「DMORT養成研修会」に参加しました。


町田です。
 
皆さんは“DMORT”という言葉を知っているでしょうか?
DMORT(ディモート)とはDisaster Mortuary Operational Response Teamの略で、日本では“災害死亡者家族支援チーム”と呼ばれます。
 
JR福知山線事故災害での対応で、現場でトリアージ区分「黒(死亡または救命困難)」のという黒タグの系統的使用が行われることで、効率的な救急搬送や医療機関の混乱回避につながったといわれています。しかしその一方で「黒タッグの患者の遺族は納得しているわけではない」という報告があり、災害現場での家族(遺族)対応では「日常の救急医療とは異なった災害医療の特殊性を考慮したグリーフケアが必要である」という考えから日本DMORTの様々な活動が始まったそうです。
 
 
今回は主催:一般社団法人日本DMORT、共催:新潟大学医学部災害医療教育センターで519日に新潟医療人育成センター(新潟大学旭町キャンパス)で行われた「DMORT養成研修会」、群馬県からは前橋赤十字病院と原町赤十字病院から1人ずつ受講する機会をいただきました。
 
 
研修会の内容は、午前中はDMORT、警察の業務、精神的なケアに関わる救護班の概要の講義に始まり、災害急性期の心理反応と遺族心理の実際、救援者のメンタルヘルに関わるとても重要な講義が続きました。
 
午後は実際に災害で亡くなった方のご家族に対応について、参加者が5チームに分かれて5つのシナリオを用いてロールプレーが行われました。各シナリオで本当にいろいろ考えさせられることがあり、とても深い学びを得ることができました。
 
 
災害医療のみならず平時の救急医療でも、あらためて生と死は表裏一体であり、死と直面した際にそのご家族に対してどのように向き合うかスタッフ全員がもっともっと考えていかないと感じました。
 
個人的にも昨年に黒タッグを付けなければいけない経験があり、その時の自分自身の行動やご家族への向き合い方について今でもずっと悩んでいます。今回の受講ですべて悩みが解決したわけではありませんが、このようなことにさらに向き合っていくことの大切さをしっかりと自覚できた気がします。

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