「病院前医療体制における指導医等研修(上級編)」に参加しました。

小橋です。
1127日に開催された「病院前医療体制における指導医等研修(通称MC上級研修会)」に参加しましたので報告いたします。

*西村先生が受講した初級編についてはこちら
 
 
救急科医は病院で救急車の受け入れを行うことだけが仕事ではありません。
ここ10年くらいで救急救命士が現場で行うことのできる行為がどんどん増えています。所定の研修を受けた救急救命士は気管挿管、心肺停止前の傷病者に輸液投与を行うこと、血糖を測定すること、ブドウ糖液を注射することなどを行うことができますが、こういった医療行為を「特定行為」といいます。
救急隊の特定行為実施に際して医師が指示、指導、助言等を行うことが必要になりますが、これを「オンラインメディカルコントロール」といいます。また、指示を出すだけでなく救急隊の活動について検証を行い、必要であれば様々なプロトコールを作成することになります。
つまり、「メディカルコントロール(MC)」とは救急現場から医療機関へ搬送されるまでの救急救命士を含む救急隊員が行う応急処置等の質を保証するためのシステムであり、このシステムを理解し、適切に運用することが救急科医には必要とされます。
 
今回はそんなMCを深く学ぶためのコースに参加してきました。さすが上級コースだけあって、参加者は様々な病院の部長、副部長クラスの先生ばかりでした。
3日間朝から夕方まで「MCとは何か?」「若手にMCをどうやって教育するか?」などについて議論を交わしてきました。いろいろな病院の先生とお話しさせていただくなかで、群馬県は医療者と救急隊の「顔の見える関係」がある程度構築されていることを感じました。
 
 
今回学んできたことを当科に還元し、よりよい病院前救急医療体制を構築していければと思います。

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