河内先生の文献がpublishされました!! その2

Resuscitationから筆頭論文がPublishされました!
https://www.resuscitationjournal.com/.../S0300.../fulltext
心停止患者へのECMOを用いた蘇生として、ECPRが日本では広く行われています。
適切な患者選択においてELSOのECPR guidelineに記載されている選択基準が広く用いられてます。救急医学会関東地方会の運営するSOS-KANTO2017レジストリから、ECPRを実施された患者のデータを用いて妥当性検証を行いました。 「年齢(70歳)・目撃・バイスタンダーCPR・Low flow time(60min)」の4つの基準を最大4点のELSO Scoreとし、ECMO導入まで一度もROSCしなかった院外心停止患者の点数と予後との関係を記述的に評価しました。初期波形でサブ解析しています。 結果として、ELSO Scoreが高いほど神経学的予後は良好でした。ELSO guidelineの患者選択基準は有用であるといえそうです。



興味深い点として、この傾向は初期波形がショック適応波形(VF/VT)患者で認められましたが、非ショック適応波形(PEA/Asystole)の患者では認められませんでした。つまり、PEAやAsysの患者ではELSO Scoreとは別の導入基準を用いて評価するべき、といえます。


この研究は臨床業務の中でClinical Questionとして生まれた疑問を、臨床研究に落とし込んで論文化することが出来ました。良いジャーナルに掲載されたのでとても嬉しかったです。病院のサポートもありOpen Accessに出来たので、どなたでも閲覧可能です。ECPRに関わる方々に是非読んでいただきたいです。

当院救急科は、幅広い臨床業務だけでなく、研究においても充実した環境です。複数の多施設研究データが利用でき、上級医のサポートも積極的です。救急・集中治療の学びの場を探しておられる方は、是非選択肢のひとつとしてご検討ください!

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