悲しみを乗り越えて・・・「群馬県ドクターヘリ症例検討会」を開催しました。

町田です。
8月28日は今年度2回目(通算36回目)の群馬県ドクターヘリ症例検討会の開催日でした。
今月10日発生した大きな事故の影響により消防も医療もまだまだ傷が癒えていない部分がありますが、今月は交通事故やイベントでの多数傷病者発生事案、山岳救助事案、小児の不慮の事故が容赦なく立て続きがんばるしかない日々が続いています。ドクターヘリも今月は20日の時点で要請が100件を超え、近隣県のドクターヘリに助けていただきながら何とか1件でも多くの事案に応需しようと努めています。


このような状況の中ですが昨日開催された「群馬県ドクターヘリ症例検討会」には、長野県、埼玉県、栃木県の病院、消防関係者もふくめて150名を超える関係者の方々に駆けつけていただきました。心より感謝いたします。
新病院(講堂)で初開催です!

会に先立って先日の防災ヘリ墜落事故で亡くなられた9名の方々に黙とうをささげました。
本当に平時のドクターヘリ活動や本検討会でもかかせない方々で、あらためて9名の“県民の命のため”に思いに応えるために「活発な議論をしていこう」と宣言して本会を始めました。

今回検討した5事案のうち3事案は多数傷病者事案でした。
そのうち1事案は連続した多数傷病者事案に防災ヘリもコラボして活動したもので、この時の防災ヘリの活躍にあらためて感謝しつつ、今後このような事案にどのように戦略を練っていくかをディスカッションしました。
またここのところ若手ドクターが研修で同乗することが多く、苦い思いをした症例(患者さんは元気に退院しています)についても取り上げさせていただき、次に同じ悔しい思いをしないようにあえて症例を報告してもらいました。
また長野県や埼玉県の基地病院の先生から多数傷病者事案に対する各県の対応や、本会で取り扱った事案に対してアドバイスを頂きました。

今回はとにかく医療側の考えと消防側の考えをお互いが理解してより良い連携ができるために明日からすぐにできることを意識しながら進行しました。10年間ドクターヘリに関わってきていても、新しい発見やアイデアがどんどん出てきて、この会を続けていく意義をあらためて感じました。



尚、前日に佐久総合病院佐久医療センターで開催された「信州ドクターヘリ事後検証会議(症例検討会)」に参加させていただきましたが、こちらはすでに開催156回を数えており、会の進行の仕方やスライドの内容など学ぶことが多く有意義な時間となりました。
またこちらでも会に先立って防災ヘリに事故に対して黙祷をあげてくださいました。長野県の関係者の方々には平時より様々な面で助けていただいており、感謝の気持ちとともにこれから先もさらに連携を深めていきたいと思います。
佐久に向かう途中、コスモスが咲き始めていました。
秋の気配も少しずつ・・・

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