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9月, 2018の投稿を表示しています

森本先生、ありがとうございました!

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台風24号が猛威を振るっています。 被害にあわれた方々にお見舞い申し上げるとともに、これから向かってくる地方の方々はとにかく安全最優先での活動をお願いします。 板橋中央総合病院麻酔科より当科に研修に来るようになって10年以上がたっています。 この4月からも同院から森本哲夫先生が半年間当科で研修を行いました。 手術室とは異なる環境のERでの初療からICUでの集中治療まで、救急対応のいろいろなことを学んでもらいました。またドクターヘリ・カーにも同乗し、Pre-Hospitalの雰囲気も知ってもらいました。 また森本先生からは鎮静・鎮痛や挿管困難症例などで麻酔科の知識を生かしたアドバイスをたくさんいただき本当にありがとうございました。 森本先生の研修が無事終了したことを記念して、ささやかながら送別会を行いました。 上段真ん中が森本先生 10月からもこの半年間で学んだことを平時の臨床に生かしていただけると嬉しく思います。 そしてまたいつか何かの機会で一緒に活動できることを楽しみにしています。

「ドクターヘリ。今、感謝を込めて」~兄弟で引き継がれる命への思い~

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町田です。 今回の内容は本人とご家族の承諾のもと記載させていただいます。 栃木県の小学生から初めてドクターヘリに関する自由研究を送っていただいてから7年が経ちました。ちょっと照れくさそうにご両親に連れられて病院に見学に来て、そして疑問に思っていること、知りたいことを熱心に質問していた姿がとても印象的で、さらに出来上がった自由研究の中身の濃さに感激した思い出があります。 はじめて自由研究が届けてくれたのは小野寺慶(けい)君で、2011年に「ドクターヘリ」、2012年に「災害医療」がテーマでした。「家族が栃木県ドクターヘリに助けてもらった」ことをきっかけに自由研究を通じて命の大切さを伝えてくれています。 http://drheli-gunma.blogspot.jp/2011/09/blog-post_16.html http://drheli-gunma.blogspot.jp/2012/08/blog-post_30.html そして4年後の2016年、慶君の弟の小野寺煌(きら)君から「ドクターヘリ」に関する自由研究が届きました。取材に来た時は4年前の慶君にそっくりで、とても懐かしい気持ちになったとともに、命の大切さを伝える思いがしっかり兄弟で引き継がれていることに感動しました。 https://drheli-gunma.blogspot.com/2016/09/blog-post_16.html そして今年、慶君、煌君の弟の小野寺海(かい)君がお兄ちゃんたちとともに新病院に見学に来てくれました!もちろん自由研究の取材のためです!! 左から慶君、筆者、海君、煌君 まだ母親にだっこされていた小さいころの海君の姿を知っているので、自由研究の取材で来てくれたのは本当にうれしかったです!そして6,7年前、2年前にそれぞれ取材に来てくれた慶君、煌君がとても大きく成長していた姿に驚きました。 ここで自由研究の一部を紹介させていただきます。 ちなみに自由研究でメインで取材を受けている獨協の菊池先生は僕と同郷で、いつも自由研究で一緒に掲載していただいて光栄に思っています!また今年は取材日がヘリ当番で、僕が出動中は増田先生が質問に対応してくれて、増田先生にとっても小学生の熱心な姿勢に大きな刺激をもらったとのことでした。

同乗する子供を守るのは大人の義務です!~シートベルト・チャイルドシートをしていますか?~

町田です。 救急外来で仕事をしていると、重症・軽症を問わず毎日必ずと言っていいほど交通事故の対応があります。そして残念ながら子どもが交通事故に巻き込まれた事案も少なくはありません。 道路へのとび出しや自転車の運転などの、子どもへの安全教育などを通じて子供自身で気を付けないといけないことがあります。 しかしながら、子どもの力ではどうしようもできない、大人の不注意・怠慢によって引き起こされる事故は決して許されるものではなく、何としてもなくしていかなくてはいけません。 以前にも書いたことがありますが、幼い子をのせているにもかかわらずチャイルドシートを使用しない、シートベルトをさせないことがまだ決して低い確率ではありません。ひどい時には夜遅くに飲酒をして運転している乗用車に子供が乗っていることが・・・ このような事故で子どもが重症なけがを負ったり命が奪われたりすると、本当に悲しくそして腹立たしく感じます。 チャイルドシートの乗せ始めは泣いていても、大人が我慢してきちんとのせ続けていれば、子どもは素直なものでご機嫌に乗ってくれるようになります。シートベルトも小さい時から着用するくせを付けていれば、大きくなった時に「まだシートベルトしていないから発進しないでね!」と言ってくれるようになります。 後で後悔しても時はもどってはくれません。 大切な子どもの命を交通事故で失わないために、いま大人の皆さんのモラルが問われています・・・ ☆シートベルトについて(警察庁ホームページ) https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/seatbelt.html ☆チャイルドシートについて(自動車アセスメント(Japan New Car Assessment Program:JNCAP)) http://www.nasva.go.jp/mamoru/assessment_child/how_to.html 今年度から中林先生が当科に仲間入りして、小児救急の話題がブログでも増えてきました。 救急科医は「大人だけではなく子どももしっかり診れる知識と技術を持ち合わせていないといけない」とあらためて思う今日この頃です。

「小児救急市民公開フォーラム」のご案内!

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中林です。 11月18日の日曜日に高崎で乳幼児の保護者のお父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃんや、保育士さんなどを主な対象に市民公開講座を担当させて頂く、今までずっとやりたかった貴重な機会を戴きました。 いざという時の備えは災害に限ったことではありません。 そんな事態に遭わないことに越したことはありませんが、初期対応がその後を分けることを目の当たりにしている私たちとしては、掛け捨てであってもぜひ知っていてほしい知識や体験の場を設けてみました。 興味のある方は是非ご参加をおまちしています!

日本の災害医療のモデルを学ぶ!~「Adnvanced MIMMSコース」受講報告~

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藤井です。 9 月 15 日~ 17 日に東京大学で開催された Advanced MIMMS コースを受講してきたためご報告させていただきます。 会場の東京大学 (写真は今年2月の安田講堂) MIMMS は Major Incident Medical Management and Support の略で、日本語だと「大事故災害の医療対応」となっております。 日本の災害医療はイギリスをモデルとしており、 MIMMS はイギリスのコースを日本に輸入したものです。 Advanced コースの内容としては、座学、無線訓練、トリアージ訓練、机上シミュレーション、野外シミュレーション( PEWCS )と盛りだくさんであり、 3 日間かけて行います。 (*詳細は MIMMS日本委員会ホームページ→ http://www.mimms-jp.net/course/ ) コース中はとにかく災害医療の体系的アプローチである CSCATTT ( Command and Control, Safety, Communication, Assessment, Triage, Treatment, Transport )や、必要な情報である METHANE(Major incident, Exact location, Type of incident, Hazard, Access/egress, Number of casualties, Emergency services) の重要性が強調されており、指揮命令系統の重要性を学習しました。 CSCATTT METHANE ワークショップが多く、最終的には机上で実際にボードゲームのように駒を使ったり、キャンパス内で災害が起こったと仮定して現場に出向いたりして、どこまでを警戒線とするか、どこに指令本部や救護所を置くか、救急車の搬入・搬出経路はどうするか、必要な緊急サービス(消防・警察・医療班等)は何か等、シミュレーションを通じて実際に全体のマネージメントを考えました。 テキストだけ読んでも複雑な印象で理解が難しかったですが、実践的なトレーニングを通じてかなり理解が深まり、シンプルに捉えられるようになりました。 Advanced と名前は付いていますが、受講生一人一人にメンターが付いて

平成30年北海道胆振東部地震の活動報告② 『日赤医療救護班』

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藤塚です。 この度は、本震災により、被害にあわれた方々のお見舞いをお申し上げます。 町田先生に引き続き、現場で活動する医療救護班として、私、津久井医師(初期研修医)、石栗看護師長、滝沢看護師、小宮山看護師、友野主事、髙麗主事(薬剤師)、中島主事、唐沢主事(日赤群馬県支部)の9名による班員で、本災害の救護活動を行ってまいりました。 現地での医療活動を行うため、診療器具等を持参し、車・フェリーでの移動となりました。同時期に一緒に活動する2ブロック(関東圏と考えて下さい)の他隊員とともに移動となりました。 私たちは、成田赤十字救護班の方と一緒に、安平町の支援をさせて頂きました。 安平町役場にて・・・ 避難所の巡回診療を中心に活動し、避難所で活動されている方々と共同しながら、診療を行い、衛生管理・感染症発生動向などを確認しながら病気の発生予防につとめました。 また、保健師さん達を中心に医療保健活動が行われており、そこに多くの医療チームが支援にきている状況でありました。そのため、町の総合庁舎で複数チームが共同できるよう会議を行い、そして私たちの活動を報告、避難所の情報を共有し、今後どのような対策をとっていくかを話合いました。そして、被災に遭われたにもかかわらず、地域のために働いている方々を支援する方法、ケアも考えていきました。 私達ができたことは少なかったかもしれませんが、被災に遭われた方々の健康管理や復興支援に貢献できていたら幸いです。 衛生管理のために、土足エリアなどに仕切りを・・・ 個人的には、『人のつながりの大切さ』を改めて強く感じました。 個々で活動するにしても、チームで活動するにしても、そこに『つながり』がなければ大きな力にはならず、むしろマイナス面に働くこともあります。『つながる』ことで何倍にも力が大きくなるのだと感じました。そしてその『つなぎかた』がもっとも大切であることに気がつきました。 様々な発展を遂げた中でも、最終的には人であること、それを実感しました。 思いがけないところで、私的なつながりがあったとことに驚きもありました。 最後に今回の活動に関してサポートして頂いた、当院の皆様、日本赤十字社の方々、ほか多くの皆様、本当にありがとうございました。 一日も早い復興をお祈り致します。

平成30年北海道胆振東部地震の活動報告① 『日赤災害医療コーディネートチーム』

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9月に入り“台風21号”そして“北海道胆振東部地震”に伴う大きな災害が続いて起こりました。日本列島に大きな爪痕を残すだけではなく、かけがえのない命が多く失われてしまいました。 亡くなられた方のご冥福を心からお祈りするとともに、被害にあわれた方々のお見舞いをお申し上げます。 台風21号に関しても当院では情報収集を行いながらいつでも支援できるように心構えをしていました。実際には直接お手伝いができないまま「平成30年北海道胆振東部地震」が発生し、最初の最大震度6弱の情報(のちに7と更新)からすぐに院内災害対策本部を立ち上げて本地震に対する活動を開始しました。 僕は地元が北海道ですが、まさかこれほど大きい地震が起こるとは思っていなかったのと同時に約25年前の北海道南西沖地震の際の大きな被害を思い出し、すぐに病院に駆けつけました。 実家にはなかなか連絡が取れず、そしてまさかの北海道全停電・・・何をしてよいかわかりませんでしたが、当院から急な救護班派遣の可能性が低かったことやちょうど北海道に出張予定(その予定は中止)であったこともあり、センター長の許可のもと翌日に地元札幌に帰省させていただき、実家の両親が無事であることを確認できました。ご心配頂いた皆様、心より感謝いたします。 そして日本赤十字社の指示のもと9月8日からそのまま札幌に残り、「日赤災害医療コーディネートチーム」として日本赤十字社北海道支部で活動させていただくこととなりました。チームということで同日当院から高寺看護師、田村主事が駆けつけてくれて、さらに同じくこの日から参加する清水赤十字病院院長 藤城先生とともに、発災当日より日赤北海道支部で日赤災害医療コーディネーターとして活動していた旭川赤十字病院救命センター長 小林先生より任務を引き継ぎました。     日本赤十字社北海道支部に入る災害医療コーディネーターの任務は、日赤の現地での活動状況を把握し、また北海道庁での会議に参加し他の医療救護組織や保健医療に関わる機関と情報共有し、それらをもとに日赤本社に今後の赤十字医療救護活動が現地のニーズに合わせて行えるように情報提供そして日赤の資材(救護班、物資)の提供を依頼することにあります。 被災都道府県の赤十字支部はとても重要な役割を担っているため、支部職員の負担はとてつもなく大きいものであ

「緩和ケア研修会」に参加しました。

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中林です。 今回は院内で開催された「緩和ケア研修会」に参加させて頂きました。 研修会では最近の緩和医療について、痛みやつらさといった主観的要素を多く含む愁訴の評価、症状緩和やロールプレイによる患者さん側の気持ちの疑似体験などを通じて学ぶ機会を頂いてきました。 緩和ケアを受ける対象は必ずしもがん患者さんに限らず困っている全ての患者さんやご家族が対象であること、また緩和ケアの概念は診療の必要があれば早期から導入し、闘病中の患者さんの生活の質が保たれることを目標にして行うことが大切だと教えて頂きました。 救急外来や ICU が担う役割の第一は患者さんの救命ですが、その一方で向き合っている患者さんは色んな症状に困ったり、時にはそこで人生に別れを告げる場面になったりすることも多々あります。 そんなとき命を守ることと同じように、患者さんの背景によることなく患者さんの痛みやつらさに寄り添う姿勢とその時に使える自分の引き出しを改めて見直すことができた 2 日間でした。 ロールプレイでは、医師、看護師、コメディカルに関係なく 受講者すべてに医師役、看護師役、患者役が回ってきます。

From Cambridge・・・vol.2 『イギリスの医療事情』

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みなさまご無沙汰しております、内海江里加(妻)です。 7 月中旬より主人の留学へ同行させていただき、イギリス・ケンブリッジで生活させていただいております。おかげさまで妊娠経過も順調で 8 月下旬より無事に産休に入りました。約 2 か月間子育てをしながらこちらで生活しているなかで、イギリスの医療制度や子育て支援について学んだことや感じたことをご報告させていただきます。 まずイギリスの医療事情についてですが、こちらでは NHS( National Health Service) という国民保険制度が完備されています。 基本的には医療費全額タダ!!もちろん、妊婦検診や出産費用も無料です。その分税金が高い( 20% )ですが、市民にとってはかなりいい制度だと思います。 今回は 2 か月のみの滞在でしたので私自身は NHS に加入することができず妊婦検診には高いお金がかかりましたが・・・ 6 か月以上滞在しビザを持っている人であれば旅行者でも NHS に加入できます。ただし歯科・眼科は除外されていて、こちらに住んでいる方の話では、歯科受診はお金もかかる上にクオリティはかなり低いそうです・・・ 基本的にはかかりつけ医( GP : General Practitioner )を自分で決めて、まずはそこを受診して専門家に紹介されるというシステムです。 GP を決める基準としては、“自宅の近く”“人気が高い”などありますが、自宅近くを選択する人が多い印象でした。 妊娠確定の検査をするのに外科の病院で調べてもらった、なんていう話は日本人にとっては不自然な感じがしてしまいますが、こちらは日本と違ってしっかり自分の GP がきまっています。夜間や時間外に関しては、 111 に call すると、アドバイスをくれたり必要に応じて救急車を呼んでくれたりするそうです。その際に受診する病院は ER 完備されている大きな病院。ここでは主人も ER の見学に行かせていただいた Addenbrooke's Hospital が中核を担っています。 ちなみに陣痛が来た場合も、まずは電話で助産師に指示を仰いでから病院に行きます。まだ産まれそうにないから自宅待機しろと言われて待機していたら病院につく前に産まれてしまった妊婦さんもいるみたいなので良し悪しはなんとも・・・