災害救護研修指導 その2 「全国赤十字救護班研修」

町田です。
8月16,17日のDMAT技能維持研修に続いて、8月19-21日に石巻赤十字病院で開催された「平成28年度第2回全国赤十字救護班研修」に講師として参加しました。
ちなみに東日本大震災で石巻で活動させていただきその後も毎年石巻をお邪魔させていただいていますが、僕自身は石巻赤十字病院に入るのは今回が初めてでした。
石巻赤十字病院

本研修は「もともと災害亜急性期~慢性期の対応に長けていた日赤救護班も超急性期~急性期での対応の知識と技術をもってDMATと協働できるように」と、当院中野院長を中心に「日赤DMAT研修」という名称で始まった経緯があるようです。いまもその内容とともに、最近の災害対応では多くの医療救護班が参集することもありコーディネートの重要性に関するないようも増えてきています。

今回の研修では当院から指導者として中村センター長、高寺師長、萩原看護師、滝沢看護師、内林事務員、矢島薬剤師、そして町田の7人が、受講生として雨宮先生、斎藤看護師、高坂看護師、唐澤看護師の4人が参加しました。

僕自身はまだ指導者見習いとしての参加でしたが、他スタッフは指導者の中でもコアスタッフとして活動しており、また受講生もかく実習でリーダー的な立場を積極的に行っており、DMATでも日赤救護班においても災害対応において当院が課せられた責務が大きいことをあらためて認識したとともに、日赤の災害医療に対応する歴史と伝統そして息の長い活動を行えるパワーを生かしつつ今まで以上にさらに所属救護班にとらわれないコーディネート力が必要であることを感じました。

また今回は熊本赤十字病院救命センター長の奥本先生より熊本地震おける対応に関するお話しを聞かせていただきました。当科かからも2人の医師を派遣し、またドクターヘリの運用に関してもいろいろお世話になった病院であり、被災しただけではなくおおくの医療救護班を受け入れた受援する立場ならではの経験、ご苦労など貴重なお話でした。奥本先生とは研修終了後の石巻~仙台へのバスの間でも「災害時のドクターヘリの運用」に関して、訓練とは違う実際の経験からこんごへの貴重なアドバイスをたくさんいただきました。


研修自体は教える内容の守備範囲がやや広すぎて、受講生にどこまで伝わったか不安が残る印象を持ちました。「急性期のDMAT、亜急性期~慢性期の日赤救護班」からいまは「DMATも日赤救護班も急性期~慢性期まで対応」という流れになっています。もちろん所属救護班にとらわれず被災地から求められている活動を粛々と行うことが大事ですが、各救護班の役割がぼやけてくることで現地が逆に混乱しているように感じることがあります。
当院の日赤初動救護班は1つのチームがその時の状況に合わせてDMATとしても日赤救護班としても活動することが可能です。やはりそれぞれの所属の得意な部分はしっかりと生かしながら協働させることが大切だと感じました。

津波で大きな被害を受けた石巻市立病院も
9月1日にいよいよ新病院で再開します!
毎年石巻をお邪魔していますが、震災後初めて
仙石線で直接仙台から石巻に行くことができました。

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