高速道路事案を考える!~「館林地域メディカルコントロール協議会症例検討会」参加報告~

こんにちは。金畑です。
先日の1030日に、町田医師と館林地域MC協議会 症例検討会に参加してきました。
当院は前橋市にあり、館林地域は車で1時間程度離れている地域です。しかし、館林地域で発生した交通事故に対してドクターヘリが出動した事案があったため、そのヘリスタッフとして、症例検討会に参加してきた、というわけです。


事故内容の詳細は書けませんが、高速道路上で発生した複数台がからむ交通事故でした。
通信指令課(119番を受けたり、現場の隊とやりとりをしたりする部署)からの問題点とドクターヘリ側の問題点をそれぞれ提示し、症例検討を行いました。
高速道路上という特殊な環境や多数傷病者事案であること、他県の消防同士がやりとりをしないといけないといったいくつもの難しさがありました。
東北道 館林IC→羽生IC ドクターヘリ活動案

・高速道路は一方通行なので、救助しに行く隊は事故現場の上流側のICから進入し、搬送する隊は下流側のICからでないといけない。ドクターヘリも同じで現場に行く場合と、救助された傷病者を受け取る場合で、ランデブーポイント(ヘリの着陸地点)が変わる。

・多数傷病者事案であると、医療の供給不足になりがちで、マネージメントが一段と難しくなる。

・群馬県館林市を通る東北道は、北側のICは栃木県佐野市、南側のICは栃木県羽生市と県が変わってくるため、消防は他県の消防とのやりとりもしないといけない。ランデブーポイントの選択肢が増えれば、その分、調整も複雑になるため通信指令課の負担となる。

と、このような問題点、課題が多くあげられました(本当はもっと多いのですが、細かいことを書くときりがないので、このくらいで…)。

現場では長く話している時間は無く、かつ立場や求められる役割も異なるため、消防側が考えていること、医療側が考えていることを(残念ながら)完全に理解し合えていません。しかし、救急科は消防と密に関わる科ですので、これも大切な業務の一環です。
今後も機会があれば参加していきたいと思います。

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