「前橋ドクターカー会議」を開催しました。~前橋ドクターカーのさらなる進化のために…~

町田です。
未明に石川県能登地方を震源とした最大震度5強の地震がありました。大きな被害が出ていないことにほっとしましたが、この時期に大きな地震があると心がやはり落ち着きません。震源地に
近い地方の方々におかれましては、余震などに十分お気を付けください。


先日前橋市消防局で「前橋ドクターカー会議」が行われました。
この会議は前橋ドクターカーの運用に関わる前橋市消防局(警防課)、群馬大学医学部附属病院、前橋赤十字病院の実務担当者が一堂に会して、ドクターカー運用にかかわる様々な課題を協議する大切な機会になっております。
*このご時世のため、最小限の人数で感染予防の十分な留意を行い実施しております。
前橋ドクターカー1号車&2号車

前橋ドクターカーについては、2012年度に群馬県ドクターヘリの補完事業として最初は日没が早い時期の夕方のみの運用から始まりました。それからドクターヘリ運休時、さらに重複要請時に出動可能となり、そしてドクターヘリ補完事業から独立してドクターヘリと併用して出動できるようになりました。
2017年からは群馬大学に2台目の前橋ドクターカーが導入され(月・水のみ)、前橋市内をドクターヘリおよび2台のドクターカーで守る病院前診療体制が確立されました。

さらに消防、両病院が集まって行う前例検証会を毎月2回のペースで行い、3者で課題を抽出し共通理解をもって活動できるように進めることで、要請の迅速化、キャンセル判断の正確さ、活動内容のレベルアップを図ってきました。
最初の1年目はなんと4件の出動のみでしたが、今では2台のドクターカーで年間900件の出動を担うようになっています。


しかしながら事業が拡大すればするほどまた新たな課題が発生します。
重複要請への対応が真っ先に上がりますが、それ以上に頭を悩ませるのが“働き方改革”という壁です。要請が増えることによる救急スタッフの業務の増加、出動数が増えることによる検証会の時間の延長などが問題として挙げられました。
これらのことを負担と思うかどうかは個人の問題だと思いますが(あくまで町田の私見です)、とはいえ時代がそれを許してはくれません。ドクターカー事業をこれからの時代にさらに進化させていくためには、このような問題にも向き合っていかないといけないようです。

当院もドクターヘリ・カー責任者の出向に伴いリーダー交代となりますが、この交代はきっと良い方向に進むでしょう。そして「前橋ドクターカー会議」にような3者が集まる機会でより建設的に物事を進めていっていただければうれしく思います。ただし「業務縮小は簡単ですが、それを元に戻すほうが何十倍も労力がかかる」ことを肝に銘じておいてくださいね。

コメント

このブログの人気の投稿

新年度集合写真

先日ブログでご紹介した新型コロナワクチン筋注方法について訂正があります

タカラトミーさんが当院を取材