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「AMRM研修」に参加しました!

内海江里加です。 2017 年 12 月 27 日に「 AMRM 訓練@東京ヘリポート」に参加したのでご報告させていただきます。 “AMRM”・・・ これはなんて読むのでしょうか?? 実は私もこの研修に任命されるまで、知らなかったのです・・・。何を学ぶ研修なのかも・・?な感じでした。 これは“アムラム”と言うようです。 AMRM ( Air Medical Resourse Management )の略で、ドクターヘリの活動における人的要因に着目した事故防止のための研修です。   4 時間の研修でしたが、楽しくてあっという間に終わってしまった感じがしました。   前半の講義ではドクターヘリ業務における安全に関してのまとめや、飛行機やドクターヘリの事故事案の検証を映像で見たりしました。 近年、複数のヘリコプター事故がニュースで報道されています。ドクターヘリに従事している身としては他人ごととは思えず、常に危険と隣り合わせの危険な業務なんだな、と改めて感じました。 また、人の目の錯覚や注意力不足を認識させられるような“遊び”もしました。例えば、赤や青や緑という文字がその文字が示す色とは異なるフォント色で書かれていた場合、“文字”を読んでと言われても惑わされてしまいませんか??この“遊び”では頭ではわかっていても実際は簡単にできないんだな、ということを実感させられました。 後半は少人数に分かれグループワークをしました。 6 人グループに分かれ、今まで実際にあったドクターヘリ事例を取り上げ、グループ内で問題点の提起や解決策を話し合いました。このグループワークの初めには自己紹介をする時間がありました。それぞれがくじを引いて、そこに書かれている動物のジェスチャーをして当てっこをした後に自己紹介をするというユニークなものでした。これをすることで場が和み、みんな和気あいあいと話し合いをすることができました。他職種の方の意見を聞くことで学べることも多くありました。 今後もドクターヘリの安全運用に加担できるよう努力していきたいと思いました。 そのためにはドクターヘリに関する知識を持ち合わせる必要があると思うので、今回の講習で一段パワーアップできたのではないかと思いました。楽しかったのでまた参加したいと思える講習でした! ...

「第1回群馬Critical Trauma Meeting」を開催しました!

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みなさま、こんにちは。集中治療科・救急科、小倉です。 昨年 12 月 8 日金曜日に第 1 回群馬 Critical Trauma Meeting を開催しましたので、そのご報告です。 この研究会は、同じく今年発足させた群馬外傷研究会( Gunma Trauma Research Investigators: GTR )という組織が主催し、群馬県の重症外傷診療について、症例を通して多職種でディスカッションすることを目的に設立されまた。 GTR につきましては、大変僭越ながら、私、小倉崇以が代表世話人を努めさせていただきます。今後ともよろしくお願い申し上げます。     今回の群馬 Critical Trauma Meeting では、群馬大学附属病院救急科、群馬大学附属病院放射線科、太田記念病院救急科、そして当院集中治療科・救急科から1例ずつ症例が持ち込まれ、積極的なディスカッションがなされました。 外傷性大動脈解離を合併した際の TAE の是非、外傷性肝損傷に合併した胆汁瘻に対するマネージメント、重症骨盤骨折に対する TAE 後に発症した臀筋壊死&ガス壊疽の一例、門脈圧亢進症に合併した脾損傷に対する門脈出血の診断とそのマネージメントについて、それぞれディスカッションしました。 どの症例も病院の枠を超えて白熱の議論が行われました。ディスカッションの内容につきましては、後日、 GTR より研究会レポートとして各施設に配布させていただきます。どうぞ、御一読ください。   また今回は、群馬 Critical Trauma Meeting 初大会を記念しまして、日本医科大学附属病院高度救命救急センター救急医学講座講師であります横堀将司先生をお招きし、重症頭部外傷および神経集中治療につきまして特別講演を賜りました。 横堀先生は、群馬県前橋市出身の救急科医であり、群馬大学医学部を卒業後、日本医科大学の救急医学講座に入局し、マイアミ大学への御留学を経て、現職につき御活躍中です。このような大変御高名な先生に、初大会記念の御講演を賜るとは、我々は幸せ者です。     今後も群馬県の外傷診療の発展のため、 Critical Trauma Meeting の開催や、外傷疫学...

1月15日と1月17日・・・~軽井沢バス事故から2年、阪神淡路大震災から23年~

今日は1月16日です。 この前後の日は災害医療に関わる我々にとって忘れてはいけない日です。 明日1月17日は「阪神・淡路大震災」から23年目の日です。 いま神戸の街に行っても23年前に大震災があったとことを忘れてしまうほど美しい街になっています。あと数年でこの地震の後に生まれた医師も誕生しますが、この震災が日本の災害医療の礎になったことはずっと伝えていかなくてはいけません。 また昨日1月15日は「軽井沢大型バス事故」から2年目の日でした。 群馬県からたった数キロ長野県に入った碓氷バイパスで起こった事故でしたが、当院からもDMATを派遣し現場での活動を行いました。もっと早くいくことができれば・・・これをきっかけに積極的に県境付近での長野県との連携を働き掛けるきっかけになり、現在もその活動は進んでいます。 広域災害と局地災害・・・災害の規模や被害者の数はおおきくことなりますが、失われた命の一つ一つの重さは同じです。亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、一つの命の重さをあらためて心に感じながらこれからの災害医療の発展のために当院ができることをしっかり続けていきたいと思います。

ハートライフ病院(沖縄)で講演しました。~「ECMOの過去・現在・未来」~

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小倉です。 秋の出張リレーも最終章となりました。スイス→大阪→アメリカ→三重→イギリスといって、最後の沖縄です。 今回は沖縄県の中城にあります、ハートライフ病院の三戸先生に招待され、 ECMO に関する講演をして参りましたので、ご報告いたします。     ハートライフ病院は、まさに、これから「 VV-ECMO をやろう!」としている病院で、重症呼吸不全の診療にチカラを入れるにあたり、 ECMO について学びたいということで、小倉が、招聘されました。しかし行ってみると、沖縄県の様々な地域の先生方が私の講演を聞きに来てくれており、あらためて昨今の ECMO への関心の高さがうかがえました。 そんなこんなで私もエンジン全開。 総スライド数 120 枚の内容を、マイクも使わず熱弁!!沖縄に ECMO が根付いてくれればと思い、私の経験をつつみかくさず全てお話させていただきました。   講演後も質問が殺到し、約 1 時間のディスカッションとなりました。 ECMO に対する沖縄の先生方の熱意が伝わり、小倉も本気になって質疑応答に尽力しました。ここまでチカラを使い果たした講演は、いまだかつてありません。     そして講演の最後の最後の最後では、実際にハートライフ病院に入院していらっしゃる急性呼吸不全の患者さまの相談を受け、診察させていただき、診療プランについてコメントさせていただきました。 旅先でも、今そこにある命に、ちょっとだけでも手をさしのべることができたのは、本当によかったです。     講演会の後は、美味しい沖縄料理を囲みながら、宴会を開いていただきました。沖縄の方々って、ほんと、暖かいです。良い思い出になりました。   今後とも小倉は、日本の ECMO の発展のために、尽力しようと思います。何卒よろしくお願い申し上げます。

三重大学医学部附属病院で講演をしました。~MUECC(Mie University Emergency & Critical Care)~

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小倉です。 この秋はスイス→大阪(日本救急医医学会)→アメリカ(AHA)→三重→イギリス→沖縄と飛び回っておりました。前回はスイスとイギリスでの活動を報告しましたが、今回は日本での話題です。     さて、本日は三重大学での講演についてご報告させていただきます。 今回、私は Mie University Emergency & Critical Care (MUECC) という若手医師のための講演会にお呼ばれし、講演をしてきました。私を御指名くださいました岩下先生、今井教授にこの場をお借りしまして御礼申し上げます。   今回は救急 ICU ということで、外傷診療から ECMO 管理まで幅広く救急科医が活躍する当院の診療システムの紹介と、それを論文に落とし込んで発表し、科学的な視点から自施設のデータを批評してゆく我々の手法について発表させていただきました。     群馬県は、もともとそれほど恵まれた医療環境にありません。   外傷診療について言えば、外傷をプロフェッショナルとする外傷外科医は一人もおりません。アメリカの外傷センターで行われているような外傷診療は全くできないのです。 しかし、脳神経外科や外科、整形外科、放射線科、リハビリ科の先生方に加え、看護師や理学療法士と、栄養士などの多職種の方々の協力をいただき、我々はアメリカの成績と遜色ない結果を残せております。これは群馬県ならではのシステムです。 そしてそれを論文で発表してゆくことで、「山の頂上への登り方は一つでない」ということをしっかりと世の中に提言するのです。   ECMO に関しても同様で、私はイギリスで ECMO の勉強をしてきましたが、日本の医療環境は、イギリスの医療環境と違いすぎておりまして、イギリスのシステムがそのまま日本に移植できるわけではありません。イギリスは、 ECMO は全て国費でその医療費が賄われますが、日本ではそうはいきません。 ですから我々は知恵を出し合って、日本流の ECMO 診療システムを構築せねばならないのです。 当院では医師、看護師、臨床工学士の多職種チームで ECMO プロジェクトチームを編成し、常に呼吸器内科の先生方ともデ...

「多数傷病者対応トリアージ訓練(@群馬県消防学校)」に参加しました。

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みなさんいよいよ冬本番になってきましたね。内海です。 遅ればせながらの報告になりますが、平成29年11月18日に群馬県消防学校で開催された消防との災害合同訓練に参加してきました。 今回の訓練目的は局地災害への対応を群馬ルールに準じて速やかに行うことを目標におこなわれました。ちなみに群馬ルールは、「最初から最後まで、災害本部の消防による指揮命令系統を変えずに対応する」というものになります。 参加者は主に消防の方と救命士になる勉強をしている消防学校の学生で、医療スタッフとしては前橋日赤・済生会前橋から DMAT 隊が一隊ずつと、渋川医療センターから山岸先生がソロで参加するような形でした。また私服のおじさんが紛れ込んでおり、地域の人かと思っていたら、当直明けで疲れ切った中村センター長でした ( 笑 ) さてそんなこんなで訓練は開始。バス事故による多数傷病者が発生し、それに対して災害本部の立ち上げに始まり、傷病者を医療機関に搬送するまでを一連の流れとし、2回ほど行いました。 感想ですが、とりあえず寒かったです!!!!! ( 笑 ) 前橋の風が心身しみました ( 笑 ) 今回、群馬ルールに準じてという名目の訓練でしたが、実際やってみるとルールが守られていなかったり、むしろその方がうまくいったりしていたのが印象的でした。 やはり rule is rule とはいうものの、今後も訓練を重ねていきよりよいルールに変えていく必要あると思い、今後もこのような機会に当院も積極的にかかわっていくべきだと思いました。 以上内海からでした。

群馬県ドクターヘリ12月度活動実績を更新しました。

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明けましておめでとうございます。 Web担当の伊藤です。 前橋赤十字病院も、旧病院での最後のお正月を迎えました。 今年は年始よりお天気が良くて本当に助かりましたね。 1月4日より仕事始めとなりましたが、恒例の病院長の年頭あいさつがあり 新病院移転成功に向け、気持ちも引き締まりました。 大きな事故や、災害なく、移転の日を迎えられることを祈っています。 今年もどうぞよろしくお願いいたします。 今年は日本赤十字社正装着用での年頭の挨拶となりました。