うれしい小さな訪問者!(群馬県ドクターヘリ&前橋ドクターカー 10月活動実績速報付)


町田です。

数年前に小さな子の心肺停止症例にドクターヘリで出動したことがあります。
この時はすぐそばにいた両親の胸骨圧迫、先着した消防隊のAED、つづいて救急隊による質の高い処置継続と適切な情報提供、そしてドクターヘリによる原因究明と治療により自己心拍が再開し、搬送した病院での集中治療のおかげもあって元気に自宅に退院した報告を頂きました。

その子が今日病院を訪れてくれました。
お兄ちゃんと元気に走り回る姿が本当にうれしくて胸が熱くなったともに、ご家族から「皆さんが救急車内で言っていた言葉に支えられました。」というありがたいお言葉を頂きました。
緊急事態では患者さんもご家族もつらい思いの中にあると思います。その時に僕たちの行動、そして言葉の一つ一つに大切な意味があることをあらためて感じました。

僕たちはつねに情熱と誠意をもって目の前の患者さんに対応しなくてはいけませんね。そしてこれからもバイスタンダーによる一次救命処置とそれをつなぐ命のリレーの大切さを、もっともっと伝えていく必要があるのです!

 
 
 


☆群馬県ドクターヘリ10月活動実績速報☆
 

〇要請:133件(4.29件/日)・・・先月+3件、昨年同月+31件
〇出動:100件(3.23件/日)・・・先月+4件、昨年同月+32件
 ・現場出動 66件
 ・施設間搬送 10件
 ・出動後キャンセル 23件(キャンセル率:23.0%)
 ・その他 1件
〇未出動:33件
 ・重複要請 17件
 ・救急隊現着後キャンセル 7件
 ・天候不良 5件
 ・待機時間外 4件
 ・その他 0件
 
☆未出動に対する代替出動:3件
 ・群馬県防災ヘリドクターヘリ的運用 1件
 ・栃木県ドクターヘリ 1件
 ・高崎ドクターカー 1件
 
2014年10月時点での月別要請数(上)・出動数(下)。
2か月連続で昨年度の出動数を上回りました。
 
 


 <要請消防本部>要請/出動:133/100件
 ・吾妻広域消防 27/19件
 ・高崎市等広域消防 25/21件
 ・前橋市消防 21/16件
 ・渋川広域消防 15/13件
 ・多野藤岡広域消防 12/8件
 ・伊勢崎市消防 8/5件
 ・桐生市消防 8/4件
 ・利根沼田広域消防 5/4件
 ・館林地区消防 5/3件
 ・富岡甘楽広域消防 4/4件
 ・太田市消防 3/3件
 *北関東広域連携(栃木県)  0/0件

今月も多くの要請を頂きましたが、救急隊現着前要請率が10月もさらに下がって約6割でした。どんどん目標の8割が遠のいています。早期要請のメリットは患者さんに早期医療接触できるだけではなく、重複要請により対応しやすくなり1件でも多くの要請にこたえる可能性が高まります。


<搬送先病院>傷病者:80名(多数傷病者事案:3名 1件、2名 2件)
 ・37名:前橋赤十字病院・・・U-turn率:46.3%
 ・13名:高崎総合医療センター
 ・ 8名 :群馬大学医学部附属病院
 ・ 4名 :太田記念病院
 ・ 3名 :日高病院
 ・ 2名 :公立藤岡総合病院、群馬県立心臓血管センター
 ・ 1名 :公立富岡総合病院、桐生厚生総合病院、伊勢崎市民病院、済生会前橋病院、利根中央病院、沼田脳神経外科循環器科病院、西吾妻福祉病院、北毛病院、高崎中央病院、碓氷病院
 *他県搬送
 ・ 1名 :足利赤十字病院(栃木県)


<疾患分類>
 ・外傷:43名
 ・内因性疾患:37名

2014年9月 疾患分類



<新規のランデブーポイント>
10月は渋川広域消防本部管内で高等学校を中心に新たに6箇所のランデブーポイントが増えました。来週には渋川小中学校校長会&PTA会のドクターヘリ講演&見学が行われます。学校(または旧学校跡地)は県内に点在してあるため、特にランデブーポイントが足りない地域にとって大切な場外地になります。
現在県内には745箇所のランデブーポイントが設定されていますが、早期接触のためにはもっともっと必要です。目標は1000箇所です!

 
 
 
☆前橋ドクターカー10月活動実績☆
(ドクターヘリ補完事業)
 
〇要請:8件
〇出動:8件
 ・救急現場 5件
 ・キャンセル 3件
 
<搬送先病院>
 ・ 3名 :前橋赤十字病院
 ・ 2名 :群馬大学医学部付属病院
 
<疾患分類>
 ・外傷:2名
 ・内因性疾患:3名


日が短くなりましたが前橋市内は17時45分までドクターカーで対応できます。しかしドクターヘリの補完という枠内での活動のため、まだまだニーズの掘り起こしを十分に行えていないと感じています。

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