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『命をつなげ!ドクターヘリ2ー前橋赤十字病院よりー』

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先日も本ブログでご紹介させていただいた「命をつなげ!ドクターヘリ2-前橋赤十字病院より-」(講談社青い鳥文庫、岩貞るみこ作)が、昨日よりいよいよ発売開始となりました。    すでに多くの方々から「さっそく読んだよ~」「織田先生~(この本の主人公のひとり)」「涙が出ました」など、たくさんの反響が届いております。ありがとうございます。とても励みになっています。   この本の著者である岩貞るみこさんとは約10年前にドクターヘリに関わる仕事でお会いする機会があり、なんとその頃から「第2弾は前橋赤十字病院を舞台にしたい」と思っていたとのことです。 もちろん第1弾の舞台である日本医科大学千葉北総病院にはまだまだかなわないところだらけですが、群馬県ドクターヘリの特徴である防災ヘリや隣県ヘリとのコラボレーションや県庁が中心になって作り上げた局地災害対応時の情報共有システムなど、この10年間で当県ががんばってきた部分も描かれています。 主に織田先生、神吉看護師なる人物(当院スタッフの実名ではありません)を中心に描かれていますが、要所要所で各スタッフの活躍も描いていただいており写真も満載です!   何よりも岩貞さんの長期間にわたる徹底した取材を行う姿を通じて、一つの作品を作り上げるための作家さんの熱い情熱に「これぞプロの仕事!」という多くのことを学ばせていただきました。 著者の岩貞るみこさんとともに!   この本は漢字にすべてルビがふってあり、特に将来どうしようか考え始める小中学生に読んでいただきたいですし、もちろん大人の方でも十分楽しめる内容となっています。 そしてこの本を読んでドクターヘリ活動へのご理解をさらに深めていただくとともに、命の大切さについて何かを感じていただければ幸いです。読書感想文にお勧めですよ!     最後に、群馬県ドクターヘリの活動に運航開始から関わってきて、10年の節目に今までの活動をこのような形に残していただいた岩貞さん、講談社の関係者の皆様にこころより感謝いたします。   ドクターヘリの大先輩である 第1弾ー日本医科大学千葉北総病院よりーとともに!   ...

ようこそ、新病院へリポートへ!

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新病院に移転してからあと2週間ほどで1周年を迎えます。そろそろ“新”という接頭語は卒業ですね。強風と給油問題に悩まされていた旧病院時代が懐かしく思います。(新病院の地上へリポートでも風に悩ませることはありますが・・・) 皆さんもすでにご承知の通り、群馬県と近隣県ではドクターヘリの連携や応援出動が積極的に行われています。現場に協力することはもちろんですが、応援に来ていただいたヘリの受け入れを積極的に行うことも大切な連携の一つです。 群馬県ドクターヘリが隣県に応援出動した時はもちろんですが、県内の出動でも医療圏が県を超えるときがあり、その時に隣県基地病院をはじめ多くの病院にお世話になっています。 圧倒的に当県ドクターヘリが隣県の基地病院にお世話になることが多いのですが、今回は当院地上ヘリポートに飛来した隣県ドクターヘリの写真を集めてみました。 佐久ドクターヘリ(EC135 中日本航空) 栃木県ドクターヘリ(EC135 本田航空 ) 埼玉県ドクターヘリ(MD902 朝日航洋) 群馬県ドクターヘリの基地病院として積極的に受け入れの協力をさせていただきますので、これからも連携活動、応援出動のご協力のほどよろしくお願いします! ちなみに当県ドクターヘリが隣県基地病院にお世話になった時の写真です。 @佐久総合病院佐久医療センター @獨協医科大学病院 @埼玉医科大学総合医療センター

局地災害対応時こそ平時のドクターヘリ連携が生かされます!

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町田です。 皆様の報道等でご存知かもしれませんが、昨夕群馬県内でバスの転落による多数傷病者対応がありました。亡くなられた方がいらっしゃらなかったことが何よりでしたが、けがをされた方々の1日も早い回復を心より願っております。 事故の詳細については本ブログでは特に書きませんが、この災害対応においてはかく関係機関の多大なる協力があったことを紹介させていただきます。 群馬県ではもう当たり前となりましたが、消防指令センターから局地災害発生情報が「統合型医療情報システム」に通知され、その情報を受けた各病院ではすぐに傷病者受入可能数とDMAT出動可否を本システムに入力することで、あっという間に県内の医療体制の概要をつかむことができました。 今回は消防覚知とほぼ同時にドクターヘリ要請、DMAT要請通報があり、ドクターヘリ要請から8分で当院からDMAT 4名をのせて現地に向かいました。またドクターヘリ離陸から数分後には“平時から現場地域で連携活動を行うことがある長野県西部ドクターヘリ(佐久ドクターヘリ)に応援要請”しました。 最終的に群馬県ドクターヘリで4人(医師2・看護師2)、佐久ドクターヘリで3人(医師2・看護師1)のDMAT隊員が今回の事故による傷病者の集積場所としたランデブーポイントに集結し、さらに前橋赤十字病院ドクターカーで3人(医師1・看護師1・業務調整員1)のDMAT隊員が駆け付けました。 消防の指揮隊長と救急隊長、佐久医療センターの医師と何度も活動方針の確認を行いながら、最終的に14名の傷病者を日没までに病院に搬送することができました。 今回の活動で当院災害対策本部でバックアップしてくれたスタッフの方々、現場で多くのアドバイスをいただいた佐久医療センターのスタッフの皆様、ドクターヘリ2機で安全にピストン搬送していただいたヘリクルーの皆様、傷病者の受け入れにご協力いただいた各病院のスタッフの皆様に心より感謝いたします。また傷病者の待機場所としてランデブーポイントにある施設を使用させていただいた行政の方のご協力にも感謝いたします。  活動する場所を撤収する前に現場に残った指揮隊長をはじめとする消防の方々と当院DMATで警察、報道の方も交えてきっちり15分近いデブリーフィングをおこない、次回さらに良い活動するためにアイデアを出し合っ...

新潟県・埼玉県と群馬県ドクターヘリの連携が強化されます!

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群馬県では隣県と積極的にドクターヘリの連携を進めています。 県境を越えたドクターヘリの出動によりより多くの傷病者に早期医療介入の恩恵を与えることができるだけではなく、平時から連携を進めていくことでいざ災害発生時にも平時の救急医療のスピードで多くのドクターヘリが出動できる可能性が高くなります。 2016年に新潟県燕市で開催された『群馬、埼玉、新潟3県の広域課題を協議する知事会議』において、“ドクターヘリの広域的な連携について基本合意書”が締結されました。これは隣県同士の相互利用や県境での災害時の迅速な対応が可能となる可能性があることから、「3県が運用するドクターヘリによる救急搬送を相互に補完しあう体制の構築」のために知事会というトップ会談でこの合意が交わされました。 https://drheli-gunma.blogspot.com/2016/05/blog-post_20.html そしてこの基本合意がいよいよ花を咲かせる時が来ました。 ドクターヘリの広域的な連携体制の強化による救急医療体制の充実を図るため、このたび新潟県及び埼玉県と「ドクターヘリ広域連携に係る基本協定」を締結します。 【協定締結日】平成31年3月29日 【協定発効日】平成31年4月1日 ※埼玉県は平成27年3月から開始している広域連携の試行(覚書)を協定に格上げ。 簡単にまとめると、群馬県ドクターヘリは、 1.北関東ドクターヘリ広域連携(継続) 2.群馬県・埼玉県ドクターヘリ広域連携(試行事業から格上げ) 3.群馬県・新潟県ドクターヘリ広域連携(新規) という3つのドクターヘリ広域連携を新年度から運用することとなります。     さらに今までは「重複要請」「多数傷病者事案」にのみ限定されていた要請基準に、「その他」という項目を追加しより柔軟な対応ができるようにしました。  いつの日か日本に50機以上あるドクターヘリが、その時その場所で最も早く駆け付けられるドクターヘリが県境など関係なしに飛び駆け回る時代を目指していきたいですね!

「北海道ドクターヘリ災害時運用における机上訓練」に参加しました!vol.2 ~ヘリ参集から医療搬送実行までみんなで考える…~

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町田です。 前回に引き続き「北海道ドクターヘリ災害時運用における机上訓練」に関する報告第2弾です。  会場の旭川赤十字病院と道北ドクターヘリ (旭川赤十字病院ホームページより) 僕の「大規模災害時におけるドクターヘリ運用」のレクチャー、住田先生司会の「北海道における大規模災害時のドクターヘリ体制構築」が終わり、いよいよ「机上訓練」の始まりです。 今回は「旭川市を中心とした直下型地震災害」を題材に、住田先生の総監督、町田の運営の元でドクターヘリの運用に特化した動きについて時系列に沿って一つ一つ確認しながら行う方法をとりました。 ~~~訓練開始!~~~ 発災直後、まずはに札幌医科大学から統括DMATが道庁に入りDMAT北海道調整本部を設置し、さらに道庁の航空運用調整班にドクターヘリ担当として札幌のドクターヘリ基地病院である手稲渓仁会病院からスタッフを派遣することとなりました。そして今回の災害における患者の陸路・空路での搬送フローを作成してもらいました。(最初に道庁にドクターヘリに精通したチームが入り、搬送プランの作成やヘリ調整部門の立ち上げに関わることが重要です。) 続いて被災状況から道庁が被災地の道北ドクターヘリ以外の応援も必要と判断したため、厚労省からの指針に則ってドクターヘリ北海道ブロック連絡担当病院である旭川赤十字病院に連絡し、旭川赤十字病院は参集するヘリの調整を行いました。調整の結果は道央・道南・道東ドクターヘリすべての参集が必要で、3基地病院に参集を依頼することとなりました。 それに伴い道庁内にドクターヘリ調整部が立ち上がり、その下部組織として実際のドクターヘリ運航調整を行うドクターヘリ本部の設置が決まりました。 参集にあたって考えないといけないことが、ヘリ参集場所、そしてヘリ給油地点・・・これが決まらないとヘリは集まってこられません。また北海道の場合は参集までに長距離の飛行を要するために参集場所の給油が欠かせなくなります。被災地近くでドクターヘリを優先に給油ができる参集場所・・・なかなかないのが現実です。しかしドクターヘリ調整部で場所の調整を行い、さらに参集場所の格納庫内にドクターヘリ本部を行うこととしました。 【イメージ】ヘリ参集拠点をどこにするか?何機まで止められるか? (旭川赤十字病院ホームページより...

「北海道ドクターヘリ災害時運用における机上訓練」に参加しました!vol.1 ~過去の経験から学びこれから準備することを考える…~

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町田です。 先々週は4日間北海道に滞在させていただき、5つの検証会、会議、訓練などに参加させていただきました。 前回は2/13-14に札幌で開催された「平成30年胆振東部地震災害救護活動報告検討会(@日赤北海道支部)」について書きましたが、2/14夕方には雪深い石狩平野を特急電車で1時間半北上し、ドクターヘリ関連の会議や訓練が開催される旭川に移動しました。今回は2/15に旭川で開催された「北海道ドクターヘリ災害時運用における机上訓練@旭川赤十字病院」について報告します。  災害時のドクターヘリ運用に関しては、平成28年12月に厚生労働省医政局から各都道府県に念願の「大規模災害時におけるドクターヘリ運用体制構築の係る指針」が通知されました。 その後も日本には多くの災害が起こりましたがなかなかこの指針が使用されることがなく、たった一度だけ昨年1月に群馬県で発生した噴火災害で使用されたのみです。しかしこの指針が通知される前から様々は大規模訓練の企画に関わったり実際にこの指針を使った経験から、今回は旭川赤十字病院の住田副院長よりお声掛けいただき今回の机上訓練に関わらせていただく機会をいただきました。 実は訓練のアイデアを出すことと、訓練の最初にレクチャーすることだけだと思っていたのですが、訓練の企画も依頼されていたことをすっかり失念し住田先生には直前にいろいろな準備をさせてしまう大失態から始まりました・・・しかしながらここは自称“追い込まれるほど力を発揮する男”としてはそのままで終わらせるわけにはいかず、直前にお願いして訓練の企画・運営をさせていただきました。 今回の訓練には北海道内にあるドクターヘリの4つの基地病院・関連病院、3つの運航会社、そして基幹災害拠点病院である札幌医科大学、そして北海道庁の関係者の皆様が集まりました。 僕の地元が北海道ということもありますが、本当に知っている方々ばかりでうれしさとともにものすごい責任感に急に襲われました。しかし高校の同級生が優しく声をかけてくれたおかげで肩の力が抜けて、とても良い雰囲気で訓練を進めることができました。 最初に僕から「大規模災害時におけるドクターヘリ運用」について、過去の災害での経験、指針の運用上の課題から、災害時にドクターヘリ連携活動をするために考えなくてはいけないことについてレクチ...

新潟県とのドクターヘリ広域連携に向けて!

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町田です。 今シーズンはインフルエンザが猛威を振るっていて、ここのところ冬型の気圧配置が強くなる日々が続いていますが、例年より寒さも降雪量もおとなしい感じがします。この時期はドクターヘリでは全く雪のない前橋から離陸して10分もすると北西部では雪景色が広がるのですが、今年は新潟県・長野県との県境の山々は白化粧をしているものの、ほとんど雪が積もっていない状況です。 世界的な異常気象の波は我々の近くにもすでに迫っていて、年々その季節の景色をも変えていってしまっていますね。 群馬県ドクターヘリは、北関東ドクターヘリ広域連携で栃木県ドクターヘリと、群馬県・埼玉県ドクターヘリ広域連携(試行事業)で埼玉県ドクターヘリと相互乗り入れを行っています。また消防の応援協定と基地病院間の連携をもとに長野県東部(佐久)ドクターヘリと協力して活動することが可能です。 広域連携や協定を結んでおくことのメリットは、特に県境で多数傷病者事案が発生した時に平時の救急医療のスピードで複数のドクターヘリの要請をかけることが可能です。もっと具体的に言うと、災害時に隣県ドクターヘリを応援で呼ぶときは被災県から隣県に行政を通じて応援のお願いをして、その内容を隣県担当部署が承諾して初めて隣県ドクターヘリ基地病院に出動許可が出ます。さらに大規模災害時のドクターヘリの活動指針が数年前に厚労省から出ており、全国をいくつかのブロックに分けてブロックが異なる場合はブロック間の調整が必要でした。ちなみに群馬県の隣県である栃木県・埼玉県・長野県・新潟県・福島県のうち同一ブロックなのは栃木県だけです。 多数傷病者事案に対して各県で災害モードが立ち上がると、逆にドクターヘリの参集の調整に時間がかかってしまう可能性があり、そのためにも平時に各県と協力関係を結んでいれば、その応援協定に基づいて迅速に参集することが可能となります。 現在、新潟県と群馬県でドクターヘリ広域連携に向けて最終調整に入っています。 両県の間には越後山脈が立ちそびえていて山の表と裏で気象が全く異なるという厳しい条件がありますが、県境には高速道路、新幹線の長いトンネル(関越トンネル、大清水トンネル)や苗場などの観光地があります。 トンネルを抜けるとそこは雪国だった・・・ 多数傷病者が発生した時に、両県のヘリが出動できる基盤を作...

「平成29年度第4回群馬県ドクターヘリ症例検討会」を開催しました。

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町田です。 現在年4回開催している群馬県ドクターヘリ症例検討会ですが、今年度最後の第4回目(通算34回目)を2月27日に当院で開催しました。 忙しい平日日中の開催にもかかわらず、今回も100名を超える多くの関係者に参加していただきました。心より感謝いたします。 群馬県ドクターヘリ症例検討会の最近の傾向として多数傷病者事案の対応をほぼ毎回取り上げていますが、やはり様々な課題があがります。しかしこのような機会で課題をあぶり出し、その解決に向けての共通認識を持つことで、次に同じような事案にあったときに前回よりも確実にレベルアップした活動に結びついていっています。 しかしながら時には医療と消防の連携がうまくいかずお互いフラストレーションがたまる事案もあり、あえてそのような事案を取り上げて直接顔の見える機会にお互いの考えを知ることで、両者が納得した共通概念を見いだすこともできます。 群馬では県を高速道路が十字、新幹線がY字に縦断・横断して走っており、また長野県との県境である碓氷峠でも数多くの重症患者が多数発生する事故が高頻度で起こっています。また先日も草津白根噴火災害でも多くの外傷患者が発生しました。 このような症例検討会で「明日からの実践に役立つ共通概念を形成し実践することの繰り返し」 が、より多くの患者を救命することにつながると信じています。 尚、草津白根山噴火災害対応の検証が未開催(3月29日に県庁で開催予定)のためまだ速報レベルですが、2月26日の信州ドクターヘリ事後検証会議にて群馬DMAT,日赤救護班、ドクターヘリの活動について報告させていただきました。信州ドクターヘリ佐久にはすぐに応援出動の打診をさせていただいたとともに長野県も災害対応の準備にすぐ入っていただいたことへの感謝の気持ちを伝えることができたとともに、平時からの連携強化が災害時の県を超えた活動に有用であることを再確認させていただきました。 また群馬県ドクターヘリ症例検討会には、本災害時に当県まで応援出動していただいた栃木県ドクターヘリのフライトドクターの先生に来ていただき、直接報告をすることができました。

まもなく10年たちますが・・・?~「平成29年度第3回群馬県ドクターヘリ症例検討会」開催報告~

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町田です。 群馬県ドクターヘリは来年2月でいよいよ10周年を迎えます。ドクターヘリ症例検討会については各県で様々なスタイルで行われていると思いますが、群馬県は残念ながら運航開始当時から年3,4回だけ平日昼間に開催される形が変わっていません。 数年前に前センター長よりドクターヘリ症例検討会の担当を引き継ぎ、できるだけ各消防本部・局に出向いてアンダートリアージの有無を含めてもっとこまめに行いたかったのですが、結局は僕の力不足のため今のスタイルのままで行われています。 それでもできるだけいろい考える内容が多い事案をピックアップして行うようにしています。 今回は5事案のうち3事案が多数傷病者かつ他機関ヘリが絡むような内容をピックアップしました。 多数傷病者事案に対して「どのタイミングで医療チーム派遣のスイッチを押すか?」「先着した消防チーム(救急隊)の活動はきちんと行われているか?」「派遣された医療チームと消防の連携活動ができているか?」「複数の医療チームの連携がうまくできているか?」など考えることがたくさんあります。 群馬県は局地災害に対する消防・病院の早期対応に向けてのシステムは、関越道バス事故の対応の教訓から全国の誇れるものができているという自負があります。 しかしながら、実際の活動においては一向に進まないドクターヘリ早期要請や応援ヘリ要請、多数傷病者にトリアージタグが使わず傷病者数の把握の遅れなど消防側の変わらない体質、そしてDMAT資格を持っているだけでスキルのブラッシュアップがされていない医療者による無駄な現場滞在時間の延長の発生など、少なくとも10年たっても多数傷病者事案に関しては県内の各消防・医療機関がまだまだ反省することばかりです。 群馬県ドクターヘリチームは常に多数傷病者事案が発生した際に、出動するスタッフだけではなく院内スタッフも「すべての患者を迅速に適切な医療接触に導く!」ことを目標につねに頭をフル回転させています。それでも実働後はいつも悔しくて歯がゆい気持ちを持っていしまいます。 ドクターヘリが運航開始して10年・・・群馬県全体でまだまだ平時の救急医療からさらなるレベルアップが必要であることを少なくとも自分は痛感しました。 今回も多くの方に集まっていただきありがとうございました! 多数傷病者対応についてはい...

『第26回全国救急隊員シンポジウム』に参加しました。

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町田です。 11月21-22日に千葉市の幕張メッセで開催された『第26回全国救急隊員シンポジウム』に、シンポジストとしてお招きいただきました。 せっかくの機会であったため救急隊員の思いや病院前活動をより深く知るために、2日間共に参加させていただく時間を頂き、初日の朝から会場入りしました。 まずびっくりしたのが朝一のセッションからすでに立ち見が出るほどの盛り上がりで(医学会ではありえない・・・)、1日目だけで6000人を超える参加者がいたとのことです。 僕は2日目の朝一のシンポジウム「回転翼航空機の 効果的運用~ドクターヘリ・防災ヘリ等のより一層の活用に向けて~」で、『群馬県では6機関のへりによる病院前活動が可能である』というタイトルで発表をしました。 先日行われた日本航空医療学会ではおもに隣県ヘリとの連携に関して話をしたのですが、今回は防災ヘリとの連携に重きを置かせてもらいました。 群馬県では速やかな防災ヘリの出動、さらにドクターヘリとの強固な連携を強みに、防災ヘリドクターヘリ的運用の活用について少し自信を持っていました。しかしアドバイザーの先生に「群馬県防災ヘリにはなぜ救急救命士が乗っていないのか?救急救命士のっていればもっと防災ヘリだけでもできることがあるのではないか?」というご指摘を頂きました。連携強化の前にまずやることがることを気が付かされました。 今うまくできていることはそのまま生かしていきながら、うまくできていないところ、特に消防管轄、MC、県境などによって制限されることがないようの、行政、消防、そして関係医療機関にもっと働く掛ける必要があることを痛感しました。 ところで群馬県から6名の救急隊員による発表がありましたので、演題名だけですが紹介させていただきます(発表順)。 ・山口さん(館林地区消防組合消防本部) 「走行中の救急車ににおける胸骨圧迫の現状」 ・池田さん(多野藤岡広域消防本部) 「機械的CPR装置(ルーカス2)を使用した、群馬県防災航空隊との連携活動について」 ・伊藤さん(高崎市等広域消防局) 「女性救急隊員のあり方を考える」 ・増田さん(館林地区消防組合消防本部) 「群馬県における局地災害に対する試み」 ・岸さん(渋川広域消防本部) 「組織の枠を超えた救急隊員教育の取り組みについて~群...

複数のヘリで協力し合う体制作りを!~「信州ドクターヘリ事後検証会議」に参加~

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町田です。 お隣の長野県では毎月ドクターヘリ事後検証会議が開かれており(群馬県は3か月に1回)、2ヶ所ある基地病院(佐久医療センター、信州大学)が交代で持ち回りで行っております。 佐久医療センターはかなり群馬県境に近く、勤務の調整上も気軽に行ける距離(高速道路を利用して1時間半くらい)にあるので、佐久医療センターで開催される事後検証会議にはできる限り当科スタッフも参加するようにしています。 今週の月曜日も2か月前に同院で行われた「第140回信州ドクターヘリ事後検証会議(症例検討会)」に群馬県医務課の方々と参加しました。(実はこの約10日前に群馬県ドクターヘリでお邪魔したばかりでしたが。。。)  今回は多数傷病者事案で2機の信州ドクターヘリ(佐久機&松本機)がコラボした事案やゴルフ場内に現場直近で着陸した事案と、両方とも群馬県にとって他人事とは思えない事案でした。 現場活動中のフライトスタッフの判断、消防の安全確保、そして搬送先病院からのフィードバックなど、当県が学ぶべきことがたくさん詰まっていて、本当に勉強になりました。 今度は若いスタッフもつれてきて他県の活動から刺激を与えていただきたいと思います。 ところで長野県はドクターヘリが2機ありとてもスムーズな連携活動ができています。 それに対して群馬県はドクターヘリが1機しかありません。しかしながら関係各機関の皆様の尽力で防災ヘリドクターヘリ的運用やドクターカーとの併用、さらに栃木県、埼玉県、新潟県との広域連携など積極的に他機関・隣県応援活動を行っています。 特に事故の多い碓氷峠をはさんだ長野県と群馬県は正式な協定はありませんが、消防応援協定や基地病院の連携で時々件を超えた活動が行われています。さらにその連携をスムーズにできるように症例検討会の前に県境を挟んだ消防局・本部および県や基地病院関係者が集まり、消防の応援協定の確認とそれに伴うドクターヘリ・カーの連携活動に関する話し合いも行われました。 そう遠くないうちに県境付近で発生した事案に、災害モードを立ち上げる前に迅速に複数のドクターヘリ・カーが参集できるようになっていくでしょう。乞うご期待!

隣県とのドクターヘリ連携!~「信州ドクターヘリ事案検討会議」に参加~

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町田です。 前橋の市街地では桜の花はすっかり見られなくなりましたが、かわりにハナミズキの薄紅色と白色の花がきれいに咲いています。この時期は人間界と同様に植物界もめまぐるしくうごめいていますね。僕の故郷はようやく桜の開花前線が届き始めているようです。 群馬県は南に埼玉県、東に栃木県、北に新潟県、西に長野県と隣接しています。 当県を含め周辺各県もすべてドクターヘリを保有しており、各県と様々な形でドクターヘリの連携を行っています。 栃木県とは「北関東ドクターヘリ広域連携」、埼玉県とは「群馬県・埼玉県ドクターヘリ広域連携試行事業」で手を組んでいて、エリアの制限はありますが重複要請時、多数傷病者発生時などでは自県ヘリが出動中に消防判断で隣県ヘリも要請することができます。 また新潟県ともドクターヘリ広域連携の話が進んでいて、長岡赤十字病院に新潟県で2機目のドクターヘリが導入されたことを契機に今後両県間の話し合いを加速させていくことになっています。  2016年度「群馬県と近隣県のドクターヘリ応援出動」 栃木→群馬:17件、群馬→栃木:2件 埼玉→群馬:9件、群馬→埼玉:18件 長野(佐久)→群馬:6件   新潟県についてはすでに消防同士の応援協定にもとづき、高速道路の事案に関しては隣県のドクターヘリを要請する仕組みができています。 高速道路の管轄は県境ではなく、ICで分けられているの知っていますか? 例えば関越道の湯沢IC(新潟)から上り線に入り、関越トンネルをぬけて水上IC(群馬)を出るまでは新潟県の南魚沼消防が管轄しています。つまり関越トンネルを抜けて群馬県に入ってから事故にあっても新潟県の消防管轄のためドクターヘリも原則的に新潟県ドクターヘリが呼ばれます。しかし越後山脈を越えてヘリが来るのには時間・距離、そして天候の壁があり、群馬県ドクターヘリを要請した方が圧倒的に早期医療介入をできる可能性が高いです。そのために南魚沼消防(新潟)が利根沼田消防(群馬)を介して群馬県ドクターヘリを要請できる仕組みが出来上がっています(ちなみに下り線ではその逆のことが可能です)。 長野県とはまだ県同士でも消防同士でもドクターヘリに関わる連携はありません。 ただし両県ドクターヘリの運航要領の範囲内で基地病院との連携による県境を超えた出動は...