『第30回日本小児救急医学会学術集会』に参加しました。

白戸です。
7/1,2に日本小児救急医学会に出席してきました。今回は仙台で開催です。ちなみに高崎から仙台は新幹線で2時間ちょっとです。思ったより近いです。


現在日本では小児救急専門医はおらず、小児科専門医、あるいは救急専門医が小児救急医療を担当しています。この学会はそのような小児救急医療に興味がある医療従事者が参加をしています。白戸は小児救急を専門としているわけではないですが、全年齢、全疾患対応可能な救急医を目指しているので大変興味がある領域です。


初日に「成人型高度救命救急センターを受診する小児外傷患者における虐待率の検討」というタイトルでポスター発表をしました。
今回は0.7%という結果となりましたが、会場にてもっと多いだろう、見逃しがかなりあるだろうとのご指摘をいただきました。確かに海外での報告では小児患者の2-10%程度に虐待の関与があるとの指摘もあり、今回の検討より多くなっています。今後、当院でもシステムの改善が必要かもしれません。


虐待というと、一部の親が行っているというイメージがあるかもしれませんが、日本でも児童相談所への虐待関連の相談は増え続けており、決して珍しいことではありません。ここで大事なことは虐待というのは、加害者が100%悪いのではなく、家庭環境、社会背景が大きく関与しているということです。加害者を責めるのではなく、医療、行政による何らかの支援が必要と考えられています。

当院においてもCAPS(小児虐待防止システム)を利用し、虐待症例に限らず、maltreatmentと言って、育児環境不良と思われる症例に介入を行うようにしています。
今後、改良が必要ですが、少しずつ群馬の小児を救っていければ、と思っています。

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