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7月, 2025の投稿を表示しています

「人工呼吸器セミナー:中級編を開催しました!」

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人工呼吸器にある程度慣れてきた後期研修医の先生方を対象に、「中級編」としてより臨床的・実践的なテーマを中心に講義を行いました。 1. 呼吸器非同調(PVA:Patient-Ventilator Asynchrony) 非同調とは、患者さんの呼吸タイミングと人工呼吸器のサイクルが合っていない状態のこと。波形の読み取りから、トリガーミスやダブルトリガー、フロー不足などを見抜くコツを解説しました。 2. 呼吸努力の可視化と定量評価 ΔPOcc、P0.1、Δ食道内圧などを用いて、呼吸努力を「見える化」し定量的に評価する方法を紹介。呼吸器波形との組み合わせで、より深く患者状態を把握できる手法を学びました。 3. PEEPの個別化(PVツール+Titration) シミュレーターを用いて、PVツールによる肺コンプライアンスの確認から、PEEP設定の調整までを実践形式で体験。肺保護戦略の一歩進んだ使い方に挑戦しました。 4. VILI(人工呼吸器関連肺障害) 肺の過膨張、開閉損傷(atelectrauma)といったメカニズムを整理し、VILIを予防するために必要な考え方と設定の工夫についてディスカッションしました。 5. 横隔膜の超音波評価(Diaphragm US) 横隔膜厚の変化や動きの評価を通じて、人工呼吸管理中の呼吸筋機能を可視化する技術を紹介。呼吸離脱の評価にも応用できる知識を共有しました。 6. その他:EIT・4DCT・動的レントゲンなど 話題のモニタリング技術についてもご紹介しました: EIT(Electrical Impedance Tomography) :肺内換気分布のリアルタイム評価 4DCT :呼吸相に同期したCTで肺の機能的変化を観察 動的レントゲン(ダイナミックX線) :胸郭や横隔膜の運動を動画で確認 講義する側の学びも大きい 当科では勉強会やレクチャーの機会が多く、日々の業務の合間での資料作成は正直大変ですが、「教える」ことで得られる理解の深さは格別です。 今回の講義を通じて、私自身も改めて呼吸器管理の奥深さを実感しました。 参加者の先生方からは鋭い質問も多く、「早く呼吸器を触りたい!」という声も。とても活気のある時間になりました。 次回への展望 「人工...

チームで支える医療 ― 心臓血管外科の先生方に感謝を込めて

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いつも前橋赤十字病院 集中治療科の診療を支えてくださっている、心臓血管外科の先生方とICUでの一枚📷 心臓血管外科と聞くと、どんなイメージを持たれますか? 心臓や血管の手術を専門とする診療科で、 心筋梗塞や心臓弁膜症、大動脈瘤 など、命に関わる重大な病気の治療を担っているチームです。 そんな多忙を極める心臓血管外科の先生方ですが、毎朝のICU(集中治療室)カンファレンスにも必ず参加してくださり、いつでも迅速に相談できる体制を整えてくださっています。 そのおかげで、私たち集中治療科の医師・スタッフも安心して患者さんの治療に専念することができています。 日々の診療は、ひとつのチームだけでは成り立ちません。 診療科を超えて信頼し合い、連携する――それが、重症患者さんの命を守る大きな力になります。 これからも、心臓血管外科の先生方と力を合わせて、より良い集中治療を届けてまいります。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 心臓血管外科の先生たちの紹介ページ もぜひごらんになってください!

【参加報告】日本集中治療医学会 第9回関東甲信越支部学術集会に参加しました!

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2024年7月26日、パシフィコ横浜にて開催された「日本集中治療医学会 第9回関東甲信越支部学術集会」に、前橋赤十字病院 集中治療科のメンバーが参加しました。 当院からは、 萩原 裕也先生 と 萩尾 文香先生 が発表を行い、 藤塚先生 が座長としてセッションを担当しました。 ■ 発表内容 パネルディスカッション: 困難症例に挑め!ECMOシナリオシミュレーション 「前橋赤十字病院における多職種連携型ECMO管理」 発表者: 萩原 裕也、吉田 稔、関 善久、角田 圭(前橋赤十字病院チーム) 一般演題: 気腫性腎盂腎炎による敗血症性心筋症に対してECPELLAで救命できた一例 発表者: 萩尾 文香 また、昨年度まで当院に勤務されていた 高橋先生 、 河内先生 もご登壇され、懐かしい再会とともに、現地では多くの活発なディスカッションが行われました。 今回の学会参加を通して、日々の診療の中で得られた経験や知見を共有し、地域を超えた連携の重要性を改めて感じることができました。 今後も、前橋赤十字病院 集中治療科は、より良い集中治療を提供できるよう、学びと実践を積み重ねてまいります。 引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。 Facebookページはこちら Instagramページはこちら X(旧Twitter)はこちら

【お知らせ】当科のSNS、更新中です!

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こんにちは、ブログ担当の永山です。 今回は少しお知らせです。SNS広告のような内容が苦手な方には申し訳ありませんが、当科の広報活動の一環として、ぜひ知っていただきたいと思いご案内します。 📱 当科SNS、はじめています! 現在、当科ではSNSを通じて情報発信を行っています。 プライバシーへの配慮から、診療中の様子は載せていませんが、日々の訓練風景、院内講義、学会発表などの内容を中心に、当科の雰囲気が少しでも伝わるよう心がけています。 👩‍⚕️ こんな方におすすめ 救急・集中治療に興味のある医療者・学生さん 災害医療や病院前診療に関心のある方 当院のリアルな雰囲気を知りたい方 診療はもちろん日々全力で行っていますが、それだけでは見えにくい現場の「空気感」や「学びの場」を感じていただけるはずです。 🏥 見学も大歓迎です! 「もっと知りたい!」と思ってくださった方は、ぜひ当科へ見学にお越しください。 やさしいセンター長が、直々にご案内いたします。 🙏 フォローで応援お願いします! そしてもし、ほんの少しでも興味を持っていただけたら、SNSのフォローをお願いいたします。 正直なところ、フォローしていただけるとブログ担当のやる気がぐっと上がります!(Youtuberやインフルエンサーの気持ち、ちょっとわかった気がします…) ブログ記事にしていない内容もインスタグラム等にUPしていますので、ご興味があればどうぞご覧になってください。 今後も、無理のない範囲で更新を続けていきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。 Facebookページはこちら Instagramページはこちら X(旧Twitter)はこちら

令和7年度 都道府県DMAT隊員養成研修

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こんにちは、ブログ担当の永山です 今回は「 都道府県DMAT隊員養成研修 」についてお伝えします。 DMATとは? 当ブログでも何度か登場していますが、 DMAT は Disaster Medical Assistance Team の略で、日本語では 災害派遣医療チーム と呼ばれます。 地震や豪雨、感染症といった災害の急性期に活動できるよう、 機動性と専門性を持った医療チーム です。 都道府県DMATとは? 全国規模で活動する「日本DMAT」とは別に、 都道府県単位で編成・認定されるDMAT も存在します。 今回の研修は、 群馬県 が実施する近隣局地災害への対応を学ぶもので、 群馬DMAT の隊員養成を目的として開催されました。当科から井上先生、加藤先生が受講し、中村センター長、金畑先生、萩原先生、永山がスタッフとして参加しました。 研修の様子 群馬県内の医療機関や消防から多くの受講生が参加し、 2日間にわたって実施 されました。 主な研修内容 「災害」とは何か?CSCATTTなど災害医療の基本講義 群馬県における災害医療体制の概要 広域災害救急医療情報システム(EMIS)と県統合型医療情報システムの操作実習 災害現場や救護所の配置を考えるグループワーク 無線機の使い方、模擬患者を使ったトリアージと救護所運営の実地訓練 慣れない場面に戸惑う受講生もいましたが、 研修終了時には皆さん安心した笑顔 を見せていました。 おわりに このような研修は、 実際の災害を踏まえて内容が常にアップデート されています。 災害時に地域で活動できる医療人材を育てるためにも、 定期的な訓練と知識の更新 は欠かせません。 今後もスタッフの一員として関わり続けられたらと考えています。

短期研修で来てくれている磯貝先生のご紹介!!

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こんにちは。 ブログ担当の永山 です。 ブログに書きたいネタは山ほどあるのですが、なかなか手が回らず…💦 マイペースに更新していきますので、気長にお付き合いください。 今回は7月から9月まで当院で研修中の 磯貝康太先生 をご紹介します! 磯貝先生は、 群馬大学医学部附属病院 で後期研修中の先生です。 当院では3ヶ月の短期研修として、救急・集中治療の現場で活躍されています。 🎤 磯貝先生にインタビュー! Q1. ご略歴を教えてください 群馬生まれ群馬育ちです。群馬大学を卒業後、 利根中央病院で初期研修 を行いました。 現在は 群馬大学医学部附属病院 で後期研修をしており、今回は7月から3ヶ月間、当院で短期研修をしています。 Q2. 当院での短期研修を選んだ理由は? 災害医療やプレホスピタルからICUまで、幅広く学べる環境に魅力を感じました。 特にICUでは術後管理を含めて学べる点が魅力的でした。 方針が統一されつつも、一人ひとりの病態に合わせた深い管理を学べる点にも惹かれました。 Q3. ブログの読者にひとこと 研修開始から早くも2週間が経ちました。 全国から集まった後期研修医の先生方や、優しい指導医の先生方とともに、毎日刺激を受けながら過ごしています。 短い期間ですが、どうぞよろしくお願いします! 🏥 編集後記 群馬大学医学部付属病院の先生方とは、群馬での急性期診療や研修を通じてつながりがあり、 顔が見える関係性を築けるのは本当にありがたいことです。 私たちも負けないよう、日々精進していきたいと思います!

第38回日本小児救急医学会学術集会に参加しました!

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ブログ担当永山です。今回は学会参加のご報告です。 2025年7月4日~6日に東京・虎ノ門ヒルズフォーラムで開催された「 第38回日本小児救急医学会学術集会 」に、当科から 中林先生 と 井上先生 が参加されました。 井上先生の発表 井上先生は、シンポジウム「 地域における救急患者・重症患者の診療体制 」にて、 「地方救命救急センターの当院における、外因系小児搬送例の検討」 という演題で発表を行いました。 この発表では、当院に搬送された外因による小児患者の症例をもとに、地域医療体制や搬送連携の課題について紹介しました。 また、シンポジウムの座長は中林先生が務められました。 中林先生の発表 中林先生は、シンポジウム「 災害時小児医療の取り組みと今後の課題 」にて、 「小児周産期リエゾンが都道府県レベルで訓練企画する際の留意点」 について報告しました。 災害時における小児・周産期医療の対応力強化を目的に、実際に訓練を企画・運営する立場からの具体的なポイントや課題を共有し、今後の災害医療のあり方について議論を深めました。 まとめ 当科では中林先生、井上先生が当科に在籍してくださっており、小児救急や災害医療での小児リエゾン等の話が気軽に相談できる環境であり、日頃大変勉強になっております Facebookページはこちら Instagramページはこちら X(旧Twitter)はこちら

「エラーは宝」から始まる医療安全:救急・ICUの現場が育てる安全文化

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救急外来および集中治療室(ICU)は,生命の危機に瀕した患者を救命し,早期に適切な医療介入を行うための 最後の砦 です。 しかし,高度な治療技術や機器が集まる一方で, 医療安全への配慮が不十分だと,二次的な事故や合併症が発生しやすく なります。 例えば,気管挿管や中心静脈ラインの挿入,人工呼吸管理など侵襲的処置が多いため, 感染管理やデバイス関連合併症のリスク が常に存在します。 これを防ぐには, 手技ごとのチェックリスト運用,ダブルチェック体制,超音波ガイド下穿刺の標準化 などが有効です。 さらに, チーム医療の徹底が医療安全の要 です。 救急外来からICUへ移行する際に, 患者状態や治療経過,リスク要因を漏れなく伝達 することで,継続した安全管理を実現します。 また,多職種カンファレンスの定期開催により, 看護師や臨床工学技士,薬剤師 らがそれぞれの視点で危険因子を指摘し,予防策を練ることが可能となります。 さらに, 医療機器の取扱い教育やシミュレーショントレーニング を通じて,緊急時の手順ミスを減らし,スタッフ全体のスキルと連携を向上させることが求められます。 これらの取り組みが循環することで, 救急医療・ICUにおける患者安全文化 が醸成され, 質の高い医療提供と職員の心理的安全性 の両立が図られます。 今回 2025年度医療安全推進月間の標語に応募し,採用されました。 『エラーは宝.隠さず活かす,学びの力』 マイナスイメージである『エラー』を プラスのイメージに変える ことを考えました。 エラーを起こさないことが最も大事ですが, 起こしてしまったエラーを活かして次につなげること が重要であると考えます。 救急医療および集中治療を行っていく上で, 常に医療安全を念頭に活動 をしていきたいと思います。

一時的ペーシング機器に興味深々

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お疲れ様です。ブログ担当の永山です。 今回は、 後期研修医向けに開催された多職種勉強会 についてご紹介します。テーマは「 一時的ペースメーカー機器 」についてで、講師は臨床工学技士の方にお願いしました。 一時的ペースメーカー機器とは? 一時的ペースメーカー機器とは、 カテーテルを通じて心臓内に電極を挿入し、外部の装置から電気刺激を与えることで一時的に心拍を制御するための医療機器 です。 埋め込み型のペースメーカーに比べて短期間の使用を前提としており、 心臓手術直後や重度の不整脈によって循環が不安定な場合など に集中治療室で使用されます。 知識の壁と、学ぶ機会の重要性 心臓に直結する機器であるため、 誤操作が重大な影響を及ぼす こともあり、正確な理解と技術が求められます。 これまでは先輩に教わったり、自分で調べたりして対応してきましたが、それだけでは不十分な場面もあります。 今回は臨床工学技士の方にお願いし、 実際の一時的ペースメーカー機器を使ったハンズオン講義 を実施していただきました。 現地の熱気と盛り上がり 私はWEBでの参加でしたが、現地の会場は非常に盛り上がっていたようで、 主催の萩原先生から写真が大量に送られてきました(笑) 。 他職種からの講義は、日常業務ではなかなか触れることのない視点が得られるため、後期研修医だけでなくスタッフ全体にとっても良い復習の機会となりました。 さいごに 一時的ペースメーカー機器のような重要機器について、 実際に触れながら学べる機会 はとても貴重です。 今後もこうした多職種連携の勉強会を継続し、チーム全体でのスキル向上を目指していきたいと思います。 講師を務めてくださった臨床工学技士の皆さん、本当にありがとうございました!

令和7年度 DMATコーディネーションチーム研修 in 大阪

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こんにちは。ブログ担当の永山です。 2024年7月3日〜4日に大阪で開催された、 DMATコーディネーションチーム研修 に参加してきましたので、ご報告いたします。 DMATコーディネーションチーム研修とは? この研修は、 大規模災害が発生した際に、本部運営や現場支援を円滑に行うための戦術やロジスティクス(物資や人員の管理・運用) について学ぶものです。 特に、県庁や災害拠点病院に設置される「DMAT調整本部」での業務に関わる方々向けの内容になっており、実戦的な視点で構成されています。 参加者の熱量と多様な経験 参加者は、 北海道から沖縄まで全国各地の医師・看護師・ロジ(事務調整・運用担当) の皆さん。 これまで数々の災害現場で活動してこられた方ばかりで、机上訓練ではそれぞれの貴重な経験を元にした白熱した議論が交わされ、新参者の自分としては非常に学びの多い時間となりました。 進化し続ける内容 実は私自身、 この研修を2年前にも受講 しているのですが、今回の内容は当時と比べて 大きくアップデート されており、非常に濃密な2日間でした。 最新の災害医療の知見や教訓を反映しながら、実際の本部運営をどう支えるかという観点で構成されており、常に「より良い支援体制」を目指す進化が感じられました。 最後に 今後いつ起こるかわからない災害に備えて、このような訓練を通じて 本部運営のノウハウを蓄積・共有 していくことが重要だと実感しました。 災害時に「誰かがやってくれる」ではなく、 自分が何をすべきか、何ができるか を考えることが、支援の質を大きく左右するのだと感じられた実習でした。

ER 災害が起こったときのFirst Action

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災害が起きたとき、当直医はどう動く?講義レポート こんにちは、ブログ担当の永山です。 今回は、「救急外来の当直中に災害発生の一報が入ったらどう動くのか?」をテーマにした講義についてご紹介します。 災害対応のはじまりは「電話1本」から 夜間の救急外来。当直業務に集中している中、「災害が発生しました」という入電が入ったとき、どんな行動が求められるのか… そんな緊張感のある状況を想定した、 災害初動対応の講義 を行いました。 群馬県独自の情報共有システム 群馬県では、災害発生時に、 消防・医療機関・行政が迅速に連携できるシステム が整備されています。 今回の講義ではこのシステムの使用方法も説明し、災害時にどのように情報が集まり、共有されるかを実際に体験しました。 講義内容のポイント 夜間の災害対応の流れ 病院の災害担当者としての役割 日赤医療機関としての行動 DAMT(災害医療支援チーム)としての初動 「初めての方にはちょっとこってりかも…」というボリュームでしたが、実際の現場では時間との戦いになるため、 あらかじめ知っておくことが大切 です。 当直医に求められる“いざというとき”の行動力 講義をしている自分自身も、正直「本当に自分がちゃんと動けるかな…」と感じるほど、やるべきことは多岐にわたります。 後期研修医を中心に、勤務終わりで疲れている中、講義に参加してくれました。 本当にありがとうございました。 講義は“財産”として動画ストック中! 今回のような講義は、 後日聴講できるよう動画として保存 しています。 参加できなかったスタッフや、今後当院に来てくれる研修医のための資源として、講義動画は当科の大きな財産となっています。 中には、「これ、有料にしてもいいんじゃ?」と思えるほどの質の高い講義もあり、 時間があるときに復習できる 環境は、学び続ける私たちにとって非常にありがたい仕組みです。 まとめ 夜間当直中に災害が起きたときの対応を学ぶ講義を実施 群馬県独自の情報共有システムも紹介・体験 災害時に医療者が担う役割は意外と多い 当科では講義動画を保存し、継続学習できる仕組みを構築 日々の備えが、いざというときの安心につながる—...

開胸術後の急変!?コードハートシミュレーション

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緊急時に備える!コードハート・シミュレーション訓練のご紹介 こんにちは、ブログ担当の永山です。 今回は、 杉浦先生主催の「コードハート・シミュレーション」 をご紹介します。 コードハート・シミュレーションって? 心臓手術術後の非常事態に、医療チームがすぐに的確な対応ができるようにするための訓練が「コードハート・シミュレーション」です。 なぜ普通の心臓マッサージではダメなの? 私たちがよく知っている心臓マッサージ(胸骨圧迫)は、多くの場面で命を救う基本手技ですが、 開胸手術後の患者さんには注意が必要 です。 というのも、無理に圧迫してしまうと 心臓が破裂してしまうリスク があるからです。 そのために必要なことは… 心臓が止まった原因の確認 ペーシング(心臓に電気刺激を与える)や薬剤の使用 人工心肺装置(ECMOなど)の迅速な準備 これらの判断を、 限られた時間の中でチーム全体が連携して行う 必要があります。 訓練は多職種で! 当院では、このような緊急時対応を プロトコール化 し、 医師・看護師・臨床工学技士など多職種で共有 できる体制を整えています。 定期的な訓練があるおかげで、いざというときにも落ち着いて動けるようになりました。 恥ずかしながら、私自身もICU管理を担当するようになるまで、このような対応が必要だとは知りませんでした。 医療従事者でも専門外だと知らない方も多いのではないでしょうか。 当院には、他院から研修に来られる医師も多くいますが、 このシミュレーション訓練は大変好評 です。 なにより、 看護師さんや臨床工学技士さんたちも積極的に協力 してくれることが、当院の大きな強みです。 心臓血管外科の先生方にいつでも相談できる環境があることで、集中治療科でも安心して術後管理にあたることができています。 加えて、定期的に訓練を行い、スタッフ全員が緊急時にすぐにうごけるような環境づくりもつづけていこうとおもいます。 まとめ 「コードハート・シミュレーション」は心臓術後の緊急対応訓練 開胸手術後の心停止には特別な注意が必要 多職種連携での訓練が、実際の現場での安心につながる Facebookページはこちら Inst...