“迅速な判断”で1秒でも早く患者のもとへ!
町田です。
群馬県はドクターヘリで片道20分以内でカバーできるコンパクトサイズの県です。
ランデブーポイント上空到達時間も離陸から平均7,8分ととても早く、その間に消防本部、現場活動中の救急隊、ランデブーポイントの支援隊と「いかに患者さんに早く到達するか」の戦略を立てなければいけません。
群馬県ドクターヘリによる現場出動のほとんどはランデブーポイントで救急車とのドッキングを行い、その救急車内で患者さんの診療を開始します。消防本部からランデブーポインをも運航開始時より約5倍に増やしていただき、より傷病者が発生した現場近くに着陸できるようになってきています。(2014年12月現在のランデブーポイント数:748ヶ所。)
しかし傷病者が現場からなかなか離脱で着ない時(救出事案等)、ランデブーポイントから現場までの距離が遠い時などは、現場近くに安全に着陸できるポイントがあるときは現場直近に着陸したり、ランデブーポイントに着陸後に支援車で現場まで向かうことがあります。群馬県では現場出動のうち約5%で現場直近に着陸、約8%でランデブーポイントから現場に向けて医療スタッフの派遣を行っています。
イメージ的には現場直近がもっとも早く接触できると感じるかもしれません。もちろん現場付近に安全に着陸できる場所があれば、法律上は機長の判断で着陸できることがあります。しかしへりコプターの着陸に際しては、特にダウンウォッシュなどによる人的・物的被害を起こさないように細心の注意が必要であり、群馬県では着陸には必ず消防職員による安全確保を条件としています。
そのためちょっと遠くなっても速やかにランデブーポイントに着陸して、そこでエンジンカットをしない状態で降機してすぐに支援車に乗って現場に向かった方が結果的に傷病者への接触が早くなる場合があります。
また傷病者の状態によっては、下手にランデブーポイントから動いてリスクを冒して途中でドッキングするよりも、落ち着いて待っていた場合のほうが良い時もあります。
現場直近に着陸、ランデブーポイントから医療スタッフ派遣、ランデブーポイントでのドッキングの選択はヘリで向かっている間に、傷病者の発生場所、ランデブーポイントとの位置関係、安全確保までの時間、そして傷病者の状態から『迅速に判断』して消防本部と作戦を共有しなくてはいけません。その決断のためにフライトドクターに与えられた時間は数分のみです!
もし救急隊がまだ傷病者に接触する前で傷病者情報がなかなか入ってこない時は・・・着陸を優先してすぐに傷病者のもとへ向かいます。傷病者のもとへ行かないと手を差し伸べることができませんからね!
先日このようなこと・・・
ランデブーポイントと現場がかなり離れている事案。現場直近への着陸を考慮するも、支援隊の到着に時間がかかる様子、救急隊もまだ傷病者と接触していない状況で、まずはすでに安全確保できているランデブーポイントへ着陸。支援車で現場に向かいながら傷病者情報を入手。さらに上空から見た範囲では現場直近の駐車場が空いている様子だったので、指揮隊長に搬送のためにヘリを直近に移動できるように調整を依頼。現場に到着して傷病者の初療中にヘリがやってきて、初療終了後すぐにヘリで搬送することができました。
消防、運航、医療チームの緻密な連携と柔軟な対応が、最終的に傷病者に大きなメリットを提供することになります!
群馬県はドクターヘリで片道20分以内でカバーできるコンパクトサイズの県です。
ランデブーポイント上空到達時間も離陸から平均7,8分ととても早く、その間に消防本部、現場活動中の救急隊、ランデブーポイントの支援隊と「いかに患者さんに早く到達するか」の戦略を立てなければいけません。
群馬県ドクターヘリによる現場出動のほとんどはランデブーポイントで救急車とのドッキングを行い、その救急車内で患者さんの診療を開始します。消防本部からランデブーポインをも運航開始時より約5倍に増やしていただき、より傷病者が発生した現場近くに着陸できるようになってきています。(2014年12月現在のランデブーポイント数:748ヶ所。)
しかし傷病者が現場からなかなか離脱で着ない時(救出事案等)、ランデブーポイントから現場までの距離が遠い時などは、現場近くに安全に着陸できるポイントがあるときは現場直近に着陸したり、ランデブーポイントに着陸後に支援車で現場まで向かうことがあります。群馬県では現場出動のうち約5%で現場直近に着陸、約8%でランデブーポイントから現場に向けて医療スタッフの派遣を行っています。
イメージ的には現場直近がもっとも早く接触できると感じるかもしれません。もちろん現場付近に安全に着陸できる場所があれば、法律上は機長の判断で着陸できることがあります。しかしへりコプターの着陸に際しては、特にダウンウォッシュなどによる人的・物的被害を起こさないように細心の注意が必要であり、群馬県では着陸には必ず消防職員による安全確保を条件としています。
そのためちょっと遠くなっても速やかにランデブーポイントに着陸して、そこでエンジンカットをしない状態で降機してすぐに支援車に乗って現場に向かった方が結果的に傷病者への接触が早くなる場合があります。
また傷病者の状態によっては、下手にランデブーポイントから動いてリスクを冒して途中でドッキングするよりも、落ち着いて待っていた場合のほうが良い時もあります。
最終研修中の菊川先生も決断に迫られています・・・ |
迷うことなく現場に向かいます! |
現場直近に着陸、ランデブーポイントから医療スタッフ派遣、ランデブーポイントでのドッキングの選択はヘリで向かっている間に、傷病者の発生場所、ランデブーポイントとの位置関係、安全確保までの時間、そして傷病者の状態から『迅速に判断』して消防本部と作戦を共有しなくてはいけません。その決断のためにフライトドクターに与えられた時間は数分のみです!
もし救急隊がまだ傷病者に接触する前で傷病者情報がなかなか入ってこない時は・・・着陸を優先してすぐに傷病者のもとへ向かいます。傷病者のもとへ行かないと手を差し伸べることができませんからね!
日没間際の出動。現場活動に時間を要するとのことでヘリ帰還させ現場に進出です。
先日このようなこと・・・
ランデブーポイントと現場がかなり離れている事案。現場直近への着陸を考慮するも、支援隊の到着に時間がかかる様子、救急隊もまだ傷病者と接触していない状況で、まずはすでに安全確保できているランデブーポイントへ着陸。支援車で現場に向かいながら傷病者情報を入手。さらに上空から見た範囲では現場直近の駐車場が空いている様子だったので、指揮隊長に搬送のためにヘリを直近に移動できるように調整を依頼。現場に到着して傷病者の初療中にヘリがやってきて、初療終了後すぐにヘリで搬送することができました。
消防、運航、医療チームの緻密な連携と柔軟な対応が、最終的に傷病者に大きなメリットを提供することになります!
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