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9月, 2025の投稿を表示しています

第1回 ドクターカー講習会 in 東京

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こんにちは。ブログ担当 永山です。 今回は、9月14日に開催された 日本病院前救急診療医学会 主催の 「第1回 ドクターカー講習会」 に参加してきました。 ドクターカー講習会とは? ドクターカーの運用に関わる医師、看護師、救急救命士、事務職員、消防職員など、様々な職種の方が集まり、病院前救急診療の基礎やドクターカーの実際の運用、安全管理などについて学ぶ講習会です。 厚生労働省の「ドクターカー運行マニュアル」に準拠した内容で、非常に実践的なプログラムでした。 運用スタイルは病院によって様々 たとえば当院では、救急隊が病院に常駐する「ワークステーション型」の形式を採用しています。 一方、他施設では「ラピッドカー型」といって、 医師・看護師・機関員の3人 で現場に向かう運用スタイルもあります。 活動範囲・稼働時間・運用費用など、各施設で大きく異なるからこそ、他施設の皆さんと意見交換し、シミュレーション訓練を行えたことは非常に有意義でした。 ディスカッションの中で印象に残ったこと 「うちではこうしてるけど、他院はどう?」 「あ、そういう考え方もあるのか!」 「これを明日から取り入れてみよう」 現場での運用は「正解が一つではない」からこそ、学び合うことの重要性を再確認しました。 事例紹介からの学び 今回の講習会では以下のような貴重な事例も紹介されました: ドクターヘリとの連携強化の取り組み 小児に特化したドクターカーの開発 安全な緊急走行を学ぶ「合宿研修」 特に「小児対応ドクターカー」については、地域ニーズに即した柔軟な発想だと感じました。 さいごに 「救命」の最前線で活動するドクターカーの進化と広がりを、現場で感じた1日でした。 引き続き、地域と連携した病院前救急診療の質を高めていけたらと思います。 #ドクターカー #病院前診療 #救急医療 #地域連携 #チーム医療

高校教員向け救急講習会のご紹介

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ブログ担当の永山です。 今回は、 前橋市や伊勢崎市の高校 で開催している、当科主催の「救急講習会」についてご紹介します。 なぜ救急講習会を? 学校現場では、突然の体調不良や事故が起こることがあります。そんな緊急時に、 現場にいる教職員の方々の初期対応 がとても重要です。 私たちは、 地域の安心・安全を支える一環 として、高校の先生方を対象にした救急対応講習を行っています。 講義の内容(一例) 各学校のご要望やスケジュールに応じて、以下のような内容を柔軟に組み合わせて実施しています。 心肺蘇生法(CPR) AEDの使用方法 窒息時の対応 痙攣発作の対応 アナフィラキシーとエピペンの使い方 低血糖発作時の対応(グルカゴン点鼻薬の使用) 双方向の学びの場 この講習会は、単に教職員に講義をさせていただくだけでなく、 高校の先生方がどんな不安や疑問を持っているのか を知る貴重な機会にもなっています。 私たち医療者にとっても、 リアルな声を聴ける有意義な時間 だと感じています。 📸 講習会の様子 地域とともに、安全な学校づくりを。 今後も当科では、地域に根ざした取り組みを継続してまいります。

令和7年度 政府訓練 金畑先生のレポート

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こんにちは、金畑です。 9月5日から6日にかけて行われた令和7年度 政府訓練に参加してきました。 金畑をリーダーとして、5人のチームで、岩手県庁内に設置された「岩手県保健医療福祉調整本部」内の“搬送調整班”というセクション(機能班)で活動してきました。 今回の訓練では、「北海道および東北地方(青森・岩手・宮城)で大地震が発生した」という想定のもと、被災地への支援を行うという内容でした。 私たち搬送調整班の役割は、県内の医療機関にいる患者さんを、被災地域から被災していない地域への安全な転院・避難を支援することです。 災害支援と聞くと、まずは現地での救助活動や医療支援を思い浮かべる方が多いかもしれません。 もちろんそれが重要な役割ですが、その活動を「後方から支える」仕事も同じくらい大切です。 私たち本部運営をするチームが使うのは、パソコン、プリンター、電話、ホワイトボード、Web会議システムなど。 イメージとしては――ちょっと例えが古いかもしれませんが――映画『シン・ゴジラ』に出てくる作戦会議室のような雰囲気かもしれません(ちょっと違うかも…?)。 最前線でゴジラと戦う隊員(災害現場で活動するDMAT隊員)もいれば、霞ケ浦や立川の巨大不明生物特設災害対策本部(巨災対)で現状を分析し、戦略を練る官僚(本部運営するDMAT隊員)もいるのです。 どちらも災害医療においては欠かせない存在です。 もちろん、災害が起こらないのが一番ですが、万が一に備え、私たちは日々訓練を重ねています。 今回の訓練でも、以前はうまくできなかったことが改善できた一方で、新たな課題も見つかりました。 身体的には少し疲れましたが、たくさんの学びと気づきが得られた2日間でした。 (写真は活動中の班やカンファレンスの様子、Web会議システムを同時に3つ稼働させている様子です)

【おしらせ】ぐんま赤十字フェスタ2025

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ブログ担当永山です。イベントのお知らせです。 場所:けやきウォーク前橋 日時:9月23日(火祝)10:00~16:00 けやきウォーク前橋でイベントがあります。 ドクターヘリについての講演で当科 萩原先生(AM11時頃予定)が参加します。 残念ならがDrヘリは展示できませんが、ECMOカーは会場展示されたり、子供さんが参加できるイベントがありますのでぜひ遊びにてきてください。

令和7年度日赤災害医療コーディネータ研修に参加してきました。

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ブログ担当の永山です。 2025年8月30日〜31日の2日間、 日本赤十字社本社で開催された 「令和7年度 第1回 日赤災害医療コーディネータ研修」 に参加してきました。 この研修は、2011年の東日本大震災の教訓をもとに始まったもので、 赤十字救護班が災害時に円滑に活動するため、 DMATやJMATなどの多機関と連携し、現場での調整ができる人材を育成することを目的としています。 今回、当科からは金畑先生が研修生として、 そして私(永山)はスタッフとして初めて参加させていただきました。 【1日目】座学とグループワークで「調整業務」を学ぶ 初日は、調整業務の基本的な知識に関する座学に加えて、 グループワークを通じて、実際の調整業務を疑似体験しました。 【2日目】県庁・日赤支部・保健所の多層的な総合演習 2日目は、県庁や日赤支部、保健所(二次医療圏)などの異なる階層に分かれ、 日赤CoT(災害医療コーディネータ)として どのように連携・調整を図るべきかを、実践的な総合演習で確認しました。 学びと気づき 実は、私は1年前に受講生としてこの研修に参加していました。 その時と比べても、内容はさらにブラッシュアップされており、 今回は「教える側」の視点からも多くの学びがありました。 災害医療の現場では、「調整できる力」が問われます。 今後も研修で得た学びを、現場で活かしていけるよう努めていきたいと思います。

第47回日本呼吸療法医学会学術集会に参加してきました。

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当院からは、 藤塚「高齢者V-V ECMOの単施設後方視的検討」、 杉浦「アミオダロンの薬剤性肺障害に対し消失半減期を越えて長期V-V ECMO管理をした一例」 を発表してきました。 呼吸療法医学会は、呼吸療法という名のごとく、 酸素療法や非侵襲的陽圧換気(NPPV・NHF)、人工呼吸管理、ECMOまで あらゆる呼吸管理がトピックスです。 当院は呼吸管理に長けている病院でもあり、 さらにECMOセンターからも多くの知見を求められます。 今回も多くの方々と色々なディスカッションできました。 (超専門家がそろっているので、内容もマニアック!) 個人的には、日本航空の機長とキャビンアテンダントのチームの話があり、 勉強になりました。 航空業界と医療業界は通じるものがありますし、 レジリエンスを高める努力をしていきたい! また新たな治療戦略として、活かしながら よりよい医療を届けられるようにがんばりたいです。 ちなみに休日の大阪は 人がすごい! 暑い!