第28回日本航空医療学会総会に参加しました。

 前橋赤十字病院 集中治療科・救急科の水野です.
2021/11/19-20に熊本で開催された,第28回日本航空医療学会総会に参加してきました.当院からはCOVID-19関連のテーマを2題の発表しております.

昨今のCOVID-19流行に伴い,感染暴露を懸念して,学会からもCOVID-19が疑われる患者の搬送は行わないよう提言されており,当院でもドクターヘリでの搬送件数が減少しています.特に山間部などでは医療機関への搬送に時間がかかり,根本治療に遅れに繋がる重大な問題です.
そこで,「コロナ禍においてドクターヘリで搬送するにはどうすればよいか?」と題して,意識障害により呼吸器症状や濃厚接触歴などの病歴が十分に聴取できない患者さんにおいて,直近医療機関でコロナ検査を行った上でドクターヘリによる早期搬送を試みた症例について報告しました.本症例では,救急車による陸路搬送とドクターヘリによる空路搬送を比較した結果,およそ30分も早く根本治療が行える可能性が示唆されました.
今後,ヘリによる早期搬送を増やしていくには,ドクターヘリスタッフが常に患者さんにとって最善の方法を考えながら診療にあたることに加え,一人一人が感染予防を心がけ今後の感染拡大を抑えることで学会の提言が徐々に緩和されていくことに期待をしたいです.

コロナ禍で各学会もWeb形式で開催されることが多かったですが,感染者数が減少し,緊急事態宣言が解除され,本学会は現地で参加することができました.やはり対面で発表することで,ストレスなく質疑応答ができ,議論が活発であった印象を受けました.今後は第6波に備えつつも,このままコロナが終息していってくれることを心より願っております.



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