新たなフライトドクターの誕生です!~菊谷先生デビュー~

10月も気が付くと下旬です。すっかり群馬の山々は燃え上がるような紅葉の美しい時期になりました!
ドクターヘリも昨日で今年度500件の出動を達成しました。今年度は長期運休や台風の影響などで昨年度より11日遅れではありますが、その代わりに防災ヘリ、隣県ドクターヘリによる応援出動、そしてドクターカーなどによる代替えでの出動が増えていることはとても良い傾向だと思います。







群馬県ドクターヘリのフライトドクターは、基地病院の集中治療科・救急科医師に限定しています。それは医療チームを現場に派遣していただくのにそこでしっかりとレベルの高い診療ができる、あらゆる疾患でもきちんと初期対応ができる、そして多数傷病者や災害時でもきちんとコマンダーができる、などを条件としているからです。
そのためにフライトドクターになるためには、日々の診療できちんとリーダーシップを発揮しながら高いレベルの初期対応ができるためのプログラムを組んでいます。またERでもICUでも責任もって診療を行えるだけではなく、群馬県や近隣医療圏の医療事情に精通するための経験日数も条件として掲げています。さらに救急隊、防災航空隊など各機関との協働、災害対応のためDMATの知識も必須としています。

これらをクリアして初めてドクターヘリに同乗して研修を行っています。もちろん同乗研修のころには診療に関する知識、技術はほとんど問題ないようなプログラムのため、同乗研修では徹底してヘリならではの知識、無線のやり取り、メディカルコントロールを叩き込みます。
当院では30回の同乗実習が終了すると中野センター長による最終同乗試験があり、それをクリアするとフライトドクターとしてデビューすることができます。ドクターヘリが全国に広がってきたことはよいことですが、質の低下だけは絶対に避けなくてはいけません。


先日のことですが菊谷先生の最終試験がありました。
朝からいきなり救助現場への医療スタッフ派遣があったり、続いて現場直近のミッションがありましたが、現場でしっかり各機関との連携、初期診療、搬送先選定を行うことができ、センター長から合格を頂きました。



群馬県ドクターヘリ17番目のフライトドクターの誕生です。これで現在フライトドクターが11人体制となり、さらに重複要請や多数傷病者事案にセカンドスタッフとして派遣できる体制が強化されました。とはいってもまだまだ現場ではいろいろなことがあると思いますので、各関係機関の皆様におかれましては、この先もご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。





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