新型コロナ肺炎のAI画像診断を導入しました!

丸山です。

当院では10月19日からAIによる新型コロナ肺炎の画像診断が導入されました。今までは「胸膜直下のすりガラス影」や「crazy-paving pattern (メロンの皮様所見)」などCOVID-19に特徴的な画像所見を各医師がそれぞれ学び、各患者の画像と照らし合わせて都度判断してきました。しかし、それぞれの技量によって判断能力に差異があるのは致し方ない状況でした。そこにこのAIが導入されたため、より客観的で均一な画像評価ができるようになることが期待されます。

このAIはCT画像が撮影されると約20分で解析結果を送ってくれるため、特に救急外来での活躍が期待されます。解析結果は0.000〜1.000(つまり0〜100%)で報告され、感度・特異度ともに高く、きっと私たちの力になってくれると考えています。しかし、AI解析結果で「確率100%」とされても最終診断が他の肺炎となった症例も報告されており、最終的には既往歴やその人の生活背景、来院までの経過、血液検査、そしてCOVID-19の抗原検査・PCR検査の結果を踏まえて総合的に判断し最終診断を下す必要があります。特に、これから冬に入ると同じウィルス感染であるインフルエンザが出現し、細菌性肺炎と比較するとCOVID-19に近い画像所見を呈する可能性があります。AIが急速に進化を遂げていますが、まだまだ私たちの仕事はありそうです。

 


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