俯瞰的に見て学ぶ!~「成田国際空港エマルゴトレーニング」見学報告~

こんにちは。金畑です。
先日711日に、同期の吉野先生と一緒に成田国際空港で開催されたエマルゴトレーニングの見学に行ってきました。

エマルゴトレーニングはスウェーデンで開発された救急・災害医療の机上シミュレーションキットです。机上ではありますが、場所や日時、環境といった条件のもと、災害が起きたときに、各組織(警察、消防、救急、医療など)がどのように動くのかを訓練するものです。
今回で13回を迎えたエマルゴトレーニングで、日本の玄関口である成田空港での局地災害を想定しています。当初は、飛行機事故といった多数傷病者案件の訓練だったようですが、今年のラグビーワールドカップや来年の東京オリンピックを控え、テロの脅威も増していることから、今回はCBRNE(シーバーン;chemical, biological, radiological, nuclear, explosiveの頭文字で、化学・生物・放射性物質・核および爆発物の総称)災害を想定した訓練内容でした。私は題名にもある通りプレイヤーではなく、見学者として参加させていただきました。


いままで受けた災害訓練では、訓練といえども結構緊張し、視野は狭くなり、思考は鈍くなりました。他の皆も少し焦りや、すこしピリついた状態になり、場の空気に飲まれてしまうこともあり、いつもと同じ状態を維持することが難しかったのを覚えています。実際に「なんでこれができなかったのだろう」と反省することは多々ありました。
今回は、そのような空気に飲まれずに、「自分ではどのように動くだろう」と考えつつ、実際のプレイヤーが何を考え、どのようなアクションをとるのかを比較しながら見学し、自分の反省・勉強につながりました。また、いつもなら自分のことで精一杯でしたが、医療者以外の消防隊や救急隊の動きを見ることができ、とても興味深かったです。

また、災害現場では「Communication、情報」がとても大切とされています(金畑も今までの訓練で痛い目にあいました)。
今回の訓練は広い一部屋で行われていて、その中に、災害現場で実際に設置される現場指揮所や救護所、病院といった部門がありました。この部門間の情報伝達も実際に則り、無線や携帯電話、伝達等で情報共有がされていました。そのため、訓練時間が進めば進むほど各部音の情報量の差が顕著となっていきました。これはある程度どうしようもないことだと思います。
この情報格差が生まれるのをリアルタイムで見られ、どんな情報差が悪影響を生むのか、その情報差を埋めるためにどうすればよいのかを第三者として見ることができたのは大きな収穫でした。


前橋赤十字病院に所属している限り、災害訓練は受け続けると思いますので、今回の内容を次回に活かしたいと思います。

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