mobile ECMOのシミュレーションを行いました!

丸山です。
71日、先日ブログでもご紹介させていただきましたmobile ECMOECMO Car)のシミュレーションを行いました。細かい話になりますが、ECMO患者における搬送には3種類程の手段があります。
1つ目は最も一般的な搬送方法で「人工呼吸器をつけて当院に搬送し、当院でECMOを導入する」方法です。この場合はECMO Carは必要ありません。むしろ状況次第ではドクターヘリ を用いてより迅速な搬送を優先するケースも群馬県内ではあります。
2つ目は「転院前すでにECMOが導入されている患者を当院が引き受ける」方法です。特に新型コロナウィルス肺炎など重症呼吸不全に対してはV-V ECMOと呼ばれるものが使用されますが、「ECMOを始めることはできるけども、それを適切に管理するのはハードルが高い」という病院も少なからずあります。その様な時はECMO Carを用いてECMO導入された患者を当院へ搬送します。
3つ目は「当院の医師が依頼された病院に赴いて、ECMOを導入して、その患者を当院は連れて帰る」方法です。これなら、一定の条件を満たしていればどの病院からの依頼でも対応することができ、より早く呼吸不全の治療を始めることができます!しかし、アウェーでのECMO導入(小手術)になるため、色々と勝手が違うだけでなくECMOに必要な物品など置いてあるはずないため忘れ物が命取りになってしまうため、どんな環境でも平時と同様のパフォーマンスが出せる様訓練が必要です。
今回は特に「帰り道」に焦点を絞りシミュレーションを行いました。前の病院でECMOを導入し、その患者さんと共に帰る道のりは大変緊張するものです。今まで幸い何事もなく当院まで搬送できていますが、油断は禁物です。mobile ECMOはまだ全国でも珍しいものであるため、ECMO Carの内装すら自分たちでは考えなくてはなりません。「もし〇〇が起きたら、△△が必要になるのでこれは後ろに置いておこう。」「もし□□が起きたときにこの紐で縛っていたら取り出せなくなるから、キャリーバッグを採用しよう!」。今も尚、ECMO Carの内装を更新中です。
来たる新型コロナウィルス 感染症の第2波に備えて、当院は次の一手を考えています!




コメント

  1. 父がヘリで運ばれ、大変お世話になりました。迅速な処置をして頂き、ドキドキしながらも、とても心強かったのを覚えています。
    先生方の日々の努力と創意工夫のおかげで、私たちは高度な治療が受けられるのですね。本当にありがとうございます。

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    1. コメントありがとうございます!
      突然ドクターヘリ がやってきて目の前でご家族の診察をされるとドキドキしてしまいますよね。これからも「迅速」に「丁寧」で「正確」な診療を心がけていきます。これらを実現するためにも、日頃からあらゆるトラブルを想定した訓練が必要です。

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