2018年11月15日木曜日

前橋市総合防災訓練を行いました。(群馬県ドクターヘリ10月度活動実績更新)


Web担当の伊藤です。


前橋赤十字病院が基幹災害拠点病院に指定されたのは1997年。
群馬県には災害拠点病院が17か所ありますが、当院は、大事故・災害が発生した際に、全県域を担当し、災害医療の中心となる役割を担います。
災害拠点病院であるための条件として

・施設は耐震構造を有すること
・EMISの端末を原則として有すること
・水、電気等のライフラインの維持機能を有すること
・原則として病院敷地内にヘリコプターの離着陸場を有すること

です。

当院については大規模災害が発生した時に、当院で被災地より重症患者を多数受け入れ、当院で治療を加えたうえで直接当院に入院したり、さらにヘリを使って県内各病院と連携していく役割を担うため、新病院ではドクターヘリ・防災ヘリが5機に加えて、大型の自衛隊ヘリ(CH-47)が着陸することのできる、広い地上ヘリポートを採用しました。

新病院が開院し、実際に見る地上ヘリポートは、確かに広いヘリポートです。
しかし、“大型自衛隊ヘリが着陸できる”とは、どのような面積を必要とするのか、また、実際に着陸するとどのようなことがおこるのか、まったく未知の世界でした。

それが実現したのが、11月11日(日)に行われた前橋市総合防災訓練でした。

筆者は特にスタッフではありませんでしたが、自衛隊ヘリが着陸するのを見てみたくて、見学に行きました。
普段はDMATなどで、被災地に救護活動に派遣される看護師さん、ドクターも見学に来ていて、彼らのアドバイスの元、耳栓(騒音で鼓膜損傷予防)、ゴーグル(離着陸時の砂塵で眼球損傷予防)完備で屋上でカメラを構えました。

自衛隊ヘリは着陸してエンジンを止めてしまうと、また離陸して飛行するまで30分くらいかかるのだそうです。そのため、着陸してもエンジンは止めず、2分か3分とどまっただけですぐに離陸してしまいました。
思ったような騒音もなく、砂塵が巻き上がったり、小石が飛んできたりというような被害にもあいませんでした。
自衛隊ヘリは、地上ヘリポートの約4分の1の土地も占領せず、停泊中に他病院のヘリが集まってきても十分着陸できるスペースが確保できそうでした。


着陸訓練の様子


なにより、上川渕いち住民として、このような心強い病院が近所にできたことが感動でした。

その他にも、各消防局のみなさまが訓練に参加されてました。
訓練後は速やかに退却され、午前中にぎわっていた北駐車場も、お昼前には何事もなかったかのように片づけられていて、ほんと、みなさん、プロなんだなー、と、つくづく思いました。

訓練の様子。



群馬県ドクターヘリ10月度活動実績も更新しています。



2018年11月14日水曜日

妊産婦救急!~「BLSOコース」の受講報告~

後期研修医小松です。
1014日に受講したBLSOについて報告させていただきます。

BLSOとはBasic Life Support in Obstetricsの頭文字をとったもので、病院外・病院前での妊産婦救急を想定したトレーニングコースです。

ドクターカーやドクターヘリなど病院前での場面で妊産婦救急に接する機会があるため、当科の医師も積極的に参加しています。

内容としては分娩介助や新生児蘇生など院内ではなかなか出会うことのない内容から、群馬県をモデルとした机上シミュレーションもあり、非常に盛り沢山の内容でした。

病院以外での出産に出会わないに越したことはありませんが、出会った際には今回のコースで学んだ事を活かしていきたいと思います。
 
 
コース中にドクターヘリとの記念撮影もありました!
 

2018年11月13日火曜日

母体救命!~「J-MELSコース」の講師参加報告~


どうも金畑です。
先日113日に群馬大学医学部附属病院で開催された、J-MELS ベーシックコースに補助アシスタントとして参加してきました。
以前71日に、同じく群馬大学医学部附属病院内で開催された講習と同じで(詳しくは https://drheli-gunma.blogspot.com/2018/07/j-mels.html )、今回は補助ですが、講師側としての参加でした。

 
以前にも書きましたが、この講義は産科有床診療所といった一次医療施設で、妊婦さんに何かしらの異常が出てしまった場合に、近くの高次医療施設に速やかに搬送するために、覚知、処置等を学ぶものです。主にそういった場面に遭遇する産科医、看護師、助産師を主な対象とし、私たち救急医も「全身管理医」として参加できます。
受講の目的、講師として参加する目的として、疾患の再認識、行える処置や投与できる薬剤の再確認、立ち回りの訓練、スキルの維持といったことの他に、私たち救急医にとっては大切な役割があります。

Vitalの崩れた(崩れそうな)妊婦さんが搬送されてくる場合、多くは救急外来を通過し(いわゆる“病棟直入”でなければ)、実際手術や処置を担当される産婦人科医や助産師が診察をしている間、vitalの維持を努めるのが救急医です。また、群馬県、前橋市ならば転院時にドクターヘリやドクターカー要請となって、搬送に携わるかもしれません。
その時にどのような背景で搬送という決断となったのかを理解するために、決断を下す方と同じ講義を受けるのは大変有意義です。むしろ知らないといけません。
 
今回(立場は違うにしろ)、もう一回参加し、そういったことを強く意識しました。
 
 
これからもスキル、知識維持はもちろんのこと、さまざまな方と関わることの多い救急医だからこそ、意識していきたいと思います。

2018年11月11日日曜日

『第25回日本航空医療学会総会』に参加しました。

町田です。
11月3,4日に川崎医科大学(倉敷市)で開催された『第25回日本航空医療学会総会』に参加しました。
川崎医科大学は日本のドクターヘリ発祥の地で、この学会の25回目の節目に‟原点回帰”というテーマのもと、活発なディスカッションが行われていました。



当院からも3人で4演題を発表させていただきました。

<町田>
・パネルディスカッション:多機関連携による病院前救急診療はどこまで進んだか
『他機関連携の鍵は「シンプルな要請基準」と「共通の活動方針」』
・一般口演:災害・DMAT
『本白根山噴火災害における隣県ドクターヘリとの連携』

<藤塚医師>
・パネルディスカッション:集団災害対応における航空機の利用
『本白根山噴火災害におけるドクターヘリ活動』

<田村看護師>
・ポスター
『救急・災害医療の中核 群馬県ドクターヘリ』


群馬県ではドクターヘリ基地病院を中心としたMedical controlのもと、他機関のドクターヘリ・カーを可能な限り一元的に調整できるような仕組みつくりをしています。これに関しては各機関のご協力に支えられているからできることではありますが、群馬県での取り組みはきっと組織や県境を越えた連携に微力かもしれませんが参考になることはたくさんあると自負しています。
また本白根山噴火災害対応に対する県内でのドクターヘリの活用と隣県ドクターヘリの応援要請について紹介したとともに、応援に来ていただいた栃木県ドクターヘリのご発表を拝聴し要請を受ける側の考えも知ることができました。
そして新病院についてポスター発表にさせていただき、防災拠点を意識した当院の施設を紹介させていただきました。


どの発表にも全国の皆様からたくさんのご質問やご意見をいただき、本当に勉強させていただきました。また各地の素晴らしい取り組みを目の当たりにして、群馬県ももっともっと頑張らないといけないと強く感じました。

最後に今年群馬県で起こった本白根山噴火災害、群馬県防災ヘリ墜落事故に対して、全国の皆様からお悔やみの言葉とたくさんの激励をいただきました。本当に感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。
皆様から頂いた温かさを胸に秘めながら、これからも群馬県の関係者一同で力を合わせて頑張っていきます。

2018年11月9日金曜日

秋の夜長に・・・(群馬県ドクターヘリ 2018年10月活動実績)

町田です。
日没がどんどん早くなっています。今日の日没は16時40分・・・ドクターヘリの要請受付は16時10分とだいぶ早くなりました。(ドクターカーは通常通り17時45分まで要請可能です。)
当直帯は17時30分から始まるのですが、この時期はすでに当直が始まる時間に外が真っ暗で、朝になってもなかなか空が明るくならないため、ものすごく当直時間が長~く感じます。
ちなみに日没が最も早いのは12月初旬で16時28分です。秋の夜長に仕事以外のことで時間を過ごしたいと感じる今日この頃、秋の夜長を楽しむおすすめを教えていただきたいです!
夕日に染まる新病院とドクターヘリ


☆群馬県ドクターヘリ 2018年10月活動実績☆
(*図をクリックすると拡大表示されます。)
上段:活動種別 中段:搬送先病院 下段:疾病分類
上段:月別要請数 下段;月別出動数

2018年11月8日木曜日

ドクターヘリとドクターカーの協働!(前橋ドクターカー 2018年10月活動実績)

町田です。
先日行われた日本航空医療学会において、群馬県におけるドクターヘリ・カーの連携について発表させていただきました。(学会参加報告はまた後日行います。)

群馬県内には現時点でドクターカーが3台あり、前橋市内対応が2台、高崎市&安中市対応が1台となっています。ただし、毎日運行が1台、平日運行が1台、月・水運行が1台となっていたり、運行時間も若干異なっています。
そのため要請する消防が困らないように、ヘリとカーで同じ要請基準のもと「その時その場所に最も早く医療チームを提供できる手段を要請する」という方針として、群馬県内ではドクターヘリ・カーの選択の単純化、そして活動エリアの良い意味での棲み分け&協働ができています。

ドクターヘリの日没が早くなり、カーに依存する時間も増えてくる中で、病院前診療を行う各機関がそれぞれのルールのみで行うのではなく、しっかりとしたMedical Control体制のもとでより有効に活用できるようにしていきたいと考えています。

栃木県防災ヘリと前橋ドクターカーのコラボ

 
 ☆前橋ドクターカー 2018年10月活動実績☆
(*図をクリックすると拡大表示されます。)

前橋ドクターカー 要請:71件 出動:68件(*時間外:+1件)
・日赤 要請:53件、出動:50件(*時間外:+1件)
・群大 要請:18件、出動:18件(*時間外:+0件)
上段:活動種別 中段:搬送先病院 下段:疾病分類
上段:月別要請数 下段:月別出動数