【ご報告】群馬県ドクターヘリは運航再開しました。

皆様

5月25日に発生したドクターヘリ機体不具合に伴う代替機確保困難による群馬県ドクターヘリの長期運休ですが、昨日機体が群馬ヘリポートに戻ってきて機内の医療資器材のセッティングを行い、今朝から16日(380時間30分)ぶりにスタンバイ開始となりました。しかし朝から雲が低く出動不可状態のためドクターカーなどで対応していただきましたが、10時過ぎになり一部地域に出動可能となりました。


 
半月以上にわたる長期のドクターヘリの運休は日本で初めてのことであり、群馬県および近隣県の皆様、そして関係各機関の方々に多大なるご迷惑とご負担をおかけしたことを心よりお詫びいたします。また多くの方々から激励のメッセージをいただいたことに心より感謝いたします。
 
5月25日~6月9日の運休期間中において、「群馬県ドクターヘリ通信センターへの要請」、「ドクターヘリが運休により代替え手段を要請したもの」をあわせて群馬県ドクターヘリへの要請とカウントさせていただいた(県内各消防本部・県庁に承諾済)ところ、この期間の群馬県ドクターヘリへの要請件数は36件あり、うち代替え手段で補完していただいたものは21件ありました。


~運休中の代替え手段~

【県から正式に依頼したもの】 *5/25~
①群馬県防災ヘリドクターヘリ的運用 
②北関東3県広域連携(栃木県ドクターヘリ)
【基地病院から協力をお願いしたもの】
③長野県東部ドクターヘリ(佐久ドクターヘリ) *5/27~
④高崎総合医療センタードクターカー(高崎ドクターカー) *5/27~
⑤足利赤十字病院ドクターカー(足利ドクターカー) *5/27~
⑥前橋市消防局&前橋赤十字病院ドクターカー(前橋ドクターカー) *5/28~

<活動実績>
・要請             36件(2.3件/日)
・代替え手段での出動    21件(1.3件/日)
①群馬県防災ヘリドクターヘリ的運用   10件
②栃木県ドクターヘリ
③佐久ドクターヘリ                 2件
④高崎ドクターカー               4件
⑤足利ドクターカー
⑥前橋ドクターカー               5件

運休期間中の要請数と対応

 
今回の対応において、まず県内・近隣県の3次対応病院、災害拠点病院など多くの病院に積極的な救急車の受け入れをしていただいたことに感謝いたします。また今回出動はありませんでしたが
栃木県ドクターヘリ、足利ドクターカーのスタッフの皆様には、群馬県の東毛地区のサポートのために常にスタンバイしていただき本当にありがとうございました。

今回の協力のお願いにおいては、消防機関、基地病院をはじめすべての関係各機関の皆様より「お互い様ですよ!」、「気にしないでください!」、「これから先もよろしく!」という温かい言葉をかけていただきました。5年間の活動のなかで群馬県の救急医療に不可欠なものだと感じていた時にこのような事態が起こり正直基地病院スタッフとしてはつらい日々でしたが、あらためて多くの皆様のサポートのおかげでこのドクターヘリ事業が存在していることを強く感じました。
そして今回の経験は必ず未来につなげなくてはいけません。日本のドクターヘリ事業が急成長しているとともに、もしかしたらこのようなことは日本中どこにでも起こり得るかもしれません。今回の経験を公式な場でしっかり報告するとともに、今回あらためて確認できた連携をさらに強化、永続させていくために動き出さないといけません。

失った時間は取り戻すことはできませんが、それをどう生かすかは群馬県、基地病院、運航会社にかかっています。これからも引き続き群馬県ドクターヘリ事業へのご理解ご協力のほどよろしくお願いいたします。

コメント

  1. ひとまるちゃんお帰り~\(^o^)/
    留守中寂しかったよ~(T^T)
    やっと本拠地にご帰還されましたがね。
    久しぶりの群馬の空はいかが?
    これからも群馬の空を縦横無尽に飛んで、一人でも多くの命を救って下さい。
    そして、たまにはフライトドクター・ナースの方々に可愛がってもらいメンテナンスされて下さい。(笑)(笑)(笑)(^_^)b

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    1. 岡田さん、いつもありがとうございます。群馬の空にぽっかり穴が開いた気分でしたが、その穴を各機関の皆さんのご協力で大部分を埋めていただきました。
      そしてようやく戻ってきました。初日は出番はありませんでしたが、天候が許す限りは大切な命のために駆けつけようと思います!そして今まで以上にヘリに愛情をもって接しようと思います。

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  2. 群馬県ドクターヘリ運行再開に感謝です!
    今回の事案は、どこが悪いとかではないと思います。
    個人的な意見を言わせてもらえるならば、何が悪いのかと言えば、ドクターヘリが、まだまだ日本にいかに浸透していないか、そして、ドクターヘリが配備されていないのかという事だと思います。
    運航会社が代替機を用意できなかったことをとやかく言う人もいるようですが、運航会社に任せている制度そのものが脆弱なんだと思います。運航会社は限られた予算の中で、いかに最善を尽くせるか常に考えてくれているわけですから。
    今回の事象を、県はもちろん国にも働きかけ、ドクターヘリがいかに必要なツールであるかをわかってもらえたらと思います。そして、その中で、前橋赤十字病院が基地病院としての責務を背負い、各関係機関との調整にどれだけの労力をはらったのか、そして各機関がどれだけ協力体制にあったかなどなど、これからの”糧”としてもらいたいと思います!

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    1. 渋川指揮支援119さん、いつもありがとうございます。
      今回の長期運休はいろいろな問題点を解決しないまま来たことが一気に出てしまった感じです。これは決して群馬だけのことではなく、日本中で抱えている問題かもしれません。一気に増えた基地病院、飛行件数に補助が付いていけてないのも事実ですね。
      今回の経験はめったに会いことだと思いますので、しっかり全国で情報共有して、これかのことを医療側もしっかり考えていくきっかけにしようと思います。そして今回さらに深まった連携をもっともっと強固にしていくための努力を続けていく次第です。

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