第42回日本集中治療医学会学術集会に参加しました。(報告第2弾)

劉です。
201529-11日に、第42回日本集中治療医学会がお台場で開かれました昨年10月の日本救急医学会総会・学術集会の時と同じく、藤塚先生との学会参加ダブル報告の第2弾です。(第1弾から少し遅くなってしまい申し訳ありません。)
*藤塚先生からの報告第1弾 ⇒ http://drheli-gunma.blogspot.jp/2015/02/42.html


お台場といえばフジテレビがあることや、踊る大捜査線の舞台として有名だと思います。お台場は、ペリー艦隊が来航した際に、江戸を防衛するために砲台が置かれたことに由来するらしいのですが、現在は初代ガンダムが防衛の要となっているとかいないとか・・・今の住所は埋め立てが進められた際に隣接する区が自分たちの土地だと言い張ったため、北部は港区、西部は品川区、南部は江東区に分割されているらしいです。


 
 
集中治療医学会に参加しての感想は、やはり敗血症についての演題やシンポジウムが多かったのと、今年の主催者が循環器内科ということもあり心不全や心房細動、肺塞栓などの循環器分野の教育講演などが目立ったということでした。その一方で、ECMOなどの内容はかなり少なかったように感じました。
 
<私の発表の様子>

<町田先生、宮崎先生のポスター>

 
 
数ある演題の中でひときわ注目したのは早期リハビリテーションについての演題の多さや、早期リハについてのワークショップ、シンポジウムがプログラムに組み込まれていることでした。
昨今の早期リハビリテーションに対する注目度、重要度が表れていると感じます。やはり、これからの医療は治療するだけでなく、どのように社会復帰を目指すのかということに重点がおかれていくといつも感じています。ついこの間までは各病院がこぞって救急をうたい救急車の確保にいそしんでいたように思いますが、それにはひとつ大きな問題があります。当院においてもよく見られることでありますが、救急車を受けるだけ受けてもその患者さんが最終的に目指すべき転院、退院の視野がはっきりしていないことです。頑張って救急車を受け入れても、寝たきりになってしまうご高齢者の患者さんが増えてしまい、さらに転院できない患者が当院のベッドを埋めていってしまうような現象が少なからずみられています。
 
そのような今の時代にこそ早期リハビリテーションの意義が存在しています。
早くからリハ介入を行うことでADLを維持し、「寝たきりにさせない」、「自宅退院を目指す」といったことが今後の医療では必要となります。
早期リハビリテーションは今後の高齢社会における医療提供においてひとつの大きな柱になると感じています。しかしリハビリテーションを行う際の導入基準や方法といったプロトコールの作成が必要であり、当院においては私が早期リハビリテーションの適応や導入、方法を検討しプロトコールの作成を行っています。すでに雛形は完成しており、近いうちでの実用に向け動いています。
このプロトコール導入が患者のADL,QOLを上げ、少しでも長い間笑顔で過ごせる人生を自宅で過ごしてもらえたらと願っています。
 

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