日没との戦いが始まりました!

町田です。
まだ日中は汗ばむときはありますが、朝夕はすっかり涼しさを感じるようになりました。
秋は空がより高くより青く感じます。群馬もすっかり秋の気配が広がってきています。


秋になると毎年始まる戦いがあります。相手は「日没時間」です。
現在の群馬県の日没時間は17時半ちょっとすぎです。だいぶ早くなりました。
群馬県ドクターヘリは「日没時間までに基地病院に帰還する」という運航規程に則って運用しています。
すでに太陽は山に隠れようとしています・・・
「ヘリで搬送するか?」「陸送に切り替えるか?」

そこで夕方に要請が入ると、日没時間から所要時間を逆算して「出動できるか否か」を判断します。
もし出動できたとしても、「行きの飛行時間+救急車からヘリへの載せ替え時間+エンジン始動時間+帰りの飛行時間」を日没までの時間から引いた時間が「現場で活動できる時間」となります。
もしその時間がなければ、医療スタッフのみを置き去りにしてヘリは帰還する場合もあります。その際は逆に現場で活動する余裕があるのですが、現場で時間の余裕がなくても早期に病院で決定的治療を行わないといけない場合は、現場でごくごく最低限の活動だけしてすぐにヘリで患者を搬送しなくてはいけません。
いつも日没ぎりぎりまでお疲れ様です。

日没ぎりぎりの要請では、行くまでの間に現場で十分な活動するために残るか、病院搬送を最優先に現場活動をより洗練させておこなうか・・・無線から入ってくる情報と時計の針とにらめっこしながら頭の中で様々なシミュレーションして現場に向かいます。
日没時間は変えることができず絶対に守るべき時間だからこそ、あらためてドクターヘリ要請から基地病院到着までに1分たりとも無駄にできないことを実感します。

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