CBURNシミュレーション@ER

こんにちは、ブログ担当の永山です。

今回は、救急外来で実施した「CBRN(シーバーン)シミュレーション」についてご紹介します。

まず「CBRN」とは、化学(Chemical)、生物(Biological)、放射性物質(Radiological)、核(Nuclear)の頭文字を取った言葉です。こういった災害やテロが発生した場合、現場付近の方々だけでなく、対応にあたる消防・警察・医療従事者も被害に巻き込まれる可能性があります。もし最初から原因物質がはっきりしていれば対策を立てやすいのですが、実際には情報がないまま患者を受け入れて診療せざるを得ないこともしばしばです。そのため、自分たちを守るための防護具の着用はもちろん、除染スペースを含めた動線を事前にシミュレーションし、チームで訓練しておく必要があります。

今回の訓練は、水野先生を中心にERスタッフの皆さんの協力を得て行いました。ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。また事前に、萩尾先生からCBRNに関するレクチャーを受けていたおかげで、知識を共有した状態でスムーズに訓練を進めることができました。

訓練では、救急隊が搬送してきた際の対応や、患者さんの脱衣場所、搬入口から除染スペースまでの動線確認など、搬入前にもやることが多いと実感しました。事前のブリーフィングの大切さを改めて感じるとともに、状況に応じて方針を切り替える際のスタッフ間の情報共有がいかに重要かも再認識できました。

特に、患者さんの状態が急変して除染スペースでは対応が難しくなった場合、広い処置室に移動するなど、計画がめまぐるしく変わる可能性があります。さらに災害時には、軽症から重症まで多くの患者さんが同時に搬送されるため、トリアージを行いながら全体を把握する力も必要です。

もちろん、こうした災害が起こらないことが一番ですが、万が一に備えて混乱を最小限に抑えられるよう、今回の訓練を通じて見えてきた課題(装備・物品の配置など)を見直しつつ、今後も継続的に訓練を実施していきたいと思います。

それではまた次回のブログでお会いしましょう。

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