2017年4月30日日曜日

11人目のフライトドクター誕生!~夫婦でフライトドクターです。~

皆様、ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしょうか?
休暇中の方も仕事の方も事故なくケガなくお過ごしください。
 
今年に入り本格的にドクターヘリ同乗研修を行い、ドクターカーにも積極的に出動して研鑽をつんでいた内海秀先生の最終試験が4月28日に行われ、フライトドクター独り立ちが認定されました。
 
内海秀先生
11人目(通算23人目)のフライトドクターが誕生とともに、内海江里加先生とともに夫婦でフライトドクターとなりました!
チーム内のみならず夫婦間でも切磋琢磨してさらにレベルアップを目指してください。
 
また関係者の皆様におかれましては引き続きご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。


2017年4月29日土曜日

関越道バス事故から5年がたちました・・・

ゴールデンウィークが始まりました。
この時期が来るとどうしても思い出すのは5年前に起こった「関越道大型バス事故」です。


5年前もゴールデンウィーク初日でした。朝方に7名の尊い命が失われ、39名の方が重軽傷を負う大きなバスの事故でした。この事故で亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈りいたします。
この事故の対応では、広域災害対応ばかりに目が行っていた群馬県の各機関に、局地災害対応の課題をまざまざと見せつけられました。
この事故対応の反省から、事故発生から医療チームの体制が遅れないように、災害情報提供方法や当院内の災害対策本部立ち上げ・DMAT参集の手順の整理がされました。
警察から基幹災害拠点病院へ情報提供できるルートができました。
どのような方法でも災害情報が入れば10分以内に決断します。
そして今は県境での高速事故対応で隣県との連携を強化する動きを盛んにしています。


途中に平日を挟みますが9日間にわたる大型連休が始まりました。
楽しい思い出が事故などで悲しみに塗り変わらないように、事故に十分気を付けてお過ごしください!

2017年4月28日金曜日

もう一つのドクターカー・・・~高崎ドクターカー支援~

藤塚です。
群馬県における病院前診療システムには、現在は「群馬ドクターヘリ」とその補完的に活動している「群馬県防災ヘリドクターヘリ的運用」「前橋ドクターカー」があり、それに加えて「高崎ドクターカー」があります。
今回は、私たちも月に数回だけですが協力させて頂いている高崎ドクターカーについての話です。


高崎ドクターカーは、平成2599日から運航開始となり、県内で最初に正式なドクターカー事業を開始しています。高崎総合医療センターに基地があり、基地発進方式で出動します(前橋ドクターカーは、消防救急車からの医師ピックアップ方式)。
管轄エリアは、高崎市・安中市です。

たかさき消防共同指令センターからの要請から、すぐに病院から医療スタッフを乗せた車両が現場へ出動します。そのため、場所によっては救急隊よりも早く現場に着く場合もあり、より多くの判断が求められます。
そのほか、車内には様々な緊急対応可能な装備品が揃っており、12誘導心電図(病院へ伝送可能)や血液ガス分析装置など現場での診断・治療含めた診療が可能となっております。
また、現場救急隊との携帯電話によるリアルタイムの情報共有など、ドクターヘリ対応と違ったやりとりもあり、勉強になることが多々あります。


病院前診療からの早期医療介入を実現するための選択肢が増えてきており、それらをいかに活用し、また共同して活動できるか、消防・医療、病院間ともに協力していきたいと思います。



2017年4月27日木曜日

「若手医師のための医学情報整理術セミナー」に参加しました!

4月より前橋赤十字病院で勤務しております、後期研修医の小松と申します。

去る416日に、都内で行われた「第1回 若手医師のための医学情報整理術セミナー」に参加いたしました。

このセミナーのテーマは、「大量の医学知識をどのように収集し、整理するか」といったものでした。


現在、インターネットには無数の医学情報 (信頼できる情報から、あまり信頼できない情報まで…)が溢れており、最新の情報(論文やエビデンス)もインターネットでの公開の方が文書よりも早いことが多いです。

私たちは日々の勤務の中で、この医学情報を常にアップデートし、臨床に有効活用することが必要とされています。

医療者としての「仕事の効率化」は、「情報収集や整理の効率化」とも言い換え得られるかもしれません。


技術も知識も未熟な私ですが、情報の波に溺れぬよう日々邁進して参ります。

2017年4月25日火曜日

隣県とのドクターヘリ連携!~「信州ドクターヘリ事案検討会議」に参加~

町田です。
前橋の市街地では桜の花はすっかり見られなくなりましたが、かわりにハナミズキの薄紅色と白色の花がきれいに咲いています。この時期は人間界と同様に植物界もめまぐるしくうごめいていますね。僕の故郷はようやく桜の開花前線が届き始めているようです。


群馬県は南に埼玉県、東に栃木県、北に新潟県、西に長野県と隣接しています。
当県を含め周辺各県もすべてドクターヘリを保有しており、各県と様々な形でドクターヘリの連携を行っています。

栃木県とは「北関東ドクターヘリ広域連携」、埼玉県とは「群馬県・埼玉県ドクターヘリ広域連携試行事業」で手を組んでいて、エリアの制限はありますが重複要請時、多数傷病者発生時などでは自県ヘリが出動中に消防判断で隣県ヘリも要請することができます。
また新潟県ともドクターヘリ広域連携の話が進んでいて、長岡赤十字病院に新潟県で2機目のドクターヘリが導入されたことを契機に今後両県間の話し合いを加速させていくことになっています。

2016年度「群馬県と近隣県のドクターヘリ応援出動」
栃木→群馬:17件、群馬→栃木:2件
埼玉→群馬:9件、群馬→埼玉:18件
長野(佐久)→群馬:6件
 
新潟県についてはすでに消防同士の応援協定にもとづき、高速道路の事案に関しては隣県のドクターヘリを要請する仕組みができています。
高速道路の管轄は県境ではなく、ICで分けられているの知っていますか?
例えば関越道の湯沢IC(新潟)から上り線に入り、関越トンネルをぬけて水上IC(群馬)を出るまでは新潟県の南魚沼消防が管轄しています。つまり関越トンネルを抜けて群馬県に入ってから事故にあっても新潟県の消防管轄のためドクターヘリも原則的に新潟県ドクターヘリが呼ばれます。しかし越後山脈を越えてヘリが来るのには時間・距離、そして天候の壁があり、群馬県ドクターヘリを要請した方が圧倒的に早期医療介入をできる可能性が高いです。そのために南魚沼消防(新潟)が利根沼田消防(群馬)を介して群馬県ドクターヘリを要請できる仕組みが出来上がっています(ちなみに下り線ではその逆のことが可能です)。

長野県とはまだ県同士でも消防同士でもドクターヘリに関わる連携はありません。
ただし両県ドクターヘリの運航要領の範囲内で基地病院との連携による県境を超えた出動は可能になっています。(両県ともに隣県消防からの要請については“基地病院判断で出動可能”となっています。)
実際には信州ドクターヘリ佐久に重複要請時の県北西部(嬬恋・北軽井沢など)への出動、碓氷峠での多数傷病者事案での応援出動をしていただいています。


昨日、長野県との連携をさらに強化するために佐久総合病院佐久医療センターで開催された「信州ドクターヘリ事後検証会議(症例検討会)」に参加しました。
当院はドクターヘリ導入時に佐久総合病院でドクターヘリ研修をさせていただいていて、今回もスキー場事案の対応や重複要請のMedical controlなどの事案に対してとても貴重な意見を聞かせていただきました。

その会議の往復で上信越道を利用したのですが、行き(下り線)については長野県に入ったときに「ここで事案が発生したら佐久ドクターヘリなら5分で来られる」、帰り(上り線)については群馬県に
入ったときに「天気が悪く峠越えができなければ群馬ドクターヘリか高崎ドクターカーで対応できる」と実感しました。
(ブログ「群馬の観光や名物と上毛かるた」から引用・一部追記)
群馬県は十字に高速道路が走っており、新潟(関越道)、長野(上信越道)
のほかに埼玉県(関越道)、栃木(北関東道、東北道)の各消防との
連携活動が必須となります。
 
患者さんにとってどこのドクターヘリが来ようと変わりはありません。
県同士、消防同士ですでに協定が組んであれば、実際にそのような事態に陥っても消防は迷うことなくタイムラグなく隣県へリを要請することができます。最も早く患者さんのもとにたどり着けるように、隣県ドクターヘリやドクターカーとのさらなる連携を築き上げることが基地病院、消防、行政に課せられたミッションです!


ちなみに群馬県と福島県は鉄道や道路はつながっていませんが、尾瀬の湿原でつながっています。尾瀬での防災ヘリ救助事案に関しても福島県との連携を考えていく必要がありそうです。

2017年4月23日日曜日

2017年度の群馬県ドクターヘリフライトドクター・ナースです!

町田です。
2009年2月18日に運航を開始した群馬県ドクターヘリは、今年度で10年度目(2008年度を含む)を迎えています。
運航開始時、フライトドクターは現在当院の院長である中野センター長をリーダーとして10人、フライトナースは現在看護師長である高寺主任をリーダーとして3人で始まりました。10年度目を迎えて運航開始当時からまだドクターヘリに乗っているのは中村センター長、町田、鈴木、城田、小池(出向中)の5人だけになってしまいましたが、いままでに新たにフライトドクター12人、フライトナース5人が誕生してきました。

そして2017年度はフライトドクターは10人(育休中1人あり)、フライトナースは7人(育休中1人&出向中1人あり)でスタートします。チーム全体のリーダーを町田が、ナースのリーダーを城田看護師が担当し、運航会社、集中治療科・救急科医師、救急外来看護師スタッフがチーム一丸となって、患者の救命率、社会復帰率の向上のためにレベルの高い病院前診療が提供できるように日々努力していきます。

そして今年度に入り内海秀先生のヘリ同乗研修も大詰めを迎えました。増田先生も同乗研修の真っ只中です。

ほかにも堀口先生や佐々木先生のヘリ同乗研修が本格的に始まります。
関係者の皆様におかれましては、今年度も安全運航を最優先、そして患者の視点に立つことを忘れずにドクターヘリ活動へのご協力をよろしくお願いします。また当科スタッフへの厳しいご指導のほどよろしくお願いいたします。



参考までに・・・
群馬県ドクターヘリのフライトドクター・ナースとして独り立ちするために、当科では以下の基準をもとにステップアップしながら研修を進めています。
上記を満たして初めてヘリリーダー&メンター長の評価、
そして最後にセンター長の試験が待っています!
患者への診療はもちろんのこと、地域の医療をしっかり把握したうえで、その時その場所でその患者にとってより良い搬送先を選択できるように、平時からMedical controlも積極的に行っています。
今年度新しく来たスタッフも、ヘリのホットラインが鳴るとドクターヘリ通信センターに足を運び、ヘリの出動の流れ、出動先の医療状況など積極的に情報収集をしています。このような気持ちは地域の救急医療をより効果的に運用するために重要になってきます。

2017年4月22日土曜日

もう一つの赤十字病院・・・~原町赤十字病院支援~

町田です。
今年度もあっという間に1か月を過ぎようとしています。新スタッフもだいぶ仕事に慣れてきて、ERでもICUでもすでに大きな戦力として活動しています。


日本赤十字社群馬県支部のもとには2つの赤十字病院が存在しています。
1つは前橋赤十字病院で、もう一つは東吾妻町にある「原町赤十字病院」です。

原町赤十字病院は、吾妻地域唯一の災害拠点病院で地域密着型の医療を展開しているとともに、当院初期研修医の地域医療研修先としてお世話になっていたり、災害時は日赤救護班として当院と協働することも多くあります。

昨年度から当科も週1回ですが当院の救急外来の支援のためにお邪魔させて頂いていますが、いつもよりもさらに患者さんやその家族との距離がぐぐっと近い前橋赤十字病院ではなかなか味わえない経験をできる貴重な機会となっています。
また前橋赤十字病院で一緒に働いていた看護部長や事務の方々との懐かしい再会もあります。


これからも両病院間でさらに連携を強くして、日本赤十字社群馬県支部の活動をさらに盛り上げていきたいと考えています。

2017年4月20日木曜日

『第16回日本旅行医学会大会』に参加しました。

藤塚です。
16回日本旅行医学会大会」に参加しました。今年は【救急災害医療と旅行医学】がテーマでありました。昨年は熊本地震が起こり、私自身も本学会学術集会には参加せず、熊本へ救助活動しにいったことを思い出しました。

 

私自身は、『旅行に伴う重症呼吸不全の治療戦略 体外式膜型人工肺 ECMO』 という題目で、日本・当院でのECMO紹介と症例提示、今後にむけてというポスター発表をさせて頂きました。
 
本学会の参加者は、医師・看護師のみならず、ツアー会社や航空会社関連の人たちなど、多職種にわたります。また海外の講師からの発表もあり、海外の医療事情などの話もあり、面白い会です。


大手旅行会社が企画する障害や疾患を抱える方への旅行提案の発表

 
知っていますか?海外での病院のかかり方。 

米国を例にとると、留学される学生(10台後半~20台前半)は、親権者のサインがある治療承諾書がないとほぼ診療拒否をされます。(日本は医師法で『医師の応召義務』があるため、診療拒否をしてはいけないとなっています。)
しかし、ER(救急)は支払い能力の有無にとはずすべての患者をを診療することになっているため、診てもらうことはできるでしょう(非常に混雑していますが)。

そのような海外の医療事情など、海外からの講演などもある会です。


東京オリンピックを控え、国際交流が盛んになり、より一層旅行医学(予防接種、各国の医療事情etc)の知識が求められます。何事にも患者さんのニーズに答えられるように日々学んでいきたいと思います

2017年4月19日水曜日

「2016年度高度救命救急センター活動実績」の報告

町田です。
今年は桜の開花が遅いと思ったらあっという間に散ってしまいました。毎年同じことを思うのですが、このはかなさが桜が人々を魅了する理由なのでしょうか・・・
群馬県では今度は山間部で桜の開花しています。前橋市内はすでに葉桜になってしまっていますが、ドクターヘリで10分飛ぶと桜が満開ということもあり、群馬県は比較的長い期間桜を楽しめます。ちなみに僕の故郷の北海道はGW明けに本格的な桜のシーズンを迎えます。
 
本ブログではここ何回かで昨年度のドクターカー・ヘリの実績を報告させていただきましたが、今回は高度救命救急センターの活動実績の報告です。
救急外来受診数 約18,000名、救急搬送数 約6,000名と全体的に例年と大きな変化がありませんでした。スタッフが徐々に増えてきている分もっと受入するためのソフトのキャパシティーがあるのですが、病床数の制限や急性期をのり切った患者さんの転院先の確保不足などもありハード的に限度があるように感じています。また当院ICUで管理が必要な超重症患者の紹介も増えており、ICU滞在日数が延長傾向にあります。しかし最後の砦として重症患者さんの当院への集約は群馬県の救急医療において避けられないことです。
 
今回の報告は数値だけですが、重症患者の救命例や当院での取り組みについては様々な関係学会や論文等で積極的に報告していく予定です。
 
これからも前橋赤十字病院高度救命救急センターの活動へのご理解とご協力のほどよろしくお願いします。
 
 
☆☆前橋赤十字病院 高度救命救急センター 2016年度活動実績☆☆
この建物での救急集中医療の日々もあと1年わずかとなりました。




新病院建設の状況・・・
基礎工事が終了後は一気に建物の建築が進んでいます!


2017年4月17日月曜日

2017年度集中治療科・救急科スタッフ集合写真!


藤塚です。
今年度は、短期研修の先生を含め、4月から11名の先生たちが当科に加わりました。
新しいパワーとともに、『救命』に全力投球な毎日です。
 
今年度、科内では【教育】に力をいれ、人材育成に励みたいと思っています。そして、来年開設する新病院での運営も見据えて、活動していきます。
 
先日も歓迎会を行い、前橋日赤集中治療科救急科の絆を深めることができました。一致団結し、より『救命』に力を注いでいきたいです。
 
今年度もどうぞ宜しくお願い致します。
2017年度集中治療科・救急科スタッフ集合写真です!
(今年も1回で全員一緒に撮れず・・・合成です。)
スタッフの出身都道府県です。
全国15都道府県から集まっています。
最多は埼玉県の4人、地元群馬県は茨城県と並んで3人。
スタッフの出身大学です。
全国11都道府県16大学から集まっています。
最多は驚きの旭川医大、慈恵医大の3人ずつ、地元群馬大学は2人・・・
 

すでにお気づきになられた方も多いと思いますが、前橋赤十字病院集中治療科・救急科ホームページ、高度救命救急センタースタッフブログのトップページの写真も変更しました。

2017年4月15日土曜日

新しい門出に(スタッフ紹介、ドクターヘリ活動実績を更新しました)

Web担当の伊藤です。

4月もあっという間に中旬になってしまいました。
桜開花後は天気が大荒れで、せっかくの桜も散ってしまいますね。

新年度になると病院にも多くの新規採用者が入ってきます。
仕事始めだった4月3日には職種別にオリエンテーションが行われ、筆者は新規採用医師の広報用写真撮影を頼まれました。

「人」を撮る、というのは、その人の一番いい顔を引き出す、ということなので、どうすれば医師たちがいい顔を向けてくれるだろうかと、考えました。

実を言えば、筆者自身もプロのカメラマンに写真を撮ってもらったことがあります。
その時に男性のカメラマンにやたらと褒められ、結構照れ臭かった記憶があります。
笑った顔が引きつっているのではないかとドキドキしてましたが、出来上がった写真はとても自然な笑顔に写っていて、「照れ笑い」というのもその人の魅力の「一部分」であり、どんなに照れても素敵な表情で撮影されてるのだなー、とカメラマンの腕に感動したものです。
なので、今回の写真撮影で、初対面の医師たちを「褒めちぎって」なおかつ「いい顔を引き出す」ことが自分にできるだろうかと思いつつも、「お綺麗ですね」とか「イケメンですね」とか言いながら撮影していると、緊張していた先生たちの顔がだんだん緩んで素敵な笑顔を見せてくれるようになりました。
もしも自分が心身が弱った患者として受診して、主治医にこの笑顔を向けられれば、とても安心できる、と思いました。

医師として生きる人たちは、患者の体だけではなく、心も癒す天性のものが備わっているのだなーと、しみじみ感じました。

そんな初体験をしたわけですが、そんな筆者が撮影した高度救命救急センターに新しく入ってきた先生たちを追加した、スタッフ紹介のページを更新しました。

 http://www.gunma-redcross-icuqq.com/staff/index.html

群馬県ドクターヘリ平成28年度最後の実績も更新しています。

http://www.gunma-redcross-icuqq.com/dr-heri/content05.html

今年度もどうぞよろしくお願いいたします。

2017年4月14日金曜日

平成28年熊本地震から1年がたちました。

平成28年熊本地震の発生から1年がたちました。
1年前の4月14日に最大震度7という大きな地震が熊本県・大分県を中心に発生(前震)し、そして2日後の4月16日に再び震度7の地震(本震)が熊本県を襲いました。

今年4月12日現在でこの地震による225名の尊い命が失われております(直接死50名、関連死175名)。震災による建物の被害で若い命が失われるという悲しいことや、車中泊や病院被害、ライフラインの途絶による環境悪化に伴う災害関連死も多く発生しました。心よりご冥福をお祈りいたします。
またまだ避難生活を強いられたり元の生活になかなか戻れない方々の多くいらっしゃいます。1日も早い復興を心より願っております。


当院でも前震が起こったときに当院でもすぐに災害対策本部設置とDMAT隊員参集を行いましたが、余震は続いていましたが一度対策本部の規模を縮小したところで本震が発生し、あわてて再招集をかけています。自然災害の対応の難しさ、そして遠隔地で起こった災害に対する待機の難しさを思い知らされました。
(4/14の対応の様子)http://drheli-gunma.blogspot.jp/2016/04/blog-post_14.html
(4/16の対応の様子)http://drheli-gunma.blogspot.jp/2016/04/dmat_16.html
その後はDMATや日赤救護班の派遣、熊本赤十字病院へのスタッフ支援などを行いましたが、何よりも熊本赤十字病院の活動を目の当たりにすることによって、災害時の病院受入の大切さをあらためて感じました。
(熊本赤十字病院支援の報告)http://drheli-gunma.blogspot.jp/2016/04/blog-post_28.html

熊本地震から1年かかりましたが、明日当院でも災害発生時の院内受入机上シミュレーションを行う予定です。

2017年4月13日木曜日

地域の境と機関の壁を取っ払え!~ヘリとカーの共存時代へ~

町田です。
桜が一気に咲いたと思ったら、今日の強風でだいぶ花弁が舞っていました。先日の空からはきれいな桜並木が見えましたが、明日空から見た景色はどうなっているでしょうか?もう少し桜を楽しませてほしいですね!
前橋市内の桃の木川沿いの桜並木(4/12撮影)
 
一昨日、昨日と前橋ドクターカー、群馬県ドクターヘリの活動実績を報告しました。
ドクターヘリは要請数・出動数ともに減少傾向にありますが、その背景には群馬県内のドクターカー活動の活性化があげられます。以前より前橋市内はドクターヘリ出動が多かったのですが、ドクターカーがヘリと同時待機体制ができるようになり、カーで出動する割合が増えていることが大きな影響があります。また高崎総合医療センターが保有する高崎ドクターカーの出動数も年々増加傾向にあり、2016年度においては「ドクターヘリ+防災ヘリドクターヘリ的運用:801件、「前橋ドクターカー+高崎ドクターカー:799件」と、ヘリとカーがほぼ同数で合わせて1600件の出動がありました。
以前の群馬県の病院前診療はヘリが独占していました。しかしドクターカーとの併存がはじまり、そして今はヘリとカーの共存時代になっています。
患者さんにとっては医療チームがヘリで来ようとカーで来ようと関係ありません。大切なことはどの機関が出動しても病院前で高いレベルの初期診療を提供できることです。
群馬県では群馬県ドクターヘリ、群馬県防災ヘリドクターヘリ的運用、前橋ドクターカー、高崎ドクターカーが協力して分け隔てない活動ができるように、これからもさらに連携を深めていきます。


ランデブーポイントで活動中のドクターヘリを横目に
防災ヘリドクターヘリ的運用で重複要請に対応。
防災航空隊との連携はばっちりです!

 また隣県とも協力体制を構築してきており、現時点で群馬県内消防からは、上記の4つのドクターヘリ、防災ヘリ(ドクターヘリ的運用)、ドクターカーに加えて、栃木県ドクターヘリ、埼玉県ドクターヘリ、信州ドクターヘリ佐久、足利ドクターカーが広域連携や各運行要領に則って要請することができます。
群馬県ドクターヘリも栃木県、埼玉県の一部に広域連携で出動可能であり、長野県、新潟県にも運航要領上では条件が合えば出動可能です。

実際に重複要請や天候不良などで群馬県ドクターヘリ未出動時に補完していていただいております。
今年度もすでに10件の未出動に対して6件補完(防災ヘリドクターヘリ的運用4件、埼玉県ドクターヘリ1件、前橋ドクターカー1件)しており、さらに群馬県ドクターヘリも埼玉県に3件出動しています。
 
医療には地図上に描かれている境界はありません。その時その患者さんにとって最も最速で医療を提供できる手段がもっともっと増えるよう、さらに周辺県との連携も深めていきたいと考えています。
新潟県は2機目のドクターヘリ導入に伴い、広域連携の話し合いを加速していくことになっています。長野県とは県境で何度も大きな事故が起こっていることもあり、そろそろ県同士の連携に関して動いてもらわないと困ります。さっそく2月につづいて今月の信州ドクターヘリ事後検証会議にも参加する予定です!



2017年4月12日水曜日

群馬県ドクターヘリ 3月&2016年度活動実績

昨日の前橋ドクターカーに引き続いて群馬県ドクターヘリ3月&2016年度活動実績の報告です。
2015年度に比べて要請数・出動数ともに減少、さらに消防覚知からヘリスタッフの傷病者接触、病院到着までの時間短縮も目的には達することができませんでした。
 
まだまだ消防も医療も行政もやるべきことはたくさんあります。わかっていてもやってこれなかったことが今年度は少しずつ動き出す雰囲気になってきました。
救急医療の衰退は地域住民の命の危機的状況です。つねに前年度を超える実績が残せるように努力を続けていきたいと思います。
 
 
 
☆群馬県ドクターヘリ 3月&2016年度活動実績☆
2017年3月 上段:活動種別、中段:搬送先病院、下段:疾病分類
月別要請数(上段)、出動数(下段)
群馬県ドクターヘリ活動総実績







 

2017年4月11日火曜日

前橋ドクターカー 3月&2016年度活動実績

前橋市消防局と前橋赤十字病院が共同で運用している前橋ドクターカーですが、群馬県ドクターヘリの補完事業の枠組みの中ではありますが年々出動できる機会を広げていき、2016年度は初めて1年を通じてヘリとカーの同時スタンバイで対応することができました。
その成果もあり月を経つごとに要請への応需率も上がり、過去の年度ごとの実績としては最も出動することができました。そして今年度からは前橋市消防局と協力してカー事案の全例検証も始める予定です。

空からも陸からも1分1秒でもはやい早期医療介入のため、ドクターカー活動の充実も新年度の大きなテーマの一つです!カードクター、カーナースもただ今育成中!!



☆前橋ドクターカー 3月&2016年度活動実績☆
2017年3月 上段:活動種別、中段:搬送先病院、下段:疾病分類
月別要請数(上段)、出動数(下段)
前橋ドクターカー活動総実績


 

2017年4月10日月曜日

「脳死下臓器提供シミュレーション」に参加しました。

みなさま、こんにちは。堀口です。
先日、当院で臓器提供に関するシミュレーションを行いましたので、報告いたします。

1997年に「臓器の移植に関する法律」が施行され、患者本人の意思に基づいて脳死下の臓器提供が認められるようになりました。2010年には法改正で、本人が提供を拒否する意思を表示していない場合は、家族の同意があれば臓器を提供できるようになりました。この法改正をきっかけに、また自国の患者は自国で治療するべきであるという国際的な流れもあって、2010年を境に脳死下の臓器提供は増加しております。
当院には重症患者さんが多く搬送されてくることもあり、残念ですが治療の甲斐なく臨床的に脳死に近い状態に至る患者さんもおられます。もし臓器提供のお申し出があったときには、その貴重なご意思を最大限に生かすことが出来るように私たちは準備しておかなければならないと思います。
そうは言っても実際に経験することはなかなかありません。当院のこれまでの脳死下臓器提供はまだ片手で数えられるほどです。経験を共有するための事例報告会などに加えて、今回は臓器提供のシミュレーションを行いました。

参加者は、脳外科・救急集中治療科などの医師、ICU・救命センター・手術室・検査室のスタッフ、院内および県の移植コーディネーター、事務職員など、見学者を含めて数十人が集まりました。また、群馬県内の他の病院からも見学に来て頂きました。


今回のシミュレーションは「臓器提供の選択肢提示と家族の代理意思決定を支援するための関わりを考える」ということに主眼をおき、「40歳の男性が脳幹出血のために昏睡状態になり集中治療室に入院した、妻や娘がいるが別居している」という想定で始まりました。
医師、看護師、家族などの役割を決め、あらかじめ決められたおおまかな流れに沿ってロールプレイ形式で進めていきました。入院直後でまだご家族が受け入れられていないところ、数日経って臨床的に脳死とされうる状態となったところ、臓器提供の選択肢を提示するところ、ご家族からの返答を頂いて実際の臓器提供への説明を行うところ、などのシーンを設定して、合間にはカンファレンスを開いて対応を実際にディスカッションしていきました。


シミュレーションを通じて、難しいと思うことがいくつかありました。

1つは臓器提供の選択肢をどのタイミングでどのように切り出すかという点です。
脳死下の臓器提供の話をするということは、「死の宣告」とほぼ同じ意味を持ちます。臨床的な病状だけではなく、家族がその状況をどのように受け入れているかということも勘案しないと、適切なタイミングを見定められないと思いました。

また、家族の誰を対象に、どう話を切り出すかということも難しいと感じました。
よほどニュートラルな聞き方を心がけないと、こちらから押しつけてしまうようなことになりかねないと思います。「臓器移植についての話を聞かれますか?」というような質問が良いのでしょうか。

シミュレーションの後半では、移植コーディネーターの方がご家族にどのように話をすすめていかれるのかを実際に聞くことが出来ました。必要な事項を一つ一つていねいに、わかりやすく説明されておられ、かつ押しつけにならないような口調で、参考になりました。


実際の臓器提供では、患者さんによっていろいろな状況が考えられます。臨機応変な対応が必要となるのでしょうが、今回のようなシミュレーションを繰り返しておくことで、しっかり準備しておきたいと思います。

2017年4月8日土曜日

今年も群馬県警・群馬大学・当院の連携を深めました!~「平成29年花見会」開催~

町田です。
ここ数日で群馬の平野部は一気に桜が咲きました。昨日は小学校の入学式がありましたが、この日に合わせたかのように桜が校庭に咲き誇り、本当に印象深い光景が繰り広げられたように思います。

ところで花見の歴史にはいろいろな言い伝えがありますが、その中の一つで昔の偉い国主が桜の時期に領民から無礼講で意見を聞く機会があったようです。
警察と医療もそれぞれの立場でときとして意見が対立することがありますが、桜の時期にお互いの思いを腹を割って話して顔の見える関係を作っていこうという機会が、この群馬県ではもう10年近く続いています。

今年も4月6日に群馬県警(検視・交通鑑識・科捜研)、群馬大学(法医学)、そして当院(救命センター)が集まって「平成29年花見会」が開催されました。
 
 

救命医として「命を助ける」ことを目的に日々働いていますが、時としてその思いがかなわず患者の死と対峙しなくてはいけない時があります。残念ながら亡くなった方をご家族のもとにお帰りになるときに、我々は正しい診断名が書かれた診断書をお渡しします。
どうしても病院の診療だけでは診断に違和感がある所見があるときに、警察の方が詳細に現場の様子を見ていただいたことで原因が究明されることがあったり、また大学病院の司法解剖に臨床医として立ちあうことで原因がいろいろわかるときがあります。

医師として「生」と同じくらい「死」に対して真剣に向き合うことが絶対に必要です。そしてそのことによって「生」につなげていくことが大切になってきます。
警察と医療は物事の解決のアプローチが異なっていても、「市民の命のために」というゴールは全く同じです。
この会を通じて僕も警察の方をお名前で呼び合うことができるようになりました。これから先もさらに顔の見える関係を深めていきたいと思います。

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