『TECCMC for Shock,Trauma and everyone』~地域に愛される病院のすがた~

町田です。
11月15日に大阪で開催された『第21回日本航空医療学会総会・学術集会』は、主催した大阪大学の皆様の素晴らしい運営でとても実り多き時間であったように感じるとともに、来年度主催するに当たりその責任の重さを感じる次第です。運営スタッフの皆様、本当にお疲れ様でした。


以前より尊敬している先生方より「救急医療は地場産業、いかに地元に根付いて活動するかが大事である」というお話を何度もうかがっていましたが、その現場を実際に見ることで何かを感じたい思いが強く、8月には『For Miyazaki』という合言葉で地元のために貢献している宮崎大学医学部付属病院を見学させていただきました。
そして今回は学会終了後に群馬への帰路とは逆方向をたどって兵庫県豊岡市に足を伸ばし、昨年当院で『チーム医療』、『地場産業』というキーワードで救急医療についてご講演いただいた小林誠人先生が救命センター長をされている公立豊岡病院を見学する機会を頂きました。
*昨年のご講演の様子はこちら → http://drheli-gunma.blogspot.jp/2013/08/teccmc.html




朝のカンファレンスから見させていただくことになり8時過ぎに病院につきましたが、まずいきなり警備の方に「町田先生ですね、ようこそいらっしゃいました!」と声をかけていただき、しかも休日にもかかわらず担当の事務員の方が玄関で待ってくださっていました。このような歓迎には本当に感激しました。
そして事前に告げられていた通りにスクラブに着替え、聴診器を首にかけ、そして名札とPHSを頂き・・・このまま仕事モードかと一瞬焦りましたが、朝のカンファレンスから回診で忙しい中も勤務中の先生たちに丁寧に施設のこと、勤務体系のこと、診療体制のことなど詳しく教えていただきました。
またERやICUでは看護師さん、放射線技師さんにもいろいろ声をかけていただいたり教えていただいたり、なんだか病院の皆さんがすべてが親切にしてくださるおもてなしの心に感動しっぱなしでした。

但馬救命救急センターのこれまでの実績、そして治療成績は、すでに皆さんがご存知のように全国トップレベルでありますが、見学をしているときにもそれを証明するようなことが目の前で繰り広げられていました。
見学中にドクターヘリの要請は5件、うち重複要請が3件ありましたがうまくスタッフを配置しながらすべての要請にお応えしていました。

午前中だけで立て続けに3件出動がありました。
そして戻ってきてすぐのデブリーフィング(反省会?)。
すぐ次の活動に生かされますね!
ドクターカーも出動していきました!
 

ERでも次々搬送されてくる患者さんを、事務員さん、技師さん、看護師&医師のものすごいチームワークの良さで迅速かつ的確に診療を進めている姿を見ることができました。スクラブを着ていたおかげなのか、邪魔をしない程度にですがチームの一員としてERでお手伝いもさせていただきました。
いざというときはすぐにヘリやカーで出動可能できるように、
フライトスーツを着てERで勤務しているドクター!
ヘリやカーによる早期医療接触に続いて大切なことは
早期の決定的治療開始時間です。そのためのER手術室!
 
『病院が地元に愛され地域に根付いている』という理由がはっきりわかった気がします。
「すべては患者さんのため」という強い気持ちをどれだけの人が持っているか?そしてどれだけの人が共有できているか?
『TECCMC for Trauma,Shock and everyone』の“everyone”に愛される病院の本質を見たような気がします。
お昼はドクターヘリ運航管理室にお邪魔しました。
但馬地方の地図にはぐんまちゃんが!
カンファレンス室には、子供たちからの応援メッセージがありました。
スタッフのモチベーションは高まりますね!


当院もスタッフが増えてきているとともに、救急医療の実績、成績ともにさらに伸びていくポテンシャルはあると信じています。そのためには様々なスタッフを交えたチームワークの強化、そして何よりも地域に心から信頼されるようなおもてなしのこころをもっと大切に、もっと一人一人が考えることがたくさんありそうです!
 『For Gunma , For everyone !』
 

 いつも声をかけていただける熱い救急救命士さんと看護師さんとの記念写真です。
 
 

おまけですが、なんと今回の見学のことをTECCMC's BLOGで紹介していただきました。
http://teccmc.blogspot.jp/2014/11/1116.html



コメント

  1. TECCMC's BLOGを拝見しました。
    また、今、青森ドクターヘリ「劇的救命日記」を読んでいます。
    全国の救命救急センターで、日夜頑張っておられる皆さんを心から尊敬しています。

    一文字違い

    返信削除
    返信
    1. 一文字違いさん、いつもありがとうございます。
      お互い交流することで刺激を受けあい、そしてお互いさらに高い目標にむかって頑張ることができます。どちらかというと僕が刺激を頂いてばかりですが!
      また今先生と学会の動画セッションでご一緒させていただきましたが、やはり患者さんに1秒でも早く接触するためのチーム一丸となった取り組みに感動しました!まだまだ僕たちもがんばらなくてはいけません。

      削除

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