1日も早くICUから一般病棟に送り出すために・・・

町田です。

ここ数日はめずらしく風が穏やかで(昨日は雨でしたが)、「いよいよ春はもうすぐ」と思いましたが、今日は朝から群馬はかなり強風です。山間部に出動したドクターヘリも、風の影響を考慮して安全おためにランデブーポイントの変更などを行いながら対応しています。
ちなみに冬の群馬の晴天率は高く、このような日はたいてい北日本から日本海側は大雪になっています。風や雪の被害がに事を願っています。


現在ICUの勤務体系は当科より研修医含めてほぼ毎日7名を日勤帯に配置し、うち1名がリーダーとして指揮命令&各科・各病棟・各職種のスタッフと連携をとってチーム医療を展開しています。
ちなみに当院はclosed ICUというスタイルをとっており、主治医は各科のままでICUでの全身管理を当科のICU当番(ICU専従医)が担っています。毎日夕方にはICUチームと主治医の合同カンファレンスを行い、患者さんの経過や今後の方針について意思統一を図っています。
当院のICUは術後や病棟急変に対応する通称「病棟ICU」が6床、救急外来からの入院患者に対応する通称「センターICU」が6床あります。夜間は各ICUに1名ずつ専従のICU夜勤医師を配置して、引き続き重症患者の全身管理を行っています。

ここのところ各コースの指導や救急外来の夜勤が多く続いていましたが、今週と来週は久しぶりにICUでの勤務を行っています。そして今週は月曜日からリーダーを任されていますが(勤務表でもともと決められています)、とにかく重症患者がヘリや救急車、まれに自力で当院救急外来に集まっていて、ICUの入室依頼がとても多くなっています。リーダー5日目の半ばにしてすでに17件の入室依頼を頂いていて、ベッドコントロールやスタッフの配置に毎朝頭を悩ませている日々です。

といいつつも、今週は術後の予定入室合わせて17件すべての入室依頼を今のところすべて受け入れることができています。

新入室を受け入れるためには、「患者さんの状態が安定していること」が絶対条件です。しかしそれ以外にも「転棟先の空床があること」「複数科にまたがっている病態があるときに各科が病棟管理を受諾してくれていること」など、様々な要素をクリアしなくてはいけません。
もちろんICU専従医やICU看護スタッフは患者さんの病状回復のために全力を尽くして評価&治療を行っていますが、ベッドの空床確保のためにICU師長さん(または代行のリーダーさん)が各病棟に病状説明を行ってくださったり、各病棟でICUの患者を受け入れるために安定した患者さんの退院支援、空床確保のためのベッドコントロールを行ってくれています。また各科の先生も病棟で管理するためのアドバイスや指示などを的確にくださっています。そして1人でも多く1日も早く車騎復帰を目指すためにICU入室時からすでにリハビリテーションも始まっています。そして薬剤師さん、臨床工学技士さんも常駐しており、いつでも気軽に相談、迅速に対応する体制になっています。

そんなこんなで今週のICUのベッド稼働率は98.3%になっています・・・



ベッドに余裕があればもっとゆっくりICUで診られるのかもしれませんが、そんな余裕のある救命救急センターはほとんどないでしょう。それ以前に患者さんにとってICUは決して長居すればよい場所ではありません。
1日でも早く一般病棟で診られる状態にして、1日も早くICUから送り出してあげるようにスタッフ全員が同じ目標をもって前に進んでいくのです!

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