「第17回医療安全推進者養成ワークショップ」に参加しました。

増田衛です.
71日(土)〜2日(日)の2日間,前橋市内のイベント施設である音羽倶楽部にて,前橋赤十字病院の職員を対象とした“第17回医療安全推進者養成ワークショップ”が開催されました.

これは2002年に前橋赤十字病院で起きた医療事故をきっかけに,医療事故への意識を高めることを目的とした研修です.対象は院内の全職種であり,各部署から数名ずつ,合計約50名が参加しました.今年当科からは僕が参加となりました.


他己紹介でのアイスブレーキングから始まり,1日目には医療事故発生時の原因分析の手法=ImSAFER(アイムセーファー:Improvement Systematic Approach For Error Reduction)を学びました.
事故が起きた際,登場人物と時間軸の関係を詳細に並べ,それぞれに対して「なぜそのような行動が生じたのか」「その行動を防ぐにはどのような対策が必要か」を検討していくものです.掲載した写真は,ImSAFERで行う検討の模範です.事故の全貌が一目でわかり,原因と対策が明確化しやすいものでした.

2日目に,安全を推進するためにチームで取り組む手法=Team STEPPS(チームステップス:Team Strategies and Tools to Enhance Performance and Patient Safety)を学びました.
SBAR(エスバー:Situation Background Assessment Recommendation)2回チャレンジなど,過去に聞いたことのあるフレーズが散見されました.これらを用いて,患者の重症化を防ぐという寸劇をグループで作り,参加者の前で披露しました.


1日目の研修後にはお待ちかねの夕食(結婚式のコース料理レベルのクオリティ).そして2次会へ流れ込み,参加者みなさんで盛り上がりました.
この研修会の主目的はむしろこちらであり,この飲み会を通じて今まで以上に色々な部署の人と顔見知りになってコミュニケーションの垣根が下がり,ひいては医療事故の軽減につなげることが主催者の意図に違いない…と都合の良いように解釈しています.


冗談はさておき,僕も医師6年目になりました.今までは自分が手技やオーダー等で事故を起こさないように気をつけることで手一杯な時期を過ごしていました.しかし上の立場になるに伴い,「自分」だけでなく「病院全体」が事故を起こしにくくするためにはどのようなシステムを構築しルールを作っていくべきか?このようなことにも目を向けるなければいけないと考え始めていたところでした.
非常に興味深く,今後にぜひ生かしていきたいと思える研修でありました.

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