2017年1月31日火曜日

今年度も「JATEC前橋コース」を開催しました!

町田です。
毎年1月最後の週末に行われている「JATEC前橋コース」が、128,29日に当院博愛館と教育研修推進センターで行われました。
今年も32(うち7名が群馬県内の勤務者)の受講生に対して全国から多くの講師の先生方にお集まりいただき、2日間にわたって熱心に外傷初期診療のご指導をいただきました。
*「JATECコース」とは・・・
「外傷初期診療ガイドライン」に基づいて標準初期診療手順が実践できるようになることを目標としたトレーニングコースです。  

毎年デモンストレーションは当院OB&群馬県の講師の先生で行います。
今年は以前当院で研修を受けた日赤医療センターの戸田先生!

またコース運営のお手伝いとして県内外からタスクの皆様(看護師、救急救命士)が集まり、受講生の受付・案内、昼食・軽食の準備、その他いろいろな業務を行っていただきました。タスクの皆様の働きがなければコースが円滑に進まなかったと思います。本当にありがとうございました。


この時期の前橋は北風が吹きつける寒い時期であり、また駅周囲はさびしい感じではありますが、毎年恒例の1日目終了後の懇親会には受講生・講師の先生方、タスクの皆様にお集まりいただき寒さを吹き飛ばすくらいの熱い夜を過ごすことが出来ました。


講師の先生方のご指導のおかげで受講生全員に修了証を渡すことが出来ました。
受講生の中には4月より当院で一緒に働いてくれる先生や、コース終了後に当院の見学を希望している先生もいらっしゃってとてもうれしく感じました。


来年も1月最後の週末に本コースを開催する予定です。
いよいよ既存の施設では最後のコースになります。昭和のレトロな感じがまだ残っている雰囲気を味わいたい方は是非来年もお越しください。心よりお待ちしていております。
 

2017年1月29日日曜日

群馬の天気は新潟の予報も要チェック!~南は晴れでも北は雪~

町田です。
群馬県は年間日照時間が日本で2番目(1番は埼玉県)です。さらに前橋赤十字病院のある前橋市は冬の日照時間が確か日本一だと聞いたことがあります。
冬の前橋は名物の強い北風が吹きすさんでいるため体感的に寒さは厳しいですが、ほとんど空は青空が広がっています。

しかし前橋から北に向かってヘリで10分飛ぶ(車で1時間走る)と、あっという間に一面銀世界のスキーリゾートが広がっています!
毎年この時期にヘリ当番になると、街に一切雪のない世界から10分で銀世界に降り立ち、そして10分後にまた雪のない世界に戻るというなんとも不思議な感覚に陥ります。
雪のまったくない前橋・高崎。
遠くに見える雪のかぶった浅間山まではヘリで15分!
真田丸で有名になった沼田市は銀世界。
前橋から沼田市内まではヘリで10分!

皆さんも中学校くらいにならった知識の復習です。
冬型の気圧配置により新潟県に北西風が吹き付けて新潟県と群馬県の県境にある山々にぶつかります。それにより新潟県には雪が降ると同時に乾いた風がその山々を乗り越えて北風として関東地方に吹き荒れます(群馬県ではこれを“上州の空っ風”と呼んでいます)。乾いた風のため冬の群馬県はかなり高い確率で晴天になります。
しかし新潟県で雪を降らせている雪雲が群馬県にもこぼれ落ちてきているので、群馬県北部の山々この時期真っ白になり、関東の皆様にご愛用されるスキーリゾートが誕生します。

全国版の天気予報では前橋市の予報がいつも流れるので晴れマークばかり表示されていますが、関東地方の天気予報になると群馬県は前橋(県南部)とみなかみ(県北部)の2ヶ所が表示され、だいたいいつも「前橋:晴、みなかみ:雪」と表示されています。そしてみなかみの天気予報はほぼ新潟県の予報と同じ・・・
ということで群馬県の北部にスキーや温泉で来られる際は、天気予報は群馬だけではなく新潟もチェックしてくださいね!
とある日の雪雲の様子・・・
群馬県北部は新潟県と同じ天気ですね!
ちなみに新潟からの雪雲のおこぼれの程度により雪の降る地域が南北します。
ドクターヘリも超強風日を除きほぼ毎日出動可能ですが、北部に関してはその日によっていけるエリアが限られています。先日2日連続ヘリ当番で両日ともに前橋は晴れていましたが、1日目は渋川(前橋からヘリで北へ6分のところ)にさえ行けず、2日目は県北部の果てまでもいける空模様でした。ということで僕たちもヘリ当番日は新潟の天気も要チェックです!

この時期の待機終了時は、
前橋ではほぼ毎日きれいな夕陽が見られます。

2017年1月27日金曜日

山頂から噴煙が上がっています。~浅間山火山噴火情報~

町田です。

大学病院所属時代に初めて出向で群馬に来た時に、「新幹線から富士山が大きく見える」と興奮した記憶があります。
その富士山と勘違いした山が、群馬県と長野県の国境にそびえている「浅間山」です。長野行の新幹線の名称にもなっていますね。
よく見ると山頂から噴煙が上がっています。

ドクターヘリで県北西部に出動した際は、その裾野から白く染まった山頂まできれいに見ることができ、良く晴れた冬のこの時期は当院屋上ヘリポートからも見ることができます。


浅間山をよく見ると山頂から噴煙が上がっているのがよく見えます。
昨年大ヒットしたNHK大河ドラマ「真田丸」の中でも“浅間山大噴火”の史実が取り上げられていましたが、平成に入ってからもちょこちょこと小噴火を起こしています。

ここのところ噴煙が少したかくあがっているような気がしていて、気象庁の地震火山部の発表をあらためて確認したところ「2017年に入ってから浅間山で火山性地震や火山ガスの放出量が増加しており、火口から2キロの範囲で噴火の可能性があるとのこと」でした。現時点での噴火警戒レベルは「レベル2(火口周辺規制)」となっています。
☆詳細な情報は・・・
 http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/activity_info/306.html


群馬には素晴らしい温泉地がたくさんあるということは、火山が多いという証明でもあります。
現時点で特別な災害医療体制はとっておらずドクターヘリなどの救急医療活動は通常通りに行われていますが、引き続き火山噴火情報に注意していきましょう。また御嶽山噴火の際には当院の医療救護班も出動した経緯もあり、その時の活動をあらためて振り替えて万が一の時に迅速かつ適切な対応ができるように備えておこうと思います。

2017年1月25日水曜日

“DICの病態とその治療”~北海道大学 早川峰司先生ご講演~

集中治療科・救急科レジデントの内海です。

先日「第102回地域連携学術講演会」が当院博愛館で行われ、はるばる雪国北海道より北海道大学の早川先生におこしいただき、ご講演していただきました。

北海道大学病院 先進急性期医療センター 助教 早川 峰司 先生

 

当科からは私内海がPMXとrTMンの治療成績について発表させていただきました。予想通りの噛みっぷりでしたが、無事発表を終えることができました(笑)
・一般口演
『敗血症におけるrTMとPMXの相乗効果について』
 
 
 
 
つづいて早川先生からDICについてご講演を拝聴しました。
・特別講演
『DICの病態とその治療』
 北海道大学病院 先進急性期医療センター 早川 峰司 先生 



非常にわかりやすく勉強になる内容でした。
当院での今のDIC治療についての現状や早川先生のDICに対する考え方などいろいろ考えさせられることが多く本当に為になりました。


講演後の飲みの場では私生活についてもおどろかされることが多かったです。
子供がたくさんいること。家事を料理を含めかかさずやっていること。お酒の摂取量(笑)などなど。。
飲みもあっという間に時間が過ぎてしまいました。北海道からはるばる群馬という地に来ていただき、本当に貴重な時間をありがとうございました。



今後の日常診療、日常生活に生かしていきたいとおもいます!!
以上内海からでした

2017年1月23日月曜日

「DMAT広域医療搬送実機訓練」に参加しました!

みなさま、こんにちは。堀口です。

先日、DMATの広域搬送実機訓練に参加してまいりました。当院からは訓練生として医師2名、看護師2名、業務調整員1名の1チームが参加したほか、指導者として3名が参加しました。訓練は群馬県の榛名山にある陸上自衛隊相馬原駐屯地で行われ、県内外から41名が訓練を受けました。


DMATの活動には病院支援や救護所での活動などいろいろありますが、その一つに広域医療搬送というものがあります。被災地から離れた地域へ傷病者を搬送しますが、自衛隊の大きな航空機を使って複数の傷病者を搬送します。最も大きな航空機はC-1あるいはC-130と呼ばれる、いわゆる「飛行機」です。この場合、一度に8名~10名の傷病者を一度に搬送でき、DMAT4チームが付き添って飛行します。
今回の訓練ではCH-47(通称チヌーク)と呼ばれるヘリコプターを使って行われました。チヌークでは一度に4名の傷病者を搬送でき、DMAT2チームが付き添います。飛行機よりは小さいですが、ローターを含めて全長30mと非常に大きなヘリコプターです。人員の輸送だけを行う場合は55名を搬送できます。群馬県ドクターヘリのBK117が全長11mですので、その2倍以上、なかなかの迫力でした。
CH-47(“チヌーク”)

訓練ではまず、医療資器材の固定訓練を行いました。
写真のように、バックボードに結束バンドを用いてモニター、輸液ポンプ、人工呼吸器などをがっちり固定します。離着陸時や飛行中も揺れるので固定が大事なのはもちろんですし、機内での活動がしやすいように配置を計算して固定する必要があります。
固定が出来たらバックボードごとチヌークの中に運び込んで機内換装を行い、傷病者を受け入れられるように仕様を変更します。




次に、傷病者を搭載する訓練です。広域医療搬送では広域搬送拠点医療施設 (Staging Care UnitSCU) というスペースが設置され、そこで一度傷病者を安定化させます。
航空機で搬送することが決まると、DMATチームがSCUから航空機まで搬送して機内DMATチームに引き継ぎます。この時の担架の載せ替え、機内での固定を行いました。チヌークの内部は意外に暗く、細かいところが見えにくいのが印象的でした。


最後に、機内環境体験訓練を行いました。実際にチヌークを飛ばしていただき、前橋、高崎の上空を約20分飛行して頂きました。
エンジンの音が大きく、通常の会話はできません。DMAT隊員間や、自衛隊員のかたとのやり取りは、身振り手振りやホワイトボードを用いて行うのが便利でした。太陽との角度によっては機内が暗く、ヘッドランプは必須です。飛行はおおむね安定しており、歩きまわってもあまり危険は感じませんでしたが、時折大きく揺れるので注意が必要でした。
ドクターヘリより高度が高く、上空からの眺めもよかったです。


搬送のシミュレーションはDMAT隊員養成訓練で受けていましたが、実際の機体を使って訓練できたことは非常に良い経験でした。実際の災害派遣時には、今回の経験をしっかり役立てたいと思います。

2017年1月21日土曜日

大規模災害想定「捜索救助連携訓練」に参加しました!

町田です。
大寒波と冬型の気圧配置の影響で西日本でもかなりの雪が降っているようですね。群馬でもかなりの強風が吹きつけており(冬の風物詩・・・)、平野部は晴れているものの山がある北部はその日によって雪が降ってる境界線が北上したり南下したりを繰り返しています。
 
 
1月15日に渋川市内の解体中の旧ショッピングセンターを使用した大規模災害想定「捜索救助連携訓練」に参加したのでその報告を行います。
 
なんと僕にしてはめずらしくチームメンバーの一員でしかも本部要員ではない(最近はいつも県庁などの本部に孤独に参集することが多かったもので・・・)というかなりレアな機会を頂きました。しかし目が覚めたら一面の雪景色!病院集合が時間ギリギリになり、訓練会場に向かう道路もノロノロ運転のため、なんと訓練の開会式に遅れるという大失態・・・でも他の医療チームもさらに遅れてきており、消防・警察などの他機関より相変わらず時間にルーズな医療の悪い癖に猛省から始まりました。
ようやく当院救護班もこの防寒着を手に入れました。
この防寒着のおかげであまり寒さを感じることなく活動できました。
訓練中はずっとこのような天気で、まさに訓練にうってつけの厳しい環境でした!
訓練会場もこのような場所で、実践さながらの様相を呈していました!

 
訓練には消防、警察、消防、災害救助犬、群馬VMAT(獣医師会)、渋川市国際交流協会など多くの機関が参加し、崩落現場での本部運営、捜索、救助、医療の場面で各機関の連携活動の訓練と確認が行われました。

今回の訓練に参加していた災害救助犬。
先日群馬県とNPO法人災害救助犬ネットワークの「出動に関する協定」を締結しました!
青いユニフォームが群馬VMATの皆様。VMATは群馬発です!
捜索にあたった災害救助犬の健康管理を行っていました。


今回は久しぶりに「がれきの下の医療」の訓練現場にも足を運ぶ機会があり、現場では警察・消防の隊長とともに現場の安全確認、救助と医療をコラボさせた活動方針をたてながら、消防・警察・医療が連携した活動を行うことができました。
数年前に比べて、目にみえてこの3機関の現場での連携が強くかつスムーズになっています!これはとても素晴らしいことです。
先着した救助隊に現場のハザードを確認。
救助より前に介入すべき医療の実施。
救助後の医療活動のスタンバイ。

また渋川市国際交流協会の協力で災害弱者である外国人への対応として医療通訳が救護所で活躍しました。
外国人被災者も医療通訳がいることによって安心感が大きく変わります。
この医療通訳の活動を各拠点病院にも広げていく必要がありますね!
 

今回の訓練を企画した渋川市議会、消防広域消防本部をはじめ関係者の皆様に、このような貴重な機会を経験できたことに心より感謝いたします。
天気もロケーションも、なかなかここまでそろった訓練をすることは難しいと思います。また実際に降雪時の活動、がれきの下の医療などめったに体験することがないので、この訓練で感じたことをより多くの方々と情報共有して、これからの活動にいかしていきたいと思います。

関係各機関の皆様におかれましては、これからもご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。


 
~訓練会場の様子~
今回の訓練に参加したAir Media Serviceによるドローン空撮映像です。
これからこのようなこともどんどん取り入れていく時代になる予感がする映像です。

2017年1月19日木曜日

専門科での研修③~“麻酔科”編~

後期研修3年目の増田衛です.
私は集中治療科・救急科に所属しながら,月に1-2回当院麻酔科へ研修に行っております。

そもそものきっかけは,気道管理に難渋した経験です.非常に悔しく,また患者さんに対して申し訳ないとの思いで一杯でした.
これを機に,当科 中村センター長へ気道管理の経験を集中的に積みたいと相談したところ,麻酔科部長 伊佐先生の快諾でトレーニングを積ませていただけることになりました.

もともと当科と麻酔科とは親交があり,私と同様に当科から麻酔科へ研修に行っている先輩がいれば,ICUへ働きに来てくださる麻酔科の先生もいらっしゃいます.このような下地もあり,お願いしてから実際に研修が始まるまで,非常にスムーズに話が進みました.

☆前橋赤十字病院麻酔科の紹介
 → https://www.maebashi.jrc.or.jp/gairai/details.php?eid=00035


2016年の2月に初めてお世話になり,ほぼ1ヶ月の間,当科の業務を離れて麻酔に従事しました.通常の気管挿管をはじめ,ビデオ喉頭鏡を用いた挿管,小児の挿管,また挿管困難が予想される体格の患者を優先的に担当するなど,非常に多くの気道確保経験を積むことができました.これらは現在の診療に非常に役立っていると確信していますし,多少は自信がついたかなと感じています.

そして,もともと初期研修時代から麻酔は面白いと思っていた身であり,今回の麻酔研修を続けるうちに欲が出るようになりました.「術後患者を集中治療室で預かる身なので,術中管理をもっと勉強したい」「分離肺換気に精通したい」「心臓麻酔に触れたい」…最終的に「標榜医の資格を取得したい」との考えに至りました.


中村センター長と伊佐先生から了承いただき,その後も麻酔に従事できることになり,現在に至ります.資格取得の申請へ向けてあと200件の挿管麻酔の経験を積むべく,今後も努力していきたいと思っています.


☆専門科での研修
①感染症内科編 → http://drheli-gunma.blogspot.jp/2017/01/blog-post_8.html
②放射線診断科編 → http://drheli-gunma.blogspot.jp/2017/01/blog-post_9.html

2017年1月17日火曜日

もし群馬県が被災したら?~阪神淡路大震災から22年~

阪神淡路大震災から22年がたちました。
この震災の対応から多くのことを学び日本の災害医療は大きな発展をしてきました。いまでは災害時にDMATやドクターヘリは欠かせないものになっていますが、その当時の現場で戦った医療関係者の皆様のご苦労ははかり知ることができません。その方々の思いを引き継ぐべくこれからも日々努力していく次第です。


当院では院外向けに「博愛」という広報誌を定期発行しています。
時々当科にも原稿の依頼が来ますが、昨年末に中村センター長より「群馬で災害が起こったときにどのように対応するか」とく記事を書きました。今日この日に改めて自分たちがきちんと活動できるかどうか振り返る意味を込めてその記事を紹介します。




~~院外広報誌「博愛(平成28年12月発行)」より~~

『熊本地震の救護活動から見えてきたもの』
-もし群馬県が被災したら? 前橋赤十字病院としての役割と課題-

南海トラフ地震は,内閣府より防災対策推進基本計画が示されている.「具体的な応急対策活動に関する計画の概要」では,熊本県は「被害が想定される地域」に分類されているが,大分県や宮崎県の被害が甚大であるため,政府総合防災訓練では熊本県は九州の統括的な立場で被災者や傷病者の受け入れを行う想定とされていた.そんな中,2016414日,2126分,熊本県を震源とするマグネチュード6.5,最大震度7の地震が,16日,125分には本震となるマグニチュード7.3の地震が発生し,死者133人(災害関連死を含む)に及ぶ甚大な被害をもたらした(2016114日現在).

まさにこの状態は群馬県と同じである.南海トラフ地震の防災対策推進基本計画で,群馬県は「被害が想定されない地域」とされている.では,群馬県では災害が起きないのか?実は,群馬県にも3つの断層がある.関東平野北西縁断層,太田断層,片品川左岸断層である.最も大きな被害をもたらすものは,関東平野北西縁断層であり,最大でマグネチュード8.1,死者数3,000人,負傷者数18,000人と想定されている.もし,この地震が起きたら,当院は何をしなければならないのかを考えておかなければならない.

まず,院内に院長を本部長とした災害対策本部を立ち上げることが先決で,次に,入院されている患者や時間によっては外来受診をされている方々の安全を確保し,職員の安否,病院の被災状況を確認しなければならない.当然,病院には救急車だけでなく,個人の車等でも患者が押し寄せる.院内を災害モードに切り替え,新たに診療部門を設置し,前橋保健医療圏の患者の受け入れや治療を行わなければならない.

また,前橋市の地域災害医療コーディネーターとして保健所と連携し前橋保健医療圏の状況を把握しなければならない.

さらに,当院は群馬県の基幹災害拠点病院である.そのため,前橋保健医療圏だけでなく群馬県全体の被害状況を把握し,医療体制を構築する必要がある.被害想定を考えると,群馬県内だけの対応では困難であるため,県は非被災県に応援を依頼しなくてはならないし,国に対して広域医療搬送計画の実施を依頼しなくてはならないかもしれない.この判断のサポートを群馬県災害医療コーディネーターもしくはサブコーディネーターとして行う必要がある.

非被災県に応援を依頼すると,多数の救護班が参集する.その救護班の調整を行うのは県庁内の派遣調整本部であり,災害の超急性期はDMAT調整本部が担うことになるだろう.当然,全国赤十字救護班も参集する.その救護班をまとめるのは日赤災害医療コーディネーターの役割である.

非被災県からの応援により,徐々に役割を交代することが可能であるが,災害超急性期の医療は,すべての役割を前橋赤十字病院が担わなければならないかもしれない.

また,すべての災害拠点病院が機能して,各医療圏を統括することが出来れば良いが,今回の熊本地震のように病院機能が著しく低下してしまう場合や,病院自体のライフラインが壊滅し病院避難を必要とする病院が出るかもしれない.そのような場合には,群馬県が中心となり病院の支援や避難を行わなければならない.

明日,災害が起きるかもしれない.医師会や他の災害拠点病院,救援に来ていただいた救護班と協力し,地域医療圏や群馬県全体を統括出来る人材の育成が当院の最も重要な課題であると考える.

2017年1月15日日曜日

軽井沢バス事故から1年・・・

昨年の1月15日未明、碓氷バイパスの群馬県から長野県に入ったところで大型バスの事故が発生しました。この事故により15名の尊い命が失われ、26名の方々がけがを負いました。特にスキーに向かう若い人がたくさん乗っていたこともあり、若い方々の命が失われたことに日本中が悲しみに覆われていました。

この事故においては長野県の医療チームが事故直後より迅速に対応し、現場への医療チームの派遣、直近救命救急センターでの初期対応、そして長野県広域にわたる広報搬送が行われました。
しかし事故発生現場まだたった数キロ隣にある群馬県にはなかなか情報が届かずに、医療チームの派遣も数時間後になり、また後方搬送の受け入れ先になることもできませんでした。

この事故の後に大型バスにおける安全のことは様々なメディアで取り上げられ、まだいろいろ問題が残っているとはいえ確実に物事が前進している印象があります。
しかし医療に関してはいまでも県境近くで起きた災害対応に関する隣県協力が進んでいないのが現実です。平時より県境近くの事故では広域連携を結んでいない群馬県と長野県も、両県のドクターヘリは迅速かつ協働して動くことがでいます。それに対して災害モードになったとたんに県境の高い壁が生じてしまっています。災害モードになると「各県ごとの災害マニュアル」での対応になってしまうことが原因かもしれません。

傷病者にとってみればどこの医療チームがこようとも関係ありません。
事故が発生した時に消防や警察のように医療チームもすぐに周辺県で情報共有ができる仕組みが必要です。残念ながらこの1年ではそれを作り上げることはできませんでした。
群馬県と長野県との間でも医療の強い連携の仕組みができるようにもっと積極的に声をあげて動いていこうと思います。それが基幹災害拠点病院としての大切な役割であります!

2017年1月14日土曜日

ドクターカーナースも育成中!

町田です。
ものすごい寒波が日本列島を覆いかぶさっているようです。インフルエンザもさらに猛威を振るい始めました。それにしてもなぜ毎年センター試験の時に大雪が降ってしまうのでしょうか?受験生の皆さんは体調管理に十分気をつけて、悔いの残らないよう戦いに挑んできてください。


現在、当院フライトドクターは11人(うち1人は育休中)、フライトナースは7人(うち1人は出向、1人は育休中)いますが、さらにドクターカーで独り立ちしたカードクター2人で実際に現場に出動して病院前診療を担当しています。

5人の当科スタッフがドクターヘリデビューに向けて本格的な同乗研修中ですが、フライトナースについては今のところいません。
ナースに関しては現時点ではヘリの前にドクターカー独り立ちに向けて3人の救急外来スタッフがカー同乗研修を行っています。
出動前に個人装備、携行資器材を確実に準備・・・
いざ現場へ!

以前紹介した鈴木看護師に加えて、今年の秋より斎藤看護師、入澤看護師の2名が実際にドクターカーで現場に出動し、指導看護師のもとでトレーニングを続けています。

独り立ちしたばかりのカードクターも研修中の看護師にとってみれば現場の医療リーダーであり、ドクターもうかうかしていられません。お互い良い刺激を与え合いながら患者さんの救命・社会復帰率向上のために奮闘中です。


ドクターカーが始まった当時は約1/3の事案に出動していましたが、カーとヘリ同時待機体制になりカー要請が増えて若手の成長とともに僕自身の出動機会がめっきり減りました。ドクターヘリに関しても運航開始時から残っているのはすでに医師は3人、看護師は2人のみになり、当院においては世代交代がある程度しっかり進んできているようです!

2017年1月12日木曜日

恩師と紙面でご一緒させていただきました!~伊勢新聞ドクターヘリ取材~

町田です。
北海道出身の僕にとっては関東地方の小中高校の冬休みの短さにはいつも驚かされますが、それでも今年は年末年始に続いてすぐに3連休が待っていたため、子供たちもいつもよりは長い冬休みを過ごせて喜んでいました。救命センターは休みが続いた影響で救急入院患者がかなりの数になり、ベッドコントロールに難渋しやむなく他の病院に転院していただく事態になっております。いろいろご不便おかけしますがご理解のほどお願いするとともに、何よりも自分自身で病気にならないように予防と対策をしっかり行ってください。


以前当院の看護師長の旦那さんの紹介で昨年の11月と12月の2回にわたって三重県の伊勢新聞社からドクターヘリに関する取材を受けていました。
救急医療の現状に関する院長へのインタビューに始まり、さらにドクターヘリ広域連携から防災ヘリとの協働まで、若い記者さんでしたがとても熱心に質問をたくさんいただきました。
その取材をもとにできた記事が1月3日発行の伊勢新聞に掲載されたようで、その新聞が昨日当院にも届けられました。

なんと横には大学の先輩でもあり大学病院勤務時代の医局の先輩である三重大学の今井教授がいらっしゃいました。
大学病院の新人時代に救急患者や緊急手術でご指導いただいた恩師であり、いまでも学会でお会いするたびに声をかけていただいていますが、このような形で大先輩とご一緒させていただいたのは本当に光栄でありうれしい限りです。(ちなみに名前も同じ「ひろし」です。)
正月の新聞で見開きでドクターヘリ特集・・・
三重県におけるドクターヘリへの期待の高さがうかがえます!

大学病院で勤務していた若僧時代にたくさんご指導いただいた医局の先輩、救急の先生方がいま日本全国にいらっしゃって、この年になっても全国どこに行っても多くのことを教えていただいています。
これから先は少しずつ恩返しをしないといけないと思っていますが、この先もご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。

来年度(今年)の政府大規模地震時医療活動訓練では三重県も被災地の想定となり、それに伴い空路搬送をふくめて訓練の準備に関わっていくことになると思います。その時に少しでもお役にたてるよう頑張ろうと思います。


“ひろし”つながりのおまけの写真・・・
高崎ヘリポートのひろし(キジ)を撮るひろし(ヒト)!

2017年1月10日火曜日

群馬県ドクターヘリ事業11,12月度活動実績更新しました。



あけましておめでとうございます。

 Web担当の伊藤です。

約2ヶ月ぶりの更新となってしまいましたが、群馬県ドクターヘリ事業11月、12月度の活動実績をホームページに更新しました。



http://www.gunma-redcross-icuqq.com/dr-heri/content05.html

今回はかっこいい写真もたくさんアップしています。







今年もよろしくお願いいたします。

2017年1月9日月曜日

専門科での研修②~“放射線診断科”編~

お世話になっております。今年度前橋赤十字病院で研修させていただいている名古屋大学の錦見です。
今回センター長のご好意により放射線診断科にて一ヶ月研修をさせていただいたのでご報告します。

 
救急外来にて一人当直をする時に画像読影にもっと自信をつけたいと思ったのがそもそものきっかけですが、今回の研修は想像以上に自分にとって勉強になりました。
放射線診断科の森田先生、熊坂先生に丁寧に指導していただき、自分が読影した画像一枚一枚に対してフィードバックをいただきました。
クリックすると新しいウィンドウで開きます
放射線診断科部長 森田先生
 
☆放射線診断科
https://www.maebashi.jrc.or.jp/gairai/details.php?eid=00032
 
一ヶ月で500枚ほどの画像を読むことができ、自分なりにある程度読影に自信がつくようになりました。
ICUでも呼吸不全や熱源検索のCTを撮影する場面は多々あり、CTで見られる浸潤影をARDSIPか肺炎か心不全かdiscussionする領域はとても面白くて今後の役に立ちそうです。

また緊急TAEにも参加させていただき、治療戦略の決定など、救急外来の勤務だけでは学べないようなことも学べました。

 
放射線科は仕事環境もいいみたいで来世は放射線科になろうと思いました!
小学生の読書感想文みたいな文章になりましたが、一ヶ月間本当にありがとうございました。

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