2011年を振り返って・・・

2011年もいよいよのころ僅かになりました。
本日は夕方の時点ですでに救急外来受診者(救急車を含む)が100名を超えていて、ICUもいつものように患者さんの出入りがあり、そして昨日はあまりの強風で出動がなかったドクターヘリも4件要請をいただきました。1件は重複要請で対応できませんでしたが、広域連携のおかげで心強い栃木県ドクターヘリに応援していただきました。今年度は659件の要請をいただきうち499件に出動しました(未出動のうち8件は隣県ドクターヘリにて対応していただきました)。新年1件目の出動が今年度500件目の出動となります。強風のためしばらく群馬ヘリポートで待機していたドクターヘリも夕方に屋上ヘリポートに帰還し、新年は病院からの運航開始となります。
2011年も大活躍したドクターヘリ『ひとまるちゃん(JA6910)』
今年は屋上ヘリポートで新年を迎えます。

2011年は本当にいろいろなことがありました。

ERもICUも例年を超える患者数の受入があり、ドクターヘリの要請・出動数も予想以上に伸びています。そして当院当科で入院となった患者数も増えましたが、それ以上に多くの病院にドクターヘリの患者さんの受入をしていただきました。本当にありがとうございました。当院は高度救命救急センターでありますが、ようやく移転問題も決着がついたようなのでさらにもっと多くの患者さんを受け入れられる環境が早く整うことを願っています。

そして3月11日におこった東日本大震災では、当院からも多くのDMATや日赤救護班が活動を行いました。当院は群馬県基幹災害医療センターであり、群馬県で大きな被害がないことを確認した後は、病院をあげてできるだけ多くの力を被災地に向けて活動しました。
DMATは、発災当日から15日までの間に5チーム22名を福島・宮城・岩手県に派遣し、花巻空港や福島県立医大でドクターヘリ運航調整活動や石巻市立病院での患者救出活動、ドクターヘリによる患者搬送活動を行いました。また7月には福島第一原発傷病者発生時対応で1チーム8名が福島県広野町で活動しました。
日赤救護班は、3月15日から6月19日まで13班が被災地での救護活動を行いました。また7月23日から7月26日まで福島原発関連一時帰宅住民対応で1班が福島県南相馬市で活動を行いました。
また福島県の病院の患者受入の活動で群馬県内でもDMAT2チームが活動しており、DMAT、日赤救護班あわせて合計22班、のべ170名の医師、看護師、薬剤師、放射線技師、事務員が活動を行いました。
また、福島の病院の患者受入に関しては、2回目は群馬DMATで対応しましたが、1回目は当院で対応し夜中の活動にかかわらず当院各課スタッフ100名以上、さらに群馬県庁、群馬大学の協力をいただきました。その他、こころのケアチームや看護協会による派遣、ソーシャルワーカーや薬剤師の派遣などもありました。
そして、多くのスタッフが被災地で活動中に病院の仕事を一手に引き受けていただいた仲間たちもいました。

被災地での活動においては、現地の医療スタッフがとにかく地元のために必死に働いている姿に勇気をいただき、永続的な支援の必要性を強く感じました。多くの犠牲者の中には最後の最後まで患者さんを守ろうとした医療スタッフもいらっしゃいました。そのような方々の思いを心に刻んで、私たちはこれからの医療を続けていかなくてはなりません。
今年は仲間を支える大切さをより強く感じ、そして全国の多くの救急に携わる方々と交流を持つことができました。大きな『絆』をもって何事にも立ち向かえば、きっといい方に向かうと信じています。

2011年は本当にいろいろなことがありましたが、同僚、家族、友人、そして全国の仲間の皆さんに支えられて、高度救命救急センターとしての活動を行うことができました。2012年はさらなる発展を望むとともに、皆様にとって穏やかな1年になることを心より願っています。

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