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“命てんでんこ” ~「自分の命を大切にして、もっと多くの命をつなぐ」~

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町田です。 ここのところのあたたかな気候で、群馬県内の平野部での桜が咲き始めていますが、今朝の前橋市内は北からの強風に加えて雪が舞っています。赤城山や榛名山も雪雲に隠れています。 山間部で雪道の運転になるかもしれませんので、いつも以上に安全運転を心がけてください。 皆さんは「命てんでんこ」という言葉を聞いたことがありますか? 「てんでんこ」とは、過去に何度も津波被害をうけた三陸地方に伝わる言葉で、「各自」「めいめい」の意味があります。もともとは「大地震が来たらすぐにめいめいで高台へ逃げろ」という意味で「津波てんでんこ」という教えがあり、そこから「自分の命はなんとしてでも自分で守れ」という意味を込めた「命てんでんこ」という言葉が生まれたようです。 こうした言葉が受け継がれてきた背景には、過去の地震・津波の際に家族や知人を助けにいったことで避難が遅れ、大切な命を落としてしまった方が多くいらっしゃたからです。 大地震が起きたら取るものもとらず各自てんでんばらばらに高台に逃げることで、結果として全員が助かるというという意味が「津波てんでんこ」「命てんでんこ」には含まれていて、もし結果として他人を助けられなかったとしても、それを非難してはならないという不文律もこの言葉には含まれています。 そして、いざというときにおのおので避難してもいい状況を平時からしっかり準備しておくことが大事だということも、この「命てんでんこ」という言葉には含まれているとのことです。 これは病院という組織だけではなく、家族ともしっかり話しておく必要があります。いざというときに家族がバラバラで避難しても、あとできちんと連絡が取れたり再会できるように事前に約束事を決めておく必要があります。 被災地の方々とお話しすると、「生きている」ことの大切さいつも教えていただきます。僕の知り合いで東日本大震災の際に津波や火災を目の当たりにした元消防職員の方からも、「まず生き延びて、次に何ができるか考える。生きていることでもっと多くの命を救うことができる。」と何度も語っていただきました。 医療者にとっても「患者さんを目の前にして逃げていいのか?」という葛藤があります。ここのところ多くの自然災害が発生し、そのような決断を迫られることがないとは言い切れません。東日本大震災では市民や患者の命を助ける...

『第25回日本災害医学会総会・学術集会』に参加しました。

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町田です。 COVID-19の感染拡大を防ぐために、政府や各行政、そして所属組織から様々な見解や指針が発出され、様々なイベントの中止、延期のニュースが飛び交っています。自分自身も今週初めの段階で3つの会議や研修会の開催可否の選択を迫られていましたが、1つは開催、1つは中止、1つは開催予定から土壇場で中止となっています。 大切なことは、イベントの開催、中止、延期の是非を問うのではなく、きちんと主催者、イベント運営事務局、会場提供者、そして参加者の意向を確認し、その判断理由を参加者にきちんと説明することだと思っています。そして最終的には一人一人の感染予防対策にかかっていますので、引き続きうがい、手洗いの徹底をよろしくお願いします。 先日神戸で開催された『第25回日本災害医学会総会・学術集会』の参加報告です。 本学会参加予定者の中で学会期間前から期間中もCOVID-19対応が並行して進行中であり、残念ながら参加できない同士の方々もたくさんおられました。当科からも4人が参加予定でしたが、そのような都合もあり町田が4人分の座長と発表を背負って、本会に参加させていただきました。 <当院からの参加者> ・中野院長 座長(一般口演:多職種連携) ・中村センター長(町田代行) 座長(一般口演:受援) ・高寺看護師長 座長(一般口演:教育・研修 1Hspレベル、取り組み+α) ・中林先生(町田代行) 一般口演:災害に関連する傷病  「被災から子どもを守るには -政府訓練が示した実務上の課題-」 ・藤塚先生(町田代行) 一般口演:災害に関連する傷病管理 小児・周産期への対応  「局地災害時の遺体・遺族対応」 ・町田 座長(一般口演:法・検視・検案・広域医療搬送) パネルディスカッション:惨事ストレス対策を考える  「『墜落したヘリに友人が乗っていた。』~友人を死亡診断する覚悟と救援者ストレス~」 一般口演:DMAT、コーディネーター、赤十字  「いまのDMATは災害超急性期に本当に戦えるのか?」 災害医療では一人でも多くの命を救うことを目的に活動しますが、災害によっては残念ながら亡くなられる方もいらっしゃいます。特に僕と藤塚先生の発表は発表者も聴講された方々も心が重くなる内容であったかもしれません。しかし多くの方々より貴重なア...

他の専門領域との仲間作り!~「災害時小児周産期リエゾン養成研修」参加報告~

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新型コロナウイルス感染対策において、神奈川県をはじめ多くの関係者の方々が尽力されています。当院も微力ながら様々な形でサポートできるように院内対策本部を設置して活動しております。 患者さんの容態が1日も早く良くなること、現在隔離されている方々が1日の早くご自宅に戻れること、そして支援活動をされている方々の健康を心より祈っております。 町田です。 先週末に東京医科大学で開催された「災害時小児周産期リエゾン研修」に今年度2度目の講師として参加させていただきました。 ‟災害時小児周産期リエゾン”について簡単に説明します。 現在は大規模災害が発生した際に、被災県の都道府県庁では災害医療コーディネーターを中心に集まったDMAT、日赤など各医療チームが被災地の病院支援や医療搬送を展開していますが、小児や周産期についてはその専門性や特殊性により思うように支援が入れられないことがありました。その際に調整役として都道府県庁に設置された医療対策本部に、小児周産期に関わる相談に乗って調整する役割を担うコーディネーターのことです。 あの話題となった「コウノドリ」にも登場していました。 ちなみに僕は小児科医でも産婦人科医でもありませんが、本講習の「災害医療の基本的考え方-CSCATTT-」という講義を担当させていただいており、自称「救急枠」の講師として仲間に入れさせていただいています。 実際に研修中は小児科・産婦人科の先生方や助産師さん、行政の担当者の方々のテーブルディスカッションをファシリテートする役割もいただいているため、「救急枠」を超えた小児周産期領域の様々な仕組み(医学知識というより地域の医療体制、学会・医会、医師会との関係など)を知る必要があります。 講師という立場で参加していますが、参加するたびに新たな発見とともに小児周産期領域の方々と顔の見える関係が作られることに、この研修に参加することの意義を感じています。そしてこれからもリエゾンになる受講生の方々に、災害医療の基本的考え方をしっかり伝えさせていただきながら、様々な領域が“ONE TEAM”で災害に立ち向かえるように力添えをしていきたいと思います。 ちなみに今回の研修では以前に当院に支援に来られている先生、以前一緒に働いていた先生、大学の後輩との再会もありました。 会場の西新宿は大都...

現場主義!~『第70回日本救急医学会関東地方会学術集会』&『第57回救急隊員学術研究会』開催報告~

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太平洋南岸に発生した低気圧と前線の影響で、群馬県も今日の夕方から明日にかけて降雪の予報が出ています。今年は雪が降ることがほとんどなく特に冬道の運転の心構えがあまりできていない印象がありますので、どうしても運転される方は雪道用のタイヤの確認を行い、雪道での多重クラッシュ事故の引き金にならないように十分注意してください。 1月18日に前橋で行われた『第70回日本救急医学会関東地方会』および『第57回救急隊員学術研究会』の報告です。 本学術集会および研究会は当院中野実院長を会長として、「現場主義ーPre-Hospitalから社会復帰までー」をテーマに開催させていただきました。 この日も今日のように朝から底冷えするような日和で、また会場が前橋駅より通りロケーションであったにも関わらず、1000名を超える多くの方々にお集まりいただきました。 外の寒さに負けないほどの活発な議論が各セッションで行われており、座長を担当していただいた方々、そして発表者、聴衆者のすべての皆様に心より感謝いたします。また本会には全国から著明な先生方にお集まりいただき、各種分野での最新の知見や興味深いお話を聞かせていただきました。 当科からは以下のメンバーが参加しました。 <中村医師> ランチョンセミナー  座長 <町田医師> ランチョンセミナー  座長 一般演題:調査・研究・検証(資機材、活動)  助言者 <鈴木医師> 教育講演  座長 <藤塚医師> パネルディスカッション:局地災害 こうすればうまくいく  座長   「迅速さと連携が局地災害で重要である」 パネルディスカッション:本白根山噴火対応救急医療活動報告  座長  「草津本白根山噴火災害 医療本部活動」 <小橋医師> 一般演題:調査・研究・検証(医師出場、多数傷病者対応)  助言者 <金畑医師> パネルディスカッション:ECMO管理 こうすればうまくいく  「前橋赤十字病院 ECMO センターとしての取り組み」 <永山医師> パネルディスカッション:外傷初期診療 こうすればうまくいく  「高度救命救急センターとしての外傷診療における当院の取り組みについて」 また本会を運営にするにあたり、長期にわたって準備に奔走していただいた当院スタッフ、県内消防の皆様、また当...

阪神・淡路大震災から25年が経ちました。

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1月17日は何年たっても忘れてはいけない日です。 6,434名の尊い命が失われた阪神・淡路大震災が発生してから25年が経ちました。震災で亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りいたします。 皆さんは25年という月日に何を思うでしょうか? この記事を書いている町田は19歳の時でした。医学部生でありながらまだ医療の授業はほとんどない1年生時に、災害医療の‟さ”の字も頭に思い浮かばず、一人暮らしのアパートでテレビを見てただ呆然としていた記憶が残っています。 その後、15年以上たってから様々な機会で神戸に出かけることがあり、その時に震災を経験した医療者の先輩方からいろいろなお話を聞かせていただいたり、神戸の街でひっそりとたたずんでいる震災の跡を見つめながら、もしこのような災害が起こった時に自分に何ができるか考えるようになりました。 残念ながらその後も大きな災害が日本で発生しています。 中には人間の力では発生を止めることができないものもありますが、大切なことは過去の災害を風化させず、その災害に直面した方々に思いを寄せていくことです。 そしてこの震災の後に生まれた医療者にも、この震災に人々がどう向き合ってきたかをしっかり伝えていきたいと思います。

「DMATロジスティックチーム隊員養成研修(理論習熟編)」に参加しました。

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藤塚です 突然ですが、今年もインフルエンザが流行してきましたね。希に重症化を起こすタイプのようなので、みなさんも手洗い・感染防止に十分注意してくださいね。 私の家族も高熱を出し・・・ インフルエンザと判明し、夜中も看病しての研修参加となりました。。。 さて、 12/21 ・ 22 と【DMATロジスティックチーム隊員養成研修(理論習熟編)】に参加してきました。 この‟ DMAT ロジスティックチーム”は、本研修を受講することで本隊員登録され、災害時に本部指揮支援とロジスティックをおこなう、左記に特化したチームです。 各県の災害対応エキスパート達が参加しており、色々なディスカッションなどからもとても勉強になりました。最後の机上訓練では、本部長をいつものようにやらせていただきました。 群馬県からも仲間たちが参加しており、群馬県の災害対応レベルもさらに向上するものと思います。 もうすぐ今年も終わります。 来年は、災害がない年になりますように。。

「災害医療体験記」~雑誌「救急医学」2019年12月号より~

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町田です。 先日講演する機会をいただいた娘の小学校のPTAセミナーについて、保護者の方々から感想が届きました。非常に温かい言葉をいただき、子供と一緒に「いのち」について自分たちができることを伝える活動を続けていてよかったと心から感じた次第です。 今回は医学雑誌に投稿した話です。 へるす出版より毎月出版されている「救急医学」の特集「災害医療体験記」に僕の書いた記事を載せていただきました。 この特集の投稿者はリレー方式になっており、僕は小児救急や病院前診療などでいつも刺激を受けている県立広島病院の多田先生より推薦をいただきました。 タイトルは「関越自動車道高速バス居眠り運転事故~その対応の失敗から学んだこと~」です。 (記事の冒頭) 2011 年 3 月に発生した東日本大震災において,当院は DMAT ,日赤救護班,こころのケアチームあわせて 22 チームを約 11 か月にわたって被災地に送り続けた.このことは当院の災害対応の貴重な経験となったと同時に,「前橋日赤は災害対応に強い」という勘違いさせてしまった.「日本のどこでも駆け付ける」という思いを持ったままその日がやってきた. 2012年4月29日に発生した本事故において、もちろんその当時は1人でも多くの救命のために関係各機関は全力を尽くしましたが、いまでも‟局地災害対応”のスピード感についていけなかったことが悔やまれます。 その思いは病院だけではなく県、消防、警察すべてが感じており、そこから群馬県の局地災害対応はどんどん進化していきました。 災害対応はいつも反省が残ります。 しかしその反省を次に生かすかが大切であり、今回の投稿は失敗談に近い内容から始まっていますが、そこから学び得たことを多くの関係者の方に共有できればうれしく思います。 もちろんまだまだレベルアップは必要であり、そのために日々の診療の積み重ね、そして関係各機関との連携強化に努めていきます。 (記事の末尾) まさに「局地災害対応はスピードが命!」である.同じ多数傷病者事案でも時間,場所,対応するスタッフなど条件によって平時の救急医療対応か局地災害対応かわかれることもある.災害医療と救急医療は別の医療ではなく,特に局地災害における医療は救急医療の延長に過ぎない.群馬県が獲得した局地災害に対する初動体制...

‟大災害発生!いざ、どう行動するか?”~「愛知県立大学 看護実践センターセミナー」報告~

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町田です。 5日間で3回のトークタイムの報告の最終回です。 小学校PTAセミナー、大阪蘇生シンポジウムに続いて、12/8に名古屋で開催された「愛知県立大学 看護実践センターセミナー」の報告です。 このセミナーには昨年度も講師として参加させていただき「局地災害」と「広域災害」についてそれぞれ1時間半ずつの講演でした。 *昨年度のセミナーの様子 → https://drheli-gunma.blogspot.com/2018/12/2.html そして今年度は講義だけではなく机上訓練をとりいれ、受講者の皆様と一緒に考えながら進める3時間とさせていただきました。 今年度もとても多くの自然災害が発生し、多くの病院が災害対応を請け負うことになったと思います。 災害拠点病院や急性期病院だけではなく、いつご自身が勤めている病院に患者さんが殺到するかわかりません。そのような多数傷病者対応をしないといけない状況が地域で発生した時に、病院はどのような動きをしなくてはいけないか、また個人としてどのような心構えが必要か、避けられない現実に立ち向かうためのきっかけを与える時間としました。 特により迅速な対応が必要な交通災害の局地災害を題材に、病院に第一報が届いてから1人目の患者さんが来るまでの短時間での準備を中心に、おおよし6人1グループでテーブルディスカッションを通して参加者同士の情報交換も行うことができました。 今年もこのような貴重な時間を提供していただいた愛知県立大学看護学部教授の清水先生をはじめ関係者の皆様に心より感謝いたします。

令和元年台風19号災害の活動報告 『群馬県災害医療コーディネーター』

中村です。 10 月 12 日(土)に静岡県伊豆半島に上陸した台風 19 号は東海・関東・東北地方に甚大な被害をもたらし,現在でも復旧作業が続いています.群馬県では,死者 4 名を含む自宅の損壊・床上・床下浸水などの被害がありました.被害者の方のご冥福をお祈りいたします. 10 月 12 日(土) 15 時 30 分には,大雨特別警報が発表され,群馬県庁には災害対策本部が設置され,それと同時に県庁健康福祉部医務課には保健医療調整本部が設置されました. 中村は‟群馬県災害医療コーディネーター”として医務課の方々と電話で調整を行っておりました. 18 時 45 分,当院町田医師から『富岡で土砂崩れが発生し,人的被害が出ているかもしれない』というテレビからの情報を提供して頂きました.この時点で,私は,県庁に入ることとしました.医療的な観点で県全体の被害状況を確認し対策を立てなければならないと判断し, 19 時 30 分に県庁医務課に到着し,県職員の方々に状況を伺いました. その後, 20 時 25 分,前橋赤十字病院から看護師 1 名,主事 1 名のコーディネートチームが到着時 3 名で被害状況の収集や情報の共有を行いました.夜間であり,情報が少ない中,医療者の安全性を念頭におき医療需要の有無を検討しました. 翌日, 13 日(日)は,栃木県より DMAT 派遣依頼があったため,東毛地区の災害拠点病院を中心に出動して頂きました. この経験での教訓は,自然災害であるため防ぐことは出来ないかもしれないが,『災害医療コーディネーターとして,人的被害が出てからの対応では無く,特別警報が発表された時点での積極的な対応を行うべきである』という事です.   自然災害の多くは,ライフラインに大きな影響を与え,当初,人的被害が少なくても長期間の医療および保健対応が必要となります.最終的に,被災者の Health を維持するには,医療機関だけではなく,消防だけでなく警察や自治体,医師会との連携が必要となります.それには,災害が起きる前からの備え,起きる直前の戦略・戦術を共有することが大事であると考えます.

「中国ブロックDMAT訓練」にコントローラーで参加しました。

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町田です。 10月にたて続いた台風被害の影響で、10月中に予定されていた「群馬急性期災害医療研修」や「日本赤十字社2ブロック災害訓練」は中止になり、その代わりに群馬県からもDMATや日赤救護班など医療救護班を千葉県、長野県、福島県に派遣しました。 そのような大変な時期に当科や救命センターのスタッフのご理解ご協力をいただき、10月25,26に山口県で行われた「中国ブロックDMAT訓練」に参加してきました。 山口県庁です。 最近の災害訓練における活動場所はもっぱら「県庁」です。 今回参加した訓練でも9月の「政府大規模地震時医療活動訓練」で行ったのとまったく同じように、山口県庁に設置された‟航空運用調整班”の訓練コントローラーとして、山口県に大規模災害が起こった際の各機関ヘリ(ドクターヘリ、防災ヘリ、県警ヘリ、自衛隊ヘリ、民間ヘリ)の運用に関わりました。 「山口県航空運用調整班」 今回の訓練では県、自衛隊、DMATが集まりました。 この前のブログで藤塚先生が書いていましたが、災害時のドクターヘリの参集や運用調整には、平時のドクターヘリや災害医療の知識に加えて、被災地のヘリに地理的特性、ヘリ運用に関わるインフラ状況、多くの機関との連携などなど、さらなる知識や応用力が必要です。それに加えて県庁に設置される「航空運用調整班」では他機関のヘリと協働・役割分担するためのマネージメント力が必要です。 残念ながらこのマネージメント力は、普段からドクターヘリと災害医療に関わってても、そう簡単にできるわけではありません。いままでの実災害対応の経験、訓練の企画からのかかわりなどが重要になります。 自分は災害時のヘリ運用の専門家でもなく、特別な技能を持った人間ではありませんが、少しだけ経験が多めです。その経験をもとに「ヘリを用いたより効果的な空路地域医療搬送」を日本全国で確立するために、これからも微力ながらお手伝いさせていただきたいと考えています。 山口県庁からみた夕暮れ 最後に、25日の夜に懐かしい再会をしました。 陸上自衛隊相馬原駐屯地に勤務中には、群馬県ヘリコプター合同勉強隊で自衛隊ヘリの活動を紹介してくれたり、ドクターヘリが駐屯地に着陸するときに案内してくれたり、災害訓練で一緒に活動するなど、大切な「群馬空の会」の仲間です。本白根山噴...

2回目の「災害時ドクターヘリ運用・空路調整勉強会」を行いました!

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藤塚です。 今回、 2 回目の「災害時ドクターヘリ運用・空路調整」の勉強会を行いました。 *1回目の様子 → https://drheli-gunma.blogspot.com/2019/08/blog-post_31.html ドクターヘリ基地病院として、災害時にすべきミッションのひとつです。 災害時には、複数のドクターヘリを使用し、迅速かつ適切な医療を提供しながら空路での搬送を行うことができます。複数のヘリを指揮するためには組織体制が必要であり、多くの調整内容が存在します。ドクターヘリ調整部・本部という形で組織を作り、運営します。 平時からドクターヘリ運航に携わっていないとわからないこと、理解しにくいことも多数存在します。さらにその運営には、ロジスティックス業務が多く関わってきます。 チームとしてその穴をうめ、スムーズな運営ができるための勉強会でした。 東日本大震災において福島県立医科大学に参集したドクターヘリ 参集したドクターヘリにより被災地内で患者搬送を実行

台風19号被害への当院の対応。vol.2

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ここ最近の目まぐるしい空模様の変化に秋を感じます。雨の日は肌寒さも感じることがあり、今年も秋は短くあっという間に冬の気配が近づいてくるのでしょうか・・・ 被災地の復興のためにはしばらく晴天が続いてほしいと思ってしまいます。 台風19号ではたくさんの地域で大きな被害が出ましたが、そのうちの福島県いわき市に本日当院から「日本赤十字社群馬県支部第3救護班」を派遣しました。 今朝早くにいわき市に向けて出発しさっそく現地で活動を開始しています。 当科からは雨宮医師(班長)、髙橋医師がメンバーとして出動し、現地の医療の復興状況に合わせて関係者と打ち合わせをしながら救護所運営を4日間行う予定となっております。

『第47回日本救急医学会総会・学術集会』に参加しました。

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中林です。 先日東京の国際フォーラムで「第 49 回日本救急医学会総会・学術集会」 が開催されました。 当院からはスタッフ8人が計 11 題の報告を行い、 5人 が座長を務めさせていただきました。 内容としては日常臨床で遭遇した珍しい症例の報告をはじめ、より効果的な病院前診療のあり方、熱中症の新しい初期治療、スタッフ自身に生じたメンタルヘルス、救急外来に来た小児患者から社会的な支援を要する患者家族の抽出する方法等、オールラウンドな救急診療を目標に診療を行っている当院の活動をそれぞれのスタッフが報告してきました。 <発表>12演題 ・丹下副院長 ランチョンセミナー:不整脈診断における救急科と循環器内科の連携 「失神(一過性意識消失(T-LOC))に対する正当な評価と対処ー前橋赤十字病院の試みー」 ・中村センター長 ランチョンセミナー:不整脈診断における救急科と循環器内科の連携 「一過性意識消失の鑑別は救急医の腕のみせどころ!」 口演:地域医療連携 「「地域で診る」を目指して」 ・町田医師 口演:その他 「「友人に黒タグをつける」~メンタルヘルスに関する災害対応前のリスク評価と直後からの専門医による介入の重要性~」 ・中林医師 ポスター:ER診療 「当院救急外来でチェックリストを用いて社会的リスクを有すると評価された患者のまとめ」 ・藤塚医師 パネルディスカッション:VV-ECMOを駆使して 「前橋赤十字病院ECMOセンターの現状」 ポスター:高齢者の救急 「地域で取り組む,救急医療と在宅医療連携」 ・小橋医師 口演:病院前医療 「ドクターカーとの連携における,ドクターヘリの効率的な運用を考える」 口演(シンポジウム関連セッション):不断前進,病院前診療 「病院前救急診療の目的を改めて考える~予後改善のためにできることは何か~」 ・丸山先生 ポスター 「外傷性腹部大動脈解離を来したシートベルト症候群の一例」 ・土手医師 ポスター:感染症・敗血症 「原発性水痘肺炎をきたした播種性水痘の1例」 ・山田医師 口演:環境異常 「重症熱中症に対するcold water immersionによる冷却法の検討」 <座長>6セッション ・中野院長 パネルディスカッション:救急科専門医試験...

台風19号被害への群馬県の医療対応。~県内医療ニーズの確認および隣県へDMATを派遣しています。~

台風19号による被害について、今朝の段階で群馬県内の4名を含む全国で61名の死者および13名の行方不明者が発生しております。亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、安否不明な方々が1人でも多くご無事であることを願っています。 群馬県では12日より群馬県庁に保健医療調整本部(DMAT調整本部)を設置し、当院から災害医療コーディネーターとともに、13日に県内DMAT 3チームを栃木県に、14日から県内DMAT 4チームを長野県に派遣しています。 群馬県も台風による被害が発生し一部孤立地域がまだ残っておりますが、現時点で医療ニーズがないことを確認した上で、被害が大きかった近隣県に対して各災害拠点病院と連携しDMAT派遣調整や受入体制確立がすぐできるように、群馬県医務課に調整窓口(群馬県保健医療調整本部)、および当院から医療担当官(災害医療コーディネーター)を指定して活動を継続しています。

「日本DMAT隊員養成研修@立川」に参加しました。

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皆様。いかがお過ごしでしょうか。後期研修医の土手です。 2019 年 9 月 24 日~ 26 日に東京 立川で開催された「日本 DMAT隊員養成 研修」に参加して参りましたので報告させていただきます。今回は各都道府県の DMAT 隊員対象であり、 2.5 日 ( 実質 3 日間 ) の研修でした。 DMAT は、このブログでも再三出てきているワードですので、あまり長く説明はしませんが、本研修の修了を以て、群馬県のみならず、全国各地で災害発生時は、隊員として、現場に行き、災害医療に従事する資格を有することになるわけで、転帰となった研修でした。 研修に関しては各都道府県の DMAT 隊員が参加していた兼ね合いもあり、救護所での初療や、無線での交信に関しては、試験のみで、「もう大丈夫でしょ ? はい、やってみて。」といった流れで進んでいきました。 座学は少なく、机上でのシミュレーションに次ぐシミュレーション、更に最終日は SCU(Staging Care   Unit: 広域医療搬送拠点 ) の全体シミュレーションが行われ、体と頭をフルに使いました。  クロノロ。戦いの軌跡・・・ SCU 内のベッド状況。 自分は診療部門担当でしたが、本当に重軽傷さまざまな患者が次々運ばれてきます。 どの患者を、いつ、どのタイミングで、どこに搬送するか。 平時の診療能力、トリアージ能力も試されます。 晴れて、試験には合格し、日本 DMAT 隊員になることができました。 しかし、これはあくまで始まりだと思っています。 この資格を得たからといって、自分に災害医療の最前線で即戦力になれる実力があるとは全く思いません。 しかし、隊自分が隊員として現場に赴く「その日」は突然やってきます。 日々の診療や技能維持研修で研鑽を重ね、準備をしておこうと思います。 最後に手前味噌ですが、当院は早期の DMAT 研修受講に始まり、災害医療に取り組むうえでも大変恵まれた環境にあると思います。 災害医療に高い関心がある皆様方の見学も随時お待ちしております。