厚生労働省「平成29年度ドクターヘリ事業従事者研修」に参加しました。

続けての投稿で失礼します。後期研修医の西村です。
報告が遅くなって申し訳ありませんが、先月の9910日に厚生労働省主催の「ドクターヘリ従業者研修」に参加してきました。年数回行われているもので、過去のブログにも報告がありますが、今回は東京での開催でした。
私はまだドクターヘリ研修が始まっていませんが、将来的にドクターヘリに乗りたいと思っているので、今回の研修を受けさせていただきました。

参加者は全国からで、すでにドクターヘリに乗ってバリバリやっている人からこれから乗る予定の人、医者もいれば看護師、運航会社の人まで様々でした。2日間にわたって、主に座学での講義があり、実際の活動内容やドクターヘリ運営のシステムといった内容もあれば、歴史、機体の仕組みなど、意外と幅広い内容の講義でした。

また2日目には医師、看護師に分かれて、机上での患者搬送シミュレーションをやりました。そこで感じたのは、都道府県、施設によって意外と考え方が違うということでした。
例えば、「パラコート」という毒性が強く皮膚からも吸収される可能性のある毒物(除草剤)を服用した患者を搬送する場合、ドクターヘリで運ぶのか、救急車で陸送するのか、意見が分かれました。当院では揮発性のある物質や毒性の強い物質での中毒患者はヘリ搬送しないとなっていますが、施設によっては意外と「ヘリで運んじゃうかも」という意見もあり、面白いなと思いました。
また、多数傷病者のときなど、群馬県では比較的防災ヘリを活用していますが、これも県によっては「防災ヘリをすぐ使えない」というところもあり、地域によって違いがある点に気づかされました。

最後には、東京ヘリポートに移動し、実際に機体を使ってのシミュレーションもやりました。やはり実物を間近でみるとテンションがあがりますね!

東京ヘリポートにて


ちょうど私はこの土日をはさんで、金曜日は防災ヘリ研修(以前にブログ記事あり!)、月曜日に1日ドクターヘリ同乗研修があったので、ヘリづくしの4日間でした。またテレビではドラマ「コードブルー」もやっていた時期なので、ヘリに対するモチベーションが非常にあがりました。
群馬ヘリポートにて
(手前:群馬県ドクターヘリ、奥:群馬県防災ヘリ)
防災ヘリから撮影した建設中の新病院

ヘリに乗れるようになるには、どんな患者にも冷静・的確に対応できるのはもちろん、地域の特色を理解し、様々な医療機関・消防機関と連携がとれるような知識・技術・判断力が必要となります。今はそれを救急外来で勉強しているところです。リアル・フェローに、そしてリアル・〇Pになれるように、これからも精進してまいります。



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