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コロナワクチンについてどんなことが心配ですか?

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丸山です。 今月から日本でもCOVID-19ワクチンの接種が開始されました。テレビでもワクチンについて積極的に報道され、皆さんの中にも興味を持ってくださっている方もいらっしゃるかと思います。当院でもワクチン接種についてのアンケート(接種の希望を含む)が配られ、各職員が回答し今後ワクチンが届いたときに接種する人数などを調べています。店頭インタビューなどでは「ワクチン接種を希望しない」と回答する人も意外と多く、「ワクチンはなんとなく怖い。」「ワクチン打つと調子が悪くなるらしい。」「自分はコロナにかからないだろうからわざわざ打たなくて良い。」「コロナになったところで若いから自分は大丈夫。」など様々な意見が見受けられます。皆さんはもしワクチンが打てる環境になったら、打ちますか?打ちませんか?漠然と打つのをためらって、せっかくのチャンスを逃してしまうのはもったいないと思います。 「ワクチンはなんとなく怖い。ワクチンのせいで調子が悪くなるかも。」という声を聞きますが、おそらく心配されているのはワクチン接種後の副反応かと思います。確かに注射部の腫れ・痛みが80%に発生するとのことで他のワクチンに比べて頻度が高いです。また、25-50%に頭痛, 40-60%にだるさが出現するとのことで毎年接種しているインフルエンザワクチンと比べても少し頻度が多い印象です。ただ、この症状は1-2日程度で1週間以内には自然に改善し、後遺症は残りません。コロナウィルスに対する抗体を数日かけて自分の身体が作ってくれている証拠とも言えます。 「コロナになっても無症状かもしれないのに、わざわざワクチンを打って痛くてだるくなることなんてしたくない」という意見もありますが、本当に無症状で済むかはわかりません。副反応の症状はいわばコロナで本来起こるはずだった症状であり、もしコロナ感染によりこれらの症状が出現したら数日では済まず、数週間単位で症状が持続する可能性があります。また、初発症状は無症状でも数週間〜数ヶ月後からの息切れ、脱力、脱毛をきたすことが報告されています。国立国際医療研究センターの研究によると、脱毛は24%程度(4人に1人)に認められ、脱毛は半年以上症状が消えないと言われています。数日の予想できる辛さと半年以上の予想できない辛さとでは心理的な負担も変わってくるかと思います。 まだ私もワクチン接種はしてい...

COVID-19入院患者の死亡リスクはインフルエンザ入院患者の死亡リスクの5倍です

丸山です。読者の皆様、本年もどうぞよろしくお願い致します。 残念ながら新年早々緊急事態宣言が発令されてしまいました。私自身も今までは「コロナは恐れすぎなくて大丈夫」という発信をすることが多かったですが、事情が変わってきました。群馬県でも1日に90人のコロナ陽性者が発生する状態にとうとうなってしまい、群馬県内の重症ベッドはほぼ満床でなんとか調整をしている状況です。隣県でも発熱で救急車を呼んだ高齢者が20件以上の病院に断られた事例もあり、コロナ患者受け入れ困難は東京だけの話ではなくなってきました。 今回はブログのタイトルの通りCOVID-19とインフルエンザを比較した研究の紹介です。論文はComparative evaluation of clinical manifestations and risk of death in patients admitted to hospital with covid-19 and seasonal influenza: cohort study. BMJ. 2020 Dec 15;371:m4677.というものでアメリカにおけるCOVID-19入院患者と過去(2017-2019年)の季節性インフルエンザ入院患者を比較したものです。 結果ですが、インフルエンザと比べると、COVID-19の死亡率は約5倍(ハザード比4.97)、人工呼吸器が必要になる可能性が約4倍(ハザード比4.01)、ICUへの入室率が約2.5倍(ハザード比2.41)でした。そして、インフルエンザと比較し死亡率がより高い患者さんは認知症のある75歳以上の患者、肥満、糖尿病、慢性腎臓病のいずれかがある方でした。 COVID-19は大半の若い人にとっては無症状もしくはただの感冒(風邪症状)でしかないですが、若い人であってもインフルエンザより重症化しやすい上に、高齢者や基礎疾患がある人にとっては致命的になり得る疾患です。そして、エアロゾル感染し得るという特徴のため、患者1人に対して必要な医療資源がインフルエンザの比ではなく、なんとか体制を整えた病院でやっと患者さんを受け入れることができる状態です。飲食・観光・エンタメを含む様々な業界が経済的に切迫した状況にあるのは重々承知の上で、自分のためにそして自分の身近な家族のために、今は外出を控えコロナがこれ以上急速に拡大しないよ...

当科診療スタッフ紹介:垣本先生

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 今回は当科診療スタッフをご紹介いたします。インタビュー形式でのご紹介です。墨東病院からいらした垣本先生です!どうぞ!! Q1: ご略歴を教えてください。 2020年10月から12月までの3ヵ月間研修させていただきました垣本康平と申します。私は東京逓信病院で初期研修後、東京都立墨東病院の救急科シニアレジデントとして勤務しており、現在医師4年目になります。 Q2: 当院・当科を選んでくださった理由はなんでしょうか? 地域の重症患者が集約される環境で豊富な症例を経験できること、墨東病院にはない分野であるプレホスピタルケアを経験できることに魅力を感じ、こちらでの研修を希望させていただきました。 Q3: 実際に3ヶ月診療に携わっての感想を教えてください。 ERは地域の救急医療の最後の砦としての役割を担っており、他の病院からの転院搬送も多く、絶え間なく患者の受け入れを行っておりました。私が研修させていただいている間、コロナ禍ということもあり病棟は常に満床に近い状態でしたが、病院全体の状況を把握しながら各科や病棟との調整を行い、断らない救急医療を実現できている点が印象的でした。プレホスピタルケアのOJTにも参加させていただき、大変貴重な経験になりました。 ICUでは他科の重症症例や予定手術の術後管理などを含め、幅広いジャンルの症例を救急科が主体となって管理しており、短期間に多くの症例を経験することができました。毎日のカンファレンスで自分が考えた治療方針をプレゼンテーションし、指導医の先生方から丁寧にフィードバックをいただける点が非常に勉強になりました。 Q4: ブログ読者の皆様に一言お願いします! ERでの初期対応、ICU管理、プレホスピタルケアなど、救急医として必要なスキルをバランス良く身に付けることができます。スタッフの方々は皆様とても親切で働きやすく、短期間でしたが充実した研修になりました。ありがとうございました。 以上、垣本先生でした! 垣本先生は12月28日を以て当院での研修を終了されました。今後も同じ救急分野で先生のご活躍を祈念しております。

【医療従事者向け】病院におけるwithコロナ時代の心肺蘇生

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丸山です。 新型コロナウィルスの第3波がやってきて、様々な場面でより一層コロナ対策を意識した対応が求められるようになりました。その1つが心肺蘇生法です。 目の前で人が倒れている! 意識がない。 → 周りの人に助けを求めよう! 呼吸も。。。していない → 胸骨圧迫(心臓マッサージ)だ! 今まではこのようにより早く心臓マッサージをするように指導されてきました。しかしながら、昨今のコロナウィルス感染拡大に伴い感染予防の観点から心肺蘇生の方針が大幅に変更になりました。 今回は病院におけるCOVID-19対応救急蘇生法のご紹介です。COVID-19の患者の話かーと侮るなかれ、現在はどこに無症候性キャリア(潜在的にCOVID-19に感染している人)がいるかは分からないので今後はこれから紹介する心肺蘇生法がスタンダードとなっていく可能性も十分あり、当院ではすでに院内急変患者の対応は全てCOVID-19患者用の装備で行っています。ただし、これからお話しする内容はあくまで【病院における】蘇生法ですので街中での心肺蘇生とは別物ですのでご注意ください(最後に【病院外用】の「新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえた市民による救急蘇生法についての指針」についてもご紹介します)。 今回の参考文献は日本蘇生協議会のHP(https://www.japanresuscitationcouncil.org/)からになります。11月中旬に同学会から「病院における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対応救急蘇生法マニュアル」が発布されました。この中の今までとの相違点を私なりにピックアップしてみました。参考になれば幸いです。 まず今回の改訂のポイントは「医療従事者の感染リスク軽減が第一としつつ、救命に対応しなくてはいけない」ということに尽きます。具体的には以下の内容となります。 ① PPE(今回はエアロゾル感染防護用個人防護具を指す)を着るまでは胸骨圧迫を開始してはいけない。 ② PPEを着るには時間がかかってしまうので、初めに数人だけサージカルマスクと手袋装着のみで患者に接触することを許容する。しかし、出来ることは「心停止の確認」「AED貼付」「電気ショック」のみ! つまり、「心停止を疑ったらまず胸骨圧迫!」ではなくAEDを持ってきて貼ることになりました。これは胸骨圧迫の時に肺も一緒に押されてし...

院外広報誌「博愛」が「HAKUAI+(はくあい プラス)」に進化しました!

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丸山です。 当院では年に3回程、院外の医療従事者・一般の方向けに院外広報誌を発行しているのをみなさんご存知でしょうか。 タイトルは「博愛」。1877年の西南戦争の時に設立された日本赤十字社の前身である「博愛社」に由来するもので、赤十字の精神を体現している単語でもあります。 そんな当院の院外広報誌も2000年に第1号が発行され、早20年。この度、「HAKUAI +」にリニューアルしました!平成から令和、旧病院から新病院へと私たちの環境が変化したことも踏まえ、「博愛」から「HAKUAI+」へと進化を遂げ、デジタル媒体メインの広報誌になりました。冊子での配布は患者さん向けに院内で数十部のみとし、職員への配布をなくすことでエコ・フレンドリーになり、職員が毎日目にする電子カルテのログイン画面(ポータルサイト)に掲載することでいつでもどこでも見られる環境になりました。   この「HAKUAI+」ですが、一般の方々も当院ホームページからも閲覧することができます。当院ホームページを下にスクロールしていただくと「一般の方」と書いてあるボックスの中に、院外広報誌「HAKUAIプラス」と記載されているところがあるかと思います(写真②をご参照ください)。こちらをクリックしていただくと当院の最新版の院外広報誌が表示されます。またバックナンバーもございますので是非ご一読ください。 今回の特集は「コロナと戦う情報システム」です。 当院には情報システム課という部署があり、この部署の方々が病院情報システムを全て管轄しています!詳細は特集をご覧いただければと思いますが、当院では新病院への移転に当たりIT(information technology)を多く導入し、今も尚新しいシステムを導入し続けています。例えば、with コロナ時代の必須アイテム「オンライン会議システム」も今年の初めに導入されました。当院ではCisco Webex meetingというものを採用しています。それぞれが自身のパソコンから参加できるため、現場への滞在が不要になるだけでなく、広い会議室に広角カメラを設置し、院内の参加者においても3密を避けながら会議を行えるようになりました。 また、Cisco Jabberという電話アプリも導入されました。それぞれの医療スタッフが内線番号を持っていて電話ができる点は今まで同様ですが、さ...

第48回日本救急医学会でポスター発表を行いました。

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後期研修医の河内です。 第48回日本救急医学会でポスター発表をさせていただきました。私は重症の感染性心内膜炎について当院で経験した知見をまとめました。 コロナの影響でポスター発表者は全員Web参加になってしまい、とても残念です。 学会は自らの発表の場であると同時に、普段目にすることの出来ない他施設の取り組みや最新の知見を学ぶことの出来る貴重な場です。 勤務場所を離れずに通常業務の合間でも参加できることは有意義ですが、まぁ言ってしまえば遠くにお出かけしたいです。もちろん仕事として。 コロナが落ち着いて以前のような大盛況の学会が開催される日まで、Web開催でも積極的に参加をして経験を積んでいきたいと思います。  

新型コロナウィルスとインフルエンザウィルス、どちらの方が手に残りやすいかご存知ですか?

丸山です。  新型コロナウィルス感染の第3波がやってきましたが、そろそろインフルエンザの予防接種も始まる季節となりました。今回はコロナウィルス とインフルエンザウィルス関連の論文紹介です。タイトルは「Survival of SARS-CoV-2 and influenza virus on the human skin: Importance of hand hygiene in COVID-19」。京都府立医科大学の先生がヒトの皮膚に付着した新型コロナウィルス とインフルエンザウィルスの生存時間を調査した報告になります。  大変興味深いテーマですね!とはいえ、生きている人の皮膚にコロナウィルスとインフルエンザウィルスをなすりつける訳にもいかないので、今回は死後約1日経過した解剖検体を用いて実験が行われました。ヒトの皮膚では新型コロナウィルス の生存時間が9.04時間、インフルエンザウィルスが1.82時間でした。コロナウィルス もインフルエンザウィルスも飛沫感染(くしゃみや咳など)が主な感染経路だと言われていますが、飛沫がついた手などを介して接触感染することも知られています。この皮膚付着後も長く生存できるという点が新型コロナウィルス が持つ強い感染拡散力の理由の1つなのかもしれません(あくまで個人の見解です)。この研究では同時にアルコール消毒の効果も検証しています。15秒間のエタノール(アルコール)に暴露することでどちらのウィルスも完全に不活化されたとのことでした。15秒というと手にアルコールを吹きかけてからゆっくり揉み込むくらいの時間になります。プラスチックや金属などでは新型コロナウィルス の生存時間は72時間(3日間)との報告もあります。日頃から行われているかと思いますが、外出して色々なものに触れて帰宅した後はしっかりアルコール消毒をすることがウィルス感染予防になります。アルコールがない場合は石鹸手洗いでも十分です。厚生労働省の新型コロナウィルスQ&Aでは石鹸で10秒揉み洗いをして流水で15秒すすぐとコロナウィルスは手洗い前の1/10,000まで数を減らすことができると述べられています。  新型コロナとインフルエンザの同時流行(ツインデミック)が心配される昨今ですが、既にコロナ流行中に冬を越した南半球の国ではインフルエンザは流行らず激減したとのことです。...