Netシンポジウム」に参加しました。 HEM-Netとは“認定NPO法人 救急ヘリ病院ネットワーク”のことで、ドクターヘリにかかわる様々なことで支援していただいています。そのHEM-Netが主催するシンポジウムが毎年秋に開催されており、以前には自分のパネリストとして発表、討論させていただいたことがあります。 今年は「マスギャザリングとドクターヘリ」というテーマで、僕は聴講者として参加しました。 最初に東京オリンピック・パラリンピッ競技大会組織員会チーフ・セキュリティ・オフィサー(CSO)である米村 敏朗 氏から、「オリンピックと危機管理~想像と準備~」というテーマで基調講演がありました。 自分自身は“医療は常にリスクとの戦い”と考えていて、「危機管理」に関する話をとても興味深く聞かせていただきました。 『「危機管理に成功はない、どれだけ失敗を抑えるか」、そのためにどれだけ「創造と準備」をするかが大切である』という言葉に、とても強く感銘を受けたとともにしっかり自分の中でも実行していきたいと思いました。 ほかにもとても印象深い内容がたくさんあり、本当に大切なことを学んだ素晴らしい講演でした。 続いて「『東京2020大会』における多数傷病者ヘリコプター広域搬送体制をどのように構築し、隣県と調和させるか」というテーマで、パネルディスカッションが行われました。 近隣県のドクターヘリ基地病院としては他人事の話ではなく、とても注目しながら話を聞かせていただいたり、当県ドクターヘリや自分自身がどのように関わっていけるかかなり真剣に考えました。 東京オリパラまでもう2年を切っています。その前に来年はラグビーW杯も行われ、お隣埼玉県も会場になります。それ以外でもいつどこでマスギャザリングへの対応に迫られるかわからない時代です。 いろいろ考えさせられたとても重要な時間となりました。

卒業生からのメッセージ!~ドクターヘリ離着陸訓練&“命の授業”~

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 町田です。 急に寒くなったと思ったら汗ばむような陽気が出たり、なかなか体が気温についていくのが大変です。特に群馬は関東ですが山が近いため朝晩の温度がとても大きく、風邪をひかないかひやひやしながら過ごしています。   11月22日(いい夫婦の日!)に渋川市立渋川北中学校で行われた「ドクターヘリ離着陸訓練&命の授業」にお邪魔しました。 群馬県ドクターヘリを担当してくれているCSの一人が群馬県出身で、そのCSの昨年の母校の高校に続いて今年は母校の中学校で講演を行うことになり、昨年は増田先生が担っていたお付き役(笑)を今年は僕が担当しました。     車で40分かけて渋川北中学校にお邪魔したと同時に「学校の避難訓練」が始まりました。教師の誘導のもと全生徒がスムーズにグランドに集まり、慌てずともその集まる速さに驚きました。 そして渋川広域消防主催で「ドクターヘリ離着陸訓練」が開催されました。40分かけてきた行程を、ドクターヘリが7分というスピードであっという間に到着し、離着陸時の注意点やその音を体感してもらいました。そして全生徒によるドクターヘリ見学会が行われましたが、近所の住民や教師の方々のほうが若干テンションが高かった感じがしました!   見学が終わると、この日のフライトドクターの増田先生からの一言がありましたが、ここで事件が!なんと僕が講演で話そうとしたことをすべてしゃべってくれました~。(確かに増田先生が昨年講演するときに“こういう話をするとよいよ~”って教えたのは僕でした・・・)  ドクターヘリが颯爽と飛び去って行き、その場に残されたCS&町田で、全学年対象に「命の授業」として講演をさせていただきました。 学校のOGのCSからは運航会社の視点からのドクターヘリ活動の詳細な説明や航空業界に入ったいきさつや業界でどのように頑張ってきているかを後輩に力強く伝えていました。母校の先輩からの話は間違いなく後輩の生徒たちの心に響いていると感じました。 ちなみに僕はドクターヘリの詳細な説明もされていたので本当に何を話すか迷いましたが、せっかくの機会なのでアドリブではありましたが「命を救うために活動している職業とそのために今からできること」を中心にお話させていただきました。ポイントは「熱い思い」「あきらめな

『AHA Resuscitation Science Symposium 2018』 vol.3「ピザ&ハンバーガー!」

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最終回・・・ ☆4 日目 Chicago 11 月 11 日日曜日   前日の緊張感からか、すこしゆっくりめに起きた学会 2 日目。誰の発表もなかったので、完全にお勉強のみの日でしたが、学会前に、少し遅めの朝食、もしくは少し早めの昼食として、シカゴ名物のディープディッシュピザを食べました。名前の通り、深さのあるピザでした。ピザを思い出していただくと、たぶん皆さん同じようなピザを想像すると思うのですが、シカゴピザは違いました。もはやあれはピザタルトでした。 大きさは CD くらいの大きさですが、生地がピザ生地ではなく、もはやタルトでできていて、底と縁を皿のように覆って、そこにこれでもかっ!てくらいのトマトソースやチーズをのっけたものでした。見た目はそれほどではないのですが、アメリカの食べ物ですから。「それほど」なわけがある訳がありません。彼らがあの体形を維持するのにどれほどの努力を重ねていることか・・・ 結果、フードファイトとなりました。 午後は重いお腹を引きずりながら、二日目のポスターを眺めたりしました。 そして、夜。 Asian Night という今年で十数年目となるアジアのドクター向け(約 9 割は日本人でした)の講演会、懇親会がありました。 小倉先生と八木先生が座長を務め、 Pittsburgh University の Callaway 先生による蘇生時のアドレナリン投与についての講義がありました。アドレナリンの投与量について、アドレナリンの有害性について、アドレナリンの投与タイミングについての検討…いつもガイドラインに則ってやっているだけの僕にとってとても勉強になりました。 Callaway 先生の写真は、肖像権に引っ掛かりそうなのでありません。 20 時過ぎには懇親会もお開きとなり、順次解散していき、私たちもホテルへの帰路につきました。翌日は午前中のフライトなので朝 7 時にはホテルをチェックアウトしなければならず、夜のうちに荷物をまとめました。簡単に荷物をまとめたところで、スーパーで買ってきたシャンパンとポテトチップスで軽い打ち上げを行いました。 (学会なのでしょうがないですが)観光っぽいことはできず、怒涛のように過ぎた Chicago での 3 日間でした。 ☆ 5 日目 Chica