From Cambridge・・・vol.2 『イギリスの医療事情』

みなさまご無沙汰しております、内海江里加(妻)です。
7月中旬より主人の留学へ同行させていただき、イギリス・ケンブリッジで生活させていただいております。おかげさまで妊娠経過も順調で8月下旬より無事に産休に入りました。約2か月間子育てをしながらこちらで生活しているなかで、イギリスの医療制度や子育て支援について学んだことや感じたことをご報告させていただきます。


まずイギリスの医療事情についてですが、こちらではNHS( National Health Service)という国民保険制度が完備されています。
基本的には医療費全額タダ!!もちろん、妊婦検診や出産費用も無料です。その分税金が高い(20%)ですが、市民にとってはかなりいい制度だと思います。

今回は2か月のみの滞在でしたので私自身はNHSに加入することができず妊婦検診には高いお金がかかりましたが・・・6か月以上滞在しビザを持っている人であれば旅行者でもNHSに加入できます。ただし歯科・眼科は除外されていて、こちらに住んでいる方の話では、歯科受診はお金もかかる上にクオリティはかなり低いそうです・・・

基本的にはかかりつけ医(GPGeneral Practitioner)を自分で決めて、まずはそこを受診して専門家に紹介されるというシステムです。
GPを決める基準としては、“自宅の近く”“人気が高い”などありますが、自宅近くを選択する人が多い印象でした。
妊娠確定の検査をするのに外科の病院で調べてもらった、なんていう話は日本人にとっては不自然な感じがしてしまいますが、こちらは日本と違ってしっかり自分のGPがきまっています。夜間や時間外に関しては、111callすると、アドバイスをくれたり必要に応じて救急車を呼んでくれたりするそうです。その際に受診する病院はER完備されている大きな病院。ここでは主人もERの見学に行かせていただいたAddenbrooke's Hospitalが中核を担っています。

ちなみに陣痛が来た場合も、まずは電話で助産師に指示を仰いでから病院に行きます。まだ産まれそうにないから自宅待機しろと言われて待機していたら病院につく前に産まれてしまった妊婦さんもいるみたいなので良し悪しはなんとも・・・

話を聞く限り、こちらの出産は無痛分娩を希望する人が多そうです。


次に子育て支援に関してですが、結論から言うと、イギリスとりわけ私が住んでいるケンブリッジはかなり子育てしやすい場所です!!

そして子供が多いな~という印象をもちました。
出産費用がタダであることも大いに関係していると思いますが、子育て支援もかなり充実しています。
地域のcommunity centerplay timeが設けられていて、そこにいくと子供を遊ばせている間に育児に関して問題がないか、とか夫婦関係でトラブルはないか、出産に関して不安はないか・・・・なんてことを地域のサポーターが聞いてくれます。私みたいな短期滞在者にもかなり親切に対応してくれました。
そういったイギリスの体制が論文でも発表されてかなり高い評価を得ているようで、日本で子育て支援に関して研究をしている大学の先生が視察にもいらっしゃっていました。

また、金銭的な支援については子供が1人いると約2万円の補助がでて2人目になると追加で約5000円の補助が出るようです。3人目以降は補助がでないので、2人で子作りをやめてしまう人もいるとか。でもだいたい平均で3人くらい子供がいる印象を受けました。

周囲に公園もたくさんあるし、play time前後に無料で子供用に朝食や昼食を出してくれる施設もありました。子育てしやすいから、という理由でケンブリッジに移住してきている人も多かったです。日本でもベビーカーで電車やバスに乗っても嫌な顔をされないような環境ができてくれるといいなぁと思いました。


イギリスに滞在できる時間も残り少なくなってきましたが、ずっとここに居座りたい~と思える場所でした。夫婦ともに有意義な時間を過ごさせていただき、とても感謝しております。ありがとうございました。

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