ヘリコプター救急の飛行安全策~「HEM-Net国際講演会」参加報告~

町田です。
いま日本では1年間にドクターヘリだけで約2万5千件出動しています。昨年8月にドクターヘリの着陸事故が起こりましたが、それ以外は今のところ死傷者が発生する事故は起きていません、しかしながらここのところヘリコプターの墜落事故のニュースを残念ながらよく耳にします。

11月13日に認定NPO法人救急ヘリ病院ネットワーク(HEM-Net)主催の国際講演会に参加させていただく機会を頂きました。
テーマは「欧州ヘリコプター救急の現状と飛行安全策」で、ヘリコプター救急の先進国であるスイス、英国から講師を招いて基調講演をいただきました。

Dr. Stefan Becker(欧州航空医療学会EHAC理事長)
「欧州ヘリコプター救急の現状とスイスREGAの飛行安全策」

Captain Neil Jeffers(ロンドン救急ヘリコプター首席機長)
「大都市ロンドンにおけるヘリコプター救急と飛行安全策」


一言でいうと「ソフト面でもハード面でも安全対策にかける割合が大きい!」ということでした。
安全に関しては日本よりもコストを惜しまない感じがありますね。日本はすでに平時の運用でのコスト面の負担が大きく、そこのところを改善していかないとなかなか欧州には追いつけない気がしました。

個人的には運航クルーや医療スタッフのメンタルヘルスが安全に及ぼす影響やストレスを受けたものへの対応法について質問させていただき、両講師にとても丁寧にご回答を頂くことができました。
当院では2か月ごとに「ドクターヘリ基地病院スタッフ会議」を行っていて、毎回必ず安全にかかわるテーマを取り上げてディスカッションしていますが、今回の両講師にアドバイス頂いたことを実践する予定です。
講演の後の懇親会でも少しだけお話しさせていただきました。
もっと英会話ができれば・・・

常にリスクを評価して、その対策をしっかり考えながら、安全最優先の活動を続けていこうと思います。

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