春はもうすぐ!?

町田です。

昨日は今年度いっぱいで当院から異動する仲村先生のラストフライトがありました。
平成19年2月から運航開始となった群馬県ドクターヘリのスターティングスタッフであり、そしてファーストフライトのフライトドクターでもありました。仲村先生の第1歩から群馬県ドクターヘリの歴史が始まったのです。昨日まで全152フライト、本当にお疲れ様でした。

未来のフライトドクターの藤塚・小倉両先生に引き継がれます!
(日当直でER当番だった原澤先生、ごめんなさい・・・)

先月は大雪のニュースが続いた日本列島でしたが、3月の入りだいぶ雪の量が減ってきたようです。暖かい日もあり、春が少しずつ近づいてきているようです。しかし、毎年春はやってきそうでなかなか来ないものです。群馬でも3月に入り暖かい晴れの日よりも、冷たい雨の日や晴れていても突風が吹き付ける日が続いています。

昨日もドクターヘリの要請が4件ありましたが雨雲による視界が悪く、2件は未出動になりました。そして本日はあまりの強風が吹き付けたため途中で運休になり、6件の要請に対して4件が未出動でした。今月は12日間で35件のドクターヘリ要請をいただきましたが、約半数の17件が未出動になっており、そのうちなんと14件が天候不良によるものです・・・『上州のからっ風』はやはり半端ではありません。
晴れていても出動できないのは医療者としては正直歯がゆい気持ちがありますが、それよりも最も大切なことは安全です。今日も1件目の活動中に急に雪雲が迫ってきたとのことで、機長・整備士の判断ですぐにヘリのみがその場を離れました。その後救急車搬送途中で合流予定でしたが、さらに風が強まったためヘリはさらに群馬ヘリポートまで退避しました。結局患者さんは搬送先病院まで陸送となりましたが、搬送中に車が降られるくらいの強風が吹きつけており、無理してヘリ搬送にこだわっていたらかなり危険が高かったと感じました。結局続けて4件未出動になりましたが、事故を起こせばすべてが終わりです。機長・整備士の冷静かつ迅速な判断はさすがと感じました。

ドクターヘリが向かった先の山には雪雲が・・・

夕方風が弱くなり1件出動がありました。なんと昼間に2件の要請を強風のため対応できなかった消防本部からでしたが、飛行できる可能性をゼロではないという思いで3件目も要請していただきました。今月は天候不良による未出動が多いですが、逆に言うと飛行できる可能性をあきらめないで積極的に要請していただける消防本部の姿勢をとてもうれしく思います。

現在1499件出動。明日も風が強いようですが、早期の医療を必要としている傷病者のもとに安全な飛行で1500件目を迎えられることを願っています。

1499件目は夕日を受けながらの活動でした。
日没間際のためもちろん搬送先病院でスタッフはポトンです・・・

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