まずは“良質な胸骨圧迫”と“迅速なAED使用”を!~「新人初期研修医対象BLS&AEDコース」開催報告~

町田です。
当院では毎年毎月1回ずつ「BLS&AEDコース」を開催していますが、4月だけは2回(年13回)開催しています。
毎年恒例で4月第木曜日開催の本コースは「新人初期研修医」が対象で、1週間にわたる初期研修医のオリエンテーションのプログラムの1項目としても加えられています。
今年も4月4日に新人初期研修医12人が本コースに参加しました。

ところで“BLS”とは何を意味しているでしょうか?
BLSはBasic Life Supportの略で、日本語では“一次救命処置(心肺蘇生法)”と言われます。BLSの定義は「一般市民にも行える救命処置(心肺蘇生法)」です。

それに対して「医師や医療関係者が、一般市民が行えない医療器具や緊急医薬品を用いた救命処置(心肺蘇生法)」を二次救命処置(心肺蘇生法)といい、ALS(Advanced Life Support)と略されます。


新人とはいえ初期研修医は医師国家試験を合格し“医師免許”を取得して当院に研修に来ました。
となると「えっ、なんでALSではなくてBLSなの?」と感じる方もいるかもしれません。

どんなに救急救命士の資格が拡大し、ドクターヘリ・カーなどの病院前診療が充実し、そして医療が高度化しても、目の前で倒れた患者さんに“良好な胸骨圧迫(心臓マッサージ)”と“迅速な除細動(AEDの使用)”が行われていないと、患者さんの救命率や社会復帰率の向上に結び付きません。
ましてや院内では初期研修医や病棟看護師が患者さんの急変の第一目撃者や発見者になる確率が高い傾向にあります。

医療スタッフは常にALSに用いるような医療器具や緊急医薬品を持ち歩いているわけではありません。しかし応援のチームがたどり着くまでの数分間に正しいBLSとAEDの使用がなされていれば、かなりの高率で自己心拍の再開に導くことができます。


最初から高度な治療に走ることなく初期対応を確実に行えるようになるために、当院ではこのように毎年新人初期研修医にBLSを徹底的に指導しています!ちなみに新人看護師にも7,8,9月に本コースを開催する予定です。

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