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第31回日本災害医学会総会・学術集会 in 新潟

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いつもブログをご覧いただきありがとうございます。 2026年3月19-21日に新潟県で第31回日本災害医学会総会・学術集会が開催されました。 中野病院長をはじめ、中村部長、藤塚部長、中林副部長、金畑副部長、萩原副部長が演題・ポスター発表や座長として登壇されました。 また、「こどもきゅうきゅうのかい」主催で「こども」および「元こども」を対象に、災害医療や防災について楽しく学ぶことを目的としたイベント【防災イベント2026 DISASTER QUEST】が 昨年に引き続き開催され、運営スタッフとして加藤も参加してまいりました。体験型ゲームからDMATユニホームや救急隊制服などの試着、防災グッズの紹介など盛りだくさんでした。総数211名にご来場いただき、防災や災害医療について考えるきっかけを作るお手伝いをさせていただきました。来場者の方々からは「自宅の防災備蓄を見直したい」や「こどもたちがこんなに防災について考えてくれているなんて思わなかった」など嬉しいお言葉もいただきました。 当院も群馬県の基幹災害拠点病院として日々防災意識を高めながら備えを万全に活動を続けていきます。

【令和7年度 病院災害訓練】

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2026年2月11日、院内災害訓練を開催しました。 今回は BCPマニュアル に従って、災害時に「病院の中で誰が・どこへ・どう動くか」を実際に確認することを目的に行った訓練です。 BCPマニュアルというのは、災害や大きなトラブルが起きても、病院の大切な機能(救急対応、入院患者さんの安全確保、薬や検査の提供など)を止めない/止まっても早く回復させるための手順書のことです。 「何を優先するか」「誰が指揮をとるか」「どのルートで連絡するか」「人・物・場所をどう確保するか」などを、あらかじめ決めておくための“病院の災害時の地図”みたいなもの、と言うとイメージしやすいかもしれません。 新病院へ移ってから、このマニュアルに沿った形での訓練は今回が初めてでした。 そのため災害事業課のみなさんを中心に、なんと 半年かけて 準備を進めてくださいました。 当日を迎えるまでの調整や段取り、資料作り、関係部署とのすり合わせ…本当に大変だったと思います。 まずは心から、おつかれさまでした。 今回の訓練は、救急科や医師だけでなく、看護師、薬剤師、放射線技師、リハビリ課、事務職など、多職種がそろって参加しました。 半日という限られた時間でしたが、内容が濃密すぎて、正直かなり疲れました(いい意味で…!)。 それだけ「災害対応は一部の部署だけでは回らない」ということを、改めて体感できた時間でもありました。 今後は今回の訓練をしっかり振り返り、見えてきた課題をもとに BCPマニュアルの改訂 を進めていければと思っています。 ご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございました。 <訓練の様子> >

災害対応のふりかえり

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まずは、2025年12月26日に関越自動車道で発生した多重事故により被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。 負傷された方の一日も早い回復を願うとともに、亡くなられた方がおられるとの報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。 本記事について 本稿は、事故原因や個別の状況を論評するものではありません。群馬県災害基幹病院として当院が行った災害対応を振り返り、今後の備えに活かすことを目的として記載します。個人情報や診療に関わる詳細は一切含みません。 振り返りを行った背景 当院では平時から訓練を行っていますが、実際の災害対応では状況が刻々と変化します。今回の対応について、記憶が新しいうちに振り返りを行い、できた点と改善すべき点を整理して今後に活かすこととしました。 振り返りの様子 <振り返りの様子> 当院の対応(院内) 当院は群馬県災害基幹病院としての対応が求められ、発災後に病院災害対策本部を立ち上げました。救急外来を中心に重症患者の受け入れ体制を整備し、必要となる病床や集中治療室(ICU)のベッド調整を含めた院内資源の調整を行いました。 病院災害対策本部を立ち上げ、院内の調整体制を整備 救急外来を中心に、重症患者の受け入れ体制を確保 病床・ICUベッドを含め、院内資源を調整 当院の対応(県・現場との連携) 同時に、当院は群馬県内のDMAT調整本部(災害医療チームの活動や医療機関間の調整を行う役割)として県との連携を担い、情報の集約と共有、医療資源の状況把握、搬送や派遣に関する調整を進めました。局地災害としての対応として、病院支援および現場支援の目的でDMAT3隊を派遣し、現場・関係機関との連携のもとで活動しました。 県との連携のもと、情報を集約・共有 医療資源の状況把握、搬送や派遣に関する調整 病院支援・現場支援としてDMAT3隊を派遣 振り返りで確認したポイント 振り返りでは、時系列に沿って当時の状況と判断、連携の流れを共有しました。あわせて、今後に向けたポイントを確認しました。 情報共有の整理 関係機関との連携先・方法の確認 おわりに 最後に、改めてこの事故で被災された皆さまとご家族、関係者の皆さまに心よりお見舞い申し上げます。また、...

2025年 救急外来災害訓練 「群馬県内で大雨特別警報がでたらどうしよう・・・」

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おはようございます。ブログ担当の永山です。 2025年も、いよいよ残すところあと 3週間 となりました。 秋らしい過ごしやすい季節がほとんどないまま、いきなり本格的な寒さになりましたね。 物価高の中、 暖房の電気代が心配 …という方も多いのではないでしょうか。 さらに、インフルエンザの流行もあり、体調を崩しやすい時期が続いています。 どうか皆さま、無理せずあたたかくしてお過ごしください。 さてさて、今回のブログのテーマは、 救急外来で行った「災害訓練」 についてです。 「また訓練の話かぁ…」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。 ブログ運営で悩ましいところではあるのですが、 実際の診療内容については、患者さんの プライバシーの問題 があるため、詳しくご紹介することはできません。 また、実際の災害対応についても、被災された方、ご家族がいらっしゃる中で、安易に話題にできないという事情があります。 ご拝読いただいている皆様には大変申し訳ございませんが、ご高配いただけると助かります。 とはいえ災害への備えはとても大切です。 石川の地震のときはもちろん、先日の 青森・岩手の地震 の際も、夜間にもかかわらず当科のスタッフはすぐに集合し、情報収集を行いました。 これは、 DMAT(ディーマット) と呼ばれる災害医療チームの「自動待機基準」に基づく行動です。 ※DMATとは「災害派遣医療チーム」のことで、大きな災害の際にすぐ出動できるように訓練された医療チームです。 日頃の訓練の積み重ねが、こうした迅速な行動につながっていると実感しました。 それでは今回の訓練の内容と、あわせて 「警報」 についてご紹介します。 まずお伝えしたいのが、 「災害が起きている」と認識することの難しさ です。 今回のように大きな地震が起これば、多くの方がすぐに「これは災害だ」と共通の認識を持てます。 しかし、**津波・火山の噴火・大雨・大雪**などは、人によって「どこからが災害なのか」という受け止め方に差が出やすいのが実情です。 これは一般の方だけでなく、 実は医療従事者でも同じなのです 。 そこで重要な役割を果たすのが、 気象庁などから発表される「警報」 です。 警報には、次の3つの段階があります。 ① 注意報(気をつけましょう...

第20回 前橋市立前橋高等学校 BLS・AED講習会

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前橋市立前橋高等学校での心肺蘇生講習会のご報告 こんにちは。ブログ担当の永山です。 今年も、前橋市立前橋高等学校の高校1年生のみなさんを対象に、心肺蘇生法(胸骨圧迫とAEDの使い方)の講習会を担当させていただきました。 今回で20回目となり、学校の中でもすっかり恒例行事として定着してきた取り組みです。 講習会の目的 この講習会の一番の目的は、 「目の前で人が突然倒れたときに、少しでも早く、そして自信をもって行動できる人を増やすこと」 です。 心停止は、いつ・どこで・誰に起こるか分かりません。救急車が到着するまでの数分間に、その場に居合わせた人が胸骨圧迫とAEDを適切に行えるかどうかで、命が助かる可能性は大きく変わります。 「知っている」だけでなく、「自分の手でやってみたことがある」という経験をもってもらうことを目標に、毎年講習を続けています。 当日のプログラム 当日の流れは、次のような内容でした。 ① 導入講義 心臓が突然とまる仕組みや、胸骨圧迫とAEDの重要性について、スライドを使って説明しました。 ② テニスボールを使った胸骨圧迫の練習 いきなり人形で練習するのではなく、まずテニスボールを使って「しっかり押す感覚」「押して戻すリズム」を体で覚えてもらいました。 ③ インストラクターによる指導 倒れている人を見つけたところから、呼吸や意識の確認、胸骨圧迫の開始までを、インストラクターが分かりやすく指導しました。 ④ AEDの使い方とトラブルシューティング 実際のAEDを用いて、電極パッドの貼り方や音声ガイダンスの聞き方に加え、「人が近くにいるときはどうする?」「胸が濡れていたら?」といったトラブルへの対処も確認しました。 短時間でも内容の濃い2時間 心肺蘇生の講習会は、通常は半日から1日かけて行うことが多く、 今回は2時間という限られた時間の中で、どこまで伝えられるか正直なところ不安もありました。 「詰め込みすぎて、かえって消化不良になってしまわないか」という懸念もありましたが、実際にはその心配は必要ありませんでした。 生徒さんたちの様子 約250名の生徒さんたちは、とても活気があり、最初から最後まで真剣な表情で講習に参加してくれていました。 最初は少し遠慮がちだった手も...

プレホスピタル ドクター独り立ちのご報告(DrHeli 大瀧先生)

こんにちはブログ担当 永山です。 プレホスピタルの独り立ちご報告です。 今月に入り当科のステップアップの規定で「フライトドクターとしての要件」を満たしたので、 大瀧先生がドクターヘリ独り立ちとなりました。 これで当院フライトドクターは11人となります。現場ではいろいろ困難な壁に向き合うもあると思いますので、関係各機関の皆様におかれましてはこれからもご指導とご協力のほどよろしくお願いいたします。 #前橋赤十字病院 #集中治療科 #救急科 #プレホスピタル

研修報告会 井上先生 IN 済生会宇都宮病院

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おつかれさまです。ブログ担当の永山です。 先日、後期研修医による外部研修の報告会が行われました。当院の救急科専門プログラムでは、約3か月間、連携施設へ短期研修に行くことができる制度があります。 今回は井上先生が、栃木県にある済生会宇都宮病院の救急科で研修され、その報告をしていただきました。 地域・病院が変われば「救急」も変わる 救急医療は、地域性や病院の役割によって、搬送されてくる患者さんの疾患や重症度が大きく異なります。ICUの症例や運用も同様で、他施設で学ぶ経験は後期研修医にとって大きなステップアップのきっかけになります。 今回研修先となった済生会宇都宮病院は、栃木県のECMOセンターであり、ドクターカーの運用も非常に活発な病院です。 報告会では、以下のような印象的な症例・エピソードが紹介されました。 心停止寸前の重症外傷患者がプレホスからICU管理を経て、元気に歩いて退院したケース 院内勉強会で、ECMOに関するトラブルシューティングやシナリオを通したシュミレーション ERやICU管理での当院との違い 実際のエピソードを交えてのお話で、とても刺激的な勉強会となりました。 済生会宇都宮病院 救急科HPはこちら 当院の研修プログラムについて 当院では外部研修先は比較的自由にセンター長へ相談することができるのが魅力です。 これまでの実績は、 北は北海道、南は沖縄まで。 全国さまざまな施設での研修を受けた先輩方がいます(限界はありますが…)。 興味のある方は、ぜひ一度見学にお越しください!